『疫病きたる』(GM:珪素)


PC1:七星ミルキ(ななほし・-)( キャラシート )PL:缶詰
PC2:斑鳩ヨダカ(いかるが・よだか)( キャラシート )PL:karamiso
PC3:エニュオ・デュカキス( キャラシート )PL:EXst
PC4:サマンサ・シュヴァイゲル( キャラシート )PL:森田
本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.



メインログ雑談ログ

目次

Preplay

GM:まずはPC1、七星ミルキさんから。
七星ミルキ:はぁい!
七星ミルキキャラシート
七星ミルキ:メサイア学園所属の七星ミルキ。七星と書いてななほし、いつもニコニコ明るい少女。
GM:かわいいね
七星ミルキ:えへへ。
七星ミルキ:合コン委員会に所属し、常日頃から男子の喜ぶものを探しています。
七星ミルキ:合コン委員会とは文字通り合同カタコンベを管理する委員会で、普段は清掃やカタコンベ内の環境を整えています。
GM:あ!
GM:合コン委員会の制服仕様になってる……
七星ミルキ:そう!
GM:胸……!胸そんなデカかったんか
GM:え……えらいこっちゃ
GM:戦争や……
七星ミルキ:今まで白くてフリフリの儀礼服でしたが、晴れてミチカさんと一緒の黒シャツ仕様です!
七星ミルキ:以前はケープを付けておりました。私はただ上着を脱いだだけだが…?
GM:これまで力をセーブしていたのか……
七星ミルキ:それもそのはず。なんと、卒業式のアレコレを超えて、ミチカ委員長は教育委員会に転属。
七星ミルキ:その後の合コン委員長を拝命したのです!(エコー)
七星ミルキ:特技はお掃除とお料理作り。委員会の活動で不定期に行われるお料理会も仕切ってますよ。
七星ミルキ:お参りに来る人達が争った時もちゃんとお掃除してます
GM:そうなんだ!
GM:これがNEO委員長のやり方や
七星ミルキ:シン・ミルキです
七星ミルキ:趣味は漫画本を読むこと。お嫁さんに憧れ、理想の女の子になれるように振る舞いを心がけてます。
七星ミルキ:性能としては巨大な武器を固定値で振り回すアタッカー。範囲攻撃や防御無視などを行い確実にお掃除します
GM:すごいなあ トライガンとかに出てた?
七星ミルキ:未来への切符はいつもひとつ!
七星ミルキ:データ的にはエピックしたレッドテンペストをポルターして振り回します。
七星ミルキ:以上!実は稼働は2回め。ずっとプリキュアに出てたような気もしますので個性を取り戻します!
七星ミルキ:よろしくお願いします!
GM:そうだった……トライガンではなくプリキュアだった
GM:実際、久しぶりの稼働かもしれない!頑張ってほしいですね
GM:ハンドアウトはこれ。

■ハンドアウト
PC1:七星ミルキ(PL:缶詰さん)
シナリオロイス:ペテラ・アズテック
合同カタコンベで起こった出来事が、襲撃と呼ぶべきものだったかどうかは分からない。
負傷者も目撃者もなく、一部の墓碑が、単に破壊されるという事件だった。
問題は、当時居合わせた部員が風邪に似た症状を患い、未だ復帰できていないということだ。
メサイアでも手を尽くしているものの、病の根本的な治療には至っていない。
そんな中あなたは、ジェネシスでも類似症状の患者が現れはじめたという情報を得る。
合コン委員会が直面している疫病と同じものであれば、誰かが早期に警告に向かうべきだろう。
先端技術を有するジェネシスと連携ができるようになれば、患者の治療にも役立つはずだ。
そんな矢先、あなたはジェネシスの路地で行き倒れていた生徒を発見することになる。
ペテラ・アズテック。例の症状を患っており、致命的な段階にまで進行しているように見えた。

GM:たいへん!委員会のみんなが風邪でダウンしちゃった!
七星ミルキ:え~!大変大変!
GM:きっとビョーゲンズの仕業!解決しなきゃ
七星ミルキ:私達が倒れたら、一体皆を誰が看病するの!
七星ミルキ:行くよ皆!変身だ!
七星ミルキ:行き倒れも居て大変ですね。
GM:発見するところまでがハンドアウトだから無視してもOK
七星ミルキ:テキストを厳密に処理するとそうなりますね
七星ミルキ:ともあれすべての出る杭を打つ!この事件が合コン委員会の新たな出発です!
GM:ヒーローの出番ですね
GM:それではPC2、斑鳩ヨダカさんのご紹介。
斑鳩ヨダカ:はい~!
斑鳩ヨダカキャラシート
斑鳩ヨダカ:斑鳩(いかるが)-ヨダカ。
斑鳩ヨダカ:ジェネシスインダストリアルアカデミーの生徒会、『オフィサー』に所属しています。
GM:オフィサー営業本部だ!エリートだ
斑鳩ヨダカ:役職は花形の営業部! 上半期の売上成績は第6位(前年度維持)のバリキャリエージェントです。
GM:すごい……
斑鳩ヨダカ:今後営業部のメンバーが増えるたびにトクをしていく予定です
斑鳩ヨダカ:性格はふわ~とした喋り方の中にストイックさを潜ませる生真面目タイプ。
斑鳩ヨダカ:自分のノルマとか、顧客の問題解決とかに常に全力で取り組んでいます。
GM:常に営業の本分に全力を尽くしているというわけ
斑鳩ヨダカ:あ、重要なことを言い忘れていました。空が飛べます。
GM:え!?空を!?
斑鳩ヨダカ:開いた傘を手に持ってふわふわ~と
GM:メリー・ポピンズ方式だ
斑鳩ヨダカ:実は傘なんてなくても空を飛べるので一種のパフォーマンスも兼ねていますが……セールスマンは空からやってきます。
GM:やっぱり飛行能力者が強いの嬉しいので、6位のポジションがこれなの良さがありますね
斑鳩ヨダカ:能力的にはバロール×ハヌマーンの近接白兵。
斑鳩ヨダカ:ふわっと空に浮くとちょっとダイスが増えるだけのシンプルすぎる白兵なので、
斑鳩ヨダカ:秘密兵器で色々かさ増しをしているデータになります。【マスターズコネクション】もあります!
斑鳩ヨダカ:最近ノヴァリスに参加したばかりの身なのですが、ご縁があって稼働は3回目!
斑鳩ヨダカ:先生に振り回されたり、スポーツ観戦に目覚めたり、いろいろなことがありました。
斑鳩ヨダカ:今回もよろしくおねがいします!
GM:営業本部だけあって活動も精力的!頼もしいぜ……!
GM:ハンドアウトはこちらです。

PC2:斑鳩ヨダカ(PL:karamisoさん)
シナリオロイス:九院エリザベス
顧客と直接接する機会が最も多い営業本部は、日々様々な相談を取り扱わなければならない。
その日あなたのもとに持ち込まれた問題も、そうした雑多な案件の一つのように見えた。
相談者の名は九院エリザベス。エンパイアラブから先日大量出所した勤労生徒達の一人である。
彼女によれば、当時出所した生徒達の多くが、風邪のような謎の疫病に苦しんでいるのだという。
当時のエンパイアラブの衛生管理や労働環境に問題があったのだとすれば、
より厳正な監査や待遇の見直しが必要ではないか――というのが彼女の主張である。
それを上層部に問い合わせたのは、あなたのプロ意識故かもしれないし、善意故かもしれない。
しかし"オフィサー"からは『そのようなことは起こり得ない』という回答のみが返ってきた。
この案件は何らかの機密に触れている。それを予感しながらも、あなたは原因の追求を決心する。

GM:クレーム対応も営業本部のお仕事だ。
斑鳩ヨダカ:陳情……ですね。
GM:九院エリザベスは、『ギャンブル!ギャングウェイ!ギャンビット!』に登場した元メサイアのギャンブラー。
GM:ハムスターとなかよしだ
斑鳩ヨダカ:めっちゃ面白いセッションでした!
斑鳩ヨダカ:これは……ハムスターの事前知識が……必要になる……!
斑鳩ヨダカ:こうしちゃいられません
GM:そんなことは決してないよ
GM:ヨダカさんとしてはいつも通り誠実に対応すればOK!まあ今やこの人もジェネシスの一市民なので
GM:地下労働送りにされるリスクを承知している今となってはそんな無茶は言ってこないことでしょう
斑鳩ヨダカ:ありがたい顧客ですね 最初から必要なものが分かってて持ってきてくれるのは
GM:ではPC3、エニュオさんの自己紹介に参ります。
エニュオ・デュカキス:はい
エニュオ・デュカキスキャラシート
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキス。ジェネシス生徒会『オフィサー』の一角、製品開発特許庁で長官を務めています。
エニュオ・デュカキス:開発部をはじめ、部活や委員会の研究成果を集めて精査の後、製品化の許可を出したり新たな提案をするのが私達の業務となります。
エニュオ・デュカキス:専用の実験開発プラントと製品テストも担う実働部隊を抱え、以前は私自身もその部隊に属していました。
GM:オフィサーの長クラス、相当な精鋭エージェントであろう
エニュオ・デュカキス:そうありたいとは常に思っています
エニュオ・デュカキス:八月革命時少々派手に怪我をしてしまい、四肢を義体に換装。同時に動けなくなった先代から長官の席を譲り受けて今に至ります。
エニュオ・デュカキス:素っ気ない喋り等々はそういった点で作った外面ですが、実際はそこまでアタリは厳しくない……はず。
GM:優しい人だといいな~
エニュオ・デュカキス:仕事中はどうしても硬く
エニュオ・デュカキス:シンドロームはトライのハヌマーン/オルクス/エグザイル。スタイルは自分を含めた領域内操作・プラント製造品の転送を絡めた義体式格闘術。
エニュオ・デュカキス:AIDAの助けを借りながら《骨の剣》《死招きの爪》からの《ディストーション》での打撃戦
エニュオ・デュカキス:《援護の風》《妖精の手》で自己バフ含めたサポートも少しはできます。
GM:全方面に隙のないステータス
エニュオ・デュカキス:後は自由にできる個人の財布が少々あるので、皆様の買い物など支援できれば
GM:固有エンブレムも活用しているオフィサーらしさがあるデータですね
エニュオ・デュカキス:ジェネシスの一角を預かる枠として、皆様の価値ちからを信じたいと思います。
エニュオ・デュカキス:ノヴァリスの参加はまだ片手に満たない程度なので、精一杯やらせて頂きます。よろしくお願いします。
GM:とっても丁寧で礼儀正しい解説!ありがとうございます。ハンドアウトはこれだよ。

PC3:エニュオ・デュカキス(PL:EXstさん)
シナリオロイス:銅座ロシオ
製品開発特許庁の管轄下にある6番実験開発プラントで、爆発事故が発生した。
6番開発プラントは、医療系システムを用いた微生物研究を担っていたプラントである。
運用次第では生物兵器の製造も可能な設備や生体サンプルを取り扱っていることから、
事故防止や安全対策には特に気を配っていたはずの施設だった。
製品開発特許庁長官のあなたの視点では、何らかの事件性があったとしか考えられない。
しかし、どんな現場にもミスの可能性は常にあり得る。少なくとも総務会計監査局の銅座ロシオは、
6番開発プラントの研究内容や安全対策について、完全に信用しきれてはいないようだ。
ロシオによれば、事故が原因と思われる患者が既にジェネシス内で確認されているのだという。
誰が原因で、何故起こった事故だったのか。適切な調査と対応が求められている。

エニュオ・デュカキス:早速頭の痛い問題が
GM:製品開発特許庁で不祥事か……!?オフィサー長が登場したばかりで格落ちしてしまうのか
エニュオ・デュカキス:預かった席を汚すわけにはいきません。すぐに動かなければ
GM:よく言った!それでは早速動いてもらいましょう。
GM:次はPC4、サマンサ先生の自己紹介です。
サマンサ・シュヴァイゲル:うぇいよー!
サマンサ・シュヴァイゲルキャラシート
サマンサ・シュヴァイゲル:お久し振りの再登場!女子プロ先生のサマンサちゃんです!
GM:サマンサ先生の文字色だと、リンクがステルスめいて見えるんだな
GM:リンクがこの色なのはこのルームの設定だからログでは問題ないけど
サマンサ・シュヴァイゲル:あれ、見づらい?
GM:全然大丈夫!自己紹介しなさい
サマンサ・シュヴァイゲル:あいよ!
サマンサ・シュヴァイゲル:星室庁に所属する一般先生です、元はヤクザの用心棒!その前は興行格闘家!
サマンサ・シュヴァイゲル:経歴からも分かるように、体を張ること以外になーんも取り柄はありません
GM:そ、そんなことないよ……!
GM:いいところいっぱいあるよ……背が高いところとか
サマンサ・シュヴァイゲル:おかあさんありがとう!(武月雄)
サマンサ・シュヴァイゲル:そう!身長は191cm、体重はひゃ…99㎏もあるぞ!
GM:そこサバ読んだところで大して意味ないよ
サマンサ・シュヴァイゲル:がっしり厚みのある欧米体型なのだ
サマンサ・シュヴァイゲル:手厳しいわ!
サマンサ・シュヴァイゲル:性能としては分かりやすいエグザイルのカバーリンガー
サマンサ・シュヴァイゲル:デモンズウェブとがらんどうという二重の軽減でロイス確保を狙うぜ
サマンサ・シュヴァイゲル:自動触手でちまちまカウンターダメージも入るぞ
サマンサ・シュヴァイゲル:やることは地味なのだ
GM:でも前に登場したときよりは相当に構成が洗練されましたね
GM:前のバージョンのデータもサマンサ先生らしさがあって相当好き
サマンサ・シュヴァイゲル:ダメージグローブとか持ってるもんな
サマンサ・シュヴァイゲル:データがもうワタワタしている
サマンサ・シュヴァイゲル:初出動となったジェネシス学区でのクエストを経て
サマンサ・シュヴァイゲル:多少は気持ちも落ち着いたんではないでしょうか
サマンサ・シュヴァイゲル:今回もまたジェネシス関連の出動ということで、生徒たちに恩返しをするチャンス!
GM:そうか、こんななのにジェネシス専門の先生なんだね今のところ
サマンサ・シュヴァイゲル:スダチちゃん!マルレーネちゃん!今行くわーっ!
サマンサ・シュヴァイゲル:以上です!
GM:そっちじゃないそっちじゃない!
サマンサ・シュヴァイゲル:ドスドスドスドス
GM:本当に行って欲しいのはこっちです。

PC4:サマンサ・シュヴァイゲル(PL:森田さん)
シナリオロイス:ソ・ジウォン
ソ・ジウォンという生徒が、"星室庁"への相談を持ち込んできた。
彼女はジェネシスで蔓延しつつある疫病の存在と、その治療法開発の必要性を訴えており、
迅速な対応のために、学区間調停組織である"星室庁"の助力を必要としているのだという。
しかも"星室庁"に他の人員は居合わせておらず、何の知識も持たないあなたが対応する他ない。
それどころか彼女の話が本当ならば、すぐさまジェネシス現地へ向かわなければならないのだ。
"オフィサー"の医療系システムの使用許可を取り付けることなど、あなたに可能なのだろうか?
いずれにせよ、事態は急を要する。ジウォンを伴って現地に急行したあなたは、
ジェネシスの路地で行き倒れていた生徒を発見した。病の兆しが、既に訪れていたことを知る。

GM:星室庁への相談が来たぞ!
GM:困っている生徒を助けよう
サマンサ・シュヴァイゲル:ジウォンちゃんね!!
サマンサ・シュヴァイゲル:アースノイドに抵抗するのね!わかったわ!!
サマンサ・シュヴァイゲル:先生絶対にニュータイプの積極的参政権を認めさせてみせるから!
サマンサ・シュヴァイゲル:がんばるわ!!
GM:ジオンちゃんじゃねーよ
GM:話を聞かない女!本当に医療関係の仕事を投げて大丈夫だったのか……
サマンサ・シュヴァイゲル:ウォオオオオ
GM:それでは、トレーラーはこちらです。
トレーラー ジェネシスインダストリアルアカデミーの一区画に、その兆しが訪れた。
互いに無関係な生徒達が、重度の風邪のような症状を同時多発的に発症し、救急搬送されたのである。
化学薬品漏れによる中毒症状、もしくは研究中のウイルスのバイオハザード事故。
いずれにせよ、ノヴァリスで日々発生する大災害の中にあっては、際立って特別な事件ではなかった。
原因特定のため編成された調査チームの中にも、始めから正確な診断を下せる者はいなかっただろう。
すぐさま解決可能な事件のように見えたそれは、ノヴァリスの根深い病巣からの声であった。

忘れ去られた過去から訪れるものがある――
そうだとしてもやはり、何一つ特別な事件ではなかったのかもしれない。
死の恐怖に立ち向かうことは、誰にとっても、特別な戦いではない。

Double Cross The 3rd edition
オーヴァード・ノヴァ『疫病きたる』


◆Opening◆七星ミルキ

GM:まずはOP1!ミルキちゃんは登場侵蝕をどうぞ。
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(41 → 51)
七星ミルキ:ぎゃあ
GM:大変だぞ
七星ミルキ:心ドキドキです



メサイア地区 合同カタコンベ


GM:七星ミルキは、病人の看護に奔走していた。
GM:合同カタコンベ内に設えられた休養施設のベッドには、数日前から何人かの生徒が横たわっている。
GM:症状は、発熱、せき、喉の痛み、頭痛――一般的な風邪とほぼ同じように見える。
GM:だが、安静を保ち、解熱剤や栄養のある食べ物を与えても、彼女らの症状に改善の兆しは見られなかった。第13保健室に送られた者もいる。
七星ミルキ:「シーツやタオルは順番に洗濯してね。倉庫のサキュレーター使えば乾くのも早いし」
七星ミルキ:ワタワタと慣れない立場で指示を出している。
合コン委員会生徒:「うう……ありがとうミルキちゃん……」
合コン委員会生徒:とても弱った様子で、濡れタオルを受け取る。
七星ミルキ:「いえいえ。起き上がれます?無理しないでくださいね」
七星ミルキ:(えっと、洗濯の間にご飯とか作って……現場で動いてる方が楽だなぁ……!)
三城郷ミチカ:「ミルキちゃん、向こうのベッド汚れちゃってたから誰か寄越して替えてあげて」
七星ミルキ:「あっ、委員長。はい!」
三城郷ミチカ:「あとこれ洗濯に……ごめんね、私が替えちゃうと感染っちゃうかもだから……ケホッ」
三城郷ミチカ:マスクをして、普段より若干おぼつかない足取りでミルキに近付いていくる。

七星ミルキ:「いえいえ……って、ミチカ委員長も病人なんですから!ちゃんと横になって!」
七星ミルキ:洗濯物を受け取り、フラフラする体を支える。
七星ミルキ:(わ、体温高っ!すごく弱ってるし…!)
三城郷ミチカ:「う、うん……でもじっとしてると落ち着かなくって……」
三城郷ミチカ:「私なんて一応OGって事になってるし、もっと具合悪い子もいるし、現役のみんなが頑張ってるのに寝てるわけには……」
七星ミルキ:「だ・め・で・す」
七星ミルキ:下から支えながら、キリリと目を吊り上げる。
三城郷ミチカ:「あわわわっ」無理矢理に席に押さえつけられる。抵抗も弱々しい。
七星ミルキ:シーツを変えたばかりのベッドに腰掛けさせて、チームごとに番号を振った端末で洗濯の指示をだす。
七星ミルキ:「も~。なんで自分のことになると無理するんですかね?」
七星ミルキ:10cm以上背は低いが、座らせると流石に目線が上になる。
七星ミルキ:「こほん」と腰に手を当てて。
七星ミルキ:「『ダメだよ、ミルキちゃん。一人だけで頑張ってると、皆気付け無いからね』」口調を真似するように。
七星ミルキ:「なーんてミチカ委員長が言ったの、忘れてませんからね」
GM:――病に倒れた生徒達の間に、共通点はほぼない。
GM:何か同じものを食べていたとか、外部の共通した誰かと接触したといった話もない。
GM:『ほぼ』ないというのは、僅かであれば共通項があったためだ。
GM:特定の日のシフトで、この合同カタコンベ内部の管理を担当していたということ。
GM:その日に、ある特定の区画の墓碑が破壊されている。犯人は不明だ。
GM:だが、その存在は誰にも目撃されず誰にも干渉せず、幽霊のように入り込んで消えたとしか思えない。不気味だった。
七星ミルキ:「原因の調査もしたいんですが、この状態だと班を編成するのも一苦労ですからね」
七星ミルキ:濡れタオルを絞りながら、ミチカさんの汗を拭いていく。
七星ミルキ:「委員長も聞きました?墓碑を破壊するなんてバチあたりだと思いません?」
三城郷ミチカ:「もう、委員長はやめてよ~。今はミルキちゃんが委員長なんだから」
三城郷ミチカ:「けど……うん、すっかり貫禄がでてきたみたいで安心だなあ」
七星ミルキ:「あ~……」指摘されて、少しむず痒くなる
七星ミルキ:張り切ってはいたが、どこかミチカさんに頼っていたようで恥ずかしい。
七星ミルキ:「でてるのかなぁ、貫禄」
三城郷ミチカ:「出てるよ~。私の時より全然テキパキ仕切れてるし、だらしない先生もちゃんと叱ってくれるし」
七星ミルキ:「そ、そうなのかな……?」
三城郷ミチカ:前年度で委員長を辞してからは、職員室の教育実習課程へと進んでいた。あまり呼ばれることは少ないが、肩書としては生徒兼先生となっている。
七星ミルキ:「うーん、でも先生を叱るのってあまり良くない気もするなぁ……!」
七星ミルキ:「……あ、いや。ミチカ委員長……ミチカさん?がだらしないのを肯定したわけじゃないよ?ないからね?」ようやく気付いてフォロー。
三城郷ミチカ:「あはは、いいよ気を使わなくて。実際この体調じゃ出しゃばっても迷惑かけるだけなのはわかったしね」
三城郷ミチカ:笑いながらシーツを被り「お言葉に甘えて、大人しく看病されます」
七星ミルキ:「ん。それはそうです」
七星ミルキ:ぽんぽんとシーツを叩く。
七星ミルキ:「先生のお世話をするのだって慣れてますから。安心して任せてくださいね、ミチカ『先生』」
三城郷ミチカ:「えへへ……ミルキちゃんにそう呼んでもらえると、実習生になってよかった~って思えるなあ」
七星ミルキ:「も~、なんです?それ。あんまり甘えてると敬語も外しちゃいますからね~」
七星ミルキ:「それじゃ、なにかあったら呼んでください。私、他の所見てきますんで」
三城郷ミチカ:横たわり目を閉じて「うん、根を詰めすぎないようにね。ミルキちゃんまで倒れたら大変なんだから、無理しないで適度に休むん…だよ…」最後の方は口調がふにゃふにゃになっている。
GM:電子音。ミルキの端末に着信があったようだ。合同カタコンベ内部は都心地下のごとくデータの送受信が可能である(WiFiもある)。
七星ミルキ:「はぁい。班でシフト組んでますから……なんだろ?」文明の証、スマホを手に取ります。
七星ミルキ:「もしもし?なにかあった?シーツの交換?それとも症状の変化かな?」
広報課員:「あ!ミルぴ?ハロ~!元気してる?」
広報課員:「合コン委員の病気の話、ホント大変だよね!大丈夫?」
七星ミルキ:「あ、お気遣いありがとうございます。……はい、こっちはまだ元気ですよ」
七星ミルキ:「委員の子も大丈夫ではないですが、まだ大丈夫ですね。これからどうなるかですが……」
GM:ジェネシスの広報課員の生徒だ。ミルキもただ治療の見込みもなく看病を続けていたわけではない。メサイア外の生徒の何人かに、合コン委員会で起こっている出来事を伝えていたが――
広報課員:「あのね、それが大変なの!」
広報課員:「ジェネシスでも、ミルぴが言ってたみたいな患者が出ちゃってさ!」
広報課員:「教えてもらわなかったら大変だったかも~!オフィサーが見つけた生徒はとりあえず隔離入院になってるけど」
七星ミルキ:合コン委員会はその活動上───犠牲者の墓標の管理──学区外の生徒とも交流することがある。これはその伝手の一つだ。
七星ミルキ:「そちらでも出たんですか?」
広報課員:「ね、ジェネシスのほう来て、ミルぴから詳しい話とかしてもらえないかな?無理そ?」
七星ミルキ:「う~ん」委員会内で統一している端末を操作する。シフト。班の編成。人数。
七星ミルキ:「ん。少しなら抜けれそうです。情報の共有もしたいですし」
合コン委員会生徒:「委員長~!」
合コン委員会生徒:ちょうど、パタパタと駆けつけてきた生徒がいた。緊急シフトで看護に入ってもらった生徒だ。
七星ミルキ:「あ、ちょっとまってくださいね」通話口を手でカバー。「はーい!なんでしょう!」
合コン委員会生徒:「間に合いましたか?私が交代しますので休んでください!」
合コン委員会生徒:「ミチカさんに加えて委員長まで倒れちゃったら、本当にサヨリさんに全部やってもらうことになっちゃいますよ」
七星ミルキ:「…………それは、最後の手段ですね」苦い顔をする。
七星ミルキ:(悪い人ではないんですよ?無いんですが。副委員長のサヨリさんは整頓が……えぇ。他のスキルに振っていると言いますか、えぇ)
七星ミルキ:「わかりました。じゃあお言葉に甘えて、」と言いかけて。
七星ミルキ:ふと、目の前の生徒に割り振った仕事を思い出す。
七星ミルキ:「あっ、さてはまたミチカ委員長……じゃない、先生ってば。こっそりそっちを手伝ってたんですね?」
三城郷ミチカ:ベッドの方を振り向くと、いつの間にか静かに寝息を立てている。さっきまでは相当無理をしていたようだ。
七星ミルキ:その寝顔を半目でじー、と見つめたあと、ふう、とため息を漏らす。
広報課員:「営業本部の事務所分かる?」
広報課員:「そっち直接行ってもらえば、ウチから話は通しとくから!」
七星ミルキ:(うーん。まだまだ助けられてますね。……まったくもう!)仕方ない、と言いつつ口元は緩む
七星ミルキ:「あ、はい。前に聞いてたかと。じゃあ直接お伺いしますね」
七星ミルキ:「ちょうど休憩なので、すぐ迎えると思います」
合コン委員会生徒:「あ!休まないでお出かけするんですか委員長!」
合コン委員会生徒:「もう、委員長が体を壊したら元も子もないんですからねっ!」
七星ミルキ:「い、息抜きですもん。息抜き」
七星ミルキ:「ついでに足りない食料とか……じゃない、えーと、そう。趣味の買い物とかもしてくるだけですしっ」
七星ミルキ:「というわけで、ちょっと出てきます!手順は資料にまとめてあるので、後はよろしく!」
七星ミルキ:テキパキと指示端末を引き継いで、ヒューとその場を立ち去ることにする
合コン委員会生徒:「も~!」
七星ミルキ:「あはははは、ごめんなさい!」
七星ミルキ:(うーん)
七星ミルキ:(こういうところはミチカさんを参考にしちゃった気がしますね)
七星ミルキ:ぱたぱた、とジェネシスに向かうことにしたよ。
GM:病はまだ、早期に対処できる。大きな問題にはなっていない。



ジェネシス学区 路地

GM:地図を頼りに、慣れないジェネシス学区を歩く。
GM:ノヴァリスの多くの市街はそうだが、ジェネシスは特に町並みの移り変わりが激しい学区の一つでもある。
GM:経済活動次第で巨大なランドマークが次の日には消え、あるいは出現するといったことも起こり得る。
GM:ミルキが歩いているのは人通りの少ない路地であった。
七星ミルキ:(えーと、ジェネシスの道は建物じゃなくて道と曲がり角を覚える、と)
七星ミルキ:区画整理は建物の乱立より頻度は低い。目印の乏しい合同カタコンベでも共通する把握方法だ。
七星ミルキ:「あれ。前はここ良さげなお店だったハズ……え~、潰れたんですか……?」
七星ミルキ:物理的か経営的にかは問わない。
GM:何度目かの曲がり角を曲がった時、柔らかい何かに躓きそうになる。
七星ミルキ:「わっとっと?」
GM:長いコートを着た少女が、路地にうずくまっているのだ。

ペテラ・アズテック:「う……」
七星ミルキ:「!?」
ペテラ・アズテック:「ごほっ!ぐふっ、げほげほっ!げほーっ!」
七星ミルキ:「す、すみません!蹴っちゃいました!?」
ペテラ・アズテック:「……!?ハッ!い、今……わたしは……意識を失って……」
ペテラ・アズテック:「あ……あ……目、覚まさせてくれたんですね……危ないところ、でした……」
ペテラ・アズテック:「ぜーっ、ぜーっ……ありが……ごほっげほっ!」
七星ミルキ:「そ、そうですね……はい。無事?でよかった……」
七星ミルキ:「あっ、無事じゃなさそうだね!?」
GM:無骨な長いコートを羽織っている割には、衣服は外に出るものとは思えないほど簡素だ。
GM:例えば、入院の際に着る患者服のように見える。
七星ミルキ:「ど、どうしたの?もしかして、持病とかある子かな?」
七星ミルキ:「なにかしてほしいこと、ある?」
GM:前髪が顔に張り付くほど長く、目だけが爛々と輝いているような少女だった。
ペテラ・アズテック:「え、そんな、ごほっ、そんな……」
七星ミルキ:隣に並んで目線を合わせるようにする。
ペテラ・アズテック:「で、出会ったばかりの……生徒さんに、そんな……親切にッ、げほげほっ、していただくわけには」
ペテラ・アズテック:「ごほっ、ごほっ!!がはっ!!」
ペテラ・アズテック:倒れる。立っているだけの体力がないのだ。
七星ミルキ:「大丈夫……って、貴方、それ入院の服じゃない?」
七星ミルキ:「あぁもうっ」支える。
GM:ジェネシスでも、合同カタコンベの患者と同じような症状の生徒がいる。
GM:それらの患者は入院措置になっている――特徴はある程度符合する。
GM:だが、この少女の症状は明らかに合コン委員会の生徒よりも重篤だ。
七星ミルキ:(となると……私達より、先に罹患してる?さっきの話だと、発症を確認したのは最近だったみたいだけど)
七星ミルキ:「……私、ミルキ。七星ミルキ。貴方の名前は?」
ペテラ・アズテック:「ペテラ・アズテック……けほっ、けほっ」
ペテラ・アズテック:「……ああ」
ペテラ・アズテック:「ミルキさん……優しいな」
七星ミルキ:「そう。ペテラちゃんね」
ペテラ・アズテック:「こんなに優しい人が……いるなんて……げほっ、げほっ」
ペテラ・アズテック:「よかった……出てきて…………」弱々しく笑う。
七星ミルキ:「これで『出会ったばかりの生徒さん』じゃなくて、お友達」
七星ミルキ:「お友達なら、おせっかい焼いても良いよね?」
七星ミルキ:「それにね。貴方のその症状、私も困ってるの」
七星ミルキ:「よかったら、お話させてくれない?」
ペテラ・アズテック:「は、はい……!お、お友達かぁ……!!」
ペテラ・アズテック:「はい、勿論、ゴハァッ!なんでもッ……」
ペテラ・アズテック:「なんでも話させてください!ぜひ……!」
七星ミルキ:「あぁっ、興奮しないで!ゆっくりでいいから、ゆっくりで!」
GM:ペテラを連れ立って、路地を進んでいく。
GM:早期に対処できる。大きな問題にはなっていない。
GM:現時点では。
七星ミルキ:肩を貸しながら思う。
七星ミルキ:合同カタコンベは、ノヴァリスの他の生徒より死に寄り添う集団だ。
七星ミルキ:だから。人が困っている時。弱っている時。病気の時。
七星ミルキ:『元気を失っている人』を、見捨てることはない。



GM:ロイス取得のみが可能です。
七星ミルキ:ペテラ・アズテック ◯P興味/N心配 で取得して以上!
七星ミルキ:ミチカさんは…固定ロイスだからね!
GM:合コン委員会の絆だぜ


◆Opening◆斑鳩ヨダカ

GM:それでは、続いてPC2のヨダカさんのオープニング。登場侵蝕をどうぞ。
斑鳩ヨダカ:はい!
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(42 → 46)
斑鳩ヨダカ:まずまずの滑り出し



ジェネシス学区 市街


GM:斑鳩ヨダカは、一人の生徒とともに通りを歩いている。
GM:次の営業先に向かわなければならないからだ。営業本部のエリートのスケジュールは常に正確である。
GM:よって、生徒からの相談をそうした移動の最中に行うこともあるのだが――

九院エリザベス:「――つまり、エンパイアラブの衛生管理に問題があるのではないかと妾は言っておるのじゃ」
九院エリザベス:「あそこの管理者は事実上ジェネシス!つまり"オフィサー"の責任ではないかえ!?」
九院エリザベス:ハムスターを手にした、どことなく肖像画めいたわざとらしい顔立ちの女である。
九院エリザベス:名は九院エリザベス。先日、"オフィサー”間でも僅かに話題となった
九院エリザベス:エンパイアラブアンダーワークスクールの大量"出所"事件。その際にジェネシスの生徒投票権を得た勤労生徒の一人である。
斑鳩ヨダカ:「なるほど~……つまり、九院様の話をまとめますと~」
斑鳩ヨダカ:「エンパイアラブアンダーワークスクールから昨日”移籍”した生徒の中で」
斑鳩ヨダカ:「風邪のような症状が見られるようになった、と~」
九院エリザベス:「その通りじゃ」
九院エリザベス:「当然、エンパイアラブの労働中に罹患したとしか考えられぬ」
九院エリザベス:「幸いにも妾は未だ発症してはおらぬが……」
九院エリザベス:ハムスターを心配そうに撫でる。
九院エリザベス:「もしも妾のかわいいハムスターが病気になったらと思うと、毎日気が気ではないわ」
斑鳩ヨダカ:軽くタブレットに書き留める。『労働環境』『疫害 ハムスターは未発症←?』
斑鳩ヨダカ:「たくさんのハムスターを飼育されていると伺いました~」
九院エリザベス:「自慢のハムちゃんズじゃ」
斑鳩ヨダカ:「他の子にも、まだ症状は出ていないのですか~?」肩の子と目が合う、微笑む。
九院エリザベス:「そうじゃな……ハムちゃんズには今のところ症状が出た子はおらぬ」
九院エリザベス:「もちろん、妾も発症しておらぬ故、偶然感染源を避けられただけという可能性もあるがの」
九院エリザベス:「人間にしか感染しない病気なのかもしれん。そうであってほしいものじゃ」
斑鳩ヨダカ:「左様ですか。もし具合の悪い子がいたら、いつでもご連絡くださいね~」
九院エリザベス:「うむ。それはどうもご親切に……」
九院エリザベス:「……ってちが~う!!肝心なのはエンパイアラブの改善よ!」
斑鳩ヨダカ:「……うぅん、そうでしたね~」
九院エリザベス:「まさか話を逸らす営業トークか!?具体的な改善がなければ同じことが繰り返されると妾は言っておるのじゃ!」
斑鳩ヨダカ:最前線に立ち、顧客の要望を知り尽くすのは営業部の勤めであるが……
斑鳩ヨダカ:この要望に適切な『商品』を紹介するのはなかなか難題だ。
斑鳩ヨダカ:「申し訳ありません~……私共もあの学区について伝え聞いていることはあまり多くなく……」
GM:もちろん、エンパイアラブの環境改善について働きかけることはできる。まずは広報メディア戦略課に連絡を取り
GM:それを議題としてまとめ、次期"オフィサー"定例会議で改善案について営業本部が発案、
GM:総務会計監査局が予算配分をチェックし、その後生徒会長からのフローで現場が改善され……
GM:……今すぐの話であれば、ともかく広報メディア戦略課に要望を伝えるくらいのことは見せてやれるだろう。
斑鳩ヨダカ:(『改善』に働きかけることは出来る)
斑鳩ヨダカ:(問題はそれが『具体的』な解決へ繋がるか、で……)思考と裏腹に、広報メディア戦略課へのアポイントを繋ぐ。
斑鳩ヨダカ:「では、九院様の要望を広報課へと上げさせていただきます~」
広報課員:「よっす!ヨダカどした~?」
斑鳩ヨダカ:その言葉と同時、連絡が付く。
広報課員:回線が繋がる。広報課は全体的にパリピ気質だ。
九院エリザベス:「お願いするのじゃ。妾はもうエンパイアラブを出た身ではあるが」
九院エリザベス:「今後入っていく勤労生徒も健康であることに越したことはないからの……」
斑鳩ヨダカ:「……はい、了解しました」通話口を抑えて応える
斑鳩ヨダカ:「そういう心遣いは、無下にしたくありません」
斑鳩ヨダカ:「……あ、もしもし~。久方ぶりになります~」
斑鳩ヨダカ:「実はお客様からのご相談が、かくかくしかじかでして……」
広報課員:「へ~っ、エンパイアラブか~」
広報課員:「それなら課長に直接聞いたほうが早いかも。ちょっと席外していい~?」
広報課員:「何分待てそ~?」
斑鳩ヨダカ:「はい~、2分12秒まででしたら~」
斑鳩ヨダカ:「要件をお伝えし、次の予定に差し障りがないものかと~」
広報課員:「オッケ~1分で聞いてくるわ。課長そこの席いるから」
GM:保留のメロディが流れる。
九院エリザベス:「そわそわ……」
斑鳩ヨダカ:「こういう音楽ってやたらに音量が大きいですよね~」電話口から響いている
広報課員:「うっし、聞いてきた」
広報課員:「20秒くらい?一言で済んだから早かったわ」
斑鳩ヨダカ:「はい、是非ともエンパイアラブの衛生監査と業態改善を議題に────」
広報課員:「あのね、ヨダカ。こういう情報は」
広報課員:「『聞いた通り』に答えるからね。課のルール的にね」
斑鳩ヨダカ:「……?」
広報課員:「エンパイアラブで……感染症が出たって話だけど」
広報課員:「『そのようなことは起こり得ない』」
斑鳩ヨダカ:「……」
斑鳩ヨダカ:「広報課長、アルバ・グレタ・サギリ・ジアフォーネ様が……そのように?」
広報課員:広報メディア戦略課には、ある種奇妙なルールがある。
広報課員:彼女らは、ジェネシスに報せるべき情報を統制し、必要なものだけを見せる部署だ。
広報課員:一方で、同じくジェネシスを動かす"オフィサー"に対してならば、嘘をつくことはない。
広報課員:"オフィサー"に対してすら『嘘をつく』役割の部署は他に存在する。
広報課員:「『起こらないようにする』でもなく『起こった扱いにしない』でもなくて」
広報課員:「『起こり得ない』。分かり?」
広報課員:「そろそろ2分になりそうな感じ?」
斑鳩ヨダカ:「……一つだけ」
斑鳩ヨダカ:「これは業務に関わる内容ですので」
広報課員:「オッケ」
斑鳩ヨダカ:「その情報が九院様のご要望に不利益をもたらすことは」
斑鳩ヨダカ:「ないとみて、信じますよ」
広報課員:「相変わらずお客さん思いだね、ヨダカ!」
広報課員:「とにかく、この答えじゃ原因はエンパイアラブじゃねーわ」
広報課員:「他の原因があるんじゃね?って言いな」
斑鳩ヨダカ:「ええ。承知致しました。……ありがとうございます~」
GM:通話は終了する。
九院エリザベス:「ど、どうじゃった」
斑鳩ヨダカ:オフィサーにとって広報課の言葉は、時に予言のような性質を孕む。
斑鳩ヨダカ:その言葉は真であるとして、行動指針に出来る。ヨダカは過去の業務で彼女らにそれほどの信頼を見てきた。
斑鳩ヨダカ:「『そのようなことは起こり得ない』、と」
九院エリザベス:「はあ!!?」
斑鳩ヨダカ:「エンパイアラブは原因ではないとも断言されてしまいました~」
九院エリザベス:「せ、責任逃れ!不祥事隠蔽!たらい回し!」
斑鳩ヨダカ:「はい。責任は取ります」
斑鳩ヨダカ:傘を携え、彼女の正面に立ち頷く。
九院エリザベス:「こうなったら会長に直々……え!?」
九院エリザベス:「い……いいのかえ!?」
斑鳩ヨダカ:「はい。この案件は正式に私が担当いたします~」
斑鳩ヨダカ:「ほら、許せませんでしょう? お客様の要望にこんな横暴な対処をされるなんて~」
斑鳩ヨダカ:「営業として血が騒ぎました。かんかんです~」
九院エリザベス:「そ、その通りじゃ。ううう~」
九院エリザベス:「すまぬ……エンパイアラブに収監されてからというもの」
九院エリザベス:「人に優しくされた経験が本当になくて……」
斑鳩ヨダカ:「そ、それは」
九院エリザベス:ハムスターは迷惑そうな顔をしている。
斑鳩ヨダカ:顧客の要望と上層の要求をすり合わせるのが営業の常。
斑鳩ヨダカ:無論だが、今の態度はポーズを含んでいるため……薄い胸がずきんと痛む。
斑鳩ヨダカ:「……お任せください、九院様」
斑鳩ヨダカ:「この斑鳩ヨダカ、誠心誠意事態の解決に励む所存です~」
九院エリザベス:「おお……ありがたい!不死身のノヴァリス生徒こそ体が資本!」
九院エリザベス:「ともに勤労生活を乗り切ってきた生徒達が病に苦しんでおる!」
九院エリザベス:「必ずや原因を突き止め、生徒の健康を取り戻そうぞ~ッ!」
斑鳩ヨダカ:「は、はい~っ!」慣れない動きで手を掲げる。
斑鳩ヨダカ:営業本部のエージェントは、人の情にはとことん弱かった。



GM:ロイスのみが可能です。
斑鳩ヨダカ:シナリオロイスを取ります! 九院エリザベス 連帯感/不安


◆Opening◆エニュオ・デュカキス

GM:エニュオさんのオープニングとなります。登場侵蝕をどうぞ。
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(41 → 47)



ジェネシス学区 6番実験開発プラント


GM:製品開発特許庁は、ジェネシス内の各部活や委員会の研究内容を把握し、またそれらの組織が保有する技術を管理する部門だ。
GM:科学技術の先端たるジェネシスの、知の集積機関。その特許庁が独自に保有する実験開発プラントは
GM:それぞれが理事会時代の研究機関にも匹敵する技術レベルと、開発力を保有していると言ってもよい。
GM:長官エニュオ・デュカキスはこの日、6番実験開発プラントを訪れていた。
GM:……『事故』の調査である。小さな事故であれば、現場の人員だけで十分に対応可能だ。しかし今回ばかりは直々に現場を視察する必要がある。
GM:バイオハザード事例の疑いがあった。
銅座ロシオ:「よろしいですか、エニュオ長官!」

銅座ロシオ:「いかに特許庁長官が相手であっても、エリートのこの私!銅座ロシオは」
銅座ロシオ:「極めて公正に監査します!手心は加えません!」
銅座ロシオ:エニュオとともにプラントの配管の下を歩きながら、口うるさく喋る。
エニュオ・デュカキス:「承知しています。貴方が局長に代わり、ここに訪れているということの意味も」
銅座ロシオ:「えへへ、それほどでも」
エニュオ・デュカキス:グレースーツにリムレスのメガネを通して、視線をわずかに合わせる。局長本人はだいぶ緩い部分もあるが……言わなくてもいいだろう
エニュオ・デュカキス:端末を確認。ひとまず、爆発事故という結果と個所については多少見ているが
銅座ロシオ:「おおよその状況については伺いました。プラント内のB3新薬製造施設が、手順にない操作によって反応を起こし爆発」
銅座ロシオ:「緊急マニュアルに従い即座に該当区画は封鎖。外に薬品、生物試料の漏れはなかった……と報告にはありますね」
銅座ロシオ:「確かに万一の事故に備えたプラントの構造と特許庁の方々の対応はお見事。で・す・が」
銅座ロシオ:「エニュオ長官の見解も伺いたいものです!本日査察して、現場での徹底は実際になされていたかどうか?」
エニュオ・デュカキス:「システム面の防疫対策、並びに人員対応については基準をクリアしていますね」
エニュオ・デュカキス:「人間のミスは防ぎようがない。壊れない完璧なシステムもまた構築は難しいものです。ヒトと機械の間をつなぐために、訓練が存在する」
エニュオ・デュカキス:「少なくとも機能はしていた。そう判断は現時点で可能ですが──」
エニュオ・デュカキス:事故は起こっている。これもまた、変えようがない
銅座ロシオ:「恐ろしいことです。怖くなってしまう……私自身の有能さに」
エニュオ・デュカキス:(何か始まった)
銅座ロシオ:「そうお答えになるということは、私はエニュオ長官の把握していない情報を掴んでいるということですから!」
銅座ロシオ:タブレット端末に、受信した情報を表示する。
銅座ロシオ:「監査局の調査の結果、ジェネシス内で発生した患者体内の病原体が」
銅座ロシオ:「『新種の疫病』であることが確実となりました。よろしいですか?潜伏期間を鑑みれば、彼女らの感染日時は――」
銅座ロシオ:「この6番実験開発プラントでの事故とほぼ一致すると思われます」
エニュオ・デュカキス:「私の指導と監査が不十分であったと銅座さんは考えている、と?」
銅座ロシオ:「はい!人員のミスや隠蔽を長官の責任に含むならばの話ですが」
エニュオ・デュカキス:「正直で助かります」本音だ
銅座ロシオ:「えへへ、よく言われます」
銅座ロシオ:「監査人員に一番必要なのは『正直さ』!私は絶対正直!嘘は申しません」
エニュオ・デュカキス:「良いことです。花丸、いりますか?」端末にタッチペンで描く仕草
エニュオ・デュカキス:まぁそれはともかくだ
エニュオ・デュカキス:(現時点で発生した事故の結果は揺るがない。……6番プラントから提出された結果と、報告の差異があるかはまだ詰め切れない)
銅座ロシオ:「エニュオ長官」エニュオの端末に着信がある。ロシオも同じメッセージを受け取っているのだろう。
GM:ジェネシスで発生した新種疫病の調査チームへの参加要請であった。
銅座ロシオ:「こちら長官が向かわれますか?それとも代わりのエージェントがどなたか?」
エニュオ・デュカキス:メールを確認。顔を上げ、レンズを挟んで彼女と眼を合わせる
エニュオ・デュカキス:「“人員のミスや隠蔽を長官の責任に含むならば”、と貴方は先ほど言いましたね」
銅座ロシオ:「はい!」
エニュオ・デュカキス:「なら責任を取ることが上の仕事です。辞めて投げ出すのではなく、見届けるために」
エニュオ・デュカキス:メールの要請に承認のサインを書き加え、返送。
銅座ロシオ:「よく仰いました!この銅座ロシオも、監査として原因究明を見届ける義務があります!」
銅座ロシオ:「極めて優秀なこの私がサポートに入るということです!嬉しいでしょう」
エニュオ・デュカキス:「助かります」本音だ。これくらい体当たりな方が気分がいい
エニュオ・デュカキス:「少し待っていただけますか。通常業務に関して秘書室へ要請を行いますので、その後に向かいます」
銅座ロシオ:「はい!事務所には一緒に向かいましょうね」
エニュオ・デュカキス:頷き、端末にタッチペンで記入を続ける。
エニュオ・デュカキス:秘書室へ。現在申請待ちの製品テスト結果、採用不採用決定、プラント稼働状況と配分申請。全ての仕分けが可能な人材を要請
エニュオ・デュカキス:決議は行わず。それらは後でまとめて自分がやるべき仕事だ
エニュオ・デュカキス:──連絡後、光の落ちた液晶に。手早く記入
エニュオ・デュカキス:“13番の起動を承認。全ラインとエニュオ・デュカキスの座標捕捉をアクティブに”
エニュオ・デュカキス:ペンを仕舞い、握りしめた手袋の奥で骨ではなく機械の軋む音をわずかに残して
エニュオ・デュカキス:「お待たせしました」
銅座ロシオ:「行きましょうか!途中でジェラートとかいただきますか?」
銅座ロシオ:「バイオハザード事例の直後に不謹慎でしょうかね!わはは」
エニュオ・デュカキス:「生憎、うちの経費では落ちませんよ」
エニュオ・デュカキス:一歩。革靴の足音を響かせて
エニュオ・デュカキス:「私の手持ちでご馳走できるように善処しましょう」
エニュオ・デュカキス:「終わらせてから、ですけれど」
銅座ロシオ:「いいですね!そういう台詞」
銅座ロシオ:「エリートって感じがします。終わらせてからご一緒しましょうか!」
エニュオ・デュカキス:「信用させて頂きます、銅座さん。貴方の価値を」
エニュオ・デュカキス:見栄の金か、輝く財宝かはわからないが。磨いてみることに価値もあるだろう
エニュオ・デュカキス:信じてみなければ価値も生まれはしない。才能や己が握る道具と同じく
エニュオ・デュカキス:その結果が土くれであるなら──それまでだ



GM:ロイス取得のみ可能です。
エニュオ・デュカキス:ひとまず銅座さんに「〇信用/無価値」で取得します
銅座ロシオ:そんな!N感情とはいえ私が無価値だっていうんですか!
エニュオ・デュカキス:出会ったばかりで0なのできっとここから100になったり1000になったりする希望を込めています
銅座ロシオ:なーんだ、ならよかった


◆Opening◆サマンサ・シュヴァイゲル

GM:では最後のオープニング。サマンサ先生登場どうぞ。
サマンサ・シュヴァイゲル:1d10+32
DoubleCross : (1D10+32) → 2[2]+32 → 34

サマンサ・シュヴァイゲル:しゃあっ



D.C. 職員室


GM:職員室に先生が常駐していることは少ない。稀にサボっている者がいたとしても
GM:そういう者は仕事が持ち込まれることのない場所でサボっているのだ。
GM:多くの先生の場合は、単純な多忙である。一つの学区でトラブルを収め、帰ってきた頃にはまた別のトラブルが持ち込まれる。
GM:サマンサ・シュヴァイゲルについてもそうだ。どこかの事件を解決……あるいは解決どころではない状況に導いた後、やっと帰ってきたところだろう。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ど、どどど、どうしようかしら!どうしようかしら!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ワープロが壊れちゃった!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「文字が打ち込めないわ!どうしちゃったのかしら!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:ウロウロと両手の人差し指をキーボードの上で彷徨わせている。
女子生徒:「……caps lock」
女子生徒:後ろから指を伸ばして、キーボードを押す。
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッ」
女子生徒:「caps lockがかかったままになってる。あとワープロじゃなくてパソコンじゃないかな」
サマンサ・シュヴァイゲル:「文字が……打てるようになったわ……!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こんな一瞬の早業で壊れたワープロを……!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「すごいわ!ありがとう!ワープロ名人さんなのね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええと……あなたは確か」
女子生徒:「今時こんなベタなことする人いるんだってびっくりしたよ」
女子生徒:「はじめまして。あたしはソ・ジウォン」

ソ・ジウォン:「"星室庁"に相談したいことがあったのだけど……あなたしかいないの?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あら!あらあら!初めましての生徒さんね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうなの!先生書類作るのトロくさくて……えへへ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ひとりぼっちだったんだけど、あなたが来てくれて嬉しいわ!ようこそ~~~!」
サマンサ・シュヴァイゲル:立ち上がって歓迎を示すポーズ
ソ・ジウォン:「機嫌がよさそうだね。……いいことだとは思うけど」
ソ・ジウォン:少し、床に視線をさまよわせる。
サマンサ・シュヴァイゲル:顔立ちは幼いが、欧米人らしい分厚い体格と人並外れた身長で
サマンサ・シュヴァイゲル:なかなかの威圧感だ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「あ、ああ、ごめんなさい!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生みたいな図体でいきなり立ち上がったら怖がらせちゃうわよね!ごめんなさい!威嚇とかじゃないの!本当に!」
サマンサ・シュヴァイゲル:シューッと体を折りたたむように席に戻り
サマンサ・シュヴァイゲル:「こほん、ごめんなさい、それで」
ソ・ジウォン:「う、うん。別に怖がってないから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんは何か職員室にご用件があったのよね、いや、ご用件はあって当然か」
サマンサ・シュヴァイゲル:「なければ先生たちの所に来ないわよね……あ!ただ会いに来てくれたのだとしてもそれはもちろん嬉しいのよ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうなってくれたらとてもいいことだと思うわ、けど多分そういう話ではなさそうだから……」
ソ・ジウォン:「そう。皆の健康に関わる事態で……」
ソ・ジウォン:「あたしの格好……分かる?看護師みたいなことしてるんだけれど」
ソ・ジウォン:明るい紫色が差し色に入った、白いナース服だ。純白の髪と相まって、全体的に淡い印象がある。
サマンサ・シュヴァイゲル:「健康……まあ!本当だわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「全然気が付かなかった……看護婦さんみたいでとってもかわいらしいわ!似合ってる!素敵よ!」
ソ・ジウォン:「言われるまで気づかなかったの……?とにかく、パンデミックに早急に対処してほしいの」
ソ・ジウォン:「ジェネシスに働きかけなきゃいけないから、あたし一人じゃどうすればいいか分からなくて」
ソ・ジウォン:何枚かの電子ペーパーを広げて、文字だらけの資料をサマンサへと見せる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぱ、パンデミ……健康……」
サマンサ・シュヴァイゲル:視線が資料の上を滑り往ったり来たりする
ソ・ジウォン:「この検査結果を見ても分かると思うけれど、従来型からの変異が三箇所確認できるよね?今流通している治療薬は耐性を突破できなくて……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええと、要するにつまり」
サマンサ・シュヴァイゲル:「生徒の誰かが病気なの……かしら……?」
サマンサ・シュヴァイゲル:辛うじてそれだけ汲み取って絞り出す
ソ・ジウォン:「そうなるかな。あたしは、『そうなる恐れがある』って意味で言ってるけど」
ソ・ジウォン:「……もう『なってる』可能性がある」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ、それは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「大変なことだわ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「え、えらいことだわ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:再びガタタン!と立ち上がり
サマンサ・シュヴァイゲル:「お見舞いに行ってあげないと……!きっと心細くて苦しいはずだわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「何持っていけばいいのかしら、ええと、果物とかおやつとか……いやもうそんな呑気してる場合じゃなかったら……!」
GM:職員室のモニターに常時映し出されている新着カラムに、受信メールの文面が表示される。
GM:送信者はオフィサー。『ジェネシスで新種病原体による大規模感染が発生。星室庁からの調査人員派遣を要請する』との内容だ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「お、お医者さん!お医者さんが必要だわ……!えらいこっちゃ!」
ソ・ジウォン:「落ち着いて」
ソ・ジウォン:両肩を押さえつけて座らせようとするが、大きい上によく動くので
ソ・ジウォン:逆にブンブンと振り回されそうになっている。
ソ・ジウォン:「あのね、だからあたしは、この病気を治す手段があるっていうのを伝えに来てるの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッ、本当だわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「看護婦さんがここにいる!」
ソ・ジウォン:「……どういう薬品を作ればいいかはデータ的には予測できていて」
ソ・ジウォン:「これを生産できる体制があれば大丈夫ってこと。……ジェネシスのプラントくらいの規模と設備レベルなら」
ソ・ジウォン:「ジェネシスに知り合いがいたりしない?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジェネシスの知り合い……スダチちゃんもマルレーネちゃんも忙しそうだけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「生徒の健康には代えられないわ!電話してみるわね!」
ソ・ジウォン:(メールのこと気付いてるのかな……)
サマンサ・シュヴァイゲル:「アアッ!もう返信が来てる!?いつの間に!?」
ソ・ジウォン:サマンサがドタバタしている間に、勝手にメールを開いて見ている。
サマンサ・シュヴァイゲル:「まさか先生の心を読んで……!?さすがスダチちゃん……!出来る女だわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:横からメールを覗き込んでいる
ソ・ジウォン:「ジェネシスでも問題になってるみたいだね。あまりいいことじゃないけど……」
ソ・ジウォン:「もう病人が出ちゃったってことだから。でも、今ならまだ間に合うくらいの軽症かも」
ソ・ジウォン:「先生。一緒についてきてもらっていい?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もちろん行くわ!病気の生徒を1人になんてさせません!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生風邪とかひいたことないから、役に立つはず……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「役に立ちたいわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ドスドスドス
サマンサ・シュヴァイゲル:やる気十分で足踏みしている
ソ・ジウォン:「うーん……大丈夫かな」
ソ・ジウォン:「本当に口利きしてくれるだけでいいからね」
ソ・ジウォン:「余計なことしないほうがいいかもしれないよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「わかったわ!しません余計なこと!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「口利き……口利き……口利き……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「く、口利きってどうやるのかしら……!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:ソワソワソワ
ソ・ジウォン:「あのね、知り合いに人を仲介することを俗に口利きって言って……」
GM:いつものように無駄に騒ぎつつ、ジェネシスへと出発する。
GM:ジェネシスのプラント使用許可を貰えればいいのだ。サマンサでも恐らく不可能ではない――と思われた。



ジェネシス学区 路地


GM:二人は、地図を頼りにジェネシス学区の路地をさまよっている。
GM:ソ・ジウォンはジェネシスを全く訪れたことがないらしかった。つまりサマンサと地図アプリだけが頼りなのだが――
サマンサ・シュヴァイゲル:「あ、あれーっ!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「また行き止まりだわ!?」
ソ・ジウォン:「なんでそうなるの……!」
ソ・ジウォン:冷静な表情のままだが、明らかに平静を欠き始めている。
ソ・ジウォン:「地図では通れるのに……!道通ってるのに!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「せ、先生ド級の方向音痴だから、って」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こんな時に泣き言を言ってる場合じゃないわ!」
ソ・ジウォン:「いや、いっそ地図アプリに頼るのはやめよう」
ソ・ジウォン:「先生の野生の直感で行こうよ。最初の方はそれでちょっと近づけたじゃない」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ、そうね、そうかも」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こうしてる間にも待ってる子たちの病気が悪くなったら……!」
ソ・ジウォン:「テクノロジーはもう信用できない……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「街づくりのみなさんごめんなさい!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あとでお給料から弁償します!ウォオオオオオオオ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ずどごぉん!
サマンサ・シュヴァイゲル:塀を体当たりで破壊してぶち抜ける!
GM:ボグシャアーッ!
サマンサ・シュヴァイゲル:「このまままっすぐ行くわ!」
GM:塀が破壊され、明らかに行ってはならない道が拓ける!
サマンサ・シュヴァイゲル:「まっすぐが一番近い!先生、算数がちょっとだけ出来るから!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「わかるの!大丈夫!」
ソ・ジウォン:「なんて先生だ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:とりあえず大きな建物が集まっている方に
サマンサ・シュヴァイゲル:暴走機関車のごとく突っ込んでいくぞ!
サマンサ・シュヴァイゲル:「ふぬぁー!」
GM:恐るべきパワーで突き進むサマンサ。ジェネシスの生徒たちは悲鳴を上げながらその巨体を避けていくぞ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ごめいわくおかけしています!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ごめいわくおかけしています!」
ソ・ジウォン:「ほんとにメチャクチャ迷惑だな……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「さあジウォンちゃんもついてきて!」
GM:何個かの路地をそうして突破した頃だろうか。
ソ・ジウォン:「待って」暴走中のサマンサに声をかける。
ソ・ジウォン:「あそこ……倒れている子が」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぬぁ……えっ」
GM:一人の生徒が、うつ伏せに倒れているように見える。
サマンサ・シュヴァイゲル:ばぎぎぎぎぃーっ!
サマンサ・シュヴァイゲル:地面を砕いてブレーキをかける
サマンサ・シュヴァイゲル:「ああっ、本当だわ」
GM:路上だ。オーヴァードが意識を失っているのは普通ではない。
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、視界が真っ赤で気付かないところだったわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:だくだくと額から流血しているのを拭い
ソ・ジウォン:「そっちも普通に心配だよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「しっかりして!どうしたのこんなところで!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:駆け寄って起こそうとします
GM:丈の短い白いコート状の制服を着た、髪の長い少女だ。
GM:この服装には見覚えがある。
GM:……合コン委員会。
七星ミルキ:黒いシャツにシアンのスカート。白い上着に桃色の髪がばらりと広がっている。
サマンサ・シュヴァイゲル:「これは確か、ミチカちゃんのところの」
サマンサ・シュヴァイゲル:直接依頼を受けたことはないが、いつも職員室にお菓子を持ってくるので覚えた生徒だ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ど、どうしようかしら、どうしようかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「プラントに行かないといけないけど、こんな所に放っておくなんて出来ないから……」
ソ・ジウォン:「……例の症状だ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「えっ!?」
ソ・ジウォン:「大丈夫?意識は?」
ソ・ジウォン:「……連れて行くしかないかも」
七星ミルキ:「うーん、うーん」汗の浮かんだ額に髪の毛が張り付いている。
七星ミルキ:「ダメだよ、それは分量外……!」うわ言だ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ミチカちゃんたちがいるのはメサイア学区、よね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「この子もそうだとして……じゃあ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もうそんなに病気が広がっているの……!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「た、大変なことだわ……!」
ソ・ジウォン:「冗談じゃない……!早く事務所に行こう、先生!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「わかったわ!ちょっとだけ揺れるけど我慢してね……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生がついてるわ!大丈夫!大丈夫!」
サマンサ・シュヴァイゲル:名前も知らない背中に担いだ生徒に語り掛け
七星ミルキ:「だ、大丈夫かな……?ちょっとしたパーティの量だよ……?」その言葉に反応するようにうなされているよ
サマンサ・シュヴァイゲル:「ウオオオオオッ!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ずがごぉん!ずがごぉん!
サマンサ・シュヴァイゲル:再び事務所への直進を開始する。
七星ミルキ:「あわわわわわわわ」がっくんがっくん。ハンドミキサーの振動にホイップクリームが大量発生。
ソ・ジウォン:「街づくりのみなさんごめんなさい……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ごめいわくおかけしています!います!」



GM:シーン終了。ロイス取得が可能です。
サマンサ・シュヴァイゲル:ジウォンちゃんとミチカちゃんのお友達に!
サマンサ・シュヴァイゲル:感服〇/恥辱、誠意〇/動揺で!
GM:好感度の上がりが早いなあ


◆Middle01◆夏が訪れる

GM:全員登場です。
サマンサ・シュヴァイゲル:1d10+34
DoubleCross : (1D10+34) → 4[4]+34 → 38

エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(47 → 56)
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(51 → 54)



ジェネシス学区 営業本部事務所


GM:サマンサ・シュヴァイゲルが大破壊を伴って指定された事務所にたどり着いた時、
GM:会議室では既に2名の調査チームが方針を立て始めていた。
GM:一人は製品開発特許庁長官、エニュオ・デュカキス――このジェネシスを束ねる"オフィサー"の一人だ。
GM:もう一人は銅座ロシオ。こと経済活動の不祥事において、総務会計監査局は警察機構の如き働きをする。
サマンサ・シュヴァイゲル:ばがーん!
サマンサ・シュヴァイゲル:ドアの上部に頭を強かにぶつけながら
サマンサ・シュヴァイゲル:それを全く気にも留めないように、白フードの生徒を抱えた十字冠のない女が突っ込んでくる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ベッドはどこかしら!?」
エニュオ・デュカキス:「……!?」飲みさしのコーヒーカップの表面が驚きに揺れる
ソ・ジウォン:「やめようよ……オフィサーの施設だよ」ドン引きしながら後に続いてくる。
七星ミルキ:「あわわわわ」背中でくわんくわんとしている
サマンサ・シュヴァイゲル:「でもこの子を寝かせてあげないと……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「横になったら少しは楽になるはずだもの!」
GM:サマンサは意識を失った生徒を背負っている。この状態では事情聴取もできそうにない。
七星ミルキ:青いぐるぐるが浮かんでいる。意識を失っているよ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「しっかり……がんばって……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「きっとすぐによくなるわ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ワタワタと歩き回りながら声をかけ続けている。
エニュオ・デュカキス:「病人……というかもっと酷い怪我人が……」あまりの勢いに圧倒されるが
エニュオ・デュカキス:一気にカップを煽り、テーブルへ置く。カァンと響く陶器の音
銅座ロシオ:「ええと、一応ここに寝かせてもらっていいですかね」
銅座ロシオ:長机を組み合わせて即席のベッドを作る。
銅座ロシオ:部屋に備え付けの毛布を敷く。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ありがとう!助かるわ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:そっと寝かせて毛布をかける
七星ミルキ:「うぅ……営業……営業本部に……」
七星ミルキ:悪夢にうなされながら、生真面目な性格故か目的地だけは覚えている。
サマンサ・シュヴァイゲル:「営業本部……アッ」
サマンサ・シュヴァイゲル:ミルキちゃんの手を握っていたが勢いよく立ち上がる
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃん!ここ!ここが事務所ね!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「お薬を作る機材を借りないと……!」
ソ・ジウォン:「気付いてなかったの!?受付通ったよね!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ベッドのことで頭いっぱいだったの!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「自分のいる場所さえ不確かでごめんなさい!」
銅座ロシオ:「エニュオ長官。私は優秀で観察力に優れているので気付いたんですが」
銅座ロシオ:「この生徒、広報課から取次ぎのあった情報提供者の七星ミルキではないでしょうか?」
エニュオ・デュカキス:「合コン委員会の彼女ですか。特徴は確かに、印章もありますね」
エニュオ・デュカキス:横で凄まじい勢いでやり取りしている二人をよそに確認を進める
七星ミルキ:黒いシャツの胸にはメサイアの校章。合コン委員だ。

GM:七星ミルキは、治療不可能な邪毒レベル3に感染しており、このシーン以降邪毒ダメージを適用します。
七星ミルキ:ウグーッ!
GM:これは解除することができず、またシーンが進行するごとにレベルが1ずつ上昇します。エネミーエフェクト《治らずの病》です。
七星ミルキ:死ぬ!
サマンサ・シュヴァイゲル:ヒェエ
七星ミルキ:七星は七回お星さまになる意味ではないのです!
エニュオ・デュカキス:七つの星の横に別の星が浮かぶ前になんとかしないと
GM:まずは意識を取り戻し、詳しい状況を聞く必要があります。〈知識:医学〉または〈交渉〉で難易度10が必要。
GM:失敗した場合も再挑戦ができますが、その場合は邪毒レベル3に感染します。つまり
GM:以後ミルキさんと同じ状態になります。
七星ミルキ:ヤバ!
エニュオ・デュカキス:接触感染
サマンサ・シュヴァイゲル:OK
サマンサ・シュヴァイゲル:つまりこっちは
サマンサ・シュヴァイゲル:失敗し放題ってワケだなァ~ッ
サマンサ・シュヴァイゲル:ふりまーす
サマンサ・シュヴァイゲル:どっちもゼロだから知識でいく!
サマンサ・シュヴァイゲル:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 5[5] → 5

七星ミルキ:半分も知ってて偉い
サマンサ・シュヴァイゲル:ダメ!!感染!!
GM:潔い罹りっぷり
七星ミルキ:せんせぇー!
サマンサ・シュヴァイゲル:再トライに浸蝕とか振った方がいいですか
GM:いいえ!全然大丈夫です!このシーンは失敗してもレベルは上がらないとします
GM:感染源のミルキちゃんがレベル3なのでそれ以上にはならないわけ
サマンサ・シュヴァイゲル:なるほどね
サマンサ・シュヴァイゲル:じゃあもっかい
サマンサ・シュヴァイゲル:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 1[1] → 0 (ファンブル)

サマンサ・シュヴァイゲル:www
GM:すごい
エニュオ・デュカキス:綺麗に
サマンサ・シュヴァイゲル:要領を得ない!!
七星ミルキ:wwww
GM:サマンサ先生は感染レベル4になりました。
サマンサ・シュヴァイゲル:www
七星ミルキ:病気にうなされている
七星ミルキ:ファンブル!
サマンサ・シュヴァイゲル:なんでだよぉおおおお(藤原竜也)
サマンサ・シュヴァイゲル:だが諦めない!!
サマンサ・シュヴァイゲル:もう一度だ!!
七星ミルキ:せんせぇー!せんせぇー!
サマンサ・シュヴァイゲル:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 3[3] → 3

GM:誰かサマンサ先生を助けてあげて……!
サマンサ・シュヴァイゲル:信じられんカスっぷり
サマンサ・シュヴァイゲル:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 7[7] → 7

七星ミルキ:ダイスがロールに引っ張られてる
サマンサ・シュヴァイゲル:お…お金払えませんか…!?
GM:あとちょっとなのに……!
GM:別の救済措置を出します。
エニュオ・デュカキス:治療費
七星ミルキ:おぉ
サマンサ・シュヴァイゲル:やったぜ!
七星ミルキ:わぁい

■NPCカード:ソ・ジウォン
【四体液説】
判定の直後に使用する。その判定の達成値を+2する。
〈知識:医学〉の判定に使用した場合、代わりにその判定の達成値を+5する。
1ラウンド1回まで使用できる

サマンサ・シュヴァイゲル:ていうかこいつ精神でも社会でも一緒じゃないな
七星ミルキ:看護師!えらい
サマンサ・シュヴァイゲル:普通に社会の方が高いわ
七星ミルキ:そうなんだ…
サマンサ・シュヴァイゲル:PLにさえ自分を見失わせる
GM:テンパりすぎ
エニュオ・デュカキス:先生が乗り移っている
サマンサ・シュヴァイゲル:じゃあジウォンちゃん…
サマンサ・シュヴァイゲル:力を貸してくれ…!
七星ミルキ:先生のふりをすればジッサイ先生
ソ・ジウォン:しょうがないなサマ太くんは
サマンサ・シュヴァイゲル:ジウォえも~~ん



GM:既にこの病の情報を得ている調査チームの面々は理解できる。この七星ミルキは明らかに、例の新種疫病の感染者だ。
GM:しかも、症状の進行が現在確認されているジェネシス生徒以上に重い。何があったのかを尋ねる必要がある。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええと、ええと」
サマンサ・シュヴァイゲル:ワタワタと視線を彷徨わせていたが
サマンサ・シュヴァイゲル:意を決したように、寝込む生徒の手を握る。
七星ミルキ:「うぅ~……」
七星ミルキ:汗ばむ手は体温が高い。
サマンサ・シュヴァイゲル:「その、先生……これで伝染っちゃうかも……もう伝染ってるのかもしれないけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「この子と一緒に隔離できるような場所があればそこに行くわ」
ソ・ジウォン:「……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「誰か一緒にいてあげる人間が必要だと思うから」
七星ミルキ:誰かに手を握られているのが分かるのか、うなされていた表情が少し和らぐ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「病気の時に苦しくてひとりぼっちだった思い出って一生残ってしまうもの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「大丈夫よ……大丈夫……」
ソ・ジウォン:「……ありがとう、先生。そろそろ落ち着いてくる頃と思う」
ソ・ジウォン:「解熱剤は最初に投与しているから……安静にして、先生が呼びかけてくれてるだけでも」
ソ・ジウォン:「ずっと楽になるはずよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:ミルキの額の汗を拭っている
七星ミルキ:「ハァー……ハァー……添加物、着色料、バニラエッセンス……」うなされる言葉が、段々と言葉が明瞭になっていく。
銅座ロシオ:「医療現場ってすごく大変ですね。優秀な私もさすがに感服します」ひそひそとエニュオに囁く。
エニュオ・デュカキス:「広報経由の状況も確認はしていましたが……と」落ち着いてきた合コン委員会の彼女に目を向ける
七星ミルキ:「う…………」
七星ミルキ:ハンカチをつまむような柔らかなシワで顔をしかめて、瞑っていた目を開く。
サマンサ・シュヴァイゲル:「!」
七星ミルキ:パチパチ、と光を目にして瞬き。
サマンサ・シュヴァイゲル:「目を開けたわ!さすがジウォンちゃん!」
ソ・ジウォン:「あたしは大したことはしてないよ……よかった」
ソ・ジウォン:「いいかな。落ち着いて聞いて。あなたはジェネシスの路地で倒れていたの」
七星ミルキ:「っ!こ、ここは…!ペテラちゃんは……!?」
七星ミルキ:「ジェ、ジェネシスの……?」
ソ・ジウォン:「ペテラ?」
ソ・ジウォン:「ペテラ・アズテックのことを知っているの?」
エニュオ・デュカキス:ポケットの中で端末のアプリレコーダーを起動。会話を保存
七星ミルキ:「あ、と、すみません……ええと」辺りを見回す。見覚えはあるような。
七星ミルキ:「……あ、はい。私、営業本部の事務所に呼ばれて…その途中で」
GM:ジェネシスの事務所であろう――ということは分かる。設備からして少なくともメサイアではなさそうだ。
銅座ロシオ:「それは幸運でしたね!ここが営業本部の事務所ですよ」
銅座ロシオ:「七星ミルキさんですね?私は優秀な会計監査局エージェントであるところの銅座ロシオです」
七星ミルキ:「あ、はい。合コン委員会の七星ミルキです……」
七星ミルキ:「ここに来る途中で、ペテラちゃん……黒くて髪の長い子ですよね?その子と出会って」
七星ミルキ:「具合が悪そうだったので、連れてこようと思ったんですけど……」
七星ミルキ:キョロキョロ、と見回してその姿が無いことを確認する。
サマンサ・シュヴァイゲル:「もう一人病気の子がいるのね……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「た、大変だわ……!」
七星ミルキ:「あ、あれ?居ない?」
GM:ミルキはペテラを連れて、この事務所に向かっていた――が、その記憶は途中で途切れている。
GM:何が起こったのかはわからないが、ミルキは意識を失うほどの高熱を患い、
GM:事務所に向かう途中の道端で倒れていた。それをサマンサ達に発見されたのだ。
エニュオ・デュカキス:「……失礼。彼女と出会った時には、既に一人で?」サマンサ教諭とジウォンさんへ目を向け
七星ミルキ:「あ、そう、そうです!私、途中で倒れちゃって……!他に居ませんでしたか、黒髪の…!」
七星ミルキ:ぐ、と握り込んだ手が誰かに握られていることに気づく。大きな手だ。
ソ・ジウォン:「そうね。いたなら気付いていたはず……」腕を組む。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ど、どうしようかしら、近くの見えないところに倒れていたのかも」
七星ミルキ:「も、もしかしたら、私が倒れたから、他に助けを呼びに……!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生が行って探してみるわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:オロオロしている。
ソ・ジウォン:「彼女が言っているのはきっとペテラ・アズテックのことだわ。見逃すはずない」
ソ・ジウォン:「あたしも彼女のことを探していたから」
七星ミルキ:「……ご存知なんですか?」
七星ミルキ:「ええと……」ジウォンさんと先生を見ている。呼び方に迷う顔だ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「あ、ごめんなさい!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ギューっとしちゃって痛くなかったかしら!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「とにかくミルキちゃんが元気を取り戻してくれてよかったわ……!よかった……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:パッと手を離して離れる
七星ミルキ:「あ、それは、ぜんぜん大丈夫です……」
七星ミルキ:ぐ、ぐ、と何度も手を開いている。暖かな体温。
ソ・ジウォン:「あたしはソ・ジウォン……この人は」ため息をつく。
ソ・ジウォン:「サマンサ・シュヴァイゲル先生。これでも"星室庁"の先生だよ」
七星ミルキ:「せ、先生でしたか!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「はい!これでも星室庁の先生です!」
エニュオ・デュカキス:「ご苦労様です」思わず
七星ミルキ:額に張り付いた髪の毛を小指で横に避ける。
ソ・ジウォン:「オフィサーの人には連絡が行ってるかもしれないけど。そっちの人がオフィサーかな?」エニュオの方を見る。
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうね、ええとスダチちゃんじゃなかったの、メールで応対したのは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エニュオちゃん……だったかしら」
エニュオ・デュカキス:「……はじめまして、シュヴァイゲル教諭」
エニュオ・デュカキス:「エニュオ・デュカキスです。ジェネシス製品開発特許庁より本件解決のため参りました」
銅座ロシオ:「ふふん。あいさつの早さ対決では私の勝ちですね、エニュオ長官」
サマンサ・シュヴァイゲル:「まあ!あなたがそうだったのね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ごめんなさい、いきなりワーッとなっちゃって……!」
エニュオ・デュカキス:「いえ。……噂通りの方とよくわかりました」
七星ミルキ:「エニュオさんというと、たしか偉い人でしたっけ……」広報課員の子たちから何度か名前を聞いた気がする。
エニュオ・デュカキス:「肩書としては長官ですが──そのお話は」
サマンサ・シュヴァイゲル:「メールでもお話したけれど、ジウォンちゃんがお薬を作る機材を貸してほしいらしくて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それがあればこの病気のお薬が作れるの!」
七星ミルキ:「そ、そうなんですか?流石はジェネシスですね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生お願いすることしか出来ないけれど……どうかお願いするわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「やっぱり病気で生徒のみんなが苦しい目にあうのは……とっても嫌だわ!」
ソ・ジウォン:「その話にも関連することだけど……あたしから説明をしてもいい?」
ソ・ジウォン:「ペテラのことも話さないといけないから」
ソ・ジウォン:パイプ椅子を開いて座る。
七星ミルキ:「は、はい。よろしくお願いします」
七星ミルキ:毛布から半身を起こす。丈の短い白コートを脱いで丸めて、背中の支えにする。
サマンサ・シュヴァイゲル:「あっ、そうね、先生あんまり出しゃばっちゃうと話の邪魔!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ただでさえウドの大木なんだから!すっこんでます!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「氷枕ないかしら……!氷枕……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:落ち着きなく部屋の隅でウロウロしている。
エニュオ・デュカキス:(営業本部からの噂話通りの型破りさ……)
七星ミルキ:(先生って、皆元気な人なのかな……?)ほっこりしている
ソ・ジウォン:「まず、この疫病に関してだけど、あたしはペテラ・アズテックが原因だと思ってる」
ソ・ジウォン:「彼女は患者であるけれど、それ以上に病の『感染源』で……」
ソ・ジウォン:「ジェネシスを動き回ることで感染者を増やし続けてしまっているはず。そこの七星ミルキがそうだったみたいにね」
七星ミルキ:「ペテラちゃんがっ!?」
七星ミルキ:思ったより大きな声が出たので口を抑える。
銅座ロシオ:「えーっ、でもそうなるとバイオハザード事故との日付の一致は……ただの偶然なんですかね?」
銅座ロシオ:「私はまだ可能性を切り捨てるつもりはないですよ!」
エニュオ・デュカキス:「正直なのは美徳だけれど、話を焦らない」
エニュオ・デュカキス:「失礼しました。続きをお願いします」
ソ・ジウォン:「ありがとう。ジェネシスにお願いしたいのは――」
ソ・ジウォン:何枚かの電子ペーパーに記載された資料を机の上に広げる。
ソ・ジウォン:「現時点での感染者に十分行き渡るだけの、治療薬の製造」
ソ・ジウォン:「製品開発特許庁のプラントでもないと困難な製造工程がある……これをオフィサーの権限で通してほしいの」
エニュオ・デュカキス:ペーパー一枚を手に取り、ひとまずはと斜め読み
七星ミルキ:ぐ、と背伸びして覗こうとし、体の重さから大人しくする。(私が見てもわかんないよね)
サマンサ・シュヴァイゲル:「いいのよ、いいのよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:ミルキちゃんの背中を大きな手でさすさすしている
七星ミルキ:ありがとうございます、と小声で伝える。汗ばむ体に人の体温が心地よい。
GM:工程指示書は理路整然としたものだ。前もってこの病について理解し、正確な医療知識がなければ……それどころか
GM:同種の疫病を治療したことがなければ分からないような治験結果まで記されている。
七星ミルキ:サマンサ先生が読んでいる資料を横から覗いている。
七星ミルキ:熱で焦点がブレているため同じ行を何度も読み直したり、読み飛ばしている。
サマンサ・シュヴァイゲル:ミルキちゃんと一緒になって視線を走らせているがちんぷんかんぷんという表情。
エニュオ・デュカキス:「なるほど。現行のラインを止め、再設定、製造への申請。通常の工程では時間がかかりすぎます」
エニュオ・デュカキス:「これを提出されたら通すことに異はないでしょう」
エニュオ・デュカキス:「……当然、聞かなくてはならないこともありますが」
ソ・ジウォン:「……あまり先延ばしされても居心地が良くないわ。なに?」
エニュオ・デュカキス:「では端的に」
エニュオ・デュカキス:「用意が良すぎるという一点で、貴方を信用しきることができません」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ、そんな」
エニュオ・デュカキス:「その説明を求めます。……稟議を突破するためのプレゼンを、ここで」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんはとってもいい子なの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「病気のみんなのために、1人で職員室まで来て」
サマンサ・シュヴァイゲル:「思いやりと勇気がないと絶対に出来ないことだわ!」
ソ・ジウォン:「用意が良すぎるから信用できない、は」
ソ・ジウォン:「文面だけを捉えるととても横暴に聞こえるわね。私は何も用意してこないほうがよかった?」苦笑する。
ソ・ジウォン:「……けれどエニュオさんが何を言わんとしているかは分かっているつもり。説明するわ」
エニュオ・デュカキス:「そこは失礼をしました。謝罪致します」
サマンサ・シュヴァイゲル:「その、エニュオちゃんも」
サマンサ・シュヴァイゲル:「えらい立場だから一生懸命色々考えることがあると思うの……ジウォンちゃんも気にしないであげて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ああっ、先生また出しゃばってるわ!ごめんなさい!」
ソ・ジウォン:「先生。落ち着いていていいから」
ソ・ジウォン:「――ペテラ・アズテックは同じ学校の生徒だったわ。治療を受け続けていた……患者だった」
七星ミルキ:「ペテラちゃんが……」
七星ミルキ:「そういえば、入院着でした、ね」
七星ミルキ:知ってる単語にだけ反応するよ。
ソ・ジウォン:「あたし達は"SMIT"と名付けている」
ソ・ジウォン:「進行性劇症感冒。感冒……風邪のような症状を発症するけれど、決して自然治癒しない」
ソ・ジウォン:「それどころか、時間とともに重症化して、手がつけられなくなる」
ソ・ジウォン:「風邪とほとんど同じか、それ以上の感染性がある」
ソ・ジウォン:「ペテラ・アズテックは病棟から脱走してこのジェネシスまで来てしまった」
ソ・ジウォン:「だから担当看護師のあたしは、かき集められるだけのデータを持ってここまで来た」
ソ・ジウォン:「広まってしまった患者と、彼女自身の治療方法を用意しないといけない」
エニュオ・デュカキス:「理解しました。改めて、乱暴な物言いを謝罪します」
七星ミルキ:「脱走したペテラちゃんと接触したのが、私だったんですねぇ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうだったのね……ジウォンちゃん……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええと、この病気って」
サマンサ・シュヴァイゲル:「悪くなって最後はどうなるのかしら……そもそも」
サマンサ・シュヴァイゲル:「オーヴァードにかかる病気って、先生あんまりピンとこなくて」
ソ・ジウォン:「……オーヴァードの病気が最後にはどうなるかを知らないの?」
ソ・ジウォン:「苦しむよ。とても苦しむ」
ソ・ジウォン:「けれど死なない。レネゲイドが由来の病気は、どれほど研究を重ねたって根治しないことがある――」
ソ・ジウォン:「あたしはそういう患者をたくさん見てきた」
ソ・ジウォン:「カナートス臨床医学研究院。それが、あたしとペテラの学校の名前」
七星ミルキ:「カナートス、臨床医学……」
七星ミルキ:自分たちとは違う"死"への近さ。その言葉に込められた熱を感じる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「……」
サマンサ・シュヴァイゲル:十字冠は決して万能の庇護ではない、それをセントラルで言い聞かせられたことを思い出す。
サマンサ・シュヴァイゲル:変化のすべてを否定するシステムではないが故に、こと”病”に対しては驚くほど脆弱な側面もあるという。
エニュオ・デュカキス:「……貴方の苦労、察するに余りあります」
七星ミルキ:「実際、汗をかいて熱は少し引いたけど…………」
七星ミルキ:「あんまり楽になった気はしないね」
七星ミルキ:「自然治癒は……期待しないほうが良さそう」実感として呟く。
ソ・ジウォン:「ペテラはあたしの患者なんだ……今の状況は、他の学区のみんなを苦しめてるだけじゃなくて」
ソ・ジウォン:「誰よりも、ペテラのためにならない」
ソ・ジウォン:「治療薬製造の申請が通ったら……もし、その気になって、手を貸してくれるのなら……」
ソ・ジウォン:「ペテラを探すのに協力してほしいの。それが、ここに来たもう一つの理由よ」頭を下げる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「エニュオちゃん、どうかお願い」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんのこと信じてあげて……知らない大人に言われても、急になんだって感じかもしれないけれど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「苦しんでるみんなのこと、ぺテラちゃんとジウォンちゃんのことも」
サマンサ・シュヴァイゲル:「いま助けられるのはエニュオちゃんしかいない……だから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生もなんでもするから、どうかおねがいします」
サマンサ・シュヴァイゲル:こちらも頭を下げる
エニュオ・デュカキス:「……お二人とも、頭を上げて下さい」
エニュオ・デュカキス:広げられた無数の資料。そこに書かれているのは情報ではない、人の積み上げた意志の形だ
エニュオ・デュカキス:「私はまだ、出会ったばかりの貴方を信じきることはできません」
エニュオ・デュカキス:「ですが──これを、信じることはできます」
エニュオ・デュカキス:一枚の電子ペーパーを持ち上げ。そこに決の表示が重なるように浮かぶ
サマンサ・シュヴァイゲル:「!」
エニュオ・デュカキス:「カナートス臨床医学研究院。貴方達が積み上げた技術と意思を」
エニュオ・デュカキス:「特許庁の長官として、貴方の価値を信じます」
サマンサ・シュヴァイゲル:「やった、やったわ……ジウォンちゃん!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ありがとう!エニュオちゃん!」
ソ・ジウォン:「ありがとう……」それまでの毅然とした態度が崩れたように、弱々しく答える。
ソ・ジウォン:手の甲で目尻を拭う。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんたちががんばってきたおかげね……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「えらいわ……えらい……!うう……先生もウルウルきちゃう……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:言いつつもう泣いている。
銅座ロシオ:「残念ながら」壁に寄りかかっていたロシオが言葉を発する。
銅座ロシオ:「長官の一存だけでは、許可はできかねますね。すみません!私は優秀な上に正直なもので」
銅座ロシオ:「必要な手順を飛ばすことができないのです。……エニュオ長官は把握していると思われますが」
サマンサ・シュヴァイゲル:「えッ!?」
エニュオ・デュカキス:「プラントの件が保留状態である以上、会計側は動かせないと」
銅座ロシオ:「そのとおりです!件の新薬の製造にあたっては」
銅座ロシオ:「6番実験開発プラントの再稼働は必須!……加えて」
銅座ロシオ:「当該プラントはつい先日原因不明の事故、、、、、、、を引き起こしています!つ・ま・り」
銅座ロシオ:「この原因を特定し、再発を予防しない限り……監査局からの製造許可は降りないということです!」
七星ミルキ:「ま、真面目だ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ……そんな……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どうすればいいかしらロシオちゃん……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生なんでもするわ!一日30時間労働だってやってみせるしクラスター爆弾だって受け止めるし汚染物質除去も」
サマンサ・シュヴァイゲル:「確かに事故が起きたら大変だけど、お薬を早く手に入れないと!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どうすればいいのかしら……!」
七星ミルキ:「問題が起きてるなら……現場を見て原因を知らなきゃですよね……」
七星ミルキ:「あっ、カタコンベでの話では、ですけど……」
ソ・ジウォン:「……そんな……」
エニュオ・デュカキス:「なら正直者の貴方に確認を。その物言いなら解決した以上、局長への申請を確実に通してもらえると判断させてもらうけれど」
銅座ロシオ:「お約束しましょう。私は6番プラント事故の監査責任者です。それだけ優秀で認められているということです」
銅座ロシオ:「局長との交渉はお任せください。あくまで原因の究明がなされればの話ですが!」
エニュオ・デュカキス:「安心したわ。短い間だけど貴方のそういうところ、気に入っている」
エニュオ・デュカキス:「ジウォンさん。シュヴァイゲル教諭」
エニュオ・デュカキス:「聞いた通り、私の権限の範囲でプランを待機させます。少し強行になるかと思いますが……どうかご協力を」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もちろんだわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生に出来ることがあればなんでも言って!がんばるわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ロシオちゃんもありがとう!こういう時こそ勇み足はいけないわね……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「事故の無いように、みんなに完璧なお薬を届けなくちゃ!」
七星ミルキ:「あの、良いですか?」指を揃えて挙手する。
七星ミルキ:水分を失った喉と舌が、薄いオブラートに包まれたように突っ張る。
七星ミルキ:こくり、と一度唾で湿らせて。
七星ミルキ:「その調査、私も協力させてください」
サマンサ・シュヴァイゲル:「み、ミルキちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「体は苦しくないの……?」
七星ミルキ:「すごく苦しいです。手を上げてるのもだるいですし、服も汗がすごくて……」
七星ミルキ:「だけど」
七星ミルキ:「合コン委員会の子も苦しんでますし……なにより」
七星ミルキ:「ペテラちゃんも、こんな体調で出歩いてるのは、心配です」
七星ミルキ:「それに、私」
七星ミルキ:「あの子と、友達になりましたから」
七星ミルキ:「頑張るのは、当然です」
ソ・ジウォン:「そうか……ペテラと、友達に……」
ソ・ジウォン:「……そんな目に遭わせておいて、勝手なこと言うみたいだけど」
ソ・ジウォン:「あの子も喜んでると思う。ありがとう、七星ミルキ」
七星ミルキ:「はいっ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ミチカちゃんも、友達思いの一生懸命な子だけれど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そういう所ミルキちゃんもそっくりなのね……立派な子だわ……」
七星ミルキ:(そうだ、喜んでいたんだ。なんでもない、ただのおせっかいを焼いただけで、あんなに。)
七星ミルキ:だったら、じっとしていられるわけがないもの。
七星ミルキ:「……えへへ、ありがとうございます」
七星ミルキ:上着を丸めたクッションに預けていた背筋をピ、と伸ばして。
七星ミルキ:「私、委員長ですからっ」

銅座ロシオ:「……ところで、エニュオ長官」ミルキ達のやり取りを壁際で眺めつつ、人差し指を立てる。
銅座ロシオ:「今回の調査は私達のみで行うかたちでしょうか?」
銅座ロシオ:「エニュオ長官と優秀なこの私のコンビならば、確かに2人で十分という考えもありますが……」
エニュオ・デュカキス:「貴方の自信は買いますが、不確定要素は切り詰めるべきでしょう」
銅座ロシオ:「確かに。このままでは我々よりジェネシス外の協力者のほうが数が多くなってしまいます」
エニュオ・デュカキス:七星さんは万全ではない。シュヴァイゲル教諭も見たところ元気すぎるほどだが……直接接触の可能性で、感染も含めておく
エニュオ・デュカキス:特許庁としてのチームは6番プラントに回し……自由が利き、かつ協力を頼めるとなれば
エニュオ・デュカキス:(シュヴァイゲル教諭は、営業部の主任と既知でしたね)
エニュオ・デュカキス:(ご当人の予定が合うかはともかく。繋がっているなら……)
GM:後藤スダチへの通信は繋がらない。何か緊急の案件に取り掛かっていると考えられる。
エニュオ・デュカキス:結果は仕方ない。ならば、現時点で動くことのできる優秀な人材──
GM:エニュオ・デュカキスの端末に表示されているのは、営業本部エージェントの名簿の羅列だ。"オフィサー"の紛れもない主力人材。
エニュオ・デュカキス:「六位、斑鳩ヨダカ──」目についた人物の名を口にする
銅座ロシオ:「……!営業成績6位!」
銅座ロシオ:「動かせるのですか!?」
エニュオ・デュカキス:「緊急時の人間は“動かす”ものです。私自身も含めて」
銅座ロシオ:「……全く仰る通りです。斑鳩ヨダカ、私もまだ会ったことはありませんが……」
銅座ロシオ:「あと何時間程度で到着予定ですか?」
エニュオ・デュカキス:「回答はまだ。ただ……」
エニュオ・デュカキス:「“営業は顧客ひとを待たせない”。そういうもの、だそうですよ」
GM:初夏の気温のためか、事務所の窓が開け放たれて、カーテンが揺れている。
GM:――その遥か彼方。
斑鳩ヨダカ:熱気放つ太陽の白に黒点がひとつ灯る。
斑鳩ヨダカ:瞬きの間に影は広がる。それは閉じた傘、、、、を眼前に構えた人影。
斑鳩ヨダカ:……常よりもやや膨らんだ影だが、些事の一つ。
斑鳩ヨダカ:速度に反し、驚くほど少ない衝撃波で──ふわり、と窓から飛び込んでくる。
銅座ロシオ:「しかし、連絡してすぐに到着す」
銅座ロシオ:「る……――」真横を通り過ぎた影を見る。
斑鳩ヨダカ:「オフィサー営業本部、斑鳩ヨダカ」
七星ミルキ:「わっ」「人……?」
斑鳩ヨダカ:「ヒトフタ……マルニ、ただいま罷り越しました。到着が遅れてしまい申し訳ありません~」
斑鳩ヨダカ:豪奢な人影をひとり背負った、白いパンツスーツの職員だ。
エニュオ・デュカキス:「いいえ。急な呼び出しに関わらず、感謝します」
九院エリザベス:「ハァ、ハァ、凄すぎた……」ヨダカに背負われて到着し、圧倒的新体験に目を回している。
サマンサ・シュヴァイゲル:「また新しい子が……?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あら、あらあらかわいい日傘ね!素敵だわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そっちのくっついてる子も冠がキラキラしていて素敵!かわいいわ!」
GM:斑鳩さんは、一連の情報共有の結果を全て受け取っているとして構いません。
七星ミルキ:「襲撃、では、無いんですよね?」(メサイアじゃないんだから)
サマンサ・シュヴァイゲル:「じゃなくて!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「いけないわ!急に入ってきたら!」
サマンサ・シュヴァイゲル:バッと口を押さえ
斑鳩ヨダカ:「すみません~、ちょうどよく空いていたものですから……」
エニュオ・デュカキス:「直接お会いするのは初めてですね。特許庁長官、エニュオ・デュカキスです。要請に応じて頂き感謝します」
ソ・ジウォン:「こ、この人は協力者……ってことでいいんだよね?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ミルキちゃんも……それに先生も多分もう伝染っちゃってるから……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「新しい子があんまり近くにきたらいけないわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ささーっと部屋の隅に移動する
斑鳩ヨダカ:「そちらの方が……”先生”、ですか?」
七星ミルキ:「そ、そうでした……!」
七星ミルキ:バフッと毛布をかぶる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「あ!そうなの!私はサマンサで、星室庁から来ているのだけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「いきなりさっそく……罹ってしまったみたいなの!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「びっくりするほど頼りに出来ない自己紹介だわ!ごめんなさい!」
ソ・ジウォン:「"SMIT"の特性については既に伝えられているかもしれないけれど、改めて説明するわ」
ソ・ジウォン:「直接接触や、飛沫がかかる距離での会話は危険よ」
ソ・ジウォン:「エニュオさんとロシオさんはそれを知っていたからミルキさんに触れていなかったのだと思うけど、念のため」
七星ミルキ:「合同委員会の七星ミルキです……私も罹患してるので毛布から失礼します」殻にこもる。
斑鳩ヨダカ:「なるほど……本当に風邪以上の感染性がある、と……」
九院エリザベス:「むう……この様子」
九院エリザベス:「確かに、妾が見た患者達と同じ症状を呈しておる」
斑鳩ヨダカ:「あ、ご紹介が遅れました~。こちらは九院エリザベスさんです」
九院エリザベス:「どうも、九院エリザベスです……」
エニュオ・デュカキス:「分校の。噂はかねがね」
斑鳩ヨダカ:「先日エンパイアラブから移籍した方々の中に、風邪のような症状を訴えている方が居られると……ちょうど相談を受けていたところでして」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エリザベスちゃんね!よろしくホガホガ」
サマンサ・シュヴァイゲル:口を押えながら折り目正しくアイサツ
斑鳩ヨダカ:「危険な現場だとは念を押したのですが~…」
サマンサ・シュヴァイゲル:「お友達思いなのね……立派だわ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それを言うならここにいる子はみんながそうよね!勇ましいわ……!」
斑鳩ヨダカ:「私の場合、これもお仕事なのです~」にこにこ
九院エリザベス:「ううむ……そこまで強い覚悟があってのことではないのじゃが」
九院エリザベス:「入院したままだと……借金取り立てられぬ者とかもいるし……」
七星ミルキ:「それは大変ですね……」
九院エリザベス:「しかし、どうじゃろう?妾が見た共通点は、この病気を解き明かす材料になるのではないじゃろうか」
ソ・ジウォン:「エンパイアラブ?との関係はともかくとして、このチームで捜査するというなら」
ソ・ジウォン:「まずやってもらいたいことがあるけれど、いい?」
斑鳩ヨダカ:「はい~、よしなに」
ソ・ジウォン:「あたしが仕切れる立場じゃないとは分かっているけれど、看護師として、絶対のことだから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうね!ここは専門家のジウォンちゃんの意見を聞いていくのがいいと思う!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生も予防に引っかからない範囲でお手伝いできることがあったら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どんどん教えて欲しいわ!がんばるわ!」
七星ミルキ:「そうですね。専門家の意見をお願いします」
エニュオ・デュカキス:「どうぞ。お願いします」
ソ・ジウォン:「あたしが提出したこの資料から」
ソ・ジウォン:「"SMIT"を治療する抗ウイルス剤のサンプルを作ってほしいの」
ソ・ジウォン:「大量生産ラインに乗せるのが不可能だとしても、二人分の薬剤を合成するだけなら」
ソ・ジウォン:「"オフィサー"の人脈を使えばどうにかできるはず……」
ソ・ジウォン:「サンプルの製剤に成功すれば、エニュオさん達は薬品の効果を確かめることができるし」
ソ・ジウォン:「サマンサ先生やミルキさんは感染を広げる恐れなく調査に同行できるわ。どうかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうか!いきなり一気にみんなの分を作るんじゃなくて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「最初にちょっとだけ試しを作ってみるのね!」
斑鳩ヨダカ:「備えを用意しておく、ということですね~。道理です~」
サマンサ・シュヴァイゲル:「お菓子の味見と同じ!流石プロフェッショナルだわ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「判断力ね!」
七星ミルキ:「テスターとして、改良点も見えてきます、ね」
ソ・ジウォン:「べ、別にそんな……普通のことだよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生大きなお鍋でまとめてグラグラ煮込んで作るのかと思っていたから……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:※デカい棒で鍋をかき回しているジウォンちゃんのイメージ映像
七星ミルキ:「魔女さんですか……?」
エニュオ・デュカキス:「鼠や蜥蜴は入りませんよ」書類の材料を追いながら
銅座ロシオ:「悪く言えば未認可の薬品の人体実験ということになりますがね。お二方は拒否してもよろしいんですよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生丈夫だからそういうのどんとこいよ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「というかなれっこなの!薬とか毒とか」
サマンサ・シュヴァイゲル:「とりあえず飲んでみるのがお仕事だったから!毒見役やってたの!」
斑鳩ヨダカ:元気なサマンサ先生を眺めながら、本当に罹患しているんですよね……?と思っています
七星ミルキ:「こ、こっちも大丈夫です!」
七星ミルキ:「特殊な状態への順応訓練とかしてましたから…!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ああっ、でも出来ることなら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先にミルキちゃんが治ってくれた方がいいはずだから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「私が先に飲んでしまうのはいいのかしら……?この場合どっちがみんなのためになるのかしら……?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「うーん、うーん?」
サマンサ・シュヴァイゲル:頭を捻っている。
銅座ロシオ:「二人分作ればいいのでは?」
七星ミルキ:「そうですね……まとめて作れるのであれば…?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうね!ジウォンちゃんが作るお薬なんだもの!」
ソ・ジウォン:「合成量が足りるかどうかは試してみるまでわからない。私も……そこは信用して任せるしかないわね」
エニュオ・デュカキス:「一人の結果だけで成果を見るものでもありません。まずはお二人の分を目標に、動くことにしましょう」
サマンサ・シュヴァイゲル:「きっと大丈夫……!いい成果が出るはずだわ!」
七星ミルキ:「はい。大人の先生が信頼してる方なら、私も大丈夫ですっ」
斑鳩ヨダカ:「プラントの空きを作って~……調合師も見繕わないといけませんね……」施設表を眺めてぶつぶつ
サマンサ・シュヴァイゲル:「ありがとうミルキちゃん!お薬だから苦いかもしれないけど……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生が一緒よ!二人で元気になりましょうね!」
七星ミルキ:「はい……サマンサ先生…!」



GM:シーン終了。ロイスと購入が可能です。
GM:ミルキさんは9点のダメージを、サマンサ先生は12点のダメージを受けます。
エニュオ・デュカキス:デカい
GM:さらに感染レベルがそれぞれ4と5に上昇します。
七星ミルキ:や~~ん
GM:侵蝕が下がった!
七星ミルキ:七星ミルキのHPを9減少(28 → 19)
七星ミルキ:カウンターミスをなかったことにしました
斑鳩ヨダカ:そんなことはなかった
サマンサ・シュヴァイゲル:残りHP19!
七星ミルキ:えーと、何買おうかな。アカデミアの伝説のおくすり、スペリオルミックスとかかな
七星ミルキ:ロイス。「サマンサ・シュヴァイゲル ◯P信頼/N心配」で取得
サマンサ・シュヴァイゲル:ミルキちゃんにロイス!
サマンサ・シュヴァイゲル:はもう取ってたな、名前だけ変更しときます「ミチカちゃんのお友達→七星ミルキ」
七星ミルキ:お友達ですイエーイ
斑鳩ヨダカ:ひとまずブルゲっておこうかな ロイスは保留で~
エニュオ・デュカキス:質問です。高性能治療キットは使い捨て分類になりますか、それとも連続使用可能でしょうか
GM:高性能治療キット、そろそろ上位互換ぶりをどうにかしなきゃいけないと思っていた頃なので
GM:私のセッションだけ独自裁定を決めるんですが、大丈夫でしょうか
エニュオ・デュカキス:OKです
GM:高性能治療キットは2回までにします。本当は絶対使い捨てだと思ってるけど
GM:段階は踏む
エニュオ・デュカキス:了解しました。アイテムアーカイブが待ち遠しい
七星ミルキ:やったね
斑鳩ヨダカ:ネームレスに上位版あったんですね…
GM:これは珪素セッションだけだから他の人のところに持ち込まないでね
GM:ルルブに忠実にやれば何度も使っていいわけだしね
サマンサ・シュヴァイゲル:とりあえず応急手当買っておこう
サマンサ・シュヴァイゲル:2dx+1
DoubleCross : (2DX10+1) → 8[4,8]+1 → 9

サマンサ・シュヴァイゲル:ゲッツ!即使いまーす
サマンサ・シュヴァイゲル:19+2d10
DoubleCross : (19+2D10) → 19+14[4,10] → 33

サマンサ・シュヴァイゲル:オラッばっちり全快
サマンサ・シュヴァイゲル:風邪なんぞに負けないぜ
七星ミルキ:こちらも応急手当キット!
七星ミルキ:1dx>=8
DoubleCross : (1DX10>=8) → 6[6] → 6 → 失敗

七星ミルキ:買えない。
七星ミルキ:以上です。
斑鳩ヨダカ:私も応急手当にしておこうかな
斑鳩ヨダカ:2dx>=8
DoubleCross : (2DX10>=8) → 10[10,10]+4[2,4] → 14 → 成功

斑鳩ヨダカ:買えました ミルキさんどうぞ~
エニュオ・デュカキス:ロイスは保留。購入ですが…
エニュオ・デュカキス:そうですね、七星さん用の照準器とか防具系が欲しい方がいればそちらをトライします
七星ミルキ:あ、そうですね。照準器15かきぐるみ14あたりがあれば…
七星ミルキ:難易度の数字です
七星ミルキ:達成型なので照準器が嬉しい
エニュオ・デュカキス:では照準器! 《援護の風》使用して+3D、AIDAで社会判定に+3D
サマンサ・シュヴァイゲル:つよ!
七星ミルキ:社会!
サマンサ・シュヴァイゲル:流石はジェネシス上級幹部だぜ
エニュオ・デュカキス:10dx+2>=15
DoubleCross : (10DX10+2>=15) → 9[1,1,3,5,7,7,7,8,8,9]+2 → 11 → 失敗

エニュオ・デュカキス:うーん部下が忙しいようです。財産ポイント4点消費してお渡しします
GM:アイテムの調達にかけては特許庁に勝る者はいないか
七星ミルキ:頂きます。スコープ付きスレッジハンマーになりました


◆Middle02◆草葉が繁る

GM:サンプルを精製しつつ、自由に情報を収集できるシーン。
GM:登場も自由。侵蝕ダイスをどうぞ
エニュオ・デュカキス:出ましょう
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(56 → 65)
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(54 → 56)
サマンサ・シュヴァイゲル:1d10+34
DoubleCross : (1D10+34) → 2[2]+34 → 36

斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(46 → 48)



ジェネシス学区 営業本部事務所


GM:"SMIT"の特効薬を合成しなければならない。
GM:もちろん、大掛かりなプラントを稼働させるわけにはいかない。しかしオーヴァードであれば別の方法もある。
GM:例えばソラリス能力者は、その肉体そのものが小規模な化学プラントに例えられる。
GM:やや危険な方法だが、キュマイラ能力者やエグザイル能力者の強力な肉体を借りて抗体を作り出す手段や、
GM:エフェクト由来の作用を分解するために、ウロボロス能力者の細胞を代替的に用いることができるかもしれない。
GM:……ともあれ、この場にいる人間だけでは難しいことは確かだ。"オフィサー"の人脈によって適切な人材を募る必要がある。
GM:〈RC〉か〈知識:医療〉で難易度15、〈情報:ジェネシス〉で難易度11。コネを所有していれば難易度を-4できます。
GM:2人分の治療薬を精製するのであれば、この判定に2回成功する必要があります。
サマンサ・シュヴァイゲル:うおおお見せてやるぜ社会力!
エニュオ・デュカキス:この判定に対してもジウォンさんのNPC効果は使用できますか?
GM:使用できます。
七星ミルキ:すごいぜ!
エニュオ・デュカキス:医学で+5はできないが+2は助かります
GM:あ、ジウォンのNPCカードですが、ラウンド1回です。すみません書き足してください
七星ミルキ:メモメモ。
GM:ほんとだ知識:医療になってるや 知識:医学と読み替えてください
GM:まあこれくらいの表記ブレは言ってくれれば全然通すけど 情報:ジェネシスだって情報:ノヴァリスで代替していいよ
七星ミルキ:RCぐらいだな~
サマンサ・シュヴァイゲル:じゃあ精神強いミルキちゃんが
サマンサ・シュヴァイゲル:とりあえず知識医学で振ってみて
斑鳩ヨダカ:コネそのものがボーナスになるんだな
エニュオ・デュカキス:よかった
サマンサ・シュヴァイゲル:一本目作れるか試してみましょうか
七星ミルキ:ですねー。
七星ミルキ:えーと、後乗せ出来るなら知識がいいかな。RC技能も一応あるけど。
七星ミルキ:とりあえず医学で振ります!ダイスロール!
七星ミルキ:4dx 知識:医学
DoubleCross : (4DX10) → 10[2,5,8,10]+7[7] → 17

七星ミルキ:すべて理解した
サマンサ・シュヴァイゲル:使わずに抜きやがった!
サマンサ・シュヴァイゲル:さすが合コン委員会
エニュオ・デュカキス:すごい
七星ミルキ:自分の体のことは…自分が一番わかります!
サマンサ・シュヴァイゲル:かしこすぎ!
七星ミルキ:先生の看病に備えた経験が役に立ちましたね
GM:なんという知識だ
エニュオ・デュカキス:まず1本!
斑鳩ヨダカ:わーい
GM:自分の体のことは自分が一番わかるで本当にメチャクチャわかってるパターンあるんだ
七星ミルキ:ちゃんと自分で休憩を取るタイプ
サマンサ・シュヴァイゲル:じゃあジウォンちゃんが浮いたから
サマンサ・シュヴァイゲル:ヨダカちゃんに二本目任せましょうか
斑鳩ヨダカ:学園通の友人を持ってる状態で情報:ジェネシス判定をノヴァリスで代替する場合
エニュオ・デュカキス:頑張って営業
七星ミルキ:ですねー
サマンサ・シュヴァイゲル:がんばえー
斑鳩ヨダカ:ダイスと達成値って両方もらえますか?
GM:問題ありません。どっちもボーナスがつきます
斑鳩ヨダカ:了解です~ 目標値7です
斑鳩ヨダカ:4dx>=7
DoubleCross : (4DX10>=7) → 7[3,6,6,7] → 7 → 成功

斑鳩ヨダカ:あ、あぶない いけました
GM:ぴったり成功ね
エニュオ・デュカキス:やったー



GM:斑鳩ヨダカと七星ミルキは、それぞれの人脈を動員して、薬剤を合成可能な能力者を雇用した。
GM:協力者達は現在、(感染予防のため)別の施設で合成に取り掛かっているだろう。調査チームは事務所に戻ってきたが、もう日は暮れている。
ソ・ジウォン:「……体調は大丈夫そう?」サマンサのタオルを取り替える。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ!先生元気が取り柄だから!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ふっ!ほあっ!」
ソ・ジウォン:「動かなくていい。動かなくていいから」
サマンサ・シュヴァイゲル:力強くスクワットを繰り返している。
ソ・ジウォン:「スクワットしなくていい」
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッ!ごめんなさい!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「体を動かしてないと落ち着かなくて……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ミルキちゃんたち、今頃大丈夫かしら」
七星ミルキ:「わー……すごく元気だー……」
エニュオ・デュカキス:「本当に感染していたのか疑問になるほどパフォーマンスの低下が見られません」
斑鳩ヨダカ:「ダメですよ~サマンサ先生」
斑鳩ヨダカ:「お医者さんのいうことはちゃんと聞きませんと」
ソ・ジウォン:「ほんとに病人なのかな……ミルキさんは安静にしていて偉いね」
七星ミルキ:「あ、はい。検査とかは済ませて、後は待つだけなので……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッ!ミルキちゃん!もう戻ってきていたのね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もうサンプルの手配は済んだのね!?すごいわ……!」
七星ミルキ:「実は戻ってました。先生が元気なお陰で、私のと比較して調査できるって、皆喜んでましたよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そんなことがあるのね……!元気が取り柄でよかったわ!」
ソ・ジウォン:「薬はあたしが注射するよ」
ソ・ジウォン:「こんな早さで完成するとは思ってなかった。ミルキさんとヨダカさんのおかげね」
七星ミルキ:「注射ですかぁ……」黒いシャツの袖ボタンを外している
サマンサ・シュヴァイゲル:「ちゅ、注射!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:ギクッと体が固まる
七星ミルキ:「先生……?」
斑鳩ヨダカ:「私は手配をしただけですから~……先生?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「に、苦いのは我慢できるのだけれど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「お注射なのね……!そうだったんだ……!」
ソ・ジウォン:「風邪には特効薬がないって話は知ってる?」特に気にすることもなく、消毒や機材の準備を進めている。
七星ミルキ:「そうなんですか……?」
ソ・ジウォン:「風邪はウイルスによって引き起こされるけれど、その種類は200種類以上もあって」
ソ・ジウォン:「しかもそれぞれが、毎年のように変異を起こしているから、どのウイルスに対する薬を処方すればいいかが、まったく一律じゃないの」
ソ・ジウォン:「だから市販されている風邪薬っていうのは、解熱だとか鼻水を止めるだとか、『症状』に対処するもので」
ソ・ジウォン:「ウイルスを根本的に止められるわけではない……」
七星ミルキ:「へぇー……?」
七星ミルキ:相槌を打ちつつ目の焦点がふらついている。
斑鳩ヨダカ:「インフルエンザのようなウイルスだけが変異をするわけじゃないんですね~……」
ソ・ジウォン:「インフルエンザも風邪の一種だよ」
ソ・ジウォン:「というより、昔は風邪の一種『だった』って言ったほうがいいのかな」
ソ・ジウォン:「1918年に流行したインフルエンザの通称を知っているでしょ?『スペイン風邪』」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ハーッ!ハーッ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:注射針を見つめて、この世の終わりみたいな表情で冷汗を垂らしている。
エニュオ・デュカキス:「教諭。お顔が」
サマンサ・シュヴァイゲル:「だ、大丈夫よ!全然平気よ!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「痛いのは苦手だけれど、先生がんばるわ!生徒の前で弱気は見せられない!」
七星ミルキ:「だ、大丈夫ですよ、先生。聞いたことがあります」
七星ミルキ:「最近の注射器は先端が刀みたいになってて、スパッと痛み無く刺せるって…」
サマンサ・シュヴァイゲル:「うおおおおお!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:がつん!がつん!!
サマンサ・シュヴァイゲル:二、三度壁に額をぶつけてクレーターを作り
七星ミルキ:「あっ視界が揺れる……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ハァアアーッ!気合の雄たけびヨシ!ジウォンちゃんいつでもいいわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:目をつむったままプルプルと腕を差し出している
ソ・ジウォン:手際よくミルキの腕を取って
ソ・ジウォン:素早く注射をしている。
エニュオ・デュカキス:「プロの手際ですね」
ソ・ジウォン:サマンサのことはスルーしている。看護婦モードなのだ。
ソ・ジウォン:「……インフルエンザも風邪ウイルスの一つだけれど、その突出した感染性と症状の重篤さで」
ソ・ジウォン:「『独立したウイルス』として『認知』された」
ソ・ジウォン:「だからインフルエンザには治療薬があるってこと」
ソ・ジウォン:「今知られている風邪ウイルスにも、ライノウイルスやアデノウイルス、コロナウイルスみたいな種類がいくつもあるけど……」
ソ・ジウォン:「その内のどれかが、何かのタイミングで強力な変異を起こしたら、それも風邪とは別の病気として『認知』されるのかもね」
斑鳩ヨダカ:「必要になったから、作られる……」
七星ミルキ:「そうなんだぁ……」注射されるところを見ないように横を向いて目を瞑っている。
ソ・ジウォン:「"SMIT"も本質的にはそれと同じ、で!」ビシュ!!
ソ・ジウォン:雑談のさなか、まったく気配を察知させない素早さで
ソ・ジウォン:サマンサの肌に針を突き刺している。
七星ミルキ:注射後に当てるパッチを手で抑えている。
七星ミルキ:「はや……!」
ソ・ジウォン:「……風邪症候群の中から突出した病だから、治療薬を作るのも不可能じゃない」既に針を抜き終わっている。
サマンサ・シュヴァイゲル:「じ、ジウォンちゃん、あんまりタメないで!」
ソ・ジウォン:「もう終わったよ。目を開いて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こういうの覚悟の時間が長いほど痛く感じる傾向が~~!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あ、あれ!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「いつの間に……!?」
七星ミルキ:「すごいですね……全然痛くなかった」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ、こんなにあっという間のお注射はじめてだわ」
エニュオ・デュカキス:「マニュアルの参考として載せたいほどです」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんすごいわ!スーパードクターなのね!」
ソ・ジウォン:「ガーゼを押さえてて。ミルキちゃんがやってるみたいに」
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッハイ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:すばやくガーゼを抑える
七星ミルキ:「揉んじゃうと内出血みたいになるので、優しく抑えてくださいね」
七星ミルキ:「健康診断もこんな感じなら、嫌がる子も減りそうですね~」
サマンサ・シュヴァイゲル:「や、やさしく……やさしく……」ぎくしゃく。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ミルキちゃんも手当のことに詳しいのね、すごいわ」
ソ・ジウォン:「普段はどんなことしてるの?」
七星ミルキ:「あ、はい!」
七星ミルキ:「いつもは、合コン……合同カタコンベの清掃をしたり、皆で集まって、色んな勉強してますね」
七星ミルキ:「お料理とか、好きな漫画とか、あとは先生たちのこととか……」
七星ミルキ:「看病の方法とかも、そのときに習ったんです」
ソ・ジウォン:「掃除とか、料理とか、看病か。なんだか花嫁修業みたいだね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「自分以外の誰かのためになることを」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなでお勉強しているのね、とっても素敵だわ」
斑鳩ヨダカ:「凄いですね~……私、どれも満足にこなせる気がしないです」
七星ミルキ:「そうなんです!皆で、素敵なお嫁さんになろうね、って………思って……」そこで少しだけ、言葉を濁して
七星ミルキ:「えっと。……いえ、そう、はい。そう思って、皆で役に立ちそうなことを勉強してます」
七星ミルキ:("ノドス"の事は……先生とかなら多分知ってるけど。今は、言うことじゃないよね。うん)
ソ・ジウォン:「……お嫁さんか」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうね、きっとなれる」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生1人だと、こんなこと言い切る自信はないけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなの未来の幸せのことを祈って、とってもすごい人たちが職員室で頑張っているんだもの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「大丈夫よ!ミルキちゃん!先生たちがんばるから!いっぱいがんばるからね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:もう一度、まっすぐミルキちゃんを見つめてギュッと強く手を握る。
七星ミルキ:「はい!……えへへ。ありがとうございます」
七星ミルキ:「わっ」じんわりと温かい。「……はい。きっと」恐る恐る握り返す。
斑鳩ヨダカ:ミルキさんの様子を見て……別な話題を振ろうとした口を噤んでいた。
斑鳩ヨダカ:「……先生って、やっぱりすごいんですね」
ソ・ジウォン:「……今日は二人とも安静にして、エニュオさん達の調査に同行するのは明日からにしましょう」
ソ・ジウォン:「エニュオさん。今のところ、方針はどうなってるのかしら?」
エニュオ・デュカキス:一同のやり取りを聞きつつ、情報端末と向き合うことをやめて顔を上げる
エニュオ・デュカキス:「はい。改めて、状況を整理していきましょう」
エニュオ・デュカキス:「まず大目標のワクチン製造。これを達成する条件ですが」
エニュオ・デュカキス:とん。中空の表示枠に浮かび上がる文字。事務所に備え付けられた投影用機材によるもの
七星ミルキ:(便利なアイテムだー)ほあー、と投影を見上げている。
エニュオ・デュカキス:「我々が保有する第6プラントの爆発事故。この事態の詳細を明らかにし、施設に“問題はなかった”と証明しなくては再稼働はできません」
エニュオ・デュカキス:連続して表示される現場写真。無論機密に関わる部分はないが
斑鳩ヨダカ:慣れた様子で投影された資料と同じものをタブレットに落とす

・6番実験開発プラント調査
万全のセキュリティと安全対策を施していたはずのプラントで、事故が発生している。
その原因を特定、再発を防止しなければ、ジェネシスに行き渡るだけの治療薬を製造することはできない。
〈知識:医学〉難易度15 〈知識:ウェブ〉難易度11

サマンサ・シュヴァイゲル:「このサンプルを作ったのと同じところでは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「やっぱりそんなにたくさん、一気に作るのは難しいのよね……いかんともしがたいわ」
エニュオ・デュカキス:「はい。それに、今回は特例としてシュヴァイゲル教諭と七星さんへ投与しましたが」
エニュオ・デュカキス:「厳密には治験を通っていないため、そのための用意も必要になるかと」
七星ミルキ:「ジェネシスの人はちゃんとしてますねぇ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「お薬が完成しただけだと」
サマンサ・シュヴァイゲル:「病気をやっつけたことにはならないのね……先生これまで全然実感なかったけれど、大変な話だわ」
七星ミルキ:「お店のお菓子でも、パッケージを作ったりアレルギーの表記をしたり、大事ですもんね」
エニュオ・デュカキス:「治験は第I相臨床試験フェーズ1第II相フェーズ2第III相フェーズ3と健康な人間、少人数の患者、そして大多数の患者への段階を踏むことになりますが」
エニュオ・デュカキス:「まず、この事態の真相を探るのが第一歩となります」

・薬品サンプル治験
ソ・ジウォンのもたらした資料をもとに製造した新薬には一定の効果が確認された。
ジェネシス側で正式な治験の被験者を募り、製造開始までに迅速に手続きを完了させる必要がある。
〈芸術:事務作業〉難易度9 〈交渉〉難易度8

ソ・ジウォン:「真相の話についても、今のところ……かなり情報が入り組んでいるように見えるわ」
ソ・ジウォン:「調査の優先順位としては、どう思っているの?」
エニュオ・デュカキス:「事態解決にはプラントの稼働が全ての前提になります。ですが」
エニュオ・デュカキス:「"SMIT"に関するもうひとつの重要項目。ペテラ・アズテックさんの件も進めなくてはいけない」
斑鳩ヨダカ:「ジウォンさんと同郷の方なのですよね」
ソ・ジウォン:「……そう思ってくれるなら、すごくありがたいわ」
ソ・ジウォン:「ペテラに会いたいと思っているのは……あたし個人の事情で」
ソ・ジウォン:「治療薬の製造に、直接関わることじゃないかもと思っていたし」
ソ・ジウォン:「あたし一人だと、ペテラを見つけることは無理だったと思う……心から、お願いしたいわ」
七星ミルキ:「いえ!そういう事なら、私個人の事情でもあります!」
七星ミルキ:「ペテラさんを探したいのは私も一緒ですから。ご一緒しますよっ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうね……きっと寂しい思いをしているはずだわ」
七星ミルキ:「はい……自分で掛かってみてわかりましたが、あんな状態で放っておけません」
七星ミルキ:「手を握りに行かなきゃ、ですよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「友達が迎えに来てくれるなら、彼女にも心強いと思うわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ、みんなでお見舞いに行きましょう!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「病気で苦しんでいる子には、誰かが傍で『大丈夫』って言ってあげないといけないもの!」

・ペテラ・アズテック捜索
ジェネシス学区のどこかで、ペテラ・アズテックは今も行動している。
オフィサーでも目撃情報を募っており、確認され次第、確保に向かう必要があるだろう。
〈特定の情報項目の開示により公開〉

七星ミルキ:まだ熱を持つ体で、それでも握ってもらえて暖かかった手のひらを思う
七星ミルキ:「……はいっ、さすが先生です。私もそう思いますっ」
七星ミルキ:「どこに隠れていても見つけ出してみせましょう。そういうの、得意です」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ふふ……こんなことを言ったら不謹慎かもしれないけれど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「同じ病気になって、ミルキちゃんと仲良くなれたのは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生とてもよかったことだなって思うわ……ありがとう」
七星ミルキ:「ほ、ほんとに不謹慎になっちゃいませんか……!?」
七星ミルキ:「でも、ふふ……私も同じこと考えてましたっ」
GM:ここまで話に出た項目だけでも、新薬製造には十分ではあります。
GM:他に調べたいことが出てこない場合は、シーンを続けたまま次の判定に進みましょう。
七星ミルキ:「えっと……今やることって、プラントの調査と、薬の治験と、ペテラちゃんの捜索ですよね」
七星ミルキ:「他に、調べておいたほうが良いことってあります?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええっと、そういえば」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エリザベスちゃんのお友達は、この病気にどこでかかったのかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんに会えば結局分かることなのかもしれないけれど、なんだか……ちょっと気になるわ」
エニュオ・デュカキス:表示される目標の項目に追記。エンパイアラブの感染状況
GM:元エンパイアラブ生徒の症状がSMITと同じものであったとしたなら――
GM:感染経路があったはずだ。どこかで、それも接触や飛沫を伴う形で感染しているということになる。
GM:そして、『そのようなことは起こり得ない』。
GM:広報メディア戦略課は、同じオフィサーに虚偽の情報開示をしない。
サマンサ・シュヴァイゲル:「その、ぺテラちゃんとエリザベスちゃんたちがどこかで一緒にいたっていうことになる、はず?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「なのかしら?先生、こういうとき全然考えがまとまらないわ!」
七星ミルキ:「大丈夫です先生、私もです…!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「余計なこと言っただけかしら!ごめんなさい!」
エニュオ・デュカキス:「いいえ。貴重なご意見です、シュヴァイゲル教諭」
七星ミルキ:(あ、でもちょっと考えられるようになってきた……薬のおかげかな?)
斑鳩ヨダカ:「そうですね……エンパイアラブ生徒については」
斑鳩ヨダカ:「彼女らは移籍後のどこかで感染したはずですから……」

・地下労働生徒接触
九院エリザベスは元エンパイアラブ生徒に同じ病が発症しているということだけを伝えてきたが、
SMITやペテラについて認識した今は、より詳しい事情聴取ができるかもしれない。元エンパイアラブ生徒に接触することができる。
〈交渉〉難易度10 または財産ポイント8

斑鳩ヨダカ:「……調べる必要があります。この件は私が受け持ってもよろしいですか?」
エニュオ・デュカキス:「よろしくお願いします、斑鳩さん」表示枠への追記
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ!ぺテラちゃんの行くあてを探すなら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エリザベスちゃんにも何か思い当たることがあるかもしれないわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そんな風な、気が、しなくもないわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:力強くもたどたどしい。
七星ミルキ:「と、そういえば」
七星ミルキ:「感染経路と言うなら、合コン委員会の方もですね」
七星ミルキ:「決まったシフトの子が倒れたことと、墓碑が破壊された報告はあるんですが」
七星ミルキ:「……すみません、調査まで手が回って無くて。ペテラちゃんと重なるかもですし、参考までに、って感じです」
ソ・ジウォン:「待って。その合コン委員会ってどこにあるの?」
七星ミルキ:「えっと。メサイア学区の……この辺りです」地図を表示。
ソ・ジウォン:「メサイア?」
ソ・ジウォン:「……それはおかしい」
七星ミルキ:「へ?」
ソ・ジウォン:「だってペテラが今いるのはジェネシスでしょう?わざわざ……あの体でメサイアに向かう必要性、、、があったってこと?」
七星ミルキ:「……………」
ソ・ジウォン:「交通機関を使うにしても、大きく移動しすぎている。それも……」
ソ・ジウォン:「地下にあるカタコンベなんて、ただ迷っただけで行くようなところじゃない……」
七星ミルキ:「な、ない、ですね……?」
七星ミルキ:「そ、そうですね。先生や外部の人が入るときは、私達が付いてるはずですから」
七星ミルキ:「そもそもペテラちゃんを見たのはジェネシス学区に入ってからですし…」
サマンサ・シュヴァイゲル:「私はてっきり、人づてにミルキちゃんたちに伝染ったのかなと思っていたけれど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それにしたって確かに変だわ」
エニュオ・デュカキス:「メサイアの生徒がこちらへ来る理由も、現状では極めて薄い……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「なんで、メサイアとジェネシスだけなのかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「間にも色んな学区があるのに……」
エニュオ・デュカキス:喋りながらも追記を加える。メサイアの感染状況、ペテラ氏の移動に関する疑問等々
七星ミルキ:「謎が!謎が増えましたね…!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「謎!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、謎に弱いの!どうしようかしら!困ってしまうわ!」
斑鳩ヨダカ:「……そう、なると」
斑鳩ヨダカ:「あの」
斑鳩ヨダカ:「合同カタコンベでのパンデミックと、ジェネシスでの感染拡大……」
斑鳩ヨダカ:「これらは、同じ事案として扱ってよいのですか?」

・合コン委員会の被害(自動開示)
合コン委員会は一連の事件に前後して何者かの侵入を受け、墓碑が破壊されている。
合コン生徒の症状もほぼ確実にSMITである以上、感染源が合同カタコンベを一度訪れていることになる。

七星ミルキ:「流石に、別々の場所で同じ症状が偶然同じ時期に……は考えにくいです」
七星ミルキ:「少なくとも、感染ルート……感染した人の接触があったと考えるのが妥当かと」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええっと、つまり、ヨダカちゃんが言いたいのは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんと同じような子が、もう一人いた……?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ということなのかしら、どうなのかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「頭がこんがらがってきたわ!」
ソ・ジウォン:「そんな人間は見たことがない……あたしはペテラがメサイアに立ち寄ったって思っているけど」
ソ・ジウォン:「……なんでそんなことをしたのかは、全然わからない。担当患者のことなのに」
サマンサ・シュヴァイゲル:「謎だわ!」
斑鳩ヨダカ:「謎ですね~……」
七星ミルキ:「一つだけハッキリしていることは!」
七星ミルキ:「『調べないとわからない』ってことですね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「謎だらけ!先生頭から煙が出そう!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ドスドスドスドス
サマンサ・シュヴァイゲル:目をグルグルにしたまま意味もなく足踏みしている。
七星ミルキ:「あっ視界が揺れます……体調がぶり返したのかもしれません……」ふらふら
GM:そうして、謎を残したままこの一日は終わる。
GM:営業本部の事務所には一応の宿泊機能はある。ホテルほどとは言わないが、仮設の療養所程度には機能する。



GM:……翌朝!
GM:ミルキとサマンサの高熱は快復に向かっていた。
GM:さっそく、昨日取りまとめた情報項目に当たるべきだろう。
サマンサ・シュヴァイゲル:うおおやるぜやるぜ
GM:手番を残しているサマンサ先生とエニュオさんのみ判定可能。
エニュオ・デュカキス:自分はプラントの調査を進めましょう
サマンサ・シュヴァイゲル:治験に向かいます!交渉パワー!

・6番実験開発プラント調査
〈知識:医学〉難易度15 〈知識:ウェブ〉難易度11

・薬品サンプル治験
〈芸術:事務作業〉難易度9 〈交渉〉難易度8

・地下労働生徒接触
〈交渉〉難易度10 または財産ポイント8

サマンサ・シュヴァイゲル:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 5[1,5] → 5

サマンサ・シュヴァイゲル:ぎゃふん!
サマンサ・シュヴァイゲル:財産使えますか…!?
GM:まあオフィサーのお仕事の範疇なので、いいでしょう
GM:お金でどうにかなる
サマンサ・シュヴァイゲル:うおおお金ならある!
サマンサ・シュヴァイゲル:財産残り2!
七星ミルキ:流石です先生~
エニュオ・デュカキス:先生ありがとう
エニュオ・デュカキス:こちらはジウォンさんの助けも考えながら知識医学でいきます
斑鳩ヨダカ:大人パワー
エニュオ・デュカキス:《援護の風》、AIDAの指定は精神と社会なので合計+6D
エニュオ・デュカキス:侵食ボーナスもあった
エニュオ・デュカキス:9dx>=15
DoubleCross : (9DX10>=15) → 10[3,3,4,6,8,9,9,9,10]+10[10]+5[5] → 25 → 成功

エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2増加(65 → 67)
エニュオ・デュカキス:よかった
サマンサ・シュヴァイゲル:流石すぎ
七星ミルキ:すごいぞ
斑鳩ヨダカ:さすが~
GM:素晴らしい。では治験に関しては特に何事もなく通るので
GM:プラントの方の調査シーンを進めていきましょう。



ジェネシス学区 6番実験開発プラント


サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなのお陰ですっかり元気いっぱい!ありがとう!」
ソ・ジウォン:「よかったね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「スクワットだって出来るわ!フッ!ハッ!」
ソ・ジウォン:「スクワットも思う存分していいよ。健康体なら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「お墨付きね!うれしいわ!」
エニュオ・デュカキス:(構造体が抜けそう……)
銅座ロシオ:「先生!失礼ながら視界がすごくうるさいです」
銅座ロシオ:「トレーニングは結構ですが調査の邪魔にならない程度にしていただけると嬉しいです」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ハッ!ごめんなさい!先生図体ばっかりデカいもんだから!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ササッとひっこむ
斑鳩ヨダカ:「新薬の効き目はてきめんですね~」ぱちぱち
七星ミルキ:「うん。貸してもらった着替えのお陰で汗もすごくかいたし。体もとっても楽になっちゃった」
デリア・ハーシェル:「あー、こんにちは。皆さんお揃いで。6番プラントSEのデリア・ハーシェルっす」

デリア・ハーシェル:褐色肌に、シャツをラフに羽織った生徒だ。手にタブレットを抱えている。
エニュオ・デュカキス:「お疲れ様です」
斑鳩ヨダカ:「お疲れ様です~」
デリア・ハーシェル:「長官こそ大変お疲れ様っす。さっそく報告に入ったほうがいいですか」
エニュオ・デュカキス:「お願いします。端末は同期したので、データの移行を同時に」
サマンサ・シュヴァイゲル:「6番プラントのデリアちゃんね!星室庁のサマンサです!よろしくどうぞ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:出来るだけコンパクトな動きを心掛けたおじぎ。ペコペコ。
七星ミルキ:こちらも自己紹介を簡潔に済ませている。
デリア・ハーシェル:「調査チームの話は聞いてるっすよ。私は開発特許庁――エニュオ長官の下でやらせてもらってます」
デリア・ハーシェル:「で、単刀直入にいいっすか」
デリア・ハーシェル:「先日の事故は、コンソール側での不正な操作が原因となっていますが」
デリア・ハーシェル:「ご覧になって分かる通り、『不正アクセス』があったわけではありません」
エニュオ・デュカキス:レンズの奥で眼が細く。眉がわずかに寄る
サマンサ・シュヴァイゲル:「???」
デリア・ハーシェル:「正式な、管理権限を持ったアカウントからのアクセス……」
デリア・ハーシェル:「ファイアウォールの類はこれで機能していなかったと考えられます」
サマンサ・シュヴァイゲル:「不正な操作なのに、不正がない……?」
斑鳩ヨダカ:「では、人為的な事故……?」
七星ミルキ:「じゃあ、そのアカウントの持ち主が犯人……なんですか?」
デリア・ハーシェル:「記録を見る限りは、そうです。管理権限を持った『誰か』がアクセスをして、意図的に事故が起こるように操作した……と解釈できます」
デリア・ハーシェル:「具体的には反応槽の温度を3℃上げたので化合熱が……ま、専門的なことは別としてです」
七星ミルキ:「オーブンの火加減を間違えて黒焦げ、ってのはなんとなくわかったよ……」
デリア・ハーシェル:「ただし、長官やらアタシやらみたいな……正式な管理者がアクセスしていたわけではない……って考えられる材料も」
デリア・ハーシェル:「ログを見る限りではあるんすよね~~~」
エニュオ・デュカキス:「……管理権限自体は確認が取れた。ですが、誰がそれを使用したかは不明と」
デリア・ハーシェル:「そういうことっすね。何なら、この管理権限の」
デリア・ハーシェル:「『発行元』も分かりません。考えられますかね?オフィサーの施設でそういうこと」
斑鳩ヨダカ:「ありえませんよ。正規の手続きを経た操作なら……」
斑鳩ヨダカ:「ログは考えうる限りの手段を取って残しているはずです」
エニュオ・デュカキス:「想定外ではあります。最も、“平時ではそこまで考える必要性がない”という意味ですが」
七星ミルキ:「『どうやって』はともかく、既に起こってるなら、誰がやったのかが重要、ってことです?」
デリア・ハーシェル:「身内の犯罪ではないと私が判断した理由についても、いいっすか?」
エニュオ・デュカキス:「お聞かせください」
デリア・ハーシェル:ログをスクロールして、色付けされた何箇所かの日時を見せる。
デリア・ハーシェル:「この不正アクセス者は、いくつかのパスワードについても突破していますが」
デリア・ハーシェル:「かかっている時間からして恐らくブルートフォース攻撃」
デリア・ハーシェル:「AIやらを補助に使った総当たりで、あり得そうな文字列を片端から試す方法でやってるわけです」
七星ミルキ:「あ、ラッダイト部の人に聞いたことあります。4桁の数字なら0000から9999まで全部試すってことですよね」
デリア・ハーシェル:「ですが、不正アクセス者が辿り着いたのは、水温設定操作のところまで」
デリア・ハーシェル:「そこから先は、製品開発特許庁の個々の管理者に割り当てられている固有のIDとパスが必要になります」
デリア・ハーシェル:「エニュオ長官が定期的に更新してたやつっすね~。あのセキュリティ対策が功を奏していたってわけです」
デリア・ハーシェル:「現場としては正直面倒でしたけどね」
エニュオ・デュカキス:「正直な意見は好ましいですよ。手間はあっても、実行してくれていたことにも感謝します」
エニュオ・デュカキス:「システムを正しく動かし続けることが、最も難しいことのひとつですから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええっと、だからだから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生もうかなりチンプンカンプンになっちゃっているんだけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:プスプスとほんのり頭から煙を浮かべつつ
銅座ロシオ:「つまりこの侵入者は、薬液槽を爆発させることが『目的』ではなかったと」
銅座ロシオ:「侵入して何をする『つもり』だったかは不明ですが、取り敢えず、辿り着いた深度で可能な破壊工作をして立ち去った」
七星ミルキ:「ええとですね。悪い人がお家の合鍵を作って入ってきたけど、それぞれのお部屋は別の鍵がついてたので、リビングだけ漁って行った……」
七星ミルキ:「みたいな話、ですよね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そう!そういうことであってるのかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……先生、この子のことが」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ちょっぴり、わかるかもしれないわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:哀し気に目を伏せる
七星ミルキ:「……そうなんですか?」
斑鳩ヨダカ:「この子って……侵入者の方ですか」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生にも心当たりがあるの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「きっと、みんなの役に立とうとして」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ワープロを触ってみたはいいけど、なんだか分かんないうちに壊しちゃったのね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それはとっても落ち込むことだから……」
七星ミルキ:「……………」
銅座ロシオ:(既に侵入者の心理までプロファイルを……!?)
銅座ロシオ:(まさかこの先生……私に匹敵するほどのエリート……)
七星ミルキ:(え、そうなんですか?)ジェネシスの人達に目線を向ける
エニュオ・デュカキス:眼を逸らした
斑鳩ヨダカ:「……落ち込みますよね~!」
斑鳩ヨダカ:営業の鉄則1。客の言葉にはまず同意せよ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「名乗りだせないのも無理はないと思うの!でも」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もし出てきてくれたのなら、優しくしてあげて欲しい!本人もガックリきてるはずだから……!」
七星ミルキ:「先生は色んな生徒さんに寄り添うんですね……!」
デリア・ハーシェル:「すいません、感情移入してるトコ悪いっすけど、これ100攻撃っすよ」
デリア・ハーシェル:「そんなうっかりミスが真相なら最初から発行元不明の管理者アカウントで入ってこないですよね」
七星ミルキ:「うん。なんとなくそう思ってましたー……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッ!本当だわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええっと……あれ?じゃあどういうことなのかしら?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「け、煙が出ちゃう~~~」
サマンサ・シュヴァイゲル:ぷしゅぷしゅ
七星ミルキ:「わわ、先生が……!」ハンカチをひらひらさせて仰ぐ。
斑鳩ヨダカ:「むむ……ソフト面の機微には疎いので、初歩的な質問になるのですが」
斑鳩ヨダカ:「そもそも身元不明の人間に管理者権限が付与される、ということは”ある”のですか?」
デリア・ハーシェル:「『ない』っすね。通常は考えられません」
デリア・ハーシェル:「――で、ここから先は私の憶測になっちゃうんすけど、いいっすか長官」
デリア・ハーシェル:「皆さんのこと混乱させちゃう可能性があるんで、必要ないなら言わないっす」
エニュオ・デュカキス:「いまはパズルのピースそのものが足りていません」
エニュオ・デュカキス:「思考のきっかけは必要です。……聞かせて下さい」
デリア・ハーシェル:「……はーい、了解っす」
デリア・ハーシェル:「製品開発特許庁の施設は今、その全てが"オフィサー"の管理下にあります」
デリア・ハーシェル:「管理アカウントの発行権限は全て"オフィサー"にある……でも別口の可能性はあり得るっす」
デリア・ハーシェル:「長官はとっくにご存知なんで長々と説明しませんけど」
デリア・ハーシェル:「1番実験開発プラントから13番実験開発プラントまで。これって、元を正せば」
デリア・ハーシェル:「理事会の施設っすよね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「理事会」
サマンサ・シュヴァイゲル:「一年前まで、ここにいたっていう……大人の」
デリア・ハーシェル:「管理者に"オフィサー"の『タグ』が付くようになる前の管理アカウント」
デリア・ハーシェル:「それがノヴァリスのどこかにまだ残ってたとしたら……どうっすかね?あり得そうですか?」
エニュオ・デュカキス:「…………」表情を固めた。歪みかけたものを、AIDAを併用しての思考整理と分割で抑え込む
エニュオ・デュカキス:歯を剥いただろうその感情を鉄面皮の下に隠して
エニュオ・デュカキス:「ありがとうございます、ハーシェルさん」
デリア・ハーシェル:「どもっす」会釈。
エニュオ・デュカキス:「憶測と仰っていましたが、良い言葉を聞けました」
エニュオ・デュカキス:「システムを正しく運用してくれていたことから、ここまで。改めて感謝します」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……エニュオちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「少しだけ、いいかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:その隣から、おずおずと話しかける
エニュオ・デュカキス:「どうしましたか?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エニュオちゃんは、このジェネシスのみんなから信用されて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それに応えてリーダーをがんばっていて、本当にすごいと思うわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなのために期待に応えてがんばれる、外の世界の大人にだって」
サマンサ・シュヴァイゲル:「本当にそんなことをやり遂げられている人は全然いないもの……だから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エニュオちゃんは、自分の信じたことをしてね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ミルキちゃんも、ヨダカちゃんも、みんなも」
サマンサ・シュヴァイゲル:「邪魔をしようとする人がもしもいるのなら、先生がそんなことさせないから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それだけ……なんだけど……その」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こんなの言われるまでもないことよね、ごめんなさい!先生しゃべるのヘタクソで……!」
エニュオ・デュカキス:ギュッと歪みかけていた眉根が緩む。虚を突かれたように数度瞬きが挟まれ、表情が緩んだ
エニュオ・デュカキス:笑顔ではない。だが固められた顔でもなく
エニュオ・デュカキス:「…………」
エニュオ・デュカキス:「いいえ。……ありがとうございます、先生」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ううん!いいのよ!」
エニュオ・デュカキス:「世辞ではなく、心強いです」
サマンサ・シュヴァイゲル:「だって先生だもの!がんばりたいの!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ、そんなこと言われたら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もっとがんばれちゃう気がするわ!がんばる!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こちらこそありがとう!エニュオちゃん!」
銅座ロシオ:「――監視カメラの映像は?」
銅座ロシオ:「あっ、優秀さ故に話を遮ってしまって申し訳ありません。設置していますよね?監視カメラ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あ!いいの!いいの!私こそ急に変な雰囲気にしちゃって……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ロシオちゃん助かるわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「映像みましょう!映像みるの大好きなの!」
サマンサ・シュヴァイゲル:照れ隠しに早口でまくし立てる
銅座ロシオ:「誰かがログインした記録があるなら、物理的にその姿が映っていると私は思うのですが」
デリア・ハーシェル:「見ますか?」タブレットを全員に見せるようにする。
デリア・ハーシェル:動画が流れている。
デリア・ハーシェル:「何も映っていません。ログインがあった時刻も、誰も来てませんね」
斑鳩ヨダカ:「なるほど、コンソールは実機の端末だったのですね……」覗き込んでいた
七星ミルキ:「ふんふん……」背伸び。
銅座ロシオ:「エニュオ長官はどう思います?」
エニュオ・デュカキス:「エフェクト含め光学迷彩でも完全にセンサーを騙すのは難しいでしょう。どうやっても干渉しなければいけません」
銅座ロシオ:「熟練したエンジェルハィロゥ能力者、というのは考慮してませんでした。推理対決はエニュオ長官の勝ちですね」
七星ミルキ:「勝負だったんだ……?」
銅座ロシオ:「カメラの映像自体を差し替えたのか……」
銅座ロシオ:「それとも、なんらかの方法で遠隔からログインすることができたのか」
銅座ロシオ:「どうにも、この敵の目的と正体がよくわかりませんね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「まさか……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「おばけのしわざ……なのかしら……!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:戦慄の表情。
七星ミルキ:「お、おばけはカタコンベでも見たこと無いですねぇ」
デリア・ハーシェル:「すいません、この人アホなんすか?」
エニュオ・デュカキス:「悪い人ではないのです。悪い人では」
斑鳩ヨダカ:「おばけ、だとしたら」
斑鳩ヨダカ:「よほどの恨みがあるのですかね~……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ひぃいいいっ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こ、こわいこと言わないでぇ!ヨダカちゃん!」
七星ミルキ:(あ、可能性は検討はするんだ……)
エニュオ・デュカキス:「亡霊という表現は正しいでしょう。私達にとって、過去から足を引っ張るもの」
サマンサ・シュヴァイゲル:大きな体を縮こまらせている。
斑鳩ヨダカ:「だって、なんの目的があってこんなことをするのか」
斑鳩ヨダカ:「さっぱり分からないものでしたから~……」
斑鳩ヨダカ:「意外と、あるのかもしれませんよ」
斑鳩ヨダカ:亡霊という言葉に僅か頷く。
エニュオ・デュカキス:「わからないことは悪いことではありません。“それ”を開くためのものが技術であり知識です」
エニュオ・デュカキス:「柳の木が揺れているだけなのか。悪意を持った何かがあるか」
エニュオ・デュカキス:「ハーシェルさんの憶測はその域を出ませんが、可能性は開かれました」
エニュオ・デュカキス:「ならその検証、立証はジェネシスわたしの仕事です」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ、そうね……エニュオちゃんたちが勇気を出して向き合っているんだもの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生も怖がっていられないわ!悪霊怨霊なにするものぞ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「やっつけて食べちゃうんだから!うおおおー!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ドスドスドスドス
銅座ロシオ:「すごいなあ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「応援、ありがとう!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ビッと親指立てる
七星ミルキ:「先生と一緒にいると、元気が出ますね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「元気が取り柄なの!そして今日は」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんたちみんながくれた元気だもの、特別に元気よ!がんばるわ!」
七星ミルキ:「はいっ。私も貰った元気でお供します!」ぐ、と両手を握って決意表明する。
斑鳩ヨダカ:「そういえば病み上がりなのでしたね。こっちが元気をもらってしまいましたけど」
銅座ロシオ:「結構なことです!エニュオ長官、具体的な対策について話し合いましょう」
銅座ロシオ:「一連の話を総合して、この爆発事故の真相――」
銅座ロシオ:「予期し得ない攻撃を受けた製品開発特許庁の責任は薄く」
銅座ロシオ:「正式な再稼働にはオフィサーの審議が必要でしょうが」
銅座ロシオ:「緊急的な稼働……すなわち新薬の合成に関しては、長官以外の全アカウント権限を一時的にブロックすることで」
銅座ロシオ:「予期せぬ攻撃者のアクセスを防止できるものと判断します」
エニュオ・デュカキス:「対応に感謝します。……ひとつは、これで達成」ポンと。端末の目標と書かれたページに電子印を押す
銅座ロシオ:「我ながら強行的な判断ですが、今は緊急時です!優秀な私の責任において再稼働を許可します」
銅座ロシオ:「上申が受理されるまでお待ちいただければ!調査を進める必要もあるでしょうしね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ロシオちゃんありがとう!ちゃんとしてくれてすっごく助かるわ!」
七星ミルキ:「すっごく助かるよ~」
銅座ロシオ:「わはは、もっと感謝して褒め称えてもいいんですよ?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「えらいわ!かしこいわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「お大臣様お殿様よ!ロシオちゃん!」
斑鳩ヨダカ:「優秀な方に来ていただいて助かりました~」
銅座ロシオ:「営業成績6位のヨダカさんにまで……!」
斑鳩ヨダカ:「監査局、たまに紐の緩みが大雑把な方もいらっしゃるので……それはそれでやりやすいのですが」
エニュオ・デュカキス:「ええ、貴方に来てもらって助かりました」
エニュオ・デュカキス:「……別の部分は同時進行にせよ置いて、後はエンパイアラブとペテラさんの行方」
エニュオ・デュカキス:「斑鳩さん。そちらの件、信頼させて頂きます」
斑鳩ヨダカ:「はい。お客様から預かった事案ですから」
斑鳩ヨダカ:「誠心誠意務めさせていただきます~。営業本部の職と、私の積み上げた成果にかけて」
銅座ロシオ:「それでは、私はお先に失敬します。……事件の解決、期待しておりますよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッ!そうだわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「例の治験の話、プリントを作ってきたんだけれど……誰かに確認してほしかったの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エニュオちゃんたちはまだ向こうでデリアちゃんたちと忙しそうだし」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ヨダカちゃん、いま大丈夫かしら……?」
斑鳩ヨダカ:「はい~、私でよければ確認いたしますよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「よかった!これなんだけど……」
斑鳩ヨダカ:プリントを見てみるぞ
サマンサ・シュヴァイゲル:明らかに資料を作り慣れていない人間の手によるものだとわかるが
サマンサ・シュヴァイゲル:まあ一応要綱は満たしているし使えなくもないという具合のもの。
サマンサ・シュヴァイゲル:「だ、大丈夫かしら、これで」
斑鳩ヨダカ:「……はい、問題はないと思います~」
斑鳩ヨダカ:「文体も読みやすい表現ですし、表の数値も問題はなさそうです」
サマンサ・シュヴァイゲル:「よかったぁ~……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ホッと胸をなでおろす
サマンサ・シュヴァイゲル:「昨日の夜、職員室のかんなちゃんと通話を繋いで、大急ぎで作ったの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「いっぱい赤ペンされちゃったけど、間に合ってよかったわ」
斑鳩ヨダカ:「なるほど、先生同士の助け合いですね~」
斑鳩ヨダカ:「時にサマンサ先生」
サマンサ・シュヴァイゲル:「?」
斑鳩ヨダカ:「このプリント、より良くしてみたいとは思いませんか?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「なにかしらヨダカちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「よりよく……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ、もちろんだわ!ジウォンちゃんも沢山希望者がいた方が助かるって言ってたし」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生に出来ることならなんでもしたいの!」
斑鳩ヨダカ:「ふふふ」
斑鳩ヨダカ:「では、ヨダカレッスン開始です」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ご、ご教授よろしくおねがいします!」
斑鳩ヨダカ:文の箇所の入れ替えや表の配置など、かんたんなところから始める。
サマンサ・シュヴァイゲル:ぴしっとした背筋を伸ばす
サマンサ・シュヴァイゲル:「はぇ~……なるほど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生こういうの全然ド素人だから」
斑鳩ヨダカ:「つまり、なんでも最初に結論を言ってしまうのが速いのです」
サマンサ・シュヴァイゲル:「とってもためになるわ、ヨダカちゃんすごいのねえ」
サマンサ・シュヴァイゲル:こくこくと頷いて感心している
斑鳩ヨダカ:「なんなら最後まで結論で話し切ってしまっても構いません……と、これは営業の話なのでした~」
斑鳩ヨダカ:「サマンサ先生の文はとても読みやすいですから、本当にこういうプリントには向いていると思いますよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ、そうかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、本当にしゃべりが下手くそで……教師としては致命的だと思うんだけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「せめて文章は読みやすくしたいと思って、かんなちゃんに添削おねがいしたの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「上手くいってるなら、そのお陰ね。またパフェでもご馳走しないと」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そういえば、営業部っていうのは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「確かスダチちゃんと一緒のところよね、後藤スダチちゃん」
斑鳩ヨダカ:「あ、サマンサ先生はスダチ主任とご知り合いですか?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ!前にジェネシスに来た時、とってもお世話になったわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「初めての仕事で右も左も分からなかったけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「スダチちゃんたちのお陰で、これから先生がんばろうって思えたの」
斑鳩ヨダカ:「なるほど、なるほど……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「感謝してもしきれないくらい!ありがとう!がんばってるわ!って伝えて欲しいわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……今もヨダカちゃんたちにお世話になってるし」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、生徒のみんなに支えてもらってばっかりね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「改めてこういうのも、ちょっと恥ずかしいかも」
サマンサ・シュヴァイゲル:恥じらうように微笑む
斑鳩ヨダカ:「でも先生って、私たちのためになんでもしちゃうのでしょう?」
斑鳩ヨダカ:「それで支えてもらってると言われても、どっちがどっちなのだろうって」
斑鳩ヨダカ:「以前、”先生”とちょっとした仕事……事件……?を、担当したことがあったのですけど~」
斑鳩ヨダカ:「その時も少し悩みました。これだけ貰ったものをどうやって返していけば良いのだろうって」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それは……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「その、先生の個人的な考えになってしまうけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「私はもうとっくに、返してもらってるわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ヨダカちゃんたちが信じる道を進んでいること」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうして作ってくれた、このノヴァリスっていう素敵な世界」
サマンサ・シュヴァイゲル:「この空の下で一緒に呼吸が出来てるだけで、先生毎日がたまらなく嬉しくて幸せなの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……だからヨダカちゃんも、真っ直ぐ明日に向かって生きていれば」
サマンサ・シュヴァイゲル:「周りのみんなを喜ばせることに、きっとなってるはず」
サマンサ・シュヴァイゲル:「少なくとも、先生にとってはそうだわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええと……参考に、なるかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生なんか深い話とか、ためになる難しいこととか全然言えなくて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それも悩みなんだけど……」
斑鳩ヨダカ:「はい、大丈夫です。伝わりました」
斑鳩ヨダカ:「喜んでくれる誰かのために……私がノヴァリスここで、ずっとやってきたことのハズなのですが~」
斑鳩ヨダカ:「いけませんね~。どうしても自分ごとだと勝手が違ってしまって~」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ヨダカちゃんは、人に喜んでもらうことに」
サマンサ・シュヴァイゲル:「自分が喜べる人なのね……とっても素敵だわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それで、心から喜んでもらいたいから考えちゃうのね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それなら、きっと大丈夫」
サマンサ・シュヴァイゲル:「何よりもヨダカちゃんのそういう所が、みんな嬉しいはずだから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どんな形とかは関係ないと思う……優しいヨダカちゃんの思うやり方で、寄り添ってあげて」
斑鳩ヨダカ:「……昔なら、そんな人はいませんよ~って言っていたかもしれないのですが」
斑鳩ヨダカ:「今はたくさんの人と触れ合って、少しばかり覚えがあるので~」
斑鳩ヨダカ:「はい。不器用ですが、頑張ってみます」
斑鳩ヨダカ:手元のプリントはいくつかの修正が施され、以前より見栄えのするものになった。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ありがとう!ヨダカちゃん!」
サマンサ・シュヴァイゲル:プリントと共に受け取った親切を、喜びに満ちた笑顔で返す。



GM:ロイスと購入判定が可能です。
GM:症状は一旦治療されたため、邪毒ダメージは発生しません。
斑鳩ヨダカ:ロイス取得 サマンサ先生に納得/心配 で~
エニュオ・デュカキス:まずロイス、サマンサ先生に「〇信頼/熱量の壁」で取得します
エニュオ・デュカキス:ロシオさんのロイスを変更します、「〇信用/価値+50」
サマンサ・シュヴァイゲル:ロイス!もちろんエニュオちゃんとヨダカちゃんに!
七星ミルキ:ロイス取っておきましょう。「エニュオ・デュカキス ◯P期待/N心配」で
斑鳩ヨダカ:購入はとりあえずブルゲチャレンジをば
斑鳩ヨダカ:2dx>=20
DoubleCross : (2DX10>=20) → 5[2,5] → 5 → 失敗

七星ミルキ:防具チャレンジ。きぐるみ狙います。
七星ミルキ:1dx>=14
DoubleCross : (1DX10>=14) → 6[6] → 6 → 失敗

七星ミルキ:ダメ!以上!
エニュオ・デュカキス:ではきぐるみ購入、《援護の風》とAIDAの+6D
エニュオ・デュカキス:11dx+2>=14
DoubleCross : (11DX10+2>=14) → 10[1,2,2,2,4,4,7,9,9,9,10]+4[4]+2 → 16 → 成功

エニュオ・デュカキス:買えました、七星さんどうぞ
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2増加(67 → 69)
七星ミルキ:頂きます。シャキーン。
エニュオ・デュカキス:こちらは処理以上!
サマンサ・シュヴァイゲル:エニュオちゃんには感服〇/恥辱で、ヨダカちゃんには応援〇/隔意で!
サマンサ・シュヴァイゲル:応急手当もだ!
サマンサ・シュヴァイゲル:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 7[5,7] → 7

サマンサ・シュヴァイゲル:財産1使ってかっとこ
サマンサ・シュヴァイゲル:残り1!
サマンサ・シュヴァイゲル:いじょ!


◆Middle03◆空が高くなる

GM:登場PCは自由。
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(56 → 62)
サマンサ・シュヴァイゲル:1d10+36
DoubleCross : (1D10+36) → 4[4]+36 → 40

サマンサ・シュヴァイゲル:あがらなすぎ
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(69 → 73)
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(48 → 49)
斑鳩ヨダカ:低燃費~
GM:このシーンはもちろん、エンパイアラブ生徒に事情聴取に向かうシーンになってきます。判定これしか残ってないからね

・地下労働生徒接触
九院エリザベスは元エンパイアラブ生徒に同じ病が発症しているということだけを伝えてきたが、
SMITやペテラについて認識した今は、より詳しい事情聴取ができるかもしれない。地下労働生徒に接触することができる。
〈交渉〉難易度10 または財産ポイント8

GM:チャレンジしたい方はチャレンジしてOK。ただし手番を残しておいた方がいいこともあるかもしれません。
七星ミルキ:ふ。私の社会力は1です。皆さん、任せましたよ
サマンサ・シュヴァイゲル:妾は2もあるぞえ~~
斑鳩ヨダカ:ロール的には行きたいですが~まったく適正はない
サマンサ・シュヴァイゲル:社会弱者ばっかり!
エニュオ・デュカキス:じゃあ《援護の風》渡して斑鳩さんにやってもらいましょうか
七星ミルキ:GOGO
エニュオ・デュカキス:こっちは援護なくても社会8は確保できます
サマンサ・シュヴァイゲル:他人のフォローもばっちりのエニュオちゃん
サマンサ・シュヴァイゲル:さすがだぜ
斑鳩ヨダカ:うれしい~!幹部はすごいんだ
エニュオ・デュカキス:では《援護の風》、判定+3D
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2増加(73 → 75)
斑鳩ヨダカ:5dx>=10
DoubleCross : (5DX10>=10) → 10[5,8,9,10,10]+5[4,5] → 15 → 成功

斑鳩ヨダカ:いけました!
エニュオ・デュカキス:さすが営業六位
サマンサ・シュヴァイゲル:えらすぎ!
七星ミルキ:かっこい~
斑鳩ヨダカ:まるわかり
GM:すごいぜ!では九院エリザベスとともに生徒に接触しにいきましょう。



ジェネシス学区 下層市街


GM:オフィスビルが立ち並ぶジェネシスの中心部からは外れた、一般生徒層が住む市街。
GM:建造物や機械が雑然と生え、入り組んでいる。
九院エリザベス:「あった。確かこのアパートだったはずじゃ」
GM:かなり年季の入った、半ば廃墟じみたアパートである。
七星ミルキ:「この辺はまた、雰囲気が違いますね?」
七星ミルキ:いかにもなオフィス街からの景観の変化に驚いている。
斑鳩ヨダカ:日傘を差しながら歩いてきた。エリザベスとの同行なので飛行はしていない。
斑鳩ヨダカ:「この辺りの区域になると、施工業者も変わってきますからね~」
斑鳩ヨダカ:「”外”の景観に近いとも言われてます」
建造機械:「ウィーン 市民 建造の邪魔です」
七星ミルキ:「あっ、ごめんなさい」道を譲る。
建造機械:ガコーンガコーン
建造機械:重機じみた建造機械が勝手に新たな建築物を建て始めている。
エニュオ・デュカキス:「この辺りは区画整理も半端な状況です。流石に全てを同時進行できるほどの人員と段取りは難しい」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もすもす……このハンバーガーとってもおいしいわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「さっき地元の子たちに聞いてよかった!これでお土産もばっちりね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:大きな紙袋にいっぱいのチーズバーガーを抱えている。
七星ミルキ:「や、病み上がりにそんなに食べちゃって大丈夫なんですか?」
斑鳩ヨダカ:「たくさんですね~」
サマンサ・シュヴァイゲル:「大丈夫!先生胃腸も丈夫だから!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「むかし一発芸で硫酸の一気飲みを……」
エニュオ・デュカキス:「何を何で??」
サマンサ・シュヴァイゲル:「思い出すだけで口の中がヒリヒリしてきた……やっぱりこの話やめておくわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ハンバーガーパーティの方が大事だもの!」
七星ミルキ:「ヒリヒリで済むんですか……!?」
斑鳩ヨダカ:「……しかし、このアパートも随分な年代物ですね~……あら」
九院エリザベス:「問題発生じゃ!」アパートの階段を降りてきた。
七星ミルキ:「あっ、どうしました?」
九院エリザベス:「チャイムを鳴らしても返事がない。留守ならよいが……」
九院エリザベス:「自然に治る病ではないなら、万一のことがあるかもしれぬぞ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「な、なんですって」
九院エリザベス:「妾が勝手に開けると問題になりそうじゃし、オフィサーに開けてほしいのじゃ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ミルキちゃん持ってて!今行くわ!ウオオオオ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:紙袋を隣のミルキちゃんに渡すや否や
サマンサ・シュヴァイゲル:血相変えて階段を駆け上がっていく!だだだだんっ!
サマンサ・シュヴァイゲル:「大丈夫!?聞こえるかしら!?しっかり!」
七星ミルキ:「あわわっ」器用に紙袋のバランスをとる。
サマンサ・シュヴァイゲル:どんどんどんどん!
サマンサ・シュヴァイゲル:「返事が!返事がないわ!」
エニュオ・デュカキス:「いけません。先生の勢いで開けてはアパート自体が」
斑鳩ヨダカ:「せ、先生が開けても問題になっちゃいます~!」
GM:バギャーッ!!
GM:木の扉は一撃で爆砕する。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ふぬあーっ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:そのまま室内になんのためらいもなく突入!!
七星ミルキ:「先生がマスターキーみたいになってる!?」
GM:部屋にいた生徒が驚愕で飛び起きる!
コルナ・ラスペ:「な、なんだあっ」

サマンサ・シュヴァイゲル:「あなたがコルナちゃんね……!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:ガシィーっ!!
コルナ・ラスペ:「待って待って!サングラスかけるから……!」
コルナ・ラスペ:寝間着にナイトキャップ姿だ。だいぶ体調が悪そうだ。
エニュオ・デュカキス:「遅かった……」後から追いついて部屋を覗き込み
斑鳩ヨダカ:「あぁ~っ……まあ、同伴だしいいのかな……」
サマンサ・シュヴァイゲル:そのまま肩を掴んで
サマンサ・シュヴァイゲル:至近距離ににじり寄ってくる
GM:サマンサ先生は感染レベル3に上昇します。
サマンサ・シュヴァイゲル:www
七星ミルキ:先生ー!!
エニュオ・デュカキス:折角治したのに!
斑鳩ヨダカ:あーっ
サマンサ・シュヴァイゲル:「やっぱり例の病気だったのね……!もう大丈夫!」
コルナ・ラスペ:「ゲホゲホーッ!いきなりなんなんだあんたら!」
コルナ・ラスペ:目を×印にしながら騒ぐ!
斑鳩ヨダカ:「そ、その前にサマンサ先生を引き剥がすのが先ですね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生が一緒だからね!大丈夫よ!」
コルナ・ラスペ:「肋骨が折れそう」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ああ、コルナちゃんが無事でよかった……」
サマンサ・シュヴァイゲル:ホッと胸をなでおろしてようやく離れる
七星ミルキ:「先生、サマンサ先生!安静にさせましょう!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ、そうね!病気の子をいきなりこんなに脅かしてしまって」
サマンサ・シュヴァイゲル:「面目次第もないわ……!すっこむわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:素早くすっこみ。
七星ミルキ:メサイアの合コン委員会……と名乗っても仕方がないので。「こ、こんにちは、七星ミルキと言います。それでこっちの人達が…」
斑鳩ヨダカ:「ええと……怪しいものではなくてですね~」
コルナ・ラスペ:「……オフィサーかッ!?」飛び起き、距離を取る。
コルナ・ラスペ:「アタシは何も悪いことしてねーぞ!……最近は!」
エニュオ・デュカキス:「製品開発特許庁のエニュオと申します」
斑鳩ヨダカ:「あ、はい。オフィサーです。営業部のヨダカと申します」
七星ミルキ:(あっ、凄い警戒してる。ジェネシスでもこういう感じの子いるんだ)
コルナ・ラスペ:「製品開発特許庁の長官まで……ハハ」
コルナ・ラスペ:「ど……どーいう風の吹き回しだよ?」
コルナ・ラスペ:「言っとくけど、ゲホゲホッ、アタシの投票権は正式に会長から譲り受けたものだからな」
コルナ・ラスペ:「もうジェネシスからは追い出せねーぞ。分かってるよな!?」
エニュオ・デュカキス:ガラガラ。数人が室内に入る都合、窓を開けて換気できる状況を整える。ドアが粉微塵なため吹き抜けもいいところだが
エニュオ・デュカキス:「そのことを今更問いただすつもりはありませんよ。仰る通り、貴方の投票権は正規のものです」
エニュオ・デュカキス:室内の空気を入れ替えながら壁に寄りかかる。近づいての感染リスクを含め、会話の威圧感を減らしたい。ギャンブラーとはいえ弱っているならだ
GM:適切な距離を保っている限り、サマンサ以外の人たちが感染することはありません。
サマンサ・シュヴァイゲル:「そ、そういえば、これでもう伝染っちゃったのかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「せっかくジウォンちゃんが治してくれたのに、先生またやらかしたわね!?ごめんなさい……!」
七星ミルキ:(適切な距離感を、って説明はされてたけど……でも、サマンサ先生ならそうするよね)
サマンサ・シュヴァイゲル:しょんぼりと部屋のすみにいる。
七星ミルキ:「いえ。落ち込まないでください。先生のそういう振る舞いに救われた人もきっと居ますから」励ましている。
七星ミルキ:「私もそうですし!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「み、ミルキちゃん……優しい……」
サマンサ・シュヴァイゲル:ウルウル来ている
サマンサ・シュヴァイゲル:「でも甘えちゃダメよね……!これからは気をつけます……!」
斑鳩ヨダカ:「事情は存じ上げませんが、下手な埃をはたきに来たわけではないのです。……この部屋は少し掃除が必要かと思いますが~」
斑鳩ヨダカ:「私たちはジェネシスで広がっている謎の感染症の調査を行っているのです~」
コルナ・ラスペ:「ゲホゲホッ、その調査とやらで……何を聞きたいんだ?」
コルナ・ラスペ:「見ての通りアタシは完全にそいつに罹ってるぜ」
斑鳩ヨダカ:「元エンパイアラブの方々に広まったこれの、感染経路を探っておりまして」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええっと、コルナちゃんに聞きたいのは」
サマンサ・シュヴァイゲル:端末にぺテラの写真を出す
サマンサ・シュヴァイゲル:「それ!この子とどこかで会わなかったかしら?」
コルナ・ラスペ:「……」
コルナ・ラスペ:ペテラの写真を見せられても、まったく反応を見せていないように見える。
コルナ・ラスペ:「教えてやってもいい」
コルナ・ラスペ:枕元のタオルで顔をごしごしと拭く。
サマンサ・シュヴァイゲル:「やっぱり、ぺテラちゃんのこと知ってるのね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「やったわ!おっきな手掛かりになるはず!」
コルナ・ラスペ:「……だが、タダで教えるわけにはいかないな」
斑鳩ヨダカ:「あらら~、模範的なジェネシス生様です」
コルナ・ラスペ:「ゲホッ……いいや、非模範的なジェネシス生さ」
コルナ・ラスペ:「情報がほしいなら……ギャンブルだ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぎゃ、ギャンブル」
コルナ・ラスペ:「アタシは取るもんも、与えるもんも、ギャンブルでしかやらねえ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「え、えっと、ええっと」
サマンサ・シュヴァイゲル:「チーズバーガーならあるわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「すっごく美味しいの!ボリュームも満点なのだけれど……」
斑鳩ヨダカ:「ぎゃんぶる」「なぜ……?」首をこてんとかしげる
コルナ・ラスペ:「ゴホッ、ゴホッ!そりゃそーだろ?……アタシは相当なリスクを負ってこの情報を得てるんだ」
コルナ・ラスペ:「その分の対価で少しくらい良い思いしたって……バチは当たんないだろう」
エニュオ・デュカキス:「生粋ですね。無料で渡されるよりは信用できますが」
斑鳩ヨダカ:「んーと、ええと~」
斑鳩ヨダカ:「コルナ様にとっては、ギャンブルをすること自体が『良い思い』なのですか……?」
コルナ・ラスペ:「残念ながら、そういうジャンキーでね。……今この場でできる、簡単なゲームがある」
七星ミルキ:「き、生粋のギャンブラーさんですね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どんなときにもハラハラドキドキを追い求めているのね……ロマンがあって素敵だわ」
コルナ・ラスペ:「『おばあちゃんの足取り』を知っているか?」
コルナ・ラスペ:「『レッドライト・グリーンライト』。『だるまさんがころんだ』。呼び方は色々ある――」
コルナ・ラスペ:「あんたらの中で、質問者を一人決めてもらう」
コルナ・ラスペ:「質問者は、アタシに聞きたい情報について質問する」
コルナ・ラスペ:「アタシはその質問に対して正直に答える。ただし……」
コルナ・ラスペ:「この部屋の玄関から端までの長さ、約3m」
コルナ・ラスペ:「これが『ゲーム開始時の距離』だ。アタシは……質問者が質問している間」
コルナ・ラスペ:「そいつに『近づく』。ゲホッゲホッ、言っている意味が分かるか?」
コルナ・ラスペ:「質問の文面が長くなればなるほど、そいつは疫病への感染リスクを負う――」
コルナ・ラスペ:「『感染ギャンブル』」
サマンサ・シュヴァイゲル:「感染……ギャンブル……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ごくり
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええっと、あの、コルナちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:おずおずと手を挙げる
コルナ・ラスペ:「ククク……なんだ?ルールの確認かな」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もう伝染っちゃったかもしれない人って」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どうすればいいのかしら……いてもいいのかしら……」
コルナ・ラスペ:「え?そうなの?」
コルナ・ラスペ:呆気にとられたようにサマンサを指差す。
七星ミルキ:「さ、さっき完全にゼロ距離でしたもんね……」
エニュオ・デュカキス:「止める間もなくでしたから……」
コルナ・ラスペ:「そういやそうだった気がする……!めちゃくちゃすぎて『まさかそんなことあるわけない』って思ってたけど……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ごめんなさい!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「コルナちゃんがせっかく一生懸命に考えてくれたのに!!」
コルナ・ラスペ:「ハ、ハハ……」
七星ミルキ:「すみません、事前に注意は受けていたんですけど……!」
七星ミルキ:頭を下げる。他の人の企画が頓挫するのは悲しいことだ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、台無しの空気にしちゃったわ!!ど、どうしよう!?」
コルナ・ラスペ:「い、いやだなあ……最初から織り込み済みに決まってるでしょっ先生」
コルナ・ラスペ:「ゲームの体で情報をお渡しするつもりだったんだってば……ハハ、ハ……」
七星ミルキ:「そ、そうだったんですか!?」
斑鳩ヨダカ:「なんと、すごいですね~」他意はある
サマンサ・シュヴァイゲル:「ああっ!流石だわ!一枚上手!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そういうことだったのね!お茶目さんだわコルナちゃん……!」
コルナ・ラスペ:床についたまま、がっくりとうつ伏せになる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「あ、ああっ、どうしたのかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「苦しいの!?大丈夫!?」
七星ミルキ:「もしや体調が……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:至近距離で思いっきり背中をさすっている
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生一緒よ!大丈夫だからね!」
コルナ・ラスペ:「なんであの流れでさらに接触できるんだよ!?」
エニュオ・デュカキス:「そういう人なのです」
七星ミルキ:「そういう人ですから……」
コルナ・ラスペ:「あの……分かった。アタシが感染したであろう状況は……心当たりがある」
エニュオ・デュカキス:同情はするがレコーダーにスイッチを入れて
斑鳩ヨダカ:「本当ですか?」心当たりがある、というケースは珍しいと思っていた
コルナ・ラスペ:「どうせエンパイアラブの衛生環境がどうのってタレコミでもあったんだろうけど」
コルナ・ラスペ:「そんなアホな話があるわけない」
コルナ・ラスペ:「ゲホッ……それと、一つ。アタシの話には、"オフィサー"に関するマジに重大な機密が含まれている」
コルナ・ラスペ:「幹部の一人がここにいるなら都合がいい……この情報提供で……」
コルナ・ラスペ:「この場に居合わせた全員に不利益がないと保証してほしい」
エニュオ・デュカキス:「……」レコーダーを切り、端末を置く
エニュオ・デュカキス:「特許庁の長官として、保証いたします」
コルナ・ラスペ:「……ありがたいね。さすが幹部……それだけの裁量を独断で決められる権限はあるわけだ」
エニュオ・デュカキス:「時間が惜しい。そして、責任を負うのが“オフィサー”の仕事ですので」
斑鳩ヨダカ:「……」広報部が詳細を明かさなかった解答
斑鳩ヨダカ:エンパイアラブに関する機密。それに触れることになる……少しだけ胸が高鳴る
コルナ・ラスペ:「でかい先生と……メサイア?のかわいこちゃんも聞いてていいのか?学区間紛争とかの火種になるのはごめんだぜ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ、もちろん!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなのことや、会ったばっかりの私たちまで気にしてくれるなんて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「とっても優しい子なのね、コルナちゃん」
コルナ・ラスペ:「いやあそれほどでもゲホゲホーッ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「よしよし、コルナちゃんは強い子だから大丈夫」
サマンサ・シュヴァイゲル:背中をさすっている
七星ミルキ:「はい、メサイアの合コン委員会です。こちらでも感染者がでてるので、今は協力してる形です」
コルナ・ラスペ:「美人揃いで有名な合コン委員会まで……!?」
七星ミルキ:「そ、そんなに有名なんですか?えへへ、照れますね」
七星ミルキ:「私が問題そうなら、協力の見返りに口をつぐむ条件とか……まぁ、ダメそうなら耳をふさぐのでお気になさらず!」
コルナ・ラスペ:「……分かった。じゃあ話す」
コルナ・ラスペ:「そこの先生が見せてくれた子とは、確かに会っている」
コルナ・ラスペ:「どういうルートで探り当てたのか……ゲホッ、アタシに質問してきたよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「質問……」
コルナ・ラスペ:「エンパイアラブアンダーワークスクールが……どこにあるのか」
コルナ・ラスペ:「どうやったら行くことができるのか?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それは、ええっと」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジェネシスのどこかに、バスとかに乗って」
サマンサ・シュヴァイゲル:「行くんじゃないかしら……?」
GM:エンパイアラブアンダーワークスクールは、ジェネシス学区で問題を起こした生徒が送られる懲罰的な学区だ。
GM:自由に出ることはできず、鉱山での強制労働を課せられることになる。
GM送られる、、、、だけなら方法は明確だし、進んで行きたがる、、、、、生徒はいない。
七星ミルキ:「そういう学区だったんですね」説明を聞いたよ。
コルナ・ラスペ:「もちろん、ジェネシスで何かでかい犯罪を犯して……ゴホッ、ぶち込まれればいい」
斑鳩ヨダカ:「……そうです。ですから、不可解な質問ですね」説明を切り上げて
コルナ・ラスペ:「だけどアタシは気づいた。その子がそういう意味で聞いていたんじゃないってことをな」
コルナ・ラスペ:「通常の手段でエンパイアラブに行くことはできない」
サマンサ・シュヴァイゲル:「と、いうことは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「わかったわ!きっとヘリで向かうのね!ヘリコなら空を飛んでどこにでも行けるものッ!」
コルナ・ラスペ:「いやぜんぜん違う」
サマンサ・シュヴァイゲル:「違ったわ!?」
斑鳩ヨダカ:「先生、ノヴァリスで空を飛ぶのは普通の手段です~」
斑鳩ヨダカ:つ、つ、と自分を指差す
七星ミルキ:「説得力凄いなあ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッ本当だわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ヨダカちゃんがさっきまで飛んでいたわ!ごく普通の顔で!」
コルナ・ラスペ:「……エニュオ長官。『イド電脳鉱山』を特許庁の案件で扱ったことはあるんじゃないか」
コルナ・ラスペ:「アタシも局長から聞いただけだが、多分……」
コルナ・ラスペ:「オフィサーの中ではそういう名称で扱われているんだと思う」
サマンサ・シュヴァイゲル:「でんのう……こうざん……?」
サマンサ・シュヴァイゲル:聞き慣れない単語にキョトンとする
サマンサ・シュヴァイゲル:「エニュオちゃん、知ってるのかしら?」
七星ミルキ:「電脳、ってことはパソコン関係なんですか?」首を傾げてエニュオさんを見る
サマンサ・シュヴァイゲル:「ワープロが沢山埋まっている山なのかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「掘ればいっぱいワープロが出てきてウハウハのお金持ちになるとか……?」
七星ミルキ:「ワープロ……?」
斑鳩ヨダカ:「私も、その名前がここで出てくるとは思いませんでした」
エニュオ・デュカキス:「……許可すると言った以上、説明をします」
エニュオ・デュカキス:「イド電脳鉱山はジェネシスの下部組織であり。電脳深海ブレイン内部の拡張、解析を担う場所です」
エニュオ・デュカキス:「エンパイアラブアンダーワークスクールは存在しており、しかし私達のいるここにはない」
エニュオ・デュカキス:「電脳の内部に存在する仮想現実。未解析データという鉱山を掘り進み、解析する労働のための組織です」
GM:エンパイアラブ、すなわちイド電脳鉱山は、今後のノヴァリス情勢におけるジェネシス学区の戦略で大きな意味を持つ領域となる。
GM:まずは総務会計監査局局長に、続いて卒業阻止後のヘッドクオーターズ招集によって、幹部エージェントにもその存在が共有されることになった。
コルナ・ラスペ:「つまり……知らないんだよ。実際に行ったアタシ達だって知らない」
コルナ・ラスペ:「エンパイアラブへのアクセス手段そのものが、ジェネシスを左右する重要機密なんだからな」
斑鳩ヨダカ:「『そのようなことは起こり得ない』……なるほど」
斑鳩ヨダカ:「仮想空間にある学園でパンデミックなんて、ほんとに起こり得ませんね」
コルナ・ラスペ:「あんたらが追ってる前髪チャンは……大量出所した生徒の、誰かが知っていると思ったんだろう。普通そう考える」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、その……全く単語がちんぷんかんぷんで」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなが言ってることの半分も理解できてないと思うんだけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんがそこに行きたがってて、いまどこにも見つかっていないのなら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そこか、それに近い場所にいるかもしれない」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そういうことで……いいのかしら」
コルナ・ラスペ:「案外いい勘……ゲホッ、してるじゃないか、先生……」
コルナ・ラスペ:「……おびき出すアイデアなら……あるぜ。あんたらが自分で思いつけるって言うなら別だが……」
コルナ・ラスペ:「ここはひとつゲームでゲホ―ッ!」バターン
サマンサ・シュヴァイゲル:「しっかり!コルナちゃん!」
コルナ・ラスペ:「あががが……」
サマンサ・シュヴァイゲル:がっしりと支えている
七星ミルキ:「げ、ゲームしてる場合じゃないですよ!」
コルナ・ラスペ:もうコルナにゲームをする体力はないので、財産ポイント3で購入することが可能です。
斑鳩ヨダカ:www
七星ミルキ:エニュオせんせー!
サマンサ・シュヴァイゲル:おねしゃす!!
エニュオ・デュカキス:先生が体を張ってくれたお陰とも言えますね…情報料を3点一括支払い
エニュオ・デュカキス:残り10点
エニュオ・デュカキス:「残念ですがゲームは根治してからですよ」
斑鳩ヨダカ:「謝礼はお支払いしますので……」
コルナ・ラスペ:「へへ……すんませんね、エヘヘ」ヘコヘコと愛想笑いする。
七星ミルキ:「あと、先程買ってきたお見舞いの品です……スポーツドリンクとか、ゼリーとかあるので、冷蔵庫入れておきますね」
コルナ・ラスペ:「あ、普通に嬉しい……ありがと……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「チーズバーガーもあるわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「山盛りなの!パティも分厚くて肉汁たっぷり!」
コルナ・ラスペ:「け、健康になったら食うよ……」
斑鳩ヨダカ:「先生、それは一個だけにしときましょう」
サマンサ・シュヴァイゲル:「チンして食べて!ここにしまっとくから!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「他にも欲しいものあったら先生が届けに来るわ!なんでも言って!」
エニュオ・デュカキス:「こちらがワクチン接種券です。連絡が届き次第、受けに行ってください」内ポケットに納めていた封筒を取り出しテーブルに置く
コルナ・ラスペ:「こりゃどーも……あんた達が誰のタレコミで動いてるか……当ててやろうか」
コルナ・ラスペ:「九院エリザベスだろう」
サマンサ・シュヴァイゲル:「!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「大当たりだわ!でもなんでそれを……?」
七星ミルキ:「お知り合いなんですか?」
コルナ・ラスペ:「アタシだってエンパイアラブの出所者が次々やられてるのは分かっていた……」
コルナ・ラスペ:「まあ九院……博打王とは、ちょっとした知り合いっていうかやり合った仲っていうかな……」
コルナ・ラスペ:「……とにかく、九院が感染していないのは気になってたんだ」
コルナ・ラスペ:「あれだけ派手な外見をしてて、見つかりやすそうなやつが」
コルナ・ラスペ:「――ただ、大量出所した生徒の中で、奴だけは例外なんだ」
斑鳩ヨダカ:「例外、なのですか?」
コルナ・ラスペ:「そうだ。詳しい経緯は省くが、九院エリザベスは、エンパイアラブに収監されている間」
コルナ・ラスペ:「消去デリートを食らっている」
七星ミルキ:「消去……?」
斑鳩ヨダカ:「Delete……」
七星ミルキ:「なんでしょう、先程の話を聞いた後だと、そこはかとなく不吉な響きですが」
コルナ・ラスペ:「電脳領域だからな。アカウントかなにかを停止すれば、エンパイアラブには存在できなくなる」
コルナ・ラスペ:「アタシ達は大量のプリカを支払うことで、正規ルートで現実世界に出所することができた……じゃあ、九院の場合は?」
コルナ・ラスペ:「電脳空間上からのアクセスじゃない、外からの直接操作が必要だったはずだ」
コルナ・ラスペ:「例外処理だ。エンパイアラブ内部から参照できるリストに、九院の名前は載っていないんだよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「じゃあ、つまり」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エリザベスちゃんをその……すごいインターネットの中から連れ戻してくれたお友達がもう一人いて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「その子がぺテラちゃんの探している人なのかしら、出すことが出来るなら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「もう一回入れることも出来たりしないかしら」
七星ミルキ:「少なくとも、アクセスは出来る……ってことですよね。たぶん」
コルナ・ラスペ:「九院エリザベスは少なくともアタシらがプリカを使って救出を確約した相手だ」
コルナ・ラスペ:「その操作をしたのは、エンパイアラブに携わるオフィサーだろう」
コルナ・ラスペ:「だけど、言っていることは合ってる。つまり前髪チャンが探しているのは」
コルナ・ラスペ:「そのエンパイアラブの情報と権限を持っている誰か。あの場所に生徒を出したり入れたりできるジェネシス生徒ってことになる」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうよね、そういうことよね」
七星ミルキ:「オフィサーの人達含めて、それが出来る人を探してるんですね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「でもどうしてみんなの中で」
サマンサ・シュヴァイゲル:「エリザベスちゃんにだけは会いに行かなかったのかしら、ぺテラちゃんは」
コルナ・ラスペ:「分からないか?ゲホッ」
コルナ・ラスペ:「そいつが持っているのは多分……内側から持ち出された、、、、、、、、、、リストだからだよ」
コルナ・ラスペ:「ジェネシスでの出所のニュースを見て一人ひとりリストアップしたわけじゃない」
コルナ・ラスペ:「誰かがエンパイアラブから持ち出してきたリストを見ながら、一人ずつ接触してるってことなんだ」
七星ミルキ:「そっか。エリザベスさんはさっきの話だと、もう削除されちゃったから……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ずっと病気で苦しいはずなのに……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「考えるだけで胸がキューっとなるわ……ぺテラちゃん……どうしてそんなに」
斑鳩ヨダカ:「ペテラ・アズテックには協力者が居る……」
斑鳩ヨダカ:「あるいは、そのリストにたどり着く方法がある」
コルナ・ラスペ:「そういうことになるよな?ペテラ自身がエンパイアラブに行って帰ってきたって話じゃない限り」
斑鳩ヨダカ:「はい。……他学区の生徒が、どうやって取り付けたのでしょう」
コルナ・ラスペ:「アタシのアイデアもそこを利用できると思っている」
コルナ・ラスペ:「つまりペテラが簡単にアクセスできるエンパイアラブ出所者の網羅的なリストが、それしかないんだ」
コルナ・ラスペ:「ジェネシス側で……改めて、大量出所者のリストを公表すれば」
コルナ・ラスペ:「気付くんじゃないか……手元のリストになくて、公表リストにある、九院エリザベスの名前に」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんが次に会いにくるのは、エリザベスちゃんに絞れるのね!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「すごいわコルナちゃん!頭いい!」
エニュオ・デュカキス:「……見つからない手がかりの中で、唯一まだ出会ったことのない相手がいる」
エニュオ・デュカキス:「強力なエサなのは確かです」
七星ミルキ:「すごいですね……人の心を読み切った一手です!」
コルナ・ラスペ:「九院には一苦労してもらうことになるけど、別にあいつに義理があるわけじゃないしなアタシ」
コルナ・ラスペ:「むしろ一人だけまだ健康体でピンピンしてるのがムカつくぜ……!」
七星ミルキ:(なんて後ろ向きな連帯感……!)
サマンサ・シュヴァイゲル:「大丈夫、エリザベスちゃんは絶対危険な目に合わせないわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなの大事なお友達ですもの!先生がんばるわ!」
斑鳩ヨダカ:「むむ……九院さんの意見も大事ですよ~」
斑鳩ヨダカ:「とはいえ、おそらく協力してくれるのではないかと思います」
斑鳩ヨダカ:「元々みなさんを気にかけて、私に相談を持ちかけてくれたのですから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうね……優しい子だもの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「その優しさで傷つくようなことは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「絶対いけないわ。がんばらないと……」
斑鳩ヨダカ:「……あ、気にかけていたのはペットのハムちゃんたちだったかも」
エニュオ・デュカキス:「最悪、ウィルス変異で動物に感染する可能性を匂わせる手はあります」
コルナ・ラスペ:「さすが幹部は邪悪なこと考えつくな……」
七星ミルキ:「政治のお話だ……!」
エニュオ・デュカキス:「最悪のカードは切らずに済ませるべきですが、それはそれとして思考する必要はあります」
エニュオ・デュカキス:「斑鳩さんが言うように、協力してくれると信じましょう」
サマンサ・シュヴァイゲル:「コルナちゃんのお陰でやるべきことがはっきりしたし」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生もちょっとは何がどうなってるかわかったわ、ありがとう!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あなたの親切に応えられるように、がんばるわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「元気になったら、楽しいゲームをたくさんしましょう!」
コルナ・ラスペ:「ハハ……したいなあ……ギャンブル……」
コルナ・ラスペ:「ゲホゲホッ!賭けをしないか……?」
コルナ・ラスペ:「あの窓から見える葉っぱが落ちる時にアタシの命が尽きるか尽きないか……」
コルナ・ラスペ:「ゲホーッ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ダメ―ッ!!」
七星ミルキ:「コミックで見るやつだ!?」
斑鳩ヨダカ:「き、気をしっかり持ってください」
斑鳩ヨダカ:「この感染症は命に別状は無いはずですので……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「縁起でもないこと言っちゃダメよ!コルナちゃーん!」
サマンサ・シュヴァイゲル:大声で窓の外の葉っぱがフラフラ落ちるぞ
七星ミルキ:「あーっ……!」
コルナ・ラスペ:「お、落ちた……!!!」
コルナ・ラスペ:「ガクッ……」
斑鳩ヨダカ:「え~っ!?あぁぁ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「コルナちゃーーーーん!!!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:天を仰いでいる



GM:シーン終了。ロイスと購入判定が可能です。
エニュオ・デュカキス:ロイスは斑鳩さんに「〇有為/隔意」で
サマンサ・シュヴァイゲル:コルナちゃんにも取りたいけどロイス枠は埋まっている!
斑鳩ヨダカ:ロイスは保留です
七星ミルキ:ロイスは後1枠。コルナちゃんに取りたいけどちょっと保留。
七星ミルキ:治療キット買いましょう
七星ミルキ:2dx>=8
DoubleCross : (2DX10>=8) → 5[3,5] → 5 → 失敗

七星ミルキ:だめぴ!以上!
サマンサ・シュヴァイゲル:毎度おなじみ応急屋!
サマンサ・シュヴァイゲル:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 6[4,6] → 6

サマンサ・シュヴァイゲル:ダメ!以上!
斑鳩ヨダカ:どうしようかな、ブルゲっておこう
斑鳩ヨダカ:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 8[1,8] → 8

斑鳩ヨダカ:だめです
エニュオ・デュカキス:じゃあブルーゲイルに挑戦を
エニュオ・デュカキス:《援護の風》
エニュオ・デュカキス:11dx+2>=20
DoubleCross : (11DX10+2>=20) → 9[1,1,1,2,3,4,5,5,7,7,9]+2 → 11 → 失敗

エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2増加(75 → 77)
エニュオ・デュカキス:失敗して以上!


◆Middle04◆虫が蔓延る

GM:九院エリザベスを囮にペテラ・アズテックへの接触を図ることができます。
GM:希望者は登場侵蝕をどうぞ。
GM:あ、すみません
GM:サマンサ先生は9点の邪毒ダメージを受けます。
サマンサ・シュヴァイゲル:www
サマンサ・シュヴァイゲル:忘れちゃいけないね
サマンサ・シュヴァイゲル:残りHP22!
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(62 → 69)
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(77 → 79)
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(49 → 52)
サマンサ・シュヴァイゲル:でもって浸蝕!
サマンサ・シュヴァイゲル:40+1d10
DoubleCross : (40+1D10) → 40+9[9] → 49




ジェネシス学区 高架上


GM:元地下労働生徒コルナ・ラスペからの情報を参考に、調査チームは積極的な手段を取ることを選んだ。
GM:エンパイアラブからの移籍者をジェネシスの公式ウェブページで公表。
GM:その上で、九院エリザベスを囮にペテラ・アズテックからの接触を待つ計画だ。
九院エリザベス:「あのう……これ大丈夫なのかのう?」
九院エリザベス:「一歩間違えたら妾が例の病気になるのでは……?」
サマンサ・シュヴァイゲル:『ファゴーファゴー』
サマンサ・シュヴァイゲル:『大丈夫よエリザベスちゃん、ジウォンちゃんのアドバイスも受けてるから』
サマンサ・シュヴァイゲル:『何かあってもエリザベスちゃんには危険が及ばないようにするわ!』
九院エリザベス:「息がでかくてノイズがすごいのじゃ」
サマンサ・シュヴァイゲル:ごっつい感染予防用の防疫スーツに身を包んでいる
サマンサ・シュヴァイゲル:2m近いのでSF映画のモンスターのごとしだ。ガションガション。
九院エリザベス:「怖……」
七星ミルキ:「だ、大丈夫です。中身は先生ですから」
斑鳩ヨダカ:「これもエリザベスさんに危険が及ばないための措置なのです~」
エニュオ・デュカキス:「ご安心ください。ハムちゃんのご安全は保障します」
ソ・ジウォン:〈万一のことを考えて、あたしは現場に居合わせることはできないけど〉
ソ・ジウォン:〈ペテラには聞きたいことがある……ミルキさんだってそうでしょう?〉
七星ミルキ:「はいっ。まだじゅうぶんお話もしてないですし」
七星ミルキ:「色々……悩みがあるなら、聞きたいと思います」
九院エリザベス:「しかし、昨日は散々待機して成果なしじゃったからのう……」
九院エリザベス:「今日も大した収穫にはならんかも」
GM:この囮作戦を始めてから二日目だ。ペテラが公表リストを見ていたとして、
GM:リストから的確に九院エリザベスを判別して接触に来るのかという問題はある。
GM:だが、可能性はそれなりに大きいはずだ。リストの他の生徒は既に全員が感染済みだった。
サマンサ・シュヴァイゲル:『ぺテラちゃん、どこかで力尽きて倒れていたりとか』
サマンサ・シュヴァイゲル:『しないかしら、し、心配になってきた』
サマンサ・シュヴァイゲル:『やっぱりこっちから迎えに行く方がいいのかしら……!』
七星ミルキ:「じ、実際一度倒れてますからね……」
サマンサ・シュヴァイゲル:ガシャンガシャンガシャン!
サマンサ・シュヴァイゲル:落ち着きなく足踏みしている
サマンサ・シュヴァイゲル:『そうよね……!苦しい思いをしているなら……!』
斑鳩ヨダカ:「その行方が分かりませんからね~」
サマンサ・シュヴァイゲル:『アアッ!それもそうだわ!』
七星ミルキ:「はい!待ち合わせで両方動くのは厳禁です!」
七星ミルキ:「ここは、待つことが生徒のためです、先生!」
斑鳩ヨダカ:「他の元エンパイア生の方にも確認は取りました」
斑鳩ヨダカ:「みなさんペテラさんからの接触は受けていたようで~」
斑鳩ヨダカ:「耐える価値のある作戦だと判断します~」
サマンサ・シュヴァイゲル:『うううっ!そうね……ありがとう落ち着かせてくれて』
サマンサ・シュヴァイゲル:『ジッと我慢するわ……ゴファ―ッ……!ゴファ―ッ……!』
サマンサ・シュヴァイゲル:スーツの背中から湯気がたっている
エニュオ・デュカキス:「これが何かの策であると判断したとして。ペテラさんの状態が悪く、これ以上動けなくなる前に最後の手がかりへ頼る可能性は十分」
エニュオ・デュカキス:「彼女と私達の我慢比べです」
GM:全員、〈知覚〉で難易度7の判定をお願いします。
サマンサ・シュヴァイゲル:2dx+1
DoubleCross : (2DX10+1) → 8[8,8]+1 → 9

斑鳩ヨダカ:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 9[8,9] → 9

エニュオ・デュカキス:3dx>=7
DoubleCross : (3DX10>=7) → 8[3,8,8] → 8 → 成功

七星ミルキ:3dx>=7
DoubleCross : (3DX10>=7) → 10[2,3,10]+3[3] → 13 → 成功

七星ミルキ:シャキン
斑鳩ヨダカ:みんな成功だ~
GM:全員凄い!では見逃すことはありませんでした。
ペテラ・アズテック:黒いコートを羽織った生徒が、よたよたと近づいてきている。
ペテラ・アズテック:前髪が異常に長く、金色の目だけが爛々と光っているような生徒だ。
ペテラ・アズテック:「ゲホッ!ゲホゴホッ!ハーッ、ハーッ…………」
エニュオ・デュカキス:「あれは──」
サマンサ・シュヴァイゲル:『ぺテラちゃん!』
サマンサ・シュヴァイゲル:『ぺテラ・アズテックちゃんなのね!』
七星ミルキ:「はい!あの方がペテラちゃんです!」
ペテラ・アズテック:「え、えっ」
ペテラ・アズテック:「誰……?」
サマンサ・シュヴァイゲル:『しっかりして……!もう大丈夫よ!』
サマンサ・シュヴァイゲル:ガションガションガション
サマンサ・シュヴァイゲル:モビルアーマーの如き威容で駆け寄る
ペテラ・アズテック:「怖い!怖い!」
斑鳩ヨダカ:「あっ先生!驚かせてしまいます」
七星ミルキ:「待ってください!顔が!顔が見えてません!」
七星ミルキ:ハンマーを担ぐ膂力!しかし引きずられている。
エニュオ・デュカキス:「先生……! 直接会ったのは七星さんだけです……!」
ペテラ・アズテック:「助けてぇぇっ……!」バタバタと逃げようとする。
サマンサ・シュヴァイゲル:『アッ!本当だわ!』
サマンサ・シュヴァイゲル:『待ってぇ~~!』
ペテラ・アズテック:「来ないでええええええっ!」
エニュオ・デュカキス:「七星さん、なんとか止めてあげて下さい」ライドアーマーに乗り込むがごとく。先生にしがみ付きながら
七星ミルキ:「ペテラちゃん!私です!七星ミルキです~~!」鎧の後方から
サマンサ・シュヴァイゲル:『怖くない!怖くないのよ!あ!そう!』
サマンサ・シュヴァイゲル:『ミルキちゃんがいます!どうですか!?』
サマンサ・シュヴァイゲル:ブレーキをかけて背後からミルキちゃんをご紹介だ。
ペテラ・アズテック:「あ、あ……!ミルキさん……!」
ペテラ・アズテック:「ぶ、無事……無事だったんですね……げほっ!ごほっ!」
七星ミルキ:「はい、おかげさまで……」
七星ミルキ:「ペテラちゃんも心配しましたよ!私、気を失って、その後行方知れずでしたから」
ペテラ・アズテック:「ち、近、近近……近づかないでください」
ペテラ・アズテック:「ま、また……ヒューッ、ヒューッ……み、ミルキさん……」
七星ミルキ:おっと、と適切な距離で立ち止まる。
斑鳩ヨダカ:もしものためにいつでも追いつけるように待機している。
エニュオ・デュカキス:こちらも先生から離れて、二人を見守る
ペテラ・アズテック:「あの時、優しくしてくれたのに……お友達だって言ってくれたのに……」
ペテラ・アズテック:「私はとんでもないことを……ゴホッ、ゴホッ……!」
ペテラ・アズテック:土下座をする。倒れ込んでいるだけかもしれないが。
七星ミルキ:「あっ、ペテラちゃん……!」
七星ミルキ:思わず、近寄る。
七星ミルキ:うずくまったその背中を擦る。
ペテラ・アズテック:感染レベルが3に上昇します。
七星ミルキ:どんとこい。
サマンサ・シュヴァイゲル:ミルキちゃん…!
ペテラ・アズテック:ペテラは他の感染者とは異なり、感染源です。長く接触し続けると意識を失います。
ペテラ・アズテック:「ううう……ありがとう、ありがとう……!」
七星ミルキ:大変だ
七星ミルキ:「大丈夫ですか?お水、飲めます?」
七星ミルキ:見舞いに買ったスポーツドリンクを渡す
ペテラ・アズテック:「はい……二度もこんな……や、優しくしてもらって……」
ペテラ・アズテック:「ゲホッ、優しい……優しいなあ……!」涙を流している。
七星ミルキ:「もう、いーんですよぉ。気にしなくても」
七星ミルキ:ハンカチを取り出して涙を拭う。
ペテラ・アズテック:「辛くなかったですか……喉痛くなかったですか……」
七星ミルキ:「あの後大変でしたけど、私はジェネシスの人達のお薬で治ったんです」
七星ミルキ:「それは、もちろん」
七星ミルキ:「とても大変でしたね。体は重いし、喉は痛いし、汗は凄いし!」
七星ミルキ:「眠っても痛みで起きちゃいますもん!」
ペテラ・アズテック:「ごめんなさい……ご、ごめんなさい……」
ペテラ・アズテック:うずくまったような姿勢で、動けずにいる。
七星ミルキ:「──ペテラちゃんもずっとそうなんですよね?」
七星ミルキ:「私は少しだけでしたけど……あの苦しさをずっと抱えて、頑張ってたんですよね」
ペテラ・アズテック:「じっ、自分じゃ、どうにもならないんです……こんな……こんな私が外に出たって」
ペテラ・アズテック:「みんなに……苦しい思いをさせるだけだって、分かってるのに……げほっ、げほげほげほ!」
GM:ミルキさんの感染レベルが4に上昇します。
七星ミルキ:「いいんですよ」
七星ミルキ:「自分で何も出来なくたって、迷惑ばっかかけちゃうことだって」
七星ミルキ:「助けて欲しいって思ったら、言って良いんです」
ペテラ・アズテック:「ううっ、ううううう……」コートの袖で涙を拭う。
七星ミルキ:「ジェネシスの人達は薬を作れます」
七星ミルキ:「私だって、つらい時に側に居ます」
七星ミルキ:「私が辛い時に……そうしてくれた、先生が居ます」
七星ミルキ:「だから、良いんですよ。『助けて』って言っても」
七星ミルキ:ね、と皆に話しかけます。
七星ミルキ:汗がにじむ。頬の紅潮が強まり、声が少し震えている。
ペテラ・アズテック:「あうう……う、うう……」
GM:ミルキさんの感染レベルが5に上昇します。
サマンサ・シュヴァイゲル:『ミルキちゃん……』
サマンサ・シュヴァイゲル:がしゅがしゅと前に出て
サマンサ・シュヴァイゲル:ミルキの肩に手を置く
サマンサ・シュヴァイゲル:『もう大丈夫』
サマンサ・シュヴァイゲル:『ミルキちゃんの真心、十分伝わったはずだから』
サマンサ・シュヴァイゲル:『よくがんばったわ、すごいわ』
サマンサ・シュヴァイゲル:マスクの中で声が震えている
七星ミルキ:「…………えへへ」
七星ミルキ:「うまく、出来ましたかね……私」
七星ミルキ:「委員長ですから………泣いてる子、放っておけません……」
サマンサ・シュヴァイゲル:『ええ、花丸満点よ。誰がなんと言ったって』
サマンサ・シュヴァイゲル:ミルキを支えつつ。
七星ミルキ:ふらり、と体から力が抜ける。
ペテラ・アズテック:「さっきのモンスターさん……」
サマンサ・シュヴァイゲル:『……ぺテラちゃん』
サマンサ・シュヴァイゲル:『よくわかるわ、ぺテラちゃんの気持ち』
サマンサ・シュヴァイゲル:『自分が誰の役にも立てなくて』
サマンサ・シュヴァイゲル:『周りのみんなが優しくしてるのに、迷惑しか返せていない気がして』
サマンサ・シュヴァイゲル:『毎日毎日つらくて、消えてしまいたいって思うの、すごくわかるわ』
ペテラ・アズテック:こくこくと頷く。
サマンサ・シュヴァイゲル:『だけどぺテラちゃん』
サマンサ・シュヴァイゲル:『ジェネシスにジウォンちゃんが来てるの』
ペテラ・アズテック:「ジウォンが……」
サマンサ・シュヴァイゲル:『ジウォンちゃんは、私や、ここにいるみんな』
サマンサ・シュヴァイゲル:『色んな人と一生懸命お話して、自分も必死にがんばって』
ペテラ・アズテック:「そ、そうですよね……ジウォンだって私のことを……探してるに決まってる……げほっ、げほっ」
サマンサ・シュヴァイゲル:『ぺテラちゃんのこと見つけて欲しい、治してあげたいって……今もがんばってるの』
GM:サマンサさんの感染レベルが4に上昇します。
サマンサ・シュヴァイゲル:『ぺテラちゃん、それはあなたが患者だからとか』
サマンサ・シュヴァイゲル:『ジウォンちゃんが看護婦さんだからとか、それだけじゃない』
サマンサ・シュヴァイゲル:『それだけのために、あんなに必死になったり出来ないわ』
サマンサ・シュヴァイゲル:『あなたに、会いたかったからよ』
サマンサ・シュヴァイゲル:『……ぺテラちゃんがジウォンちゃんやみんなに与えているのは』
サマンサ・シュヴァイゲル:『苦しいことだけじゃない、辛いことだけなんかじゃない』
サマンサ・シュヴァイゲル:『先生はそれをちゃんと見てきたの』
サマンサ・シュヴァイゲル:『だから……もう一度、あの子に会いに行ってあげて』
サマンサ・シュヴァイゲル:『ぺテラちゃん』
ペテラ・アズテック:「…………」唇を噛む。
ペテラ・アズテック:「ジウォンに……ご、ごめんなさいって……伝えてくれますか……」
ペテラ・アズテック:「私……ジウォンがいたのに、勝手にメサイアに行って……」
サマンサ・シュヴァイゲル:『出来ないわ』
サマンサ・シュヴァイゲル:『先生、生徒のみんながしてほしいことは、なんでもしてあげたいけど』
サマンサ・シュヴァイゲル:『それだけは……ぺテラちゃん自身で伝えて欲しい』
GM:サマンサさんの感染レベルが5に上昇します。
サマンサ・シュヴァイゲル:「だからジウォンちゃんのところに行こう……ぺテラちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あの子には、あなたが必要なの!」
サマンサ・シュヴァイゲル:防疫服を脱ぎ捨て
サマンサ・シュヴァイゲル:生身の手を差し出す。
エニュオ・デュカキス:二人が感染を躊躇うこともなく近づき、触れて声をかける様子を。離れたまま見つめる
エニュオ・デュカキス:全員が感染する必要などない。理としては通るだろう
エニュオ・デュカキス:「あの二人が来てくれたことは、幸運でしたね」
エニュオ・デュカキス:「この手のアプローチは、苦手ですから」
斑鳩ヨダカ:「こういうのって、やはり冷たく映るのでしょうか」
斑鳩ヨダカ:感染対策にマスクも装備している
斑鳩ヨダカ:「私が感染すれば作戦の信仰に広範な影響が出る」
斑鳩ヨダカ:「”顧客”の九院さんとやりとりすることも出来なくなる……そう分かってはいるのですが」
エニュオ・デュカキス:「わかりません。『不用意に接触などするな』と誰かが言うかもしれませんが」
エニュオ・デュカキス:「全ての“誰か”を救うひとつの方法などないのですから」
エニュオ・デュカキス:「もしかしたら。ああして触れることで、感染を広げてしまうことにペテラさんが圧し潰され。話をしてくれなかった可能性もあった」
エニュオ・デュカキス:「ですが、そうはならなかった。私達でも捕まえることは出来たとして」
エニュオ・デュカキス:「いまの彼女の姿には辿り着かなかったでしょう」
エニュオ・デュカキス:吐息
斑鳩ヨダカ:「……病理の難しい部分ですね」
斑鳩ヨダカ:(でも、私たちが立ち向かわなければならないのはSMITだけではない……)
斑鳩ヨダカ:「エニュオさん、彼女……ペテラ・アズテックについて」
斑鳩ヨダカ:「なぜイド電脳鉱山に執着しているのだと思われますか」
エニュオ・デュカキス:「要素は出ている。……ですがイド鉱山に眠るものは多く、かつ秘密裏のものです」
エニュオ・デュカキス:「結局は直接聞くのが一番でしょう」
エニュオ・デュカキス:一歩、進もうとして。止まり
エニュオ・デュカキス:「斑鳩さん」
斑鳩ヨダカ:「……はい」
エニュオ・デュカキス:「私達が作り出したものを、貴方達営業部は様々な方法で人々へ渡してくれます」
エニュオ・デュカキス:「それは時に製造者が思いもよらない方法や結果を導く」
エニュオ・デュカキス:「私達は冷たいのか、と。そう見えたのなら」
エニュオ・デュカキス:「救う方法はひとつではないと考えればいい」
エニュオ・デュカキス:「……熱を出した人の額に手を当てるなら。冷たい方がちょうどいいでしょう」
斑鳩ヨダカ:「……寄り添う心が必要、ということですね」
斑鳩ヨダカ:「理性的に見極める立場だとしても」
斑鳩ヨダカ:「手を差し伸べる気持ちで挑まなければならない」
ペテラ・アズテック:ペテラ・アズテックは、長く逡巡していたが
ペテラ・アズテック:変わらず差し出されているサマンサの手を、おずおずと取った。
GM:サマンサさんの感染レベルが6に上昇します。
サマンサ・シュヴァイゲル:ぎゅっと、力強く
サマンサ・シュヴァイゲル:熱く火照った手のひらで握りしめる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ありがとう、ぺテラちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「サマンサ・シュヴァイゲル、星室庁の先生よ……それで」
サマンサ・シュヴァイゲル:「今日からぺテラちゃんの友達ね!」
ペテラ・アズテック:「サ、サマンサ先生~~……」
ペテラ・アズテック:「ううう……ぐすっ、ぐすっ」
サマンサ・シュヴァイゲル:溌溂と笑いかけ、ミルキとぺテラに肩を貸し
サマンサ・シュヴァイゲル:歩き出そうとして
サマンサ・シュヴァイゲル:「アッ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんな伝染っちゃったわ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こ、ここからどうすればいいのかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どうするんだっけ!?エニュオちゃーん!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:立ち止まったままワタワタと遠くのエニュオに大声で呼びかける
エニュオ・デュカキス:『ひとまずは事務所なり落ち着けるところへ……ただ、早めに確認を』近づきつつも端末越しの音声で
斑鳩ヨダカ:「ペテラさん~!お初にお目にかかります~!営業本部の斑鳩ヨダカと申します~!」口頭でのよく通る大声
ペテラ・アズテック:「ゲホッ、ゲホッ……ゲホゲホ!」咳で答える。
斑鳩ヨダカ:「簡潔に結論からですが~! ペテラさんはエリザベス様にはどのような御用がおありでしょうか~!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ゆっくりね、ゆっくりでいいから」
サマンサ・シュヴァイゲル:背中をさすっている
斑鳩ヨダカ:すいすいと流れるような発話で繋ぐ。営業時の口調をベースにしているので、決り文句がつい溢れる。
斑鳩ヨダカ:「答えられる範囲で構いませんので~!みなさんにお聞きしていることですので~!」
ペテラ・アズテック:「え、エンパイアラブへの、ゲホゲホッ、行きかたを……ゲホッ、ゲホッ」
ペテラ・アズテック:「ほ、方法があるはず……なんです、行く方法が……」
斑鳩ヨダカ:「その、エンパイアラブへのご用件は~!」
ペテラ・アズテック:「………そ」
ペテラ・アズテック:「卒業」
斑鳩ヨダカ:「────えっ」
ペテラ・アズテック:「エンパイアラブのある電脳空間のどこかには、イースターエッグが隠されていて」
ペテラ・アズテック:「それを、手に、入れないと」
ペテラ・アズテック:「カナートスのみんなが卒業できないから、、、、、、、、、
サマンサ・シュヴァイゲル:「イースターエッグ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなが卒業するために」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ずっとがんばってくれてたのね、ぺテラちゃん……」
ペテラ・アズテック:「これだけ……このノヴァリスで、ずっと……カナートスは、レネゲイドの病気を、研究していて」
ペテラ・アズテック:「けれど、私達は治らなかった……」
七星ミルキ:「イースター、エッグ………」
七星ミルキ:「たしかグレートバビロン前議長とトランペッターの委員長が、同窓会を作った理由、っていう……」
エニュオ・デュカキス:「…………」
ペテラ・アズテック:「ジウォンは治療薬を作ってくれるけど……それを使っても同じ……ふ、ふふ……私は感染源だから……」
ペテラ・アズテック:「ゲホッ、ゲホッ……外じゃなきゃ……」
ペテラ・アズテック:「外の技術だったら…………治せるかも、しれないから……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……ぺテラちゃんも」
サマンサ・シュヴァイゲル:「捨て鉢なんかじゃない、希望を持って行動してたのね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「これからはジウォンちゃんたちとお話して、それをやれば」
サマンサ・シュヴァイゲル:「きっともっといい結果になるわ……とっても頑張り屋さんだもの」
エニュオ・デュカキス:『……ひとつ問います』端末のスピーカーを通して、ペテラさんへと声をかける
エニュオ・デュカキス:『貴方はどうやって、それを知ったのです』
斑鳩ヨダカ:「……」かぶりを振ってエニュオを見やる
斑鳩ヨダカ:「悪質な風評デマゴーグのたぐいではない……」
ペテラ・アズテック:「先生、、に」
ペテラ・アズテック:「教えてもらったから」
七星ミルキ:「"先生"……ですって……!?」
????:〈ザッ〉
????:高架に設置されているウィンドウ型モニタに、異様なノイズが走る。
????:〈『音楽にファッション……あるいは好きなタレントだとか』〉
????:〈『世の中昔ッから流行り廃りというものはございます』〉
????:〈『しかし流行り病てな言葉があるみたいに、流行り廃りと騒がれるのは何も人間ばかりじゃアない』〉
????:〈『神様や仏様にも流行りはございまして――』〉
????:ノイズの中で揺らめく影がある。
サマンサ・シュヴァイゲル:「何、なんなの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ちがう!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そこにいるのは、誰……!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:モニターを見上げる
????:〈同じ『先生』には自己紹介を済ませておかなきゃあな〉
斑鳩ヨダカ:「あれも、先生……」
????:〈『いくら神様でもあまり人が喜ばないのもございます』〉
エニュオ・デュカキス:「──教師はいるのです。ここではない、電脳の奥底にも」
????:〈『疫病神とか、あるいは疱瘡神、貧乏神に――』〉
"死神":〈『死神デス』〉

エニュオ・デュカキス:「────謎めく霧の家庭教師会クリプトミストチューターズ!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「――ッ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:反射的に、ミルキとぺテラの2人を抱え込み
サマンサ・シュヴァイゲル:駆け出してその場を離脱しようとする。
"死神":〈ご明察の通り。俺の名は"死神デス"。必死に取り組む生徒の先生ドクター
"死神":〈ペテラ・アズテックをここで確保されちゃ困るんでね。彼女もそれは望んじゃアいない〉
"死神":モニターに映っているのは、喪服を着た男だ。異様なのはその頭部が、人間のそれではないということ。
"死神":墓石の形をしている。
サマンサ・シュヴァイゲル:「く、首から上が」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……怖いわ!不気味だわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あ、あなたみたいな怪しい人に、生徒は渡せません!」
サマンサ・シュヴァイゲル:モニターから距離をとってギュッと2人を抱きかかえている、ちょっと苦しいかもしれない
ペテラ・アズテック:「サマンサ……先生」
ペテラ・アズテック:「わ、私に触ってちゃ……駄目なんです……」
七星ミルキ:「先生…………!ケフッケフッ」
ペテラ・アズテック:「なんで触ってしまったんですか……さっきから……一番長く、先生は触っています……」
GM:サマンサさんの感染レベルが8に達しました。戦闘不能です。
サマンサ・シュヴァイゲル:「――アッ!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:バターン!
ペテラ・アズテック:「はーっ、はーっ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:突如として糸が切れたように倒れる!
サマンサ・シュヴァイゲル:「か、体動かない……なんで……」
エニュオ・デュカキス:「先生!」
ペテラ・アズテック:「お、教えてください……エンパイアラブの……ゲホッ、場所を……」
斑鳩ヨダカ:「……っ、先生!」
ペテラ・アズテック:「早く……!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「頭がぐらぐら……へろほろへれ……」
七星ミルキ:「もう、サマンサ先生すら倒れる症状に……!」
エニュオ・デュカキス:感染リスクを取ったのが仇になった。完全に分断されてしまう。相手のアプローチは不明だが──
GM:――ガシャガシャガシャ!!
GM:どこかから、高架に似つかわしくないオートマタが集結しつつある。

介護オートマタ:白い多腕の機体。介護用オートマタだろうか。
ペテラ・アズテック:「イースターエッグを、早く……!」
ペテラ・アズテック:「早く、早く……渡してほしいだけなんです……!!」
七星ミルキ:「だめ……ペテラ、ちゃん……!」
GM:ミドル戦闘を開始します。

 ペテラ・アズテック[13]
 介護オートマタ×2[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]

     20m

 介護オートマタ×3[6]

     5m

【LV5】ミルキ[7/69]
  ヨダカ[7/52]
  エニュオ[6/79]

サマンサ・シュヴァイゲル:えーっと
サマンサ・シュヴァイゲル:戦闘に入る前に、強制戦闘不能状態を
サマンサ・シュヴァイゲル:ロイス解除したいんですけど可能ですか…?
GM:いいえ。これはそのタイミングなく戦闘不能になった扱いとします
GM:トドメは刺さないので安心してください 十字冠のない先生といえね……
サマンサ・シュヴァイゲル:マジかよ
七星ミルキ:せんせぇー!
サマンサ・シュヴァイゲル:ごめんみんな!完全にミスったわ!
エニュオ・デュカキス:先生ー!
サマンサ・シュヴァイゲル:がんばって!
エニュオ・デュカキス:心を支えてもらった分お返ししましょう
七星ミルキ:仕方ないぜ 病弱美少女を見捨てるなんて誰もしないからね
GM:この戦闘ではペテラは確保から逃れるため全力で離脱しようとしますが
GM:サマンサ先生にエンゲージしているオートマタだけを倒せば戦闘は終了します。
GM:オートマタを倒せないとサマンサ先生も連れて行かれます
七星ミルキ:たいへんだ
サマンサ・シュヴァイゲル:www
サマンサ・シュヴァイゲル:たーすけーてー!
エニュオ・デュカキス:マジか…
斑鳩ヨダカ:ひ~~~



GM:■第1ラウンド
GM:NPCのセットアップはありません。
七星ミルキ:セットアップなし!
エニュオ・デュカキス:なし!
斑鳩ヨダカ:ないです
ペテラ・アズテック:ペテラの行動。マイナーアクションで上に18m移動。
ペテラ・アズテック:メジャーアクション。《治らずの病》。対象はPC全員。
ペテラ・アズテック:シーン(選択)、自動成功のアクションです。
ペテラ・アズテック:全員の感染レベルを+3します。感染レベル8に達した場合、サマンサ先生と同様戦闘不能になります。
エニュオ・デュカキス:うわあああ
七星ミルキ:ぎゃぁ~~!
斑鳩ヨダカ:げっ たしかミルキさんは…
GM:ミルキさん……感染レベルが5ありますね
サマンサ・シュヴァイゲル:何ィ―ッ!!
GM:戦闘不能です。エニュオさんとヨダカさんも、解除不能な邪毒レベル3を受けることになります。
エニュオ・デュカキス:レベル3へ
斑鳩ヨダカ:レベル3です
サマンサ・シュヴァイゲル:マジでめちゃくちゃしおる
斑鳩ヨダカ:この戦闘不能はリザレクトできないのかな
七星ミルキ:しんだー!
エニュオ・デュカキス:七星さーん!
七星ミルキ:サマンサ先生の心配をしてる場合じゃなかった
GM:これについてもサマンサ先生と同様ですね
GM:戦闘不能から回復することはできません。解除不能な上に継続的に戦闘不能効果がかかる状態なので
GM:復活させるためには治療薬を用意する以外にないということです
七星ミルキ:つまり……無力な敗北ロールをしろってことですね
エニュオ・デュカキス:ぐえー
斑鳩ヨダカ:むむむ
GM:フフ……できるかな?無力な敗北ロールが……
GM:先に言った通り、戦闘の終了条件はサマンサ先生にエンゲージしているオートマタ2体を撃破することです。
GM:マップの方は今準備しているからこっちで我慢してね

 ペテラ・アズテック[13]

     18m

 介護オートマタ×2[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]

     20m

 介護オートマタ×3[6]

     5m

【戦闘不能】ミルキ[7/69]
  【LV3】ヨダカ[7/52]
  【LV3】エニュオ[6/79]

GM:ミルキちゃんが行動不能なので、手番は行動値7、ヨダカさんです。
斑鳩ヨダカ:ん~~
斑鳩ヨダカ:マイナーで《斥力跳躍》。飛行状態で14mまで移動できます
斑鳩ヨダカ:飛行状態は飛行以外からの移動阻止を受けないので
斑鳩ヨダカ:介護オートマタ×3を飛び越えて向こうまで
斑鳩ヨダカ:メジャーで全力移動、サマンサ先生にエンゲージします

 ペテラ・アズテック[13]

     18m

 介護オートマタ×2[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]
  【LV3】ヨダカ[7/52]

     20m

 介護オートマタ×3[6]

     5m

【戦闘不能】ミルキ[7/69]
  【LV3】エニュオ[6/79]

GM:次の手番はエニュオさんです。
エニュオ・デュカキス:やるしかないですね……どうやっても途中で止まりますが
エニュオ・デュカキス:マイナー、“特義兵装転送“《骨の剣》《死招きの爪》 素手のデータを変更します
エニュオ・デュカキス:メジャーで“特殊攻動Lv1”《Cオルクス》《ディストーション》《一閃》
エニュオ・デュカキス:全力移動ですが…5m先のオートマタのエンゲージで止まりますね
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を6増加(79 → 85)
エニュオ・デュカキス:そのままエンゲージした介護オートマタの1体に白兵攻撃!

 ペテラ・アズテック[13]

     18m

 介護オートマタ×2[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]
 【LV3】ヨダカ[7/52]

     20m

 介護オートマタ×3[6]
 【LV3】エニュオ[6/85]

     5m

【戦闘不能】ミルキ[7/69]

エニュオ・デュカキス:判定前に《援護の風》、ダイス+3D
エニュオ・デュカキス:12dx7+1
DoubleCross : (12DX7+1) → 10[1,2,4,5,5,5,7,8,8,9,9,9]+10[1,1,2,5,8,9]+10[6,7]+10[8]+10[8]+6[6]+1 → 57

エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2増加(85 → 87)
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を6増加(87 → 93)
介護オートマタ:《イベイジョン》で達成値10。全部喰らいます。
エニュオ・デュカキス:6d10+19
DoubleCross : (6D10+19) → 32[9,1,5,6,4,7]+19 → 51

エニュオ・デュカキス:装甲有効で51
介護オートマタ:ひとたまりもない!爆発します。
介護オートマタ:戦闘オートマタではないのでね。

 ペテラ・アズテック[13]

     18m

 介護オートマタ×2[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]
 【LV3】ヨダカ[7/52]

     20m

 介護オートマタ×2[6]
 【LV3】エニュオ[6/93]

     5m

【戦闘不能】ミルキ[7/69]




ペテラ・アズテック:「はーっ、はーっ……」ペテラの呼吸が荒くなり始めている。
ペテラ・アズテック:「私が……また、私が……感染させた……」
ペテラ・アズテック:「は、はは……優しくしてくれたのに……いい人、だったのに……」
ペテラ・アズテック:倒れたサマンサの体から後ずさる。
七星ミルキ:「待って、ペテラ、ちゃん……!」ハンマーを杖代わりに立ち上がる
七星ミルキ:「行っちゃダメだよ……」
ペテラ・アズテック:気配が強くなる。レネゲイドの衝動の気配。ノヴァリスにおいて、日常とも言える戦闘の兆しだ。
ペテラ・アズテック:だが、彼女のそれは、さらに異質な気配だった。
ペテラ・アズテック:病の気配。
七星ミルキ:「こんなの、すぐ、片付けちゃうから」
七星ミルキ:「そしたら、またお話を……!?」
ペテラ・アズテック:「……死」
ペテラ・アズテック:ザザザザザザザザザザ!!
七星ミルキ:ぞくり、と全身の産毛が逆立つ感覚。
ペテラ・アズテック:空気を見えない『何か』が走り、疫病が蝕む。
ペテラ・アズテック:「死、死に……ハッ、ハアッ、ハッ……!」
ペテラ・アズテック:「死に、たい……!!!」
七星ミルキ:レネゲイドという『ウィルス』が励起するのとは違う。もっと別の、新たに体を蝕む要素。
七星ミルキ:「…………!」
"死神":〈俺らは生徒に教えを請う側だが〉
"死神":〈特別に教えてやろうか――そいつがどうして合同カタコンベを掘り起こしてたのか〉
七星ミルキ:熱を持った頭が冷える。ふわり、と病に蝕まれる体を、思考だけが後ろから見ている感覚。
七星ミルキ:「どう、して……?」
"死神":〈噂があっただろう。ほら。合同カタコンベには……〉
"死神":〈『十字冠を破壊する兵器』が埋められてるんじゃないかってな〉
ペテラ・アズテック:「死にたい……死にたい……」
七星ミルキ:言葉一言の合間に、ぜえはあと湿り気を帯びた息を吐く。
ペテラ・アズテック:「死にたい……!!!」
七星ミルキ:「…………!」顔をしかめる。ドクドクと心拍が増す血管が、頭痛とともに鐘のように鳴り響く。
七星ミルキ:「しぬ、ために………」

ソ・ジウォン:────『だってペテラがいるのはジェネシスでしょう?わざわざ……あの体でメサイアに向かう必要性、、、があったってこと?』

七星ミルキ:「自分がしぬ、ために、求めた、って……」
七星ミルキ:自分が居ると病気が感染るから?
七星ミルキ:(誰かに話しかけてもらっただけで、あんなに嬉しそうな子が?)
七星ミルキ:(そこまで…………望んだっていうの?)
七星ミルキ:「はぁー……はぁー……!」
七星ミルキ:足が震える。汗が滝のように吹き出て、濡れたシャツは身じろぎをするだけで寒い。
七星ミルキ:「ふざけ、ないで」
七星ミルキ:誰に怒っているのだろう。ただ、沸々と湧いた感情だった。
七星ミルキ:「死んだら、終わりなんだから…………」
七星ミルキ:「もう、誰も話すことも無くて、声も聞けなくて、笑うことも、一緒にいることも……出来なくなるんだから……」
七星ミルキ:墓標を思い出す。刻まれてる名前も、位置も、形すらも、すべてを覚えている。
七星ミルキ:そこに刻まれたのは、ただの名前。ただの『名前』に名残を見出して、皆それを大事にしている。
七星ミルキ:本人と会うことはもう、ないから。
七星ミルキ:「それでも、あなたが、死にたいっていうのなら……!」
七星ミルキ:「私は、泣くからね………!」
七星ミルキ:「泣いて。泣いて泣いて泣いて泣いて悲しむから」
七星ミルキ:「ペテラちゃん。」
七星ミルキ:「例え誰にだって、私の『友達』は殺させない………!」
ペテラ・アズテック:「げほっ、げほげほっ、う、うう……うううう……」
七星ミルキ:「待って、なさい」
七星ミルキ:「いま、そこ、   へ」
七星ミルキ:するっ。
七星ミルキ:ドシャァッ
七星ミルキ:気迫のまま踏み出した足が体を支えることはなく。
七星ミルキ:気力より先に尽きた体力が、意識を泥のように沈めた
"死神":〈『この蝋燭はみんな人の寿命だ。気の毒に』〉
"死神":〈『もうじき、あんたは死ぬよ』〉
斑鳩ヨダカ:「……エニュオ長官」
斑鳩ヨダカ:「”飛びます”」
斑鳩ヨダカ:「万一の場合は、他の営業部員に引き継ぎを」
エニュオ・デュカキス:「判断を任せます」
斑鳩ヨダカ:姿勢は低く。閉じた傘の先端を左手の先に添える。
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカが最高速で飛び立つための離陸姿勢。
斑鳩ヨダカ:いつか、何とかといったカタナの構えにも喩えられたことがある。
斑鳩ヨダカ: ひゅ
斑鳩ヨダカ:「──────────」
斑鳩ヨダカ:                た
斑鳩ヨダカ:足踏みと同時、サマンサ先生の間合いに飛び込む。
"死神":〈………おいおい。問題を飛ばして解いちゃいけねえよ〉
斑鳩ヨダカ:「────すみません~、教科書は最後の方から読んでしまうタイプで」
斑鳩ヨダカ:傘を広げた。盾のように。
斑鳩ヨダカ:眼前に迫る脅威から、背後のひとを守るために。
"死神":〈星室庁の先生は、できればもらっていきたいとこなんだがね〉
"死神":〈その方が……ペテラ・アズテックにとっちゃ嬉しい交渉材料になるだろう〉
"死神":〈チョイと頑張ってみるか……〉群れをなす介護オートマタが異常な挙動を見せつつある。
斑鳩ヨダカ:「ここからが、営業職の本分です」
斑鳩ヨダカ:「勝手は違えど迅速に。通常業務として、参ります」
斑鳩ヨダカ:介護オートマタに傘を構える。
エニュオ・デュカキス:その背後。20mを挟み、快音が響いた
エニュオ・デュカキス:──七星ミルキが倒れた時。どうするべきだっただろう
エニュオ・デュカキス:受け止めるか。呼びかけるか。そのどちらも選ばなかった
エニュオ・デュカキス:リスク、発生した障害、優先順位、あらゆる理屈で己を肯定しようとする
エニュオ・デュカキス:それでいい。彼女は救おうとした。彼女の方法で、倒れるその時まで眼を離さなかった
エニュオ・デュカキス:なればこそ。私もまた、私の方法で救う
エニュオ・デュカキス:【特義兵装の転送と開封を行います】
エニュオ・デュカキス:この冷たい手鋼の拳によって遮るものを、破砕するのが私の仕事だ
エニュオ・デュカキス:【特殊攻動Lv1:開始】
エニュオ・デュカキス:5mの空白を埋め。介護ドローンの前、鋼の拳が構えられ、相対し──放たれる
介護オートマタ:「バ」「ヂッ」
介護オートマタ:フレームが破砕する音。軋み。
"死神":〈エニュオ・デュカキス。……なるほどな〉
"死神":人間のような反応の遅れを持たぬはずの電脳空間の"死神"すら、遅れて反応する。
"死神":〈13番プラント実験部隊――〉
"死神":〈どうにも、伊達じゃアなさそうだ〉

介護オートマタ:行動値6、介護オートマタの行動。
介護オートマタ:それぞれ2体ずつ、エンゲージしているPCを素殴りで攻撃します。
介護オートマタ:まずはヨダカさんへの攻撃。
介護オートマタ:6dx+3
DoubleCross : (6DX10+3) → 10[1,2,6,7,7,10]+6[6]+3 → 19

介護オートマタ:6dx+3
DoubleCross : (6DX10+3) → 10[2,3,6,7,9,10]+10[10]+3[3]+3 → 26

介護オートマタ:すごい!C値10なのに……!
七星ミルキ:この頑張り屋さんめ~
斑鳩ヨダカ:RP的にもここはガードで
介護オートマタ:ダメージは本当に低いです。所詮介護用なので……
介護オートマタ:2d10+2
DoubleCross : (2D10+2) → 20[10,10]+2 → 22

介護オートマタ:3d10+2
DoubleCross : (3D10+2) → 14[6,5,3]+2 → 16

介護オートマタ:22点出た……。
斑鳩ヨダカ:私の目には10ゾロが出ているように見えます
エニュオ・デュカキス:介護用だけあってパワーはあるのか…
斑鳩ヨダカ:デーモンウィングのガード値いくつだったかな とりあえず2回目の攻撃で戦闘不能になります
斑鳩ヨダカ:《リザレクト》。
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(53 → 55)
斑鳩ヨダカ:HPを2点に…
介護オートマタ:OK!ではエニュオさん側も攻撃処理に入ります。
介護オートマタ:ここでエニュオさんがエンゲージしていなければ
介護オートマタ:この2体も全力移動してサマンサ先生の確保に回るところだったのだが……残念
エニュオ・デュカキス:意味はあった…
介護オートマタ:6dx+3
DoubleCross : (6DX10+3) → 9[1,5,6,7,7,9]+3 → 12

介護オートマタ:6dx+3
DoubleCross : (6DX10+3) → 9[5,6,7,7,7,9]+3 → 12

斑鳩ヨダカ:なっなるほど 二人動けてよかった
エニュオ・デュカキス:正直肉体は貧弱。《骨の剣》で変化した素手で2回ガードします
介護オートマタ:ではダメージ。
介護オートマタ:2d10+2
DoubleCross : (2D10+2) → 20[10,10]+2 → 22

介護オートマタ:2d10+2
DoubleCross : (2D10+2) → 18[10,8]+2 → 20

エニュオ・デュカキス:でっけぇ!
介護オートマタ:なんだこいつらの出目は
エニュオ・デュカキス:どこですかこのオートマトン納入したのは
介護オートマタ:殺意オートマタに改名しちゃおうかな
エニュオ・デュカキス:防具なし、ガード6で16、14。二回目でリザレクト!
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(93 → 101)
エニュオ・デュカキス:ぎゃあ
GM:次に死んだら転送だなあ~ 残念だ
GM:被ダメロールは次にまとめてやることとして、第2ラウンドにもう行ってしまいます。



GM:■第2ラウンド
GM:セットアップはなし!
エニュオ・デュカキス:変わらずなしです
斑鳩ヨダカ:ありません

 ペテラ・アズテック[13]

     18m

 介護オートマタ×2[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]
 【LV3】ヨダカ[7/55]

     20m

 介護オートマタ×2[6]
 【LV3】エニュオ[6/101]

     5m

【戦闘不能】ミルキ[7/69]

ペテラ・アズテック:ペテラ・アズテックの手番。
ペテラ・アズテック:戦闘移動で18m後退。さらに全力移動で36m移動。
ペテラ・アズテック:フィールドから撤退します。
GM:手番は行動値7のヨダカさん!
GM:すみません、クリンナップに邪毒が入ります。感染レベル3のお二人は9ダメージを受けます。
斑鳩ヨダカ:またHP0!《リザレクト》!
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(55 → 64)
斑鳩ヨダカ:HP9点です
エニュオ・デュカキス:申し訳ない、少しお待ちください
エニュオ・デュカキス:割り込む形ですが。固定ロイスの牙莉亜会長をタイタス化、カラーロイスのPU効果でHPを最大まで回復します
エニュオ・デュカキス:24から9点受けてHP15点へ!
GM:よくぞ思いついた……!こんな形で攻略する方法があったとはな
GM:エニュオさんは戦闘不能に……なりません!
GM:改めてヨダカさんの行動宣言をどうぞ!
斑鳩ヨダカ:マイナーはなし。
斑鳩ヨダカ:メジャー、NS『星霜圏』《コンセントレイト》+《俊足の刃》でオートマタに白兵攻撃
斑鳩ヨダカ:6dx7+4
DoubleCross : (6DX7+4) → 10[1,4,7,8,9,9]+10[3,5,5,7]+2[2]+4 → 26

斑鳩ヨダカ:ダメージロール時に宣言があります
介護オートマタ:了解です。攻撃に対しては《イベイジョン》で自動命中。
斑鳩ヨダカ:SS『AST-E-ROID』 『フォールンサラマンダー』ダメージに+2d
斑鳩ヨダカ:3D10+17+2d10
DoubleCross : (3D10+17+2D10) → 17[7,3,7]+17+4[1,3] → 38

介護オートマタ:爆散!一体が破壊されます。

  介護オートマタ[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]
 【LV3】ヨダカ[7/69]

     20m

 介護オートマタ×2[6]
 【LV3】エニュオ[6/101]

     5m

【戦闘不能】ミルキ[7/69]

エニュオ・デュカキス:ナイスキル。よければ行動いきます!
斑鳩ヨダカ:どうぞ!
GM:どうぞ!ヨダカさんは侵蝕上昇だけお願いします
斑鳩ヨダカ:ご、ごめんなさい +5で69です
エニュオ・デュカキス:ではマイナーなし、メジャーで“特殊攻動Lv1”《Cオルクス》《ディストーション》。
エニュオ・デュカキス:同エンゲージのオートマタ1体へ白兵攻撃!
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を4増加(101 → 105)
エニュオ・デュカキス:《援護の風》は…なしで!
エニュオ・デュカキス:10dx7+2
DoubleCross : (10DX7+2) → 6[1,1,1,5,5,5,6,6,6,6]+2 → 8

エニュオ・デュカキス:コラーッ
七星ミルキ:マジ?
エニュオ・デュカキス:《妖精の手》
GM:エニュオさん、散々な目に遭っておる
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を4増加(105 → 109)
エニュオ・デュカキス:ウオーッ負けるか
GM:10dx7で回らないことあるんだ……
サマンサ・シュヴァイゲル:長官――ッ!!
七星ミルキ:ダイスこわ 固定値の信者になります
斑鳩ヨダカ:もう信じられない
エニュオ・デュカキス:1dx7+11
DoubleCross : (1DX7+11) → 10[7]+10[7]+3[3]+11 → 34

エニュオ・デュカキス:さっき出て!
介護オートマタ:《イベイジョン》10で自動命中。ダメージをどうぞ。
エニュオ・デュカキス:とにかく当たり! 100越えたのでエンブレム:創成の申し子により、《死招きの爪》のレベル上昇
エニュオ・デュカキス:素手の攻撃力が35に上昇
エニュオ・デュカキス:4d10+35
DoubleCross : (4D10+35) → 14[9,2,1,2]+35 → 49

介護オートマタ:一撃粉砕!オートマタのHPは20しかありません
エニュオ・デュカキス:おのれ。だが離脱はさせん

  介護オートマタ[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]
 【LV3】ヨダカ[7/69]

     20m

 介護オートマタ[6]
 【LV3】エニュオ[6/101]

     5m

【戦闘不能】ミルキ[7/69]

GM:ではオートマタとの戦闘演出に入ります。



介護オートマタ:「隕∽サ玖ュキ閠?r遒コ隱」
介護オートマタ:ノイズじみた音声を鳴らしながら、オートマタがヨダカとエニュオそれぞれに殺到する。
介護オートマタ:戦闘用の銃器を搭載しているわけではない。だがこの型は、人体に対して薬物を注射する機能がある。
介護オートマタ:ペテラの疫病で満足に動けず戦闘不能者を守らなければならない今、被弾は避け得ない。
"死神":〈確かに、お前さんがたは強いんだろう。しかしまあ、どんな強さも〉
"死神":〈五体満足の健康あっての物種よ〉
介護オートマタ:「繧ュ繝・繧、!」
介護オートマタ:ビヂュッ!
介護オートマタ:多腕が異常な挙動を見せ、ヨダカの肌をかすめる。
斑鳩ヨダカ:「……こほッ、ごほ……ッ」
斑鳩ヨダカ:開いた傘を盾のように扱いながら、しかしその動きは精細を欠く。
斑鳩ヨダカ:人を庇いながら、という慣れない戦闘行動も要因の一つだが
斑鳩ヨダカ:「すぅ────ッ、はぁ、はぁ、はぁ」傷口を押さえる間もない。息が辛い。
斑鳩ヨダカ:能力的にも、肉体の基礎値に自信はなく。症状が他人よりも重く出ている。
"死神":〈安心しな。そう無理はするもんじゃない〉
"死神":〈イースターエッグやらエンパイアラブの話だって……〉
"死神":〈お前さんより上層部の誰かが、適切に判断するこったろう。お前さんの責任にゃならねえ〉
斑鳩ヨダカ:「無理、を……」
斑鳩ヨダカ:開いたまま地面に落ちた傘を杖代わりに、体を寄りかからせてなんとか立つ
斑鳩ヨダカ:「……そうですね」
斑鳩ヨダカ:「ずっと、無理をしていたのですよね……お二人とも」
斑鳩ヨダカ:眼前の異様が唱える言葉も、全ては耳に入らない
斑鳩ヨダカ:考えていたのは、ずっと何処かでわだかまっていた感情。
斑鳩ヨダカ:なぜ、再三「接触してはいけない」と言われても、
斑鳩ヨダカ:彼女たちはその言葉を厭わないかのように、病人に寄り添っていたのか。
斑鳩ヨダカ:「……ちがう……」
斑鳩ヨダカ:「無理をしてでも……やりたいことがあるんです、みんな」
介護オートマタ:「豐サ逋ゅr髢句ァ九@縺セ縺」ゴギュッ
介護オートマタ:オーヴァード患者を拘束可能な膂力で、ヨダカを押さえ込もうとする。
斑鳩ヨダカ:────地に先端の触れた傘を、閉じる。
斑鳩ヨダカ:「だから……コホッ、誰かには任せられない……!」
斑鳩ヨダカ:閉じられた傘は槍のような形態へ。その動作の直後、
斑鳩ヨダカ:────しん、と一陣の風が吹く。
介護オートマタ:「ギ」
斑鳩ヨダカ:「こっちの名前は、覚えています」
斑鳩ヨダカ:「”イアイ”……なんて、喩えられたことがありました」
斑鳩ヨダカ:介護オートマタを支える支柱に、ぽっかりと丸い穴が空いている。
介護オートマタ:上半身が折れ曲がっている。それは、オートマタを支える強靭な支柱フレームが
介護オートマタ:その一瞬で破壊され、機能を停止していたからだった。
"死神":〈……なんてこった〉
"死神":〈ヒヒヒヒ……こりゃ最高だ。必死に取り組む力……俺のアプローチこそが、やはり正解なのかもしれん〉
斑鳩ヨダカ:「まだ、一つ……っ!」
斑鳩ヨダカ:滲んだ脂汗を拭き取る余力もない。
斑鳩ヨダカ:フェンシングじみた構えで、もう一体のオートマタとも相対する。
GM:ヨダカが前線で攻防を繰り広げている、その背後。
GM:エニュオもまた、群れなすオートマタを単騎で食い止め続けている。
エニュオ・デュカキス:防戦に転じる。アームを紙一重で、あるいは最小限で捌き。前へと進まないよう注意を引き付ける
介護オートマタ:オートマタの狙いはエニュオだけではない。倒れているミルキも、隙を見せれば確保されかねない。
エニュオ・デュカキス:「……フ、ゥ──」平静を装う顔には汗が浮かび、赤く染まる。ペテラにより拡散したウィルスが自らの思考を緩ませ、視界が歪む
エニュオ・デュカキス:持ちこたえていられるのは。幸か不幸か、“五体満足”ではない己の四肢が命令を維持し体を保っているお陰か
介護オートマタ:注射器具を備えたオートマタの拳が、エニュオの腹部を捉えようとする。
介護オートマタ:通常掛かっているリミッターが"死神"の手で解除されているのか、速い。通常のエージェントでは対応できないだろう。
エニュオ・デュカキス:突き刺さる。避ける努力はすれば届いただろうが──避けてしまえば、後が続かない
介護オートマタ:「阮ャ迚ゥ豕ィ蜈・」
エニュオ・デュカキス:平時であれば堪え切る一撃は重い。視界はモノクロに反転、折れ曲がった体躯が倒れ伏さなかったのは迫ったオートマタが図らずも支えになったため
介護オートマタ:薬物が注射される。すぐに意識が遠のき始めるだろう。
エニュオ・デュカキス:────────
エニュオ・デュカキス:──────
エニュオ・デュカキス:────踏み込む
"死神":〈ムッ、その動き〉
"死神":オートマタを動かし、対応させようとするが
"死神":それができない。既にエニュオの体に打撃を当て、射程内に踏み込んでしまっている。
エニュオ・デュカキス:零距離──震脚──右掌──接触──炸裂
エニュオ・デュカキス:肘から先。内部機構によって練り上げた“勁”の再現は違わず正しい力を発揮する
介護オートマタ:「バ」
介護オートマタ:「ギュッ」全てのパーツが捻じれるように粉砕し、高架上に飛び散る。
エニュオ・デュカキス:「……“五体満足”など、久しく覚えたことはありませんよ」
"死神":〈義体で中国武術か何かの理合を再現しているってわけかい……〉
"死神":〈こんな一発を食らっちゃあ、大型重機でもひとたまりもない。参ったねェこりゃ……〉
エニュオ・デュカキス:「……私は崑崙のような体術も。キングダムのような伝説を持ちえない」
エニュオ・デュカキス:「ですが」
エニュオ・デュカキス:理合の再現に耐え切れず粉砕した義手を切り離す。即座に、オルクス因子の領域置換を併用して新たな腕が装着される
エニュオ・デュカキス:13番実験プラント。特許庁の長が持つ専用機関は、自身の身体に等しい
エニュオ・デュカキス:「道具を扱うことと、しぶとさには自信があります」
エニュオ・デュカキス:「まだ24時間も戦っていませんよ。……行かせません」
エニュオ・デュカキス:強がりだ。向いていない軽口も滑っている
エニュオ・デュカキス:それでもやるのだ。……会長の真似をするよう、不器用な笑みを浮かべて
"死神":〈願ったりだ。もっと……もっと死の際まで、追い詰めたくなってくるじゃアないか〉



GM:行動値6。オートマタの行動です。
介護オートマタ:ヨダカさんを攻撃。
介護オートマタ:6dx+3
DoubleCross : (6DX10+3) → 9[2,3,4,5,7,9]+3 → 12

介護オートマタ:エニュオさんを攻撃。
介護オートマタ:6dx+3
DoubleCross : (6DX10+3) → 7[2,2,2,4,5,7]+3 → 10

斑鳩ヨダカ:ドッジチャレンジ
エニュオ・デュカキス:うおおおこうなったら避けてやる。ドッジ!
斑鳩ヨダカ:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 9[5,5,9] → 9

エニュオ・デュカキス:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 10[2,6,8,10]+1[1] → 11

エニュオ・デュカキス:うおおおおお
GM:エニュオさん!?
斑鳩ヨダカ:すごい!!
GM:なんてことだ……!ヨダカさんにだけダメージだ
介護オートマタ:2d10+2
DoubleCross : (2D10+2) → 13[6,7]+2 → 15

斑鳩ヨダカ:《リザレクト》。
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(64 → 72)
斑鳩ヨダカ:HPが8点に
GM:しかしそのHPも邪毒ダメージで0になるというわけだ!クリンナップに二人に9ダメージ。
エニュオ・デュカキス:残り6!
GM:エニュオさん……すげーよ
斑鳩ヨダカ:どんどん侵蝕が上がっちゃう
斑鳩ヨダカ:《リザレクト》です
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(72 → 79)
斑鳩ヨダカ:HP7点。

  介護オートマタ[6]
【戦闘不能】サマンサ[5/49]
 【LV3】ヨダカ[7/79]

     20m

 介護オートマタ[6]
 【LV3】エニュオ[6/109]

     5m

【戦闘不能】ミルキ[7/69]




GM:■第3ラウンド
GM:両陣営セットアップはなかろう!ヨダカさんがオートマタを倒せば終わりだ
エニュオ・デュカキス:頼みます斑鳩さん~
斑鳩ヨダカ:行きます!いっこ確認なのですが
斑鳩ヨダカ:《斥力跳躍》を使用してその場に留まることって可能ですか?
斑鳩ヨダカ:飛行状態になるとダイスが2個増えるんですけど…
GM:可能としましょう
斑鳩ヨダカ:ありがとうございます~
斑鳩ヨダカ:マイナー、《斥力跳躍》。飛行状態になり、デーモンウイングの効果が起動。
斑鳩ヨダカ:侵蝕+1で80に
斑鳩ヨダカ:メジャー、NS『星霜圏』《コンセントレイト》+《俊足の刃》でオートマタに白兵攻撃!
斑鳩ヨダカ:9dx+4
DoubleCross : (9DX10+4) → 10[1,1,3,4,5,7,8,8,10]+4[4]+4 → 18

介護オートマタ:うおおお来い
斑鳩ヨダカ:コンセ載せ忘れました!
斑鳩ヨダカ:9dx7+4
DoubleCross : (9DX7+4) → 10[1,2,5,6,6,6,6,7,9]+10[1,8]+10[10]+10[9]+6[6]+4 → 50

介護オートマタ:うっそー!?
介護オートマタ:《イベイジョン》で自動命中。だ、ダメージをどうぞ……!
斑鳩ヨダカ:死に近づいて目覚めてきてしまった
斑鳩ヨダカ:万難を排してフォールンサラマンダーも使用します!
斑鳩ヨダカ:6d10+17+2d10
DoubleCross : (6D10+17+2D10) → 47[9,9,1,10,10,8]+17+10[4,6] → 74

介護オートマタ:爆発四散!
エニュオ・デュカキス:すごいぜ
GM:戦闘終了です。では演出に入りましょう。



介護オートマタ:高架に這い上がってきたオートマタの群れが、エニュオへと腕部を向けた。
"死神":〈介護オートマタには侵蝕測定機能も標準装備されている……エニュオ・デュカキス。見た限りじゃ、お前さんが一番余裕がなさそうだ〉
介護オートマタ:バシュ!!
介護オートマタ:エニュオを取り囲む全ての機体が、空気圧を用いて、針を射出する!
介護オートマタ:介護オートマタにそのような機能はない……一部の機構を破損させることで意図的に事故を起こした、仕様外の攻撃。
"死神":〈そろそろ横になった方がいい〉
エニュオ・デュカキス:針が迫る。熱に浮かされた体は重く、回避するには先の一撃が残っている
エニュオ・デュカキス:視線の先、直撃までコンマ数【転送を開封】
エニュオ・デュカキス:影が出来る。エニュオを取り囲むように、転送されたのはプラントで製造された即席のバリケード
"死神":〈!〉
エニュオ・デュカキス:アスファルトから伸びた壁は弾丸であれば貫通しただろうが──規格外の針であれば防ぐことはできる
GM:ギギギギギギッ!
GM:乾いた、軽い音だけが鳴る。
エニュオ・デュカキス:「ええ。休ませて頂きます。……個室も出来たので」
"死神":〈……くっ。こういう手じゃア所詮苦し紛れの策ッてわけか〉
"死神":〈必死の勢いで乗ってくるもんだと思ったが……冷静な生徒だ〉
エニュオ・デュカキス:「ありがとうございます。……人気商品ですから、AIDAこれは」
エニュオ・デュカキス:米神を指で叩き、
エニュオ・デュカキス:「──斑鳩さん!」
エニュオ・デュカキス:頼るべき相手へ。声を飛ばした
斑鳩ヨダカ:「────は、い……ッ、ごホッ、ゴホッ」
介護オートマタ:眼前のオートマタは
介護オートマタ:エニュオに向けて射撃を行った直後だ。
介護オートマタ:これを破壊して、負傷者を連れてこの場を離脱する――斑鳩ヨダカならば可能なことだ。
斑鳩ヨダカ:先刻までの通りのよい声は既になく、その応答はひび割れていた。
斑鳩ヨダカ:でも、出来得る限りの意志は返した。ならばこれは努力目標ではなく、果たすべき職務。
斑鳩ヨダカ:槍を顔の前に構える。そのままの態勢で、滑り込む抉るような軌道。
斑鳩ヨダカ:頭からオートマタに突っ込み、それを刺し貫く。
介護オートマタ:破壊音すら響かない。装甲の残骸が、ヨダカの背後で舞うだけだ。
斑鳩ヨダカ:「サマンサ、先生……!」その軌道の延長線、巨大な体躯を拾い上げる。
斑鳩ヨダカ:手が触れた瞬間に重力操作の出力。片手で軽々と引き連れて飛ぶ。
GM:――ギィン!
GM:高架から、凄まじい速度で影が離脱する。
GM:エニュオとミルキもまた、九院エリザベスと共にここに来た車両で退避しているだろう……戦闘は終わった。
GM:しかし疫病の脅威は、むしろ差し迫っている。



GM:ロイスのみが可能です。
GM:またシーン終了時にも感染ダメージは発生し、二人ともHPが0になりますが
GM:どちらにせよルール上シーンが切り替われば戦闘不能は解除されるので、HPを1にして次以降のシーンに登場してもOK。
サマンサ・シュヴァイゲル:ありがた~い
エニュオ・デュカキス:侵食109ということで、まずは十字冠の減少効果を
GM:ミルキちゃんとサマンサ先生もHPを1にしてくださいね
GM:はい、どうぞどうぞ
サマンサ・シュヴァイゲル:ピエーッ
斑鳩ヨダカ:お言葉に甘えてHP1です~

【十字冠(クロス・クラウン)】
このアイテムを所持している間、あなたは以下の効果を得る。
・侵蝕率が100%を超えた状態でHPが0になった場合、即座にそのシーンから退場する。
・侵蝕率が100%を超えた状態では、新たにシーンに登場することはできない。
・侵蝕率が100%を超えている間、シーンの終了時に侵蝕率を-[10+1D10]する。

サマンサ・シュヴァイゲル:なりましたヌケニンに
エニュオ・デュカキス:1d10+10
DoubleCross : (1D10+10) → 6[6]+10 → 16

七星ミルキ:七星ミルキのHPを18減少(19 → 1)
エニュオ・デュカキス:109-16で、93になりました
エニュオ・デュカキス:HPも1に
七星ミルキ:ロイスは保留!ペテラちゃんは心配しているぜ
GM:ではシーンを移行します。


◆Middle05◆夕立が降る

GM:クライマックス前のトリガーシーンです。登場希望の方は侵蝕上昇をどうぞ。
サマンサ・シュヴァイゲル:1d10+49
DoubleCross : (1D10+49) → 5[5]+49 → 54

エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(93 → 100)
エニュオ・デュカキス:また~
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(85 → 91)
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(69 → 79)
七星ミルキ:ぎゃぁーん
GM:みんな大変だわ~



ジェネシス学区 営業本部事務所


GM:壊滅的な事態が起こった。
GM:ペテラ・アズテックの感染能力は、調査チームの誰しもの想定を越えるものだった。
GM:自然界の病ではあり得ない。サマンサとミルキは意識を失い、チームの要であるエニュオとヨダカまでが感染してしまった。
GM:プラントを動かし治療薬を製造するとしても、長官であるエニュオが満足に動ける状況ではない。
GM:早急に、4人分の治療薬を確保する必要がある――恐ろしく困難な要求だ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「す、すごく大きい音楽が」
サマンサ・シュヴァイゲル:「全部の方向から聞こえてくるような感じ……それになんだかポカポカしてるのに落ち着かなくて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「体に力が入らない……こ、これが音に聞く」
サマンサ・シュヴァイゲル:「体調が悪いっていうことなのね……!勉強になるわ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:汗だくでグッタリしたままふんふんと頷いている
ソ・ジウォン:「……安静にしてて。先生」
ソ・ジウォン:「ごめんね。ペテラがそんなことを……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そんな!ジウォンちゃん!」
七星ミルキ:「そうです…………無茶は………ダメです……」
七星ミルキ:「……あれ?今の、現実の会話ですよね……?」
七星ミルキ:周りの会話にぼう、と無意識な反応を返す。
サマンサ・シュヴァイゲル:「謝るのはこっちの方だわ……ゴホッゴホッ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「息が喉につっかえて話しにくいわ!?これは一体……!?」
ソ・ジウォン:「咳を初めて経験したんだね。無理をして動いたらひどくなっちゃうから……」
斑鳩ヨダカ:「先生、ほんとに私たちより重い症状なのですよね……?けほっ、こほっ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……とにかく、ジウォンちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あなたが謝ることじゃないわ、もちろんぺテラちゃんも」
ソ・ジウォン:「…………」
エニュオ・デュカキス:「先生の強さに有難さを覚えるばかりです……ごほっ、うぐ」
エニュオ・デュカキス:(これが治らず長期に続く……付き添う相手のことを思ってしまえば、確かにああも追い詰められる)
七星ミルキ:「2回目ですが……全然慣れませんね………」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あの子にがっかりさせてしまったわ……もう少しがんばれていれば」
サマンサ・シュヴァイゲル:「いちばん手を離しちゃいけないところだったのに」
サマンサ・シュヴァイゲル:悔しそうに掌を見つめる
七星ミルキ:「私もお役に立てず………んっ、」布で抑えて咳をする音。
ソ・ジウォン:「ううん……やっぱり、謝りたいわ」
ソ・ジウォン:「あたしには、みんなに言っていなかったことがいくつもある……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……?なにかしら」
サマンサ・シュヴァイゲル:鼻をずびずびかみながら小首をかしげる
七星ミルキ:「いってなかったこと…?」
ソ・ジウォン:「ペテラの……"SMIT"は、ただの病気じゃない……」
ソ・ジウォン:「他の患者と同じように接したらいけないと分かってたのに」
ソ・ジウォン:「……カナートス臨床医学研究院なんて名前を、皆は聞いたことがある?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ごめんなさい……先生不勉強で」
七星ミルキ:「私もないです……他の学区は詳しくなくて……」
GM:医療に深く携わっているか、第二次ノヴァリス紛争について詳細に調べている生徒でなければ、心当たりのない名前だろう。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんたちから初耳だったのだけれど、他のみんなはどうかしら」
斑鳩ヨダカ:「僭越ながら、私も昨日初めて耳にしました」
斑鳩ヨダカ:「営業に伺ったこともありませんね~」
エニュオ・デュカキス:「別の“オフィサー”であれば、とは思いましたが……っけほ。焦っていたことも重なっていました」
ソ・ジウォン:「そうだよね。エニュオさんでも知らなかったのは当然。……ずっと、あたし達は隔離されていたから」
七星ミルキ:「隔離………?」
ソ・ジウォン:「このノヴァリスは……アダムカドモンっていう大きな研究計画の後継として作られたんだって教わったことがある」
ソ・ジウォン:「レネゲイドウイルスの挙動を解析して、将来的にオーヴァードやジャームの根治を目的にした……大きな計画」
サマンサ・シュヴァイゲル:「オーヴァードを、治す」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうか、そうよね……ウィルスって呼ばれてるんだもの」
ソ・ジウォン:「このノヴァリスは外の世界よりも、ずっと研究がやりやすかった。特に生徒には、十字冠があるから」
七星ミルキ:「そんな計画があったんですね……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そういうことを考えてる人は、必ずいるはずよね。確かに」
七星ミルキ:「そうなんですね……?」
七星ミルキ:ぼーっとしている
ソ・ジウォン:「理事会の……研究を続けようと望む派閥がカナートスを作って、治療を必要としている生徒を集めた……」
ソ・ジウォン:「たとえば対抗種」
ソ・ジウォン:「変異種。寄生型のRBや遺産に苦しんでいる生徒……」
ソ・ジウォン:「そういう特異症例が集まった学校だったの。ペテラ・アズテックもその一人」
サマンサ・シュヴァイゲル:「能力自体が、自分の苦しみに」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そんな、そんなことがあるのね……」
七星ミルキ:「特異性の、治療……」
七星ミルキ:「レネゲイドウィルスの治療と言うなら、その症例を抑えることも、目的の一つですか……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「自分では、どうにもならないことなのに」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……」
サマンサ・シュヴァイゲル:ぺテラの表情を思い出し、目を伏せる。
斑鳩ヨダカ:「生徒を集めて、臨床する組織」
斑鳩ヨダカ:「正しい方向に向かえば、よき結果が得られそうですが」
ソ・ジウォン:「正しい方向には、向かわなかったみたいだね」俯いて、暗く笑う。
ソ・ジウォン:「どこからそうなったかはわからないけれど、理事会はあたし達の治療を諦めて、別のことに利用しようと考えた」
七星ミルキ:「別のこと……?」
ソ・ジウォン:「あたし達も、最初は気付いていなかった。あの人達は、患者の特異症例を、治療じゃなく……育てようとした」
ソ・ジウォン:「学区間抗争のための生物兵器としてだけどね」
ソ・ジウォン:「第二次ノヴァリス紛争の時の記録をよく探せば、カナートスの名前が出てくるよ」
ソ・ジウォン:「……紛争中に投下された兵器の所属名として」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そんな、そんなの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ひどいわ、ひどすぎるわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ただ、幸せになりたかった子たちの望みを」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうしてあげたかったみんなの努力を」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それで、人を傷つけるなんて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あんまりだわ……あんまりよ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ボロボロ泣きだしている
七星ミルキ:「っ………」
七星ミルキ:「症例を育てて、拡大して……」
七星ミルキ:「この病気、SMITもその、一つ、だと…?」
ソ・ジウォン:「……そう」
ソ・ジウォン:「異常な感染力も、オーヴァードの免疫力で自然治癒しない特性も」
ソ・ジウォン:「『そう設計された』から」
ソ・ジウォン:「SMITはペテラの、生物兵器としてのコードよ」
七星ミルキ:「せいぶつ、へいき……!」
七星ミルキ:頭痛以外の要因で、ぎゅっと顔をしかめる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうだったのね……だから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あの子は、消えてしまいたいって」
サマンサ・シュヴァイゲル:「優しいせいで、ずっと……」
ソ・ジウォン:「……ごめん。皆がペテラのことをそうやって心配してくれて、助けたいと思ってくれるって知ってたなら……」
ソ・ジウォン:椅子に座ったまま、項垂れている。
ソ・ジウォン:「怖がらずに、最初に言ってしまったほうがよかったのに」
斑鳩ヨダカ:「…………」言葉を返せず俯く
エニュオ・デュカキス:「ですが、いまここで伝えてくれました」
七星ミルキ:「…………」
ソ・ジウォン:「まさか、死にたいなんて……」
ソ・ジウォン:「あたしから離れてメサイアに行ったのが、そんな理由だったなんて……」
ソ・ジウォン:「……バカ………」
エニュオ・デュカキス:「えふっ……、それを踏まえたなら。まだ、踏ん張る理由はあります」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……ええ」
七星ミルキ:「はい………」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうよ、エニュオちゃんの言う通りだわ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「顔をあげて、ジウォンちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんが言ってたのは、それだけじゃない」
ソ・ジウォン:「……?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あの子は、卒業の手がかりを探そうとしてた」
サマンサ・シュヴァイゲル:「外の世界でみんなが治療法を見つけられるかもしれないから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……ジウォンちゃんたちのこと、信じてたの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「消えてしまいたい気持ちの中で、治りたいって思ってくれていたの」
サマンサ・シュヴァイゲル:「カナートスのみんなが守ってくれた思いは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんの中で、まだ負けていないわ……!」
ソ・ジウォン:「……うん」
ソ・ジウォン:「そうだったら……本当に嬉しい。ペテラを死なせるなんて、看護師としてできるわけがない……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「だから先生たちも諦めないわ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「えほっ!ごほっ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「最後まで……!あの子の生きたい気持ちと」
サマンサ・シュヴァイゲル:「一緒にいてあげなくちゃ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:顔面は蒼白だが、瞳はゆるぎない。
七星ミルキ:「そう、です、ね」
七星ミルキ:「ペテラちゃんも、私達も、誰も、諦めて無いんですから……!」
七星ミルキ:「後は、結果を出しに行くだけ、です……!」
七星ミルキ:なんとか体を起こして、焦点のあってない目で無理矢理に笑う。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ミルキちゃん……!」
斑鳩ヨダカ:「……そのためには、まずッ……アふッ、がふ」
斑鳩ヨダカ:「……まず、せめて私たちが、動けるように……ならないといけませんね~……」

GM:……状況は依然として絶望的だ。
GM:最初にサンプル品としての治療薬を製造できたのは、少量かつ軽症であったこと、
GM:そして動員可能なオーヴァードがその時点では多くいたことが大きい。
GM:しかしオーヴァードの能力行使には侵蝕率という問題が常に存在する。無制限に行使できる力ではないのだ。
GM:重症患者を治療できる新薬を4人分、それも可能な限り早く、調達しなければならない。
GM:4人分の治療薬を精製するためには、〈RC〉か〈知識:医療〉で難易度60。コネを所有していれば難易度を-4できます。
サマンサ・シュヴァイゲル:ヒエェ~~ッ
七星ミルキ:やべぇ~~~!
エニュオ・デュカキス:60……そんな数字なんて……
斑鳩ヨダカ:こんなに目標値の高い判定を……いったいどうすれば……
GM:何もなければ俺の勝ちだが?
サマンサ・シュヴァイゲル:工作員の2倍!!
斑鳩ヨダカ:まだデュエルは終わっちゃいないぜ!
GM:なにっ
GM:大人が負けるわけないが?
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカ、判定に挑戦します
サマンサ・シュヴァイゲル:カン☆コーン
GM:バ、バカな……。
GM:なぜそんな無謀な挑戦をする!まあいいダイスを振れッ
斑鳩ヨダカ:私はダイスなんて振らない
七星ミルキ:ダイスに込められた可能性は…無限大だ!
GM:ダイスを振らなきゃ判定はできないんだが?
エニュオ・デュカキス:それはどうかな
七星ミルキ:もう、こっちで一緒にお勉強しましょうね~
サマンサ・シュヴァイゲル:それが一般的なダブルクロスの限界だった
サマンサ・シュヴァイゲル:だが今は違う!!
斑鳩ヨダカ:リバースカードオープン!『マスターズコネクション』!
斑鳩ヨダカ:対決ではない判定直前に使用する。その判定は成功となる!
GM:なぁァんだってェェェェ――――ッ!!!
GM:お、俺の最強の判定が
七星ミルキ:一気にジョジョになったな
サマンサ・シュヴァイゲル:(BGM:クリティウスの牙)
サマンサ・シュヴァイゲル:これが神のカード!!
GM:神の判定……粉砕!!
七星ミルキ:常にダイスがクリティカルし続ける…無限ループ!
斑鳩ヨダカ:オフィサー各部門へのホットラインとして使用します
サマンサ・シュヴァイゲル:斑鳩ヨダカ最強!斑鳩ヨダカ最強!
斑鳩ヨダカ:これが……銀の弾丸!
GM:素晴らしい。営業成績6位の力!好きな演出でこの無理難題を成功させてください。
GM:ヨダカさんの見せ場だ!



七星ミルキ:「動けるように……せめて、お薬が一つだけでもあればなんですが……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、こういう経験がなさすぎるから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「何をすればいいのか全然わからないわ……」
七星ミルキ:「前に作ってもらったのは……専門的な所はお願いしちゃいましたからね……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「確か冷やすのよね……たぶん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「冷やせばいいのかしら……冷凍庫!冷凍庫あるかしら!?」
七星ミルキ:「せ、先生。氷では流石に間に合わないかと……」
斑鳩ヨダカ:「……必要ならば、一つと言わず」
斑鳩ヨダカ:「需要があるのなら、供給を用意するのが」
斑鳩ヨダカ:「我々ジェネシスのプライドです」
エニュオ・デュカキス:「……斑鳩さん」
七星ミルキ:「わぁ………っ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ヨダカちゃん……何か考えが……!?」
斑鳩ヨダカ:「『事業』を興しましょう」
七星ミルキ:「事業……?会社ですか…?」
ソ・ジウォン:「事業……!?」
斑鳩ヨダカ:「”SMIT”の危険性は既に証明されました。私たちの体も、元エンパイアラブスクールの生徒さんのものでも……」
斑鳩ヨダカ:「ペテラ・アズテック様との交戦データでも構いません」
斑鳩ヨダカ:「これが危険な病であり、放置しうる手立てはありえないこと」
斑鳩ヨダカ:「”SMIT”に対する特効薬の開発がジェネシスの利益になることを立証できれば」
斑鳩ヨダカ:「動きます。この学区くには」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんながやってきたことが」
サマンサ・シュヴァイゲル:「無駄じゃなかったのね……!」
エニュオ・デュカキス:「そう、ですね。加えて」
エニュオ・デュカキス:「特許庁長官、営業本部長からの融資と株式。……これがつけば、他に決して負けない“信用”も作れます」
斑鳩ヨダカ:「優秀な監査部もいらっしゃいます~」
銅座ロシオ:「どうもごきげんよう!」扉を開けて入室してくる。
銅座ロシオ:「こんな時間に呼び出されて駆けつけられるのは、優秀なこの私くらいのものです!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ロシオちゃん!」
斑鳩ヨダカ:「こほっ、……いらっしゃいましたね~」
七星ミルキ:承認。稟議。手続きは多けれど、そのすべてをクリアする『正統性』があれば。
七星ミルキ:「ジェネシスの皆さんは……一つの目的に、一丸となれるのですね……!」
銅座ロシオ:「……ですが、ヨダカさんにご提出いただいた資料は完璧でした!」
銅座ロシオ:「総務会計監査局の承認は既に下りています。監査局はこれを『事業』とみなし、予算配分を行います!」
エニュオ・デュカキス:「助かります。……本当」
エニュオ・デュカキス:「優秀ですね。貴方は」
エニュオ・デュカキス:「レアさんのところでなければ、ヘッドハンティングも考えたところです」
銅座ロシオ:「えへへ、照れますね!しかし他人事ではないんですよエニュオ長官!」
銅座ロシオ:「何しろ明日からでもプラントを再稼働させ、長官が働かなければいけないのですからね!」
銅座ロシオ:「プレゼンのためにオフィサーが製造した治療薬サンプルも……4人分!持ってきています。どうぞ」
銅座ロシオ:「いくら私が優秀とはいえ、今回ばかりはヨダカさんに感謝してください。私は持ってきただけですからね」
斑鳩ヨダカ:「ありがとうございます~」
エニュオ・デュカキス:「こちらでの感謝状は落ち着いてから、になりますが」
サマンサ・シュヴァイゲル:「こんなに早く……」
七星ミルキ:「すっごく用意がいい……!助かるけど……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ありがとう、みんな……!」
七星ミルキ:「はいっ、ありがとうございます……っ!」
エニュオ・デュカキス:「ええ。斑鳩さん、銅座さん。これで線は繋がります」
斑鳩ヨダカ:「はい。……これで、私たちが動けるようになりました」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃん!」
ソ・ジウォン:「……先生……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「きっとまだ間に合うわ……間に合わせてみせる!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなの気持ちが、今ここにあるんだもの」
ソ・ジウォン:「うん……そうだったらいい」涙を拭う。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんも、このノヴァリスも」
サマンサ・シュヴァイゲル:「病気になんて絶対に負けないわ!」
ソ・ジウォン:「…………」
七星ミルキ:「はい。死にたいと思いながら、何かをするなんて……」
七星ミルキ:「そんなの、悲しすぎるじゃないですか」
七星ミルキ:「……また、ペテラちゃんと、笑って話がしたいです」
七星ミルキ:「絶対に、負けません」



GM:ロイスと最後の購入が可能です。
サマンサ・シュヴァイゲル:ウオオオオオ
七星ミルキ:取得しているペテラちゃんのP感情を「尽力」に変更します。頑張るぞ。
サマンサ・シュヴァイゲル:ジウォンちゃんへのP感情を〇決意に変えて
斑鳩ヨダカ:取得し忘れていた『死神』へのロイスを取得 興味/脅威
エニュオ・デュカキス:最後にロイスは七星さんに「〇敬意/諦観」で
サマンサ・シュヴァイゲル:購入だッ!応急手当キット!
サマンサ・シュヴァイゲル:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 8[3,8] → 8

サマンサ・シュヴァイゲル:ばっちり!
サマンサ・シュヴァイゲル:二つあるので使いまーす
サマンサ・シュヴァイゲル:4d10+1
DoubleCross : (4D10+1) → 32[8,7,9,8]+1 → 33

エニュオ・デュカキス:たっかい
サマンサ・シュヴァイゲル:めちゃくちゃ出目がいい
サマンサ・シュヴァイゲル:全快だオラッ!負けねーぞ!!
七星ミルキ:こっちも応急キッド!
七星ミルキ:2dx>=8
DoubleCross : (2DX10>=8) → 5[4,5] → 5 → 失敗

七星ミルキ:かえないミルキー
斑鳩ヨダカ:自分も応急手当キットチャレンジで
斑鳩ヨダカ:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 9[7,8,8,9] → 9 → 成功

斑鳩ヨダカ:買えました だいぶ前に買ったのが一個残ってるので2つ使います
斑鳩ヨダカ:4d10+1
DoubleCross : (4D10+1) → 30[8,5,7,10]+1 → 31

斑鳩ヨダカ:こっちもやたらに出目が良いぞ
エニュオ・デュカキス:調達は……ブルーゲイル、いってみますか。早めに範囲叩き込めれば
エニュオ・デュカキス:もし防具とか他に欲しいものあれば狙ってみます
エニュオ・デュカキス:特になさそうだしブルゲか
エニュオ・デュカキス:GM、100の場合は侵蝕率減少でしょうか。あと下げてから判定に?
GM:判定してから侵蝕減少という処理になります。
GM:まだシーン終わってませんからね
エニュオ・デュカキス:了解です。《援護の風》!
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2増加(100 → 102)
エニュオ・デュカキス:14dx+2>=20
DoubleCross : (14DX10+2>=20) → 10[2,3,3,4,5,6,6,7,8,8,9,9,9,10]+5[5]+2 → 17 → 失敗

エニュオ・デュカキス:3点払って購入。範囲撃てるので七星さん使いますか
エニュオ・デュカキス:侵蝕率減少
エニュオ・デュカキス:1d10+10
DoubleCross : (1D10+10) → 3[3]+10 → 13

エニュオ・デュカキス:102-13で89へ
エニュオ・デュカキス:処理以上!
七星ミルキ:頂きます!確保!
エニュオ・デュカキス:今回めちゃくちゃ貢いでる
七星ミルキ:いつもありがとうございま~す♡


◆Climax◆熱が身を灼く

GM:全員登場です。
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(79 → 83)
サマンサ・シュヴァイゲル:1d10+54
DoubleCross : (1D10+54) → 7[7]+54 → 61

斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(91 → 95)
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(89 → 95)



ジェネシス学区 6番実験開発プラント


GM:新薬の製造ライン構築からのプラント再稼働は、順調に進行していた。
GM:もうじき、第1ロット分が完了する。ジェネシスで確認されている患者の8割はこれで救うことができるだろう。
GM:第2ロット、第3ロットと生産を行えば、メサイアの合コン委員会や、今後新たに患者が発生した場合にも対応ができる。
GM:エニュオ・デュカキスを始めとした主要メンバーは、プラントの中央管制室にいる。
GM:今はエニュオ個人の権限で全体の操作を行わなければならない。この病について熟知した者のサポートは必須だ。
エニュオ・デュカキス:「電力の融通については特許庁の名を出して問題ありません。文句があるなら後で聞くとでも返してください」
エニュオ・デュカキス:運用中に入ってくる各所の連絡事項に半ば雑な物言いで応答する
エニュオ・デュカキス:「いまは回転数を上げる必要があります。13番の54資材を6番へ、カートンで搬入。利益は後で出します」
斑鳩ヨダカ:「エニュオ長官~、新薬の販路の構築網、試案になります」
斑鳩ヨダカ:「通常の営業への支障は極力抑えた形になっていますが~、目を通していただきたく」
エニュオ・デュカキス:「ありがとうございます」一瞥。ほぼ一瞬の後に承認の電子印が捺された
銅座ロシオ:「はい、はい、第1ロット分は配布用途となりますので、パッケージに関しては後日で問題なく……はい」
サマンサ・シュヴァイゲル:「す、すごいわエニュオちゃん、ヨダカちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「めまぐるしい勢いでお薬が出来上がっていくわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:両肩に資材を担ぎながら感心している。
七星ミルキ:「はい、すごいです……工場ってこんな感じなんですね」
七星ミルキ:力仕事を手伝っている。
エニュオ・デュカキス:「こちらの案は七星さんにもお願いします。3行目から6行目を削除の上、合コン委員会への搬入に関しても知っておいてもらった方がよいかと」
七星ミルキ:「あっ、どうも」関係する部分のみ抜粋された資料に目を通していく。
サマンサ・シュヴァイゲル:「……あとはぺテラちゃんのことね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どうしているのかしら、あのお墓の人と一緒にいるのかしら」
七星ミルキ:「先生、と呼んでいましたからね。目も付けられているようですし…」
サマンサ・シュヴァイゲル:「心配だわ……」
ソ・ジウォン:「……ペテラのことは、今は後回しにして」
七星ミルキ:「あっ、はい」
ソ・ジウォン:「今は患者を助けるための……いえ……」
ソ・ジウォン:「……ただ後ろめたくて、こう思ってるだけなのかもね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃん……」
ソ・ジウォン:「ペテラのことを考えるなら、何を放り出したって担当患者のところに行くべきだったのに……」
ソ・ジウォン:「あたしはペテラじゃなくて、ペテラから感染する病気の方を心配していたんだ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「出来ることをやるのは、きっと意味があるはずだわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「病気で苦しむ人が減るのは、ぺテラちゃんを励ますことにもなるはずだから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「自分を責めないで……ジウォンちゃん」
ソ・ジウォン:「……」
ソ・ジウォン:「……でも、サマンサ先生なら、どっちを選んだの?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「わ、私?」
ソ・ジウォン:「先生は……どっちを選んでも、認めて、慰めてくれるんだと思う」
ソ・ジウォン:「でも、二つの選択肢があったことなら……どちらかが間違っていたんじゃないかな」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……私は」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうだったとしても、信じるわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そのとき私が選ばなかったことに、他の誰かが手を伸ばしてくれる」
サマンサ・シュヴァイゲル:「間違うことに意味だってあるはずよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「今回、エニュオちゃんたちと一緒にいて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そのことがよく分かったわ……そんなこと、考えて行動出来てるわけじゃないけど」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんながいるから、選ぶことを怖がらないようにしなくちゃ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……それは甘えることとはきっと違うわ、ジウォンちゃん」
ソ・ジウォン:「あたしはいつも考えてるわ」
ソ・ジウォン:「どんな時でも、選ぶ側じゃなくて……選ばれる側がいて……」
銅座ロシオ:「第1ロット完了。コンテナへの積み込み終了しました!休憩に入りましょう!」
銅座ロシオ:「けほっ、エニュオ長官は病み上がりですので!」
エニュオ・デュカキス:「お疲れ様です。……ちょうどお茶も出来たようなので」
エニュオ・デュカキス:飛んできたドローンユニットが冷えた麦茶のボトルを部屋のテーブルに設置する
銅座ロシオ:「ありがとうございます。優秀なわたゴッホッ、ゲホッ、ゲホッ!!」
銅座ロシオ:胸を押さえて膝を突く。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ロシオちゃん!!」
七星ミルキ:「ロ、ロシオさん!?」
ソ・ジウォン:「……選ばれなかった側は、どんな気持ちになるんだろう」
ソ・ジウォン:「とても」
ソ・ジウォン:「恨むんだと思う」



ジェネシス学区 プラント地帯

GM:6番実験開発プラントを臨む、高層ビルの屋上。
GM:強力なビル風が吹き下ろす風上に、爛々と光る二つの目がある。
ペテラ・アズテック:「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ」
ペテラ・アズテック:「……こ」
ペテラ・アズテック:「攻性症例320」
ペテラ・アズテック:「――進行性劇症感冒」



GM:警報が鳴り響いている。プラント警備についていた生徒からの連絡が何度か入ったが
GM:その全てが、彼女らに激烈なSMITが発症し、戦闘不能に陥っていることを示すものだった。
GM:PC全員およびソ・ジウォンは、感染レベル3に上昇します。
GM:PCに関しては完全な戦闘不能ではありません。抗ウイルス薬を繰り返し接種しているからです。
銅座ロシオ:「ゲホッ、ゲホッ!こんな……こんな、急激に――」
エニュオ・デュカキス:「落ち着いて。進行速度は、あの時の先生達と似ている……」
斑鳩ヨダカ:「症例の、変異……? いえ……ッ、ゴホッ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ッ!これって……もしかして」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんが近くにいるの!?」
七星ミルキ:「ゲホッ、ゲホッ……!つまり、感染源が……近くに…!」
エニュオ・デュカキス:「……複数接種のおかげか、私達はまだ──」
GM:――ゴ シ ャ ! !
GM:中央管制室にまで振動が伝わる。
GM:巨大な何かが、設備を破壊しながらプラントにまで突っ込んできた。
エニュオ・デュカキス:「映像!」音声入力で発生点のカメラを確認しようとする
斑鳩ヨダカ:「……くぅっ、何処から…!」傘を杖代わりに身を支える。
GM:発生地点は、新薬を積み込んだばかりのコンテナ付近だ。
大型建造重機:大型建造重機が暴走し、プラント内にまで侵入してきている。
七星ミルキ:「あっ、薬が!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「いけないわ!あそこには」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなのお薬が!」
サマンサ・シュヴァイゲル:既にコンテナを守るため駆け出している
GM:扉にはロックがかかっている。
"死神":〈さてさて。だいぶいい頃合いじゃあないか〉
"死神":〈アカウントロックは確かに悪くない手だったがね〉
"死神":〈ただ、こういうシステムの根幹に食い込んでいる穴ってモンは直すのが難しい――〉
"死神":〈カナートス臨床医学研究院は、ノヴァリス設立時からのれっきとした医療機関、、、、だ〉
"死神":〈救急車は信号を無視しても許されるだろ?あれと同じなんだよ。ノヴァリスの医療システムである限りな〉
エニュオ・デュカキス:「オーヴァードといえど、人道的理由で用意されたホットライン。そこをあえて潰そうと考えるものなどいなかった──」
七星ミルキ:「くっ……直接乗り込んでくるなんて……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「お墓頭さん!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「何をしにきたの!?ぺテラちゃんはどこ!?」
"死神":〈ペテラはここには来ない。お前さんがたのところに出てくるはずないだろう〉
サマンサ・シュヴァイゲル:「あなたはどうして」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんと一緒にいるの……?」
"死神":〈得られるものが多いからだ〉
"死神":〈俺達の起源についてお前さんがたが聞かされてるかどうか、知ったこっちゃねェが――〉
"死神":〈理事会は敗北した。どうして負けたんだい?〉
"死神":〈俺は仮説を立てている。……生徒が『必死』にやったからだ〉
"死神":〈命令のまま命を捨てる犬死にじゃあない。自分の命が限られていることを知って、そのリソースを使い尽くす勢いで戦うことができた〉
"死神":〈雨月夜シオンはそうした。あの力を解析できるなら、新たな道を見つけられるかもしれねえだろう〉
サマンサ・シュヴァイゲル:「お墓頭さん……」
サマンサ・シュヴァイゲル:クリプトミストチューターズ……かつてのマスターエージェントの落とし子たち。
サマンサ・シュヴァイゲル:その出自については既にエニュオから聞いている。
サマンサ・シュヴァイゲル:「それは、きっと違うわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そうだったということにも出来るかもしれないけど……私はやっぱり違う気がする」
サマンサ・シュヴァイゲル:「死があったからじゃない、みんなががんばれたのはきっと」
サマンサ・シュヴァイゲル:「友達と笑いあえる明日が欲しかったからよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……ぺテラちゃんと一緒にいてくれてありがとう、あなたが選んでくれたから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あの子の寂しさも、減らすことが出来たんだと思う」
サマンサ・シュヴァイゲル:「でもあなたとは戦うわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「私は死んでしまうことに、マルなんてつけられない!」
"死神":〈『長患いの病人には、必ず一人、死神がついている』――〉
"死神":〈お前さんの話を否定するつもりはない。だが、だとしたら、なんで死ぬんだ?〉
"死神":〈明日や笑いが欲しいってんなら死に向かって突っ込んでいったりはしねえもんだ〉
"死神":〈その矛盾だ。それを成立させる、何か大きなエネルギーがある〉
"死神":〈俺は知りたい。なぜ負けたのか。何が越えさせたのか。知らないものを知らねえと、死んだって死にきれねえや〉
エニュオ・デュカキス:「生徒に学ぶ教師、の評価はその通りですね。求道者のそれとも言っていい」
エニュオ・デュカキス:「……ペテラさんは確かに必死でしょう。ですが、その在り方を貴方に観察させ続けるわけにもいかない」
エニュオ・デュカキス:吸い込む息で喉が痛む。抑え込み、平然と顔を作る
"死神":〈そう思うんなら、扉をぶち破ってコンテナを回収しに来てみりゃいい〉
"死神":〈……正直、おすすめはしないがね〉
"死神":〈ここはお互い、平和的に終わったほうがいいと思わねえか?〉
サマンサ・シュヴァイゲル:「ふんぬぁー!」
サマンサ・シュヴァイゲル:バコ―ッ!
サマンサ・シュヴァイゲル:すでに体当たりで扉を突き破っている
GM:ロックがかかった厳重な扉は、サマンサの体当たりで完全に破壊される。
エニュオ・デュカキス:「このご様子ですので遠慮いたします。無論、私の意見としても」
斑鳩ヨダカ:「……おかしいですよ、死神さん」
斑鳩ヨダカ:「貴方は、生徒が”必死”に抗う姿が見たかったのではないのですか」
斑鳩ヨダカ:「私たちが『まだやれる』と思っているのだと……想像がつきません?」
斑鳩ヨダカ:イージー:《魔王の玉座》。サマンサ先生のこじ開けた穴へ向かい、飛び立とうとする
"死神":〈どうだかな。人生も勝算も――〉
GM:サマンサは廊下へと飛び出そうとした。その腕が掴まれて、止まっている。
GM:人間を振り回す巨体が、片腕だけで。
サマンサ・シュヴァイゲル:「!?」
ソ・ジウォン:「……誰も」
ソ・ジウォン:「この管制室からは出さない」
"死神":〈全部終わってみるまでは、分からねえもんさ?〉
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃん……なんで」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あのお薬がないと、みんなが」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんが……!」
ソ・ジウォン:「いいえ……これでいいのよ」
ソ・ジウォン:「薬を作ってもらうことが大切だったんだから」
斑鳩ヨダカ:「……薬の、製造が……?」つんのめるように停止し、空中に佇む
ソ・ジウォン:「『解毒の方法がない毒薬』の欠点を知ってる?」
ソ・ジウォン:「それは、交渉材料に使えないこと――」
ソ・ジウォン:ギチッ、ギチッ
ソ・ジウォン:恐るべき膂力でサマンサを掴み、引き戻しつつある。
ソ・ジウォン:細身の体から出る力とは思えない。
ソ・ジウォン:「これで、ジェネシスの生徒を治療できる薬は『ここにある』」
七星ミルキ:「そ、それって……」
ソ・ジウォン:「……そしてエニュオ・デュカキスをここで確保してしまえば」
ソ・ジウォン:「新たな薬の生産もできない」
ソ・ジウォン:「それ以外のアカウントは全て停止しているものね」
斑鳩ヨダカ:「……!」
斑鳩ヨダカ:「最初から、その算段で……ジェネシスを!」
エニュオ・デュカキス:「……ここまでのお膳立てを、よく仕込んだものです」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それでどうするつもりなの、ジウォンちゃんは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「交渉って、何を……」
ソ・ジウォン:「斑鳩ヨダカ。あなたがオフィサーと……いいえ。生徒会長九社都牙莉亜と交渉するのよ」
ソ・ジウォン:「すぐに、イド電脳鉱山のイースターエッグを確保して」
ソ・ジウォン:「カナートスにその所有権を移譲するように」
サマンサ・シュヴァイゲル:「!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「卒業の……トリガー……」
七星ミルキ:「SMITを広めて……交渉材料にする、ために……?」
ソ・ジウォン:「フッ、フフフフフ……本っ当に!」
ソ・ジウォン:「面白いくらい、簡単に騙されてくれたわね!」
ソ・ジウォン:「これが目的だったに決まってるでしょう!最初のプラントへの侵入失敗だって……」
ソ・ジウォン:「そのまま製薬工程まで辿り着けていたら、あなた達の力を借りる必要なんてなかったのよ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……ジウォンちゃん」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぺテラちゃんは、このことを知ってるの……?」
ソ・ジウォン:「……ええ。だから今だって、協力してくれてるでしょう?」
ソ・ジウォン:「いえ……利用かしらね?」
ソ・ジウォン:「この作戦には、ペテラの『生物兵器』としての能力が必要だったんだから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そっか……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それは、よかったわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:腕を掴まれたまま、脱力して穏やかに微笑む
サマンサ・シュヴァイゲル:「あの子はずっと、ジウォンちゃんと一緒だったのね」
ソ・ジウォン:「……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「寂しい思いをしていなかったのなら、よかった……」
ソ・ジウォン:「……ッ!」
ソ・ジウォン:掴んだ腕を振り、サマンサを中央管制室の奥へと投げ飛ばす。
サマンサ・シュヴァイゲル:「――ッ!ぐ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:地面に叩きつけられて呻く。
ソ・ジウォン:「ずっと……ずっと、何の慰めにもならないようなことを……」
ソ・ジウォン:「あたし達が、これまで、どんな思いをして……ゴホッ、ゴホッ!」
ソ・ジウォン:ジウォンも咳き込んでいる。無差別に感染するペテラの病に、彼女自身も罹患している。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃん!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:立ち上がり、向き合う
サマンサ・シュヴァイゲル:「あなたも、病気なの……!?」
ソ・ジウォン:「ふふ、くだらない……あたしが聞きたいのは、要求を飲むか飲まないかのどちらかだけ」
ソ・ジウォン:「七星ミルキは無関係だけど……後悔してるでしょう?」
ソ・ジウォン:「あたし達みたいな病人に、最初から、関わるべきじゃなかったって……!」
ソ・ジウォン:胸を押さえ、息を荒く吐く。SMITの症状とは別の、レネゲイド励起による症状が起こっている。
七星ミルキ:「ジウォンちゃん……」
七星ミルキ:口元を抑えたハンカチを仕舞う
七星ミルキ:「イースターエッグを、手に入れて。それから、」
七星ミルキ:「貴方は、……貴方も、外の世界の技術で、病気を治したいの?」
ソ・ジウォン:「そうよ……!あたしは……誰も死なせたりしない!」
ソ・ジウォン:「そんなの納得できない……そんな終わり方……ッ!」
七星ミルキ:「…………………そう」
七星ミルキ:ふらり、と立ち上がる。「なら、良かった。」
七星ミルキ:「それが目的なら、良いの。誰かを助けるためなら、共感出来る」
七星ミルキ:汗で濡れた黒いシャツが貼り付き、華奢なラインが浮かんでいる。
七星ミルキ:「……"死神"さん。貴方は言いましたね。理由を知りたいと。」
七星ミルキ:汗を拭う。体温の増加と共に。一言一言に温度が伴う。
七星ミルキ:「私達は"必死"で戦って、出来ないことを成し遂げた」
七星ミルキ:「明日や笑いが欲しくって、死にたくなくて、自分から死んでしまうような事をした」
"死神":〈疑いの余地はねえだろうよ〉
七星ミルキ:「えぇ。正直、貴方の言うことは、きっと正確なんだと思います。正確な、出来事です」
七星ミルキ:「……だけど、それは」
七星ミルキ:「『死なないだけ』の明日が欲しいわけじゃ、なかった」
七星ミルキ:「誰かに命令されて、管理されて」
七星ミルキ:「初めから終わりまで管理された明日が欲しいんじゃ、ない」
七星ミルキ:「笑う傍らにお茶が欲しかったから。クッキーが欲しかったから。……友達がいてほしかったから」
七星ミルキ:「欲しいものがあったから」
七星ミルキ:「自分を押さえつける"理不尽"を変えたくて、私達は戦ったんです」
七星ミルキ:「それはきっと、今、"必死"を強要する貴方に立ち向かうのと、同じ気持ち」
七星ミルキ:「なら────死なせませんよ。誰も」桃染の大槌を構える。
七星ミルキ:「私達は笑って」
七星ミルキ:「貴方に勝つ」



GM:クライマックス戦闘を開始します。
GM:衝動判定。〈意志〉で難易度9にチャレンジしてください。
七星ミルキ:6dx+2>=9 思い出の一品
DoubleCross : (6DX10+2>=9) → 10[2,6,8,8,9,10]+6[6]+2 → 18 → 成功

七星ミルキ:メンタル!
エニュオ・デュカキス:7dx>=9
DoubleCross : (7DX10>=9) → 9[4,4,6,6,6,9,9] → 9 → 成功

エニュオ・デュカキス:よし
サマンサ・シュヴァイゲル:ウォオオッ
サマンサ・シュヴァイゲル:思い出の一品使用!
サマンサ・シュヴァイゲル:2dx+5
DoubleCross : (2DX10+5) → 10[6,10]+1[1]+5 → 16

サマンサ・シュヴァイゲル:しゃあっ!
斑鳩ヨダカ:5dx>=9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 10[2,3,3,8,10]+7[7] → 17 → 成功

サマンサ・シュヴァイゲル:61+2d10
DoubleCross : (61+2D10) → 61+9[8,1] → 70

サマンサ・シュヴァイゲル:ほんま全然上がらん
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2D10(→ 8)増加(95 → 103)
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を9増加(83 → 92)
斑鳩ヨダカ:95+2d10
DoubleCross : (95+2D10) → 95+18[10,8] → 113

斑鳩ヨダカ:上がり過ぎかも~
サマンサ・シュヴァイゲル:ヨダカちゃーん!
エニュオ・デュカキス:斑鳩さーん

   介護オートマタ×3[6]
    大型建造重機[6]

      15m

  【LV3】ジウォン[8]

       5m

【LV3】ミルキ[7/92] 【LV3】ヨダカ[7/119]
【LV3】エニュオ[6/103] 【LV3】サマンサ[5/70]

GM:中央管制室にいても、その光は目に届いたかもしれない。
GM:空を引き裂くような、十字の閃光。
GM:セイクリッドピラーの光が、神聖二重冠を解放する。

【神聖二重冠(ダブルクロス)】
クライマックスフェイズ中に限り、あなたが持つ【十字冠】をアップグレードし、効果を以下のように書き換える。
あなたは、シナリオ中に一回のみ、以下の効果の中からどれか一つを選んでオートアクションで使用できる。

・このメインプロセスでは、あなたが受ける【判定ダイスへの侵蝕率ボーナス】の値を3倍にする。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【エフェクトLVへの侵蝕率ボーナス】の値を2倍にする。これによってエフェクトの使用回数は増えない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させ、あなたのHPを+[上昇分×3]点回復する。この時、HP上限を超えることはできない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
・この戦闘のバックトラックでは、あなたが昇華したタイタスを1個、ロイスとして再取得できる。ただし、この効果は昇華前にSロイスに指定したロイスしか対象にできない。
・この戦闘のバックトラックでは、最終侵蝕値によって得られる経験点を3倍にする。




GM:■ラウンド1
GM:セットアッププロセス。行動する方はどうぞ。
GM:こちらは誰も行動しません。
エニュオ・デュカキス:なしです!
サマンサ・シュヴァイゲル:セタップなし!
七星ミルキ:うーん。ジウォンちゃんのほうが早いか。範囲攻撃ならブルゲじゃなくても大丈夫そうかな。
七星ミルキ:とりあえず無しにします!節約!
斑鳩ヨダカ:あります
斑鳩ヨダカ:PS『浮遊惑星』 《解放の宴》ラウンド中判定ダイスを+5し、飛行状態になります。
斑鳩ヨダカ:侵蝕+6、119に
GM:それでは最初の手番。行動値8のジウォンからです。
ソ・ジウォン:《完全獣化》《破壊の爪》。
ソ・ジウォン:メジャーアクションは
ソ・ジウォン:《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《妖の招き》《エンタングル》《吸収》《崩壊の一点》《異形の祭典》。
ソ・ジウォン:対象はPC全員です。
サマンサ・シュヴァイゲル:パナしてきおる!
七星ミルキ:こわ!
ソ・ジウォン:16dx7+6 HPダメージ時、エンゲージへ移動、重圧、ラウンド中ダイス-3個、防具ひとつを破壊
DoubleCross : (16DX7+6) → 10[2,2,2,4,5,5,5,5,7,8,8,9,9,10,10,10]+10[2,3,5,7,9,9,10,10]+10[4,4,7,8,9]+10[6,7,10]+10[8,9]+10[3,7]+10[8]+1[1]+6 → 77

サマンサ・シュヴァイゲル:そうはさせん!!
七星ミルキ:やる気満々ちゃんか?
エニュオ・デュカキス:頑張りすぎ
斑鳩ヨダカ:しかも色々ついてる~~~
サマンサ・シュヴァイゲル:Dロイス《守護者》を起動!対象を単体変更だ!
七星ミルキ:せんせ~~!
斑鳩ヨダカ:せんせえ!
サマンサ・シュヴァイゲル:かかってこい!
ソ・ジウォン:そんなものがあったのか……!対象は単体になりました。
エニュオ・デュカキス:先生!
ソ・ジウォン:サマンサ先生にダメージ!
ソ・ジウォン:8d10+18
DoubleCross : (8D10+18) → 50[5,9,7,4,6,7,8,4]+18 → 68

ソ・ジウォン:サマンサ先生の防具を破壊します。重圧を付与します。ラウンド中のダイスを-3個します。ジウォンのエンゲージに移動します。
サマンサ・シュヴァイゲル:ガードして自動触手!
サマンサ・シュヴァイゲル:がらんどうウェブは温存だ
サマンサ・シュヴァイゲル:ぶっ倒れてリザレ!
サマンサ・シュヴァイゲル:72+1d10
DoubleCross : (72+1D10) → 72+9[9] → 81

サマンサ・シュヴァイゲル:でもって守護者の上昇!
サマンサ・シュヴァイゲル:81+1d10
DoubleCross : (81+1D10) → 81+2[2] → 83

ソ・ジウォン:自動触手のレベル高いな~ 21点も受けるの?
サマンサ・シュヴァイゲル:わっはっは
ソ・ジウォン:しょうがないから《ひらめきの盾》つかうか。10点軽減しました。
サマンサ・シュヴァイゲル:これがピュアエグよ!
七星ミルキ:触手対策もバッチリ
サマンサ・シュヴァイゲル:やるじゃないの…!
GM:自動触手の分も上げてね
サマンサ・シュヴァイゲル:あがってるぜOK!

   介護オートマタ×3[6]
    大型建造重機[6]

      15m

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/83]

       5m

【LV3】ミルキ[7/92] 【LV3】ヨダカ[7/119]
【LV3】エニュオ[6/103]

GM:次は行動値7のヨダカ&ミルキの手番。
斑鳩ヨダカ:どちらから動きましょう?
七星ミルキ:じゃあ私から露払いをしましょう
斑鳩ヨダカ:お願いします~
七星ミルキ:はぁい
七星ミルキ:マイナーで移動!ジウォンちゃんのエンゲージに!

  介護オートマタ×3[6]
   大型建造重機[6]

      15m

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/83]
 【LV3】ミルキ[7/92] 

       5m

 【LV3】ヨダカ[7/119]
 【LV3】エニュオ[6/103]

七星ミルキ:メジャー【EX:日々の成果を見せます!】《スキルフォーカス》《神機妙算》。
七星ミルキ:オートマタと建造機に範囲攻撃します。
七星ミルキ:判定!
七星ミルキ:5dx10+19
DoubleCross : (5DX10+19) → 9[3,3,5,8,9]+19 → 28

七星ミルキ:リアクションどうぞ
大型建造重機:アワワワワ(ヨッシー)
大型建造重機:回避を試みましょう。
七星ミルキ:なにっ その巨体で…!
大型建造重機:15dx
DoubleCross : (15DX10) → 10[1,1,4,4,6,6,7,7,8,8,8,8,9,10,10]+10[4,10]+10[10]+9[9] → 39

七星ミルキ:?
大型建造重機:え~~っ
七星ミルキ:うそでしょ
エニュオ・デュカキス:15個も振りやがる
サマンサ・シュヴァイゲル:は????
七星ミルキ:こら~~~!
大型建造重機:肉体は15あります
七星ミルキ:しになさ~~~い!
斑鳩ヨダカ:なんてことだ
大型建造重機:だが3回もクリティカルするとは……
サマンサ・シュヴァイゲル:なんだそのムチムチボディは
大型建造重機:ムチッムチッ
七星ミルキ:ホントはモビルファイターなんじゃないの?
サマンサ・シュヴァイゲル:ふざけているのか~~
サマンサ・シュヴァイゲル:これはもう仕方ない…相手に女神が微笑んだ…
七星ミルキ:委員長…!私に勇気をくれ…!
大型建造重機:まあどっちにしろ他のオートマタがカバーする予定だったんですがね
七星ミルキ:HAHAHA
介護オートマタ:なのでオートマタは、一体が別の一体をかばって
七星ミルキ:や~~ん
介護オートマタ:残り一体はそのまま食らおう。《イベイジョン》でどうせ当たるし
GM:ダメージをどうぞ
七星ミルキ:3d10+26+1d10 装甲有効
DoubleCross : (3D10+26+1D10) → 26[10,10,6]+26+10[10] → 62

七星ミルキ:62点です
エニュオ・デュカキス:でっかい
介護オートマタ:強スンギ
七星ミルキ:そしてレッテンの反動を受けます
七星ミルキ:七星ミルキのHPを1D10(→ 4)減少(1 → -3)
介護オートマタ:オートマタ2体が消し飛びます
七星ミルキ:リザレクト
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(92 → 95)
七星ミルキ:七星ミルキのHPを3に変更(-3 → 3)
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を5増加(95 → 100)
七星ミルキ:メジャー上げて丁度100!
GM:フフフ……だが忘れちゃいないだろうね
GM:ミルキちゃんも今感染レベル3を持ってるんだぞ
七星ミルキ:くっ……!

  介護オートマタ[6]
   大型建造重機[6]

      15m

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/83]
 【LV3】ミルキ[7/100] 

       5m

 【LV3】ヨダカ[7/119]
 【LV3】エニュオ[6/103]

GM:続いてヨダカさんの手番になります。
斑鳩ヨダカ:はーい
斑鳩ヨダカ:ライトスピード……残しておくか
斑鳩ヨダカ:マイナー、飛行状態で戦闘移動、ジウォンさんたちにエンゲージします。

  介護オートマタ[6]
   大型建造重機[6]

      15m

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/83]
 【LV3】ミルキ[7/100] 
 【LV3】ヨダカ[7/119]

       5m

 【LV3】エニュオ[6/103]

斑鳩ヨダカ:メジャー、NS『星霜圏』。《コンセントレイト》+《俊足の刃》で白兵攻撃。
斑鳩ヨダカ:13dx7+4
DoubleCross : (13DX7+4) → 10[1,1,1,2,5,5,6,8,8,8,8,9,10]+10[2,5,5,5,8,10]+10[3,9]+1[1]+4 → 35

斑鳩ヨダカ:もちろん対象はジウォンさんです
ソ・ジウォン:勿論ガード。《スプリングシールド》だ。
斑鳩ヨダカ:SS『AST-E-ROID』 最後のフォールンサラマンダー
斑鳩ヨダカ:4D10+17+2D10
DoubleCross : (4D10+17+2D10) → 28[8,10,2,8]+17+4[2,2] → 49

斑鳩ヨダカ:装甲有効です~
ソ・ジウォン:《ひらめきの盾》。さらに10点軽減します。
ソ・ジウォン:やや苦しんでいる!なかなかの火力だ
斑鳩ヨダカ:侵蝕は+5で124点。以上です!
GM:では続いてエニュオさんの手番。行動値6です。
エニュオ・デュカキス:はい、マイナーで“特義兵装転送“《骨の剣》《死招きの爪》 素手のデータを変更
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を6増加(103 → 109)
エニュオ・デュカキス:メジャー、“特殊攻動Lv1”《Cオルクス》《ディストーション》《一閃》
エニュオ・デュカキス:全力移動でジウォンさん、斑鳩さん、サマンサ先生のエンゲージへ入りそのままジウォンさんに攻撃!
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を6増加(109 → 115)
エニュオ・デュカキス:命中判定前に《援護の風》、+4D
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2増加(115 → 117)
エニュオ・デュカキス:14dx7+1
DoubleCross : (14DX7+1) → 10[1,2,3,5,5,5,6,7,7,7,8,8,8,9]+10[3,3,3,5,6,9,9]+10[8,9]+10[3,10]+1[1]+1 → 42

ソ・ジウォン:ガード。《スプリングシールド》。
エニュオ・デュカキス:ダメージへ!
エニュオ・デュカキス:5d10+35
DoubleCross : (5D10+35) → 25[2,2,4,8,9]+35 → 60

エニュオ・デュカキス:諸々有効の60で
ソ・ジウォン:ええ~~っ強い!なんてことだ……ちょうど死んでしまう……
ソ・ジウォン:……ので、あえて《ひらめきの盾》は使用しない!
ソ・ジウォン:戦闘不能になり、《魔獣の証》で復活します。
エニュオ・デュカキス:クレバーな
七星ミルキ:インテリ獣め
ソ・ジウォン:ノイマンなんだぜ
サマンサ・シュヴァイゲル:intelligence monster…
斑鳩ヨダカ:さかしい!
GM:行動値6、マシーンどもの手番。
大型建造重機:コンテナの積み込みを行います。2ラウンド目には搬入を完了します。
介護オートマタ:建造重機を守るために待機。
エニュオ・デュカキス:やっべぇー!
七星ミルキ:ぎゃぁー!

  介護オートマタ[6]
   大型建造重機[6]

      15m

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/83]
 【LV3】ミルキ[7/100] 
 【LV3】ヨダカ[7/124]
 【LV3】エニュオ[6/103]

サマンサ・シュヴァイゲル:うそやろこいつら!
斑鳩ヨダカ:なにーっ
七星ミルキ:打ち漏らしロボ共!
サマンサ・シュヴァイゲル:ぜんぜんプロレスしようとしねえ!
GM:積み込めば勝ちなんだもん
サマンサ・シュヴァイゲル:なんだもんじゃないのだ
七星ミルキ:クソッ さてはノイマンか
GM:もんもーん
GM:こいつらはマシーンだからエフェクトとか使えないのでね
サマンサ・シュヴァイゲル:シャックス!?
斑鳩ヨダカ:逃げるな―ッ 戦え―ッ
GM:賢く戦うマシーンさ
GM:ということで第1ラウンド終了。おや?生き物のみなさんは感染しているみたいですね……
GM:9ダメージを受けてもらいます。
サマンサ・シュヴァイゲル:うおおお!
ソ・ジウォン:痛い!痛いよう!
七星ミルキ:ナマーッ!
斑鳩ヨダカ:HP18に
サマンサ・シュヴァイゲル:アリト先生のロイスを昇華して重圧を解除!
サマンサ・シュヴァイゲル:デモンズウェブをエニュオちゃんに使用!
エニュオ・デュカキス:先生!!
GM:あっそういうことする!?
GM:確かにHPダメージだから……やれるのか!
エニュオ・デュカキス:驚きの発想
七星ミルキ:死にますのでジウォンちゃんに「ソ・ジウォン ◯P興味/N心配」で取得して昇華!12で立ち上がります
サマンサ・シュヴァイゲル:9-8d10
DoubleCross : (9-8D10) → 9-51[7,4,7,10,3,10,2,8] → -42

サマンサ・シュヴァイゲル:圧倒的軽減!!
GM:減りすぎ~~(邪毒IKKO)
斑鳩ヨダカ:すっごいぜ
サマンサ・シュヴァイゲル:こっちは大人しくぶっ倒れます
七星ミルキ:七星ミルキのHPを12に変更(3 → 12)
サマンサ・シュヴァイゲル:83+1d10
DoubleCross : (83+1D10) → 83+5[5] → 88

エニュオ・デュカキス:ありがとう先生…
七星ミルキ:先生~!
サマンサ・シュヴァイゲル:でもって2上昇の90
サマンサ・シュヴァイゲル:低燃費!
GM:やっぱ強えわ
GM:では演出に入っていきましょう。



ソ・ジウォン:「あたしは……言ってたはずだよ……」
ソ・ジウォン:扉の前に立ちふさがりながらも、息を荒げている。
ソ・ジウォン:片腕だけが、不随意に痙攣しているように見える。
ソ・ジウォン:「あたしには、みんなに言ってなかったことがいくつも……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃん……!無理したらダメよ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:手を伸ばし、近づこうとする
ソ・ジウォン:バヂュッ!!!
ソ・ジウォン:片腕が、暗青色の嚢胞と化して膨れ上がる。
ソ・ジウォン:「カナートスの生徒は、患者なんだ……医者や、看護師をやってても…………みんな……」
ソ・ジウォン:「……あたしだって」
サマンサ・シュヴァイゲル:「――ッ!」
ソ・ジウォン:ずるり、と髪が伸びる。地面につくような長さに成長している。
ソ・ジウォン:背中が異様に盛り上がり、少女のシルエットが崩れていく。
七星ミルキ:「ジウォンちゃん……ッ!」
七星ミルキ:ムリに動こうとした反動でガクリ、と膝から力が抜ける。
斑鳩ヨダカ:「体が、成長している……?」
ソ・ジウォン:「獣化……既存の生命体の遺伝子を模倣する、キュマイラ、でも……」
ソ・ジウォン:「……正常に……体の器官が、形成されない、ことがある……」
ソ・ジウォン:ゴボ、ゴバッ、バヂュッ!
ソ・ジウォン:人体の出来損ないを継ぎ合わせたような細胞で構成された、不定形の怪物と化す。

ソ・ジウォン:「攻性症例216:獣化細胞分化不全」
ソ・ジウォン:――――ゴバッ!!
ソ・ジウォン:尾か、触手のような器官が弾けて伸び、
ソ・ジウォン:管制室内の全員を食い破ろうとする。
サマンサ・シュヴァイゲル:「うおおおおおおーっ!!」
七星ミルキ:「くっ……!」
七星ミルキ:ハンマーを盾に、なんとか体を守ろうとする。
斑鳩ヨダカ:「っ、閉所では逃げ場が……!」
エニュオ・デュカキス:「……先生!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ずおおおおおっ!
サマンサ・シュヴァイゲル:呼応するように、天井近くまで巨体が伸びあがる!
サマンサ・シュヴァイゲル:ばぢばぢばぢばぢっ!!
ソ・ジウォン:ドスドスドスドスッ!!
ソ・ジウォン:骨とも触手とも付かない攻撃肢が次々と突き刺さる。
ソ・ジウォン:阻んでいるサマンサの単純な体積の大きさのために、他の者にまで到達できないのだ。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ッ!まだ、まだぁ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:触手の怒涛を受け止めながら、猛攻を抑え込み。前進する。
ソ・ジウォン:「なんで……こんなことが、できるの……!」
ソ・ジウォン:増殖異常を起こす細胞が体内へと入り込み、食い破ろうとしているのが分かるだろう。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ハーッ、ハーッ」
サマンサ・シュヴァイゲル:そして怪物と化したジウォンへと
サマンサ・シュヴァイゲル:抱きしめるように組み付く。
ソ・ジウォン:「せ……先生は……平気で他の人をかばえるんだね!」
ソ・ジウォン:「健康だから、そんなことだって苦しくもなんともないんでしょう!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ううん、違うわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生も言われてきたわ……図体ばっかりデカい木偶の坊の役立たずだって」
サマンサ・シュヴァイゲル:「自分ではどうにもならないことなのに、毎日が苦しくて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ウスノロで、邪魔で、目障りだって」
サマンサ・シュヴァイゲル:「死んでしまいたいって思って暮らしてきたわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:涙をためながら、ジウォンの瞳を覗き込む。
サマンサ・シュヴァイゲル:「でも、今は違う」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんは私を頼ってくれた、ぺテラちゃんは私の手を握ってくれた」
サマンサ・シュヴァイゲル:「それが嘘だとしても、隠し事があるって自分で言うのは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「話したい気持ちがあったからだわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「だからがんばれるの……!全然痛くなんてないわ」
ソ・ジウォン:「適当な、ことを、言うなッ!!」巨大化したサマンサに匹敵する体躯で、押し返そうとする。
サマンサ・シュヴァイゲル:「適当なんかじゃない!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんな、きっとそうやって毎日を生きているのよ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ほんの少しの思い出が、死にたい気持ちを遠ざけてくれる!」
ソ・ジウォン:「じゃあいつ終わるの!?痛みに耐える日が!死にたいと思う日が!」
ソ・ジウォン:「あたしだって、ずっと頑張ってきた……ずっと!」
ソ・ジウォン:「けれど、いつか限界が来るんだ!誰だって……人間である以上、絶対に!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「わからないわ!先のことなんて……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「だけど、人をおどかすことは、自分で怖いものになろうとするのは」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あなたの未来を真っ暗にしてしまう!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんにも、ぺテラちゃんにも、もう誰のことも傷つけさせない!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ぬぉおおおおおおーっ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:一歩も引かず、巨人と怪物は押し合う!
GM:……後方。生徒達3人は、その姿を見るだろう。
GM:襲いかかろうとしている脅威を、サマンサ・シュヴァイゲルが体一つで食い止めている。
斑鳩ヨダカ:「……ミルキさん!」
斑鳩ヨダカ:「……コンテナのお薬を、お願いします…っ!あれは、ジェネシスにとって本当に大事な……!」」
七星ミルキ:「わかりました……!」大槌の柄をしかと握る。
七星ミルキ:先生の背中を追うように走り出す。ガガガ、と大槌を引きずるようにしながら。
七星ミルキ:巨人と怪物が組み合う足元に疾駆。ベルトから取り出したカートリッジを大槌の柄に装填。
七星ミルキ:「いまの、うちに……!」
七星ミルキ:打面が赤熱。チャージ完了。
七星ミルキ:「行って!」振りかぶり
七星ミルキ:振り下ろす。
七星ミルキ:ダダダダダァン!! 空振りのように見えるその動作に、破壊的な音が混ざる。
七星ミルキ:「────『根走り』!」
GM:僅かな間隙だったが、射線は通っている。入り組んだプラントの構造を縫って階下――
七星ミルキ:空気が押し出されるように、衝撃波が伝播。
七星ミルキ:無形の衝撃が機械を一掃しようとして……
介護オートマタ:――ゴギャ!
介護オートマタ:同時に配管の隙間から飛び出した介護オートマタが射線上に出現した。
介護オートマタ:衝撃波にすり潰されるように消滅する。
七星ミルキ:「あっ…!」
介護オートマタ:空気を伝播する衝撃波は障害物の存在に著しく弱い。
大型建造重機:重機の装甲は大きく凹んだ。だが、内部構造まで衝撃を与えられたとは思えない。
七星ミルキ:縦列に並んだ対象には、真価を発揮しない。
七星ミルキ:「私の戦い方は、まだ見せてなかったんですけどね……」
七星ミルキ:大仰なハンマーは至近の射程を意識させる。その初見殺しのつもりだったが。
"死神":〈……やれやれ。危ねえ危ねえ〉
"死神":〈あの状況から抜け目なく射線を見つけ出すとはなあ〉
七星ミルキ:「そちらこそ……反応が迅速ですね」
七星ミルキ:「経験ってやつですか?」
"死神":〈俺だってビックリだよ。まさかハンマーから弾が飛び出すたあ思わねえ〉
"死神":〈偶然だ。偶然……いや〉
"死神":〈……ここ一番で失敗しちまったら、ソ・ジウォンやペテラ・アズテックに合わせる顔がねえんでな。……いや、俺には最初から顔なんざねえか〉
"死神":〈俺なりに『必死』にやったってことにしておいてくれ〉
七星ミルキ:「なんとなく、そう言われる気はしてました……!」
七星ミルキ:ガション、と中身を失ったカートリッジを排莢した。
七星ミルキ:衝撃の余波で髪がそよぐ。その背後に動きを感じていた。
ソ・ジウォン:ジウォンとサマンサの押し合いも、趨勢が動こうとしていた。
ソ・ジウォン:「体格で……あたしに、張り合えたとして」
ソ・ジウォン:「所詮、あなたは兵器じゃあない……!」
ソ・ジウォン:バキ、バキ、バキ
サマンサ・シュヴァイゲル:「ううっ……ぐ……!」
ソ・ジウォン:押し合っている力自体は互角だ。
ソ・ジウォン:だが、ジウォンの細胞増殖には際限がない。掴み合っている部分を囲い込むように器官を増やし
ソ・ジウォン:サマンサを組み伏せようとしている。いずれバランスが決壊するだろう。
サマンサ・シュヴァイゲル:「まだ……まだよ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あなただって、兵器なんかじゃない」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あなたはジウォンちゃん!看護婦さんでしょ!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「プロレスやってたんだもの!看護婦さんには先生負けないわ!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:押し込まれつつも叫ぶ。
斑鳩ヨダカ:装甲がひしゃげるほどの余波。搬入作業には僅かな支障があるはずだ。
斑鳩ヨダカ:「……いいえ、そう信じる」
斑鳩ヨダカ:「この時間を無駄にはしません。ジウォンさん、あなたと――」
斑鳩ヨダカ:「ジェネシスわたしたちの交渉のために!」
斑鳩ヨダカ:槍を構え、ジウォンの元へと近づく。
斑鳩ヨダカ:「……営業の鉄則って言われるもの、色々あるんです」
ソ・ジウォン:「斑鳩ヨダカ……!」反応し、叩き潰すこともできたかもしれない。
ソ・ジウォン:だが、今は増殖器官も含めて全力でサマンサを抑えこまなければならない状況だった。
斑鳩ヨダカ:「『まずは同意せよ』『目を見てはきはきと話す』『相手の気持ちに立つ』……どれも苦手でしたけど、それなりに身に付けてきました」
斑鳩ヨダカ:「でも一つだけ。『事前に到達点を決める』……これだけは」
斑鳩ヨダカ:「私、無視するようにしてきました」
斑鳩ヨダカ:弱々しく迎撃に伸びた触手を一本、掴む。
斑鳩ヨダカ:「ん、づっ―――」細胞への浸潤が起きるのは気に留めない。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ヨダカちゃん!?」
ソ・ジウォン:「その一本を……千切るつもりなら」
ソ・ジウォン:「意味なんてないわ。私の体は……そんな単純な構造じゃない」
斑鳩ヨダカ:「いいえ――これは貴方と話をするために掴んだ”手”です」
斑鳩ヨダカ:「私がそう決めました」
斑鳩ヨダカ:ぐぐ、んと
斑鳩ヨダカ:ジウォンの体を重圧が襲う。
斑鳩ヨダカ:まるで、突如として重力が数倍に膨れ上がったかのような。
ソ・ジウォン:「グ……ガブッ、ウッ……!!」
ソ・ジウォン:肉体の体積が膨れ上がるほど、それを支える構造への負荷は大きくなる。
ソ・ジウォン:その負荷を、さらに数倍に加算した時……
斑鳩ヨダカ:異形の体の趨勢は失われる。
斑鳩ヨダカ:……斑鳩ヨダカが操る異能は些細な2つ。ハヌマーン由来の反射神経と、自身とその設置点のみに作用する重力操作。
斑鳩ヨダカ:サマンサ先生を拾い上げたのと逆のことをしてみせた。
斑鳩ヨダカ:「これで、まずは商談につける」
ソ・ジウォン:ゴ シャ  !!
ソ・ジウォン:その傍らで、ジウォンの巨体が床に叩きつけられる。
斑鳩ヨダカ:「ジウォン様。相手に要求を呑ませるだけの営業は0点です」
ソ・ジウォン:「グゥゥッ…………い……いいえ。あなた達は……呑むしかないはず……!」
ソ・ジウォン:「全員を助けられる道があると分かっているなら」
ソ・ジウォン:「選ばずに……いられるはずがない……!!」
ソ・ジウォン:ボゴ、ボゴ
ソ・ジウォン:破砕された器官を再生しようとする――
エニュオ・デュカキス:再生途中であった器官が吹き飛ぶ。残った一人、近づいていたエニュオの踏み込みに合わせた衝撃が触手とジウォンの体躯の一部を削る
ソ・ジウォン:「……!!」
エニュオ・デュカキス:「お疲れ様です、斑鳩さん」
ソ・ジウォン:「どうして……!そこまでして、イースターエッグを守りたいの!?」
ソ・ジウォン:「病の苦しみに比べたら……そんなくだらない、、、、、ものを……!」
斑鳩ヨダカ:脂汗を滲ませ、エニュオに目だけで会釈をする。かなり無理な能力の使用だ。
エニュオ・デュカキス:「……知らないものの価値を無駄だと切り捨てるのは容易です。私でも、説明を受けて何に使えるのか疑問に思う製品は多く見ました」
エニュオ・デュカキス:「イースター・エッグを守るのは、オフィサーの幹部としての業務です。如何なることがあろうとこれを他に渡すわけにはいかない」
エニュオ・デュカキス:「ですが、それ以上に私自身の興味のため。私はこうしている」
ソ・ジウォン:「冷徹ね……オフィサー長官……!」
ソ・ジウォン:「あなたみたいに意思の強い人が、カナートスにいれば」
ソ・ジウォン:「心をすり減らさずに済んだんでしょうね」
エニュオ・デュカキス:「強くはありませんよ。ただひとつのことを、信じて立っているだけです」
エニュオ・デュカキス:「ソ・ジウォン、貴方の抱えている“話していないこと”を聞くためです」
ソ・ジウォン:「………」
エニュオ・デュカキス:「言ったはずですよ。“特許庁の長官として、貴方の価値を信じます”」
エニュオ・デュカキス:「騙されたのは私の落ち度です」
エニュオ・デュカキス:「先生や七星さんのように寄り添うことは難しい。私にできるのは」
エニュオ・デュカキス:「今日この日まで、貴方達が積み上げたことを見て。それを如何にして繋げることができるか」
エニュオ・デュカキス:頭上に浮かぶ十字冠。球体に二重の輪。それらを抑えるよう突き立てられた鉄の杭。
エニュオ・デュカキス:「この出来事で、それが表に出ることなく終わってしまえば」
エニュオ・デュカキス:「全ての可能性は潰える。それは我々にとって、大きな損失になるでしょう」
エニュオ・デュカキス:杭が消える。ひとつ、ふたつ、日輪のようだった輪を抑えていた制御棒が抜け落ち
エニュオ・デュカキス:「ソ・ジウォン。私は貴方を信じられなくても、貴方の価値を信じます」
エニュオ・デュカキス:「申し訳ありませんが、そのために。もう一度しっかり話すために」
エニュオ・デュカキス:「これが必要と言うなら、戦いましょう」
ソ・ジウォン:「言われ、なくても……」バキ、バギ、バギ
ソ・ジウォン:「少なくとも――あなたを意識不明にすれば、新しい薬品を作ることはできない!」
ソ・ジウォン:不定形の肉体の体積が、偏っていく。
ソ・ジウォン:体全体が、まるで握り込まれた拳のように変形している。
エニュオ・デュカキス:排気──体内の酸素/踏み込み=視線は一点=右拳
エニュオ・デュカキス:制御棒が消失。残る本数は4。
エニュオ・デュカキス:がちり、とありもしない音が聞こえて。組みあったそれは、球体を貫いた二つの十字を造り上げて
ソ・ジウォン:「飛び散れ」
ソ・ジウォン:バ チ ン ! !
エニュオ・デュカキス:「──“Lv2”」
エニュオ・デュカキス:撃ちだされた肉塊を。わずか数十センチの動作のみで振るわれた右拳が粉砕する
ソ・ジウォン:バ ジャ ッ !
ソ・ジウォン:「……!!!」
エニュオ・デュカキス:「私にも、話していないことがあります」
エニュオ・デュカキス:「これだけの用意をしてやっと“かつての自分”と同じ形まで練り上げられた」
エニュオ・デュカキス:頭上に浮かぶ神聖二重冠が臨界を迎えた動力炉のように、熱と光を浮かばせる
エニュオ・デュカキス:「続きをしましょう。諦めるのは、まだ早い」
"死神":〈13番プラント実験部隊〉
"死神":〈ソ・ジウォン。エニュオ・デュカキスは……お前さんと同じ『兵器』だ〉
"死神":〈戦闘性能のポテンシャルならカナートスの生物兵器以上かもしれん〉
ソ・ジウォン:「今、更……その程度の、ことで!!」
ソ・ジウォン:さらに限界を越えて、肉体を急速再生させる。
"死神":〈そうだとも。格上に勝つにはどうすればいい?〉
"死神":〈――『必死さ』だ。必死に取り組んでこそだろうよ……〉



GM:第2ラウンドの処理に入っていきますが、その前に
GM:第1ラウンド最後のサマンサ先生の手番を飛ばしていたので、改めて処理します。
サマンサ・シュヴァイゲル:あ、ほんとじゃん!
サマンサ・シュヴァイゲル:マイナーで重圧解除!ロイス昇華は取り消しで!
サマンサ・シュヴァイゲル:よろしければ以上!
GM:メジャーで攻撃アクションはないから飛ばしてしまったのだ
GM:■第2ラウンド
GM:セットアップはありません。
サマンサ・シュヴァイゲル:なし!
エニュオ・デュカキス:なしです!
斑鳩ヨダカ:ないです~
七星ミルキ:なし!

  介護オートマタ[6]
   大型建造重機[6]

      15m

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/90]
 【LV3】ミルキ[7/100] 
 【LV3】ヨダカ[7/124]
 【LV3】エニュオ[6/117]

GM:行動値8。ジウォンの手番です。
ソ・ジウォン:マイナーなし。
ソ・ジウォン:《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《妖の招き》《エンタングル》《吸収》《崩壊の一点》《怒涛の大蛇》。対象はPC全員。
ソ・ジウォン:16dx7+6 HPダメージ時、エンゲージへ移動、重圧、ラウンド中ダイス-3個、防具ひとつを破壊
DoubleCross : (16DX7+6) → 10[1,1,2,3,3,3,3,3,4,4,5,6,7,8,8,10]+10[2,3,8,10]+10[5,10]+10[9]+3[3]+6 → 49

サマンサ・シュヴァイゲル:ガード!自動触手!
エニュオ・デュカキス:どうせ食らったら即死、ドッジを試みます
斑鳩ヨダカ:ドッジチャレンジで
エニュオ・デュカキス:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 9[2,4,7,9] → 9

斑鳩ヨダカ:5dx
DoubleCross : (5DX10) → 10[1,5,8,9,10]+3[3] → 13

エニュオ・デュカキス:仕方ない!
サマンサ・シュヴァイゲル:崩れずの群れでエニュオちゃんをカバー!
七星ミルキ:回避!
七星ミルキ:5dx-1>=49
DoubleCross : (5DX10-1>=49) → 10[2,3,3,4,10]+2[2]-1 → 11 → 失敗

七星ミルキ:結構頑張りミルキ
エニュオ・デュカキス:先生ありがとう!
ソ・ジウォン:頑張ったなあ
ソ・ジウォン:応援ありがとう
ソ・ジウォン:5d10+18
DoubleCross : (5D10+18) → 33[1,6,7,10,9]+18 → 51

ソ・ジウォン:ダメージを受けたPCは、防具が破壊されます。ラウンド中のダイスが-3個されます。重圧を受けます。
七星ミルキ:やーん。エニュオさんのロイス昇華で立ち上がります。HP12。
七星ミルキ:そしてきぐるみさんが壊れ、行動値が8に。
サマンサ・シュヴァイゲル:このダメージなら……うーむ
サマンサ・シュヴァイゲル:上振れを狙ってみるか
サマンサ・シュヴァイゲル:ヨダカちゃんにデモンズウェブ!
サマンサ・シュヴァイゲル:51-8d10
DoubleCross : (51-8D10) → 51-46[10,9,3,10,5,4,2,3] → 5

サマンサ・シュヴァイゲル:5ダメージだこら!
七星ミルキ:すごい
エニュオ・デュカキス:上振レディだ
七星ミルキ:タッパも出目も高いねぇ!
斑鳩ヨダカ:すごい!!
GM:すごいや!生存でしょうかね
GM:デバフは受けるが
斑鳩ヨダカ:残りHP13で生存です
サマンサ・シュヴァイゲル:9以上残った…!
斑鳩ヨダカ:空いていたロイス枠でジウォンさんへのロイスを誠意/憤懣で取得しておきます
サマンサ・シュヴァイゲル:賭けに勝ったぜ
GM:サマンサ先生はブチくらいな
サマンサ・シュヴァイゲル:しにまーす!それでも96だ!
サマンサ・シュヴァイゲル:96+1d10
DoubleCross : (96+1D10) → 96+4[4] → 100

サマンサ・シュヴァイゲル:おいしくない!
サマンサ・シュヴァイゲル:デバフも大人しく受けまーす

  介護オートマタ[6]
   大型建造重機[6]

      15m

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/100]
 【LV3】ミルキ[7/100] 
 【LV3】ヨダカ[7/124]
 【LV3】エニュオ[6/117]

GM:手番は行動値7!ミルキちゃんorヨダカちゃんだ
七星ミルキ:では行きます!
斑鳩ヨダカ:おまかせします!
七星ミルキ:マイナーで【SS:全弾装填】《ポルターガイスト》武器破壊してシーン中の攻撃力を+26。エピックの効果で武器破壊無効
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を3増加(100 → 103)
七星ミルキ:メジャー【EX:日々の成果を見せます!】《スキルフォーカス》《神機妙算》
七星ミルキ:介護と大型ロボ共に範囲攻撃!
七星ミルキ:二重冠の効果も起動!
GM:うおおおおおお
七星ミルキ:えーっと
七星ミルキ:・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
七星ミルキ:これだ!回避などさせるものか!
大型建造重機:そんなあ
七星ミルキ:10点上昇。達成値を+30します。
大型建造重機:ボク、何も悪いことしてない
七星ミルキ:えぇ。これからさせないのです
大型建造重機:ちょっと見た目がボスっぽいだけの大型トラックなのに
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を10増加(103 → 113)
七星ミルキ:えーっと、ダイスが3個減って…
サマンサ・シュヴァイゲル:その見た目、悪ですね!
七星ミルキ:2dx10+21+30
DoubleCross : (2DX10+51) → 7[4,7]+51 → 58

七星ミルキ:怖いなぁ。。リアクションなどどうぞ。
大型建造重機:ウワー!
大型建造重機:15dx
DoubleCross : (15DX10) → 10[1,2,4,4,5,6,6,6,7,7,8,8,8,10,10]+6[1,6] → 16

大型建造重機:だめだあ
七星ミルキ:だから頑張り過ぎだ!
エニュオ・デュカキス:回さないで怖い
介護オートマタ:こっちも《イベイジョン》で10なので命中
七星ミルキ:では命中時、ダメージ前に想い人:《未定》の使用を宣言します。
七星ミルキ:未指定の部分にロイスを指定し、装甲・ガード無視。カバーリング不可。
七星ミルキ:指定するのはペテラちゃん!お前だ!
七星ミルキ:受け取れー!
ペテラ・アズテック:わ、私……?(ドキッ)
七星ミルキ:6d10+52+1d10 装甲無視、ガード無視、カバーリング無視。
DoubleCross : (6D10+52+1D10) → 28[10,1,5,9,2,1]+52+5[5] → 85

七星ミルキ:ちょっと低め。どうだ!
大型建造重機:耐えられるわけがない!HPは52。粉砕されます!
介護オートマタ:介護オートマタも同様。破壊されます。
七星ミルキ:シャイッ☆
七星ミルキ:反動を受けます。
七星ミルキ:七星ミルキのHPを1D10(→ 6)減少(12 → 6)
七星ミルキ:メジャー分。
七星ミルキ:七星ミルキの侵蝕率を5増加(113 → 118)

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/100]
 【LV3】ミルキ[7/118] 
 【LV3】ヨダカ[7/124]
 【LV3】エニュオ[6/117]

GM:続いて手番はヨダカさん!もう敵はジウォンちゃんだけだ!
斑鳩ヨダカ:そういえば範囲なのでした
斑鳩ヨダカ:マイナーで斥力跳躍、飛行状態になってダイスだけ獲得
斑鳩ヨダカ:メジャー:『星霜圏』 《コンセントレイト》+《俊足の刃》で白兵攻撃!
斑鳩ヨダカ:8dx7+4
DoubleCross : (8DX7+4) → 10[2,2,4,5,6,6,7,9]+5[4,5]+4 → 19

斑鳩ヨダカ:ダイスがたりない~~~
サマンサ・シュヴァイゲル:ゲェーッ
エニュオ・デュカキス:ここは行きますかね
GM:長官……!
エニュオ・デュカキス:《妖精の手》、振り足しで
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を4増加(117 → 121)
GM:あんた……カッコいいよ
斑鳩ヨダカ:長官~!
サマンサ・シュヴァイゲル:頼りになりすぎ!
斑鳩ヨダカ:1dx7+24
DoubleCross : (1DX7+24) → 6[6]+24 → 30

斑鳩ヨダカ:これであってるかな
七星ミルキ:あってるよ~
斑鳩ヨダカ:30の大台に乗ったぜ
エニュオ・デュカキス:やった、キリがよくなった
斑鳩ヨダカ:侵蝕+6で130に
斑鳩ヨダカ:リアクションなど!
ソ・ジウォン:ガード。ですが……
ソ・ジウォン:《スプリングシールド》は回数切れで使えない。破壊の爪のガード値と勝負だ!
斑鳩ヨダカ:ダメージロール!
斑鳩ヨダカ:4D10+17
DoubleCross : (4D10+17) → 9[1,4,2,2]+17 → 26

ソ・ジウォン:そのダメージなら……
ソ・ジウォン:《ひらめきの盾》でギリギリ残る!さっきの温存が功を奏した!
サマンサ・シュヴァイゲル:なんだとぉ!
サマンサ・シュヴァイゲル:しぶとい…!
斑鳩ヨダカ:出目がよくないよ~っ
斑鳩ヨダカ:5以上がひとつもない 以上です!
七星ミルキ:インテリビーストがよぉ~!
ソ・ジウォン:ハァハァ、スプリングシールドもなくなったしひらめきの盾もなくなったし
ソ・ジウォン:軽減手段は破壊の爪でガードするだけだ!次はどいつだこのやろ~!
エニュオ・デュカキス:私だ!

  【LV3】ジウォン[8]
 【LV3】サマンサ[5/100]
 【LV3】ミルキ[7/118] 
 【LV3】ヨダカ[7/124]
 【LV3】エニュオ[6/117]

エニュオ・デュカキス:では。マイナーなし、メジャーでジウォンさんへ白兵攻撃
エニュオ・デュカキス:“特殊攻動Lv1”《Cオルクス》《ディストーション》
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を4増加(121 → 125)
エニュオ・デュカキス:二重冠の効果を発動、侵蝕率を5点上昇させて達成値を+15します
エニュオ・デュカキス:判定前に《援護の風》を使用して+4D
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を5増加(125 → 130)
エニュオ・デュカキス:エニュオ・デュカキスの侵蝕率を2増加(130 → 132)
エニュオ・デュカキス:14dx7+16
DoubleCross : (14DX7+16) → 10[2,3,3,3,4,4,5,6,7,7,7,8,9,10]+10[2,5,7,7,9,10]+10[1,5,6,7]+10[8]+4[4]+16 → 60

ソ・ジウォン:素ガード!ダメージをどうぞ
エニュオ・デュカキス:7d10+35
DoubleCross : (7D10+35) → 43[10,6,5,2,6,6,8]+35 → 78

エニュオ・デュカキス:諸々有効の78!
ソ・ジウォン:あの……さっきのヨダカさんの攻撃でHP4しか残ってなかったんですよね
ソ・ジウォン:そこまでやらなくても……
ソ・ジウォン:HPは-74。復活エフェクトはありません。
ソ・ジウォン:戦闘終了です。
サマンサ・シュヴァイゲル:ジウォンちゃーん!
斑鳩ヨダカ:わーいわーい
七星ミルキ:やったー



GM:戦闘と破壊の余波は、管制室のみならずプラント自体にまで波及しかねない。
GM:そうでなくとも、今進行しているSMITの病状次第では、全員が戦闘不能になる。
ソ・ジウォン:「ハァ、ハァ……」
ソ・ジウォン:ズル、ズルルッ
ソ・ジウォン:エニュオに破壊され飛び散った組織を再生させながらも
ソ・ジウォン:必死で、重機への射線を遮るように立ちふさがる。
ソ・ジウォン:「醜い、と」
ソ・ジウォン:「思っているでしょう……こんな姿になって、信頼を裏切ってまで……」
ソ・ジウォン:「あたしはもう、疲れた」
ソ・ジウォン:「誰も救えないまま、目の前で皆が苦しんでいく……」
ソ・ジウォン:バヂッ!!
ソ・ジウォン:牙のような硬質の肋骨が開く。
ソ・ジウォン:「先生……生徒が苦しむのが嫌なら、守ってみせてよ…………」突進しようとしていることが分かる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「――ッ!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:間合いを計り、大きく腕を開く。
ソ・ジウォン:――ド
ソ・ジウォン:    ギ  ャ  ッ  ! !
ソ・ジウォン:建物が大きく揺れるほどの衝撃!
サマンサ・シュヴァイゲル:「~~~~~ッッッ!!」
ソ・ジウォン:止めるものがいなかったなら、生徒はその質量で轢き潰されていただろう。
サマンサ・シュヴァイゲル:地面を深々と踏み抜きながら、
サマンサ・シュヴァイゲル:胴を骨の刃で抉られ、それでも踏みとどまる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「どうして」
サマンサ・シュヴァイゲル:「うう……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ううう~~ッ!うわああああ~~ッ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「どうしてそんなにわからずやなの!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「醜いとか、誰も救えないとか」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんは賢くて友達思いで、いい所がいっぱいある子なのに」
サマンサ・シュヴァイゲル:「そんなことない!そんなことない!そんなことない!」
ソ・ジウォン:「……ぐ、ううぅぅっ、うう……」ギリ、ビギッ
サマンサ・シュヴァイゲル:「そんなこと……ないんだからぁああああああッ!!わーーーーーッ!!!」
ソ・ジウォン:「泣かないで……」
ソ・ジウォン:「泣かないでよ……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「バカ!バカ!ジウォンちゃんがバカだからよ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「うううう~~っ!!」
サマンサ・シュヴァイゲル:バスタブをひっくり返したような大粒の雫を地面に滴らせながら、生徒と組み合い続ける。
"死神":〈大したやつだよ。ソ・ジウォン。作戦を果たしたとして、お前さんは〉
"死神":〈カナートスに戻れるあてなんてない。エニュオ・デュカキスを倒して、治療薬を回収するまで時間を稼いで……〉
"死神":〈……ジェネシスに捕縛される。俺が手を貸すに足る覚悟だった〉
"死神":〈それもこいつで終いだ。今、積み込みも完了する――〉
七星ミルキ:「それは」
七星ミルキ:「どうかな」
七星ミルキ:巨体同士がぶつかり合う側。戦闘の余波をモロに喰らいながら、それでも機械に目を向けている。
"死神":〈……〉
"死神":管制室のモニター越しに、七星ミルキの"射撃姿勢"を見る。
"死神":〈撃てるか?〉
"死神":〈そいつァカナートスの生徒の希望だ〉
七星ミルキ:ウィルスの侵食による発汗。動悸。めまい。コンディションは最悪に近くて、それでも関係ない。
"死神":〈少しでも外しちまったら、治療薬自体がおじゃんになるかもしれねえぜ〉
七星ミルキ:「そうだね。その責任は流石に取れないな……」
七星ミルキ:「だけど、見せてあげる」
七星ミルキ:神聖二重冠の発動に従い、十字冠が強く輝いた。

七星ミルキ:星図を構成する三つのリングの十字冠。夜空を映す青の双眸。
七星ミルキ:それらの中央に、新たな星が現れる。
七星ミルキ:七星ミルキの二重冠は星を戴く。
七星ミルキ:其れは遠くに輝くもの。焦がれ、手を伸ばすもの。
七星ミルキ:しかして、闇を照らしてくれるもの。
七星ミルキ:七星ミルキの側には常に、"希望"と呼ばれる星が寄り添っている。
七星ミルキ:「希望なんてのは、そんなに特別じゃなくて、どこにでもあって」
七星ミルキ:「……それに、簡単に壊れたりしないんだよ!」
AI音声:『────心拍数増大。体温上昇。瞳孔拡縮』ハンマーから機械音声が響く。
AI音声:『条件承認。規格適合』
七星ミルキ:打面のロック解除。中心として放射状に光の花弁が開く。
七星ミルキ:連装式カートリッジ型衝撃鎚『ひなぎく』
七星ミルキ:オーヴァードの根幹である『他者との絆』に着目し、特異性を機械的に再現する試み。
七星ミルキ:だからこそ、七星ミルキはこのハンマーを感情的に振るうように訓練されてきた
AI音声:『全弾装填、機構開放。音声認識、『絆しの印』』
七星ミルキ:ポンプアクション。ガションガションガション、と6連装のカートリッジが送り込まれる。
七星ミルキ:「行くよ…………」
七星ミルキ:それは、"死神"にではない。
七星ミルキ:その目は積み込みをする機械を見て、その先の何処かに居るであろう少女に語りかける言葉。
七星ミルキ:「う、」
七星ミルキ:「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
七星ミルキ:振りかぶったハンマーの頭部からオレンジ色の閃光が噴射し、巨大な質量を押し出す。
七星ミルキ:「"咲いて"」
七星ミルキ:「──────"ひなぎく"!」
七星ミルキ:ゴッ─────ガァァァン!
七星ミルキ:打面を花托にして、放射状に花弁が開く。そう錯覚する程の衝撃。
七星ミルキ:揺れる水面に波が立つように、衝撃が空間を伝わっていく。
七星ミルキ:一つの衝撃は障害物に散らされる。故に六連装。
七星ミルキ:本来拡散する衝撃は固定され、内部で反響し、触れたものに振動となって伝播する。
七星ミルキ:人も、物も。例え分厚い装甲の奥だとしても。
七星ミルキ特異模倣ディスクリプト・イミテーション想い人オンリー・ユー』。
七星ミルキ:音を超えて光も越えて、願いこそが、届くべき場所に届く。
七星ミルキ:空間がひび割れるような『衝撃』が、あらゆる障害を無視してすべての部品に伝播。
七星ミルキ:無駄な破壊はせず、感情のままに。開放される衝撃が、装甲の内側で炸裂する!
"死神":〈……こりゃあ、驚いた……〉
大型建造重機:重機は無傷のままだ。破壊されていないように見える。
介護オートマタ:それを防御すべくカバーに入ったオートマタも同じだ。
大型建造重機:……だが。
大型建造重機:ガコン。
大型建造重機:ガシャ
大型建造重機:  バキン
大型建造重機:ボルトが弾け、一つずつ、積み木が脱落していくように
大型建造重機:超大型重機は一つずつ部品を失い、形を崩していく。
七星ミルキ:「はぁーーー……!はぁーーー……っ!」
七星ミルキ:ズシン、とハンマーヘッドを下にして、満身創痍のていで支える。
七星ミルキ:「どうだ……!私にだって、奥の手があるのよ…」
"死神":〈……く……まだ……足りねえのか〉
"死神":〈『必死』の力が、届いたはずなんだ……それ以上の何かが……ザ、ザザッ〉
"死神":〈……残念だ……〉
"死神":〈ザザ―――ッ……〉
"死神":モニタは砂嵐に戻る。
七星ミルキ:「ハァッ、ハァッ……!」その砂嵐をじっと見つめる
七星ミルキ:「足りないなんて、当たり前じゃないですか……」
七星ミルキ:反論ではなく、ただ呟くように。
七星ミルキ:「死ぬことが前提の、希望なんて」
七星ミルキ:「続けるほど、足りなくなりますよ……」
七星ミルキ:「死んだら」
七星ミルキ:「終わりなんですから……」
GM:――七星ミルキが重機を撃墜したのと、ちょうど同時刻。
GM:管制室では、ソ・ジウォンが攻撃の嵐を繰り広げている。
ソ・ジウォン:尾が二股に分かれ、地面を薙ぎ払う。
ソ・ジウォン:舌のような器官が足元から生えて、床を削り取る。
ソ・ジウォン:牙が開く。胴体と背中から。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ううッ!きゃあああっ!」
ソ・ジウォン:「もう、あたしにも……止められ、ない」
サマンサ・シュヴァイゲル:懸命に被害を逸らそうとしているが
サマンサ・シュヴァイゲル:『体が大きくなる』だけの能力だ。手数が違いすぎる。
ソ・ジウォン:「秩序だった、生命に、なれない」
ソ・ジウォン:「あたしは二度と……そんなものに、なれないようになった」
斑鳩ヨダカ:「だから……」
斑鳩ヨダカ:「だから諦めろ、と……っ?」
斑鳩ヨダカ:「そんなことを理由に、貴方を諦めてくれるひとは!」
斑鳩ヨダカ:「ここには、一人もいません!」
斑鳩ヨダカ:斑鳩ヨダカの十字冠が、変質している。
斑鳩ヨダカ:空からの瞳。航空機の照準レティクルを模していたその冠は、
斑鳩ヨダカ:宇宙を見る瞳。星を目指すための望遠鏡レンズへと。
ソ・ジウォン:「何を今更……!あたし達はずっと見捨てられていた……!」
ソ・ジウォン:「理由は分かるでしょう!?」
ソ・ジウォン:「第二次ノヴァリス紛争!戦争に投入されて……大量の被害を出した、生物兵器!」
ソ・ジウォン:「だから隔離されていた……!誰もあたし達のことを知らない!」
ソ・ジウォン:「あたし達は」
ソ・ジウォン:「『選ばれなかった側』なのよ!」
ソ・ジウォン:――ゴッ!!
ソ・ジウォン:ヨダカを目掛けて、節くれだった腕が振り下ろされる。
斑鳩ヨダカ:「いいえ……いいえ!」
斑鳩ヨダカ:頭上から振り下ろされる腕を、並行軌道スライドして躱す。
斑鳩ヨダカ:神聖二重冠の起動。ヨダカにとってはその能力制度の純粋強化。
斑鳩ヨダカ:飛ぶための姿勢すら必要としない。
斑鳩ヨダカ:細い体躯が、子供がプラスチック玩具を振り回すような出鱈目な軌道を描けば。
斑鳩ヨダカ:「……私は貴方たちのことを知らなかった」
斑鳩ヨダカ:「耳の痛い話でしょうが、清聴を」
斑鳩ヨダカ:「私たちは、あなた達を『選べなかった』!」
ソ・ジウォン:不定形の巨体がうねり、高速機動するヨダカを焦点に捉え続ける。
ソ・ジウォン:矢継ぎ早に繰り出される攻撃が、設備を次々と破壊していく。
ソ・ジウォン:ヨダカの機動はそれらを尽く、紙一重で回避している。
斑鳩ヨダカ:白い細身は翳らない。針の穴を縫うようにして、すべての暴虐をすり抜ける。
斑鳩ヨダカ:「『選べなかった』だけだと何度でも言いましょう!」
斑鳩ヨダカ:「それでも……今ようやく、一緒に歩めるようになった」
斑鳩ヨダカ:「私たち社会が、あなた達を選べるようになった」
ソ・ジウォン:「ハァ、ハァ……!!」
斑鳩ヨダカ:「二者択一を選ぶのは一人だけじゃありません!」
斑鳩ヨダカ:「100人が選べば50人が、1000人が選べば500人が」
斑鳩ヨダカ:「どちらかを選べる……!」
斑鳩ヨダカ:やたらとよく通る声が、戦場に木霊する。
ソ・ジウォン:「あなた達……あなた達に」
ソ・ジウォン:「ペテラのことが救えるの……!?1000人を殺すような怪物を……!」
斑鳩ヨダカ:「……救って、みせます」
斑鳩ヨダカ:なんの確証もない言葉を、口にする。表向きは臆面もなく。
ソ・ジウォン:巨大な鉈のような骨の斧が、ヨダカに振り下ろされる。迎撃しなければ叩き潰される。
斑鳩ヨダカ:好機を逃さない。
斑鳩ヨダカ:ジッ、
斑鳩ヨダカ:と、空気を掠める音が響き、ジウォンの本体へと槍を穿つ。
斑鳩ヨダカ:「だって、経済は……済うための経なのですから」
ソ・ジウォン:「グ、ギュッ」動きが鈍る。
斑鳩ヨダカ:「まずは貴方を救ってみせる、ジウォン様……!」
ソ・ジウォン:ジウォンの細胞は暴走している。
ソ・ジウォン:放置すれば際限なく増殖し、自分自身をも衝動に飲み込むものだ――元に戻す方法は、一つしかない。
ソ・ジウォン:多大なダメージを与えることによる、過剰再生の非活性化と治療。
ソ・ジウォン:「あたしは……希望が」
ソ・ジウォン:「希望が欲しい……」
エニュオ・デュカキス:斑鳩さんが語る言葉で、全ては伝えきった
エニュオ・デュカキス:やはり貴方がいてよかった。他者と触れ、繋いでゆく役目を担う貴方が
エニュオ・デュカキス:ネクタイを掴み乱暴に緩める。暴走した生体組織の一撃を捌き、襤褸切れと化したオーダースーツの上を脱ぎ捨て
エニュオ・デュカキス:「付き従え、キュドイモス」
エニュオ・デュカキス:主の呼びかけにAIDAが機能を切り替え“正しく”稼働する。
エニュオ・デュカキス:周辺状況の確認を棄て、プラント稼働の制御を棄て、ノヴァリスの感染者の変動観測を棄てる。
エニュオ・デュカキス:求めるのはひとつの戦闘理論。対象の防御を貫き、止めるための一打。
エニュオ・デュカキス:兵器の女に与えられた名はエニュオ。エリス、ベローナ、あるいはエニューオー。
エニュオ・デュカキス殺戮の女神、悪霊ダイモーン、ケールにして都市の破壊者の名。
エニュオ・デュカキス:命を奪うための技を。容易に人を害する技術を、人間に与える従者を得て。過去からここへと辿り着き、立っている
エニュオ・デュカキス:殺す業を/殺さない
エニュオ・デュカキス:奪う業を/繋ぐため
エニュオ・デュカキス:3:足指+足首+膝股関節+腹部+胸部=連動全身動作をただ一点に
エニュオ・デュカキス:2:収束+圧縮+固定+反動抑制全ての機能をこの一撃に
エニュオ・デュカキス:1:加速=解放=渾身にて全ての技術をこの一撃に
エニュオ・デュカキス:外れたメガネの奥。機構の瞳が異形の奥に居るものを見ようと開かれて
エニュオ・デュカキス:「非絶招・八極正突」
エニュオ・デュカキス:崑崙の如き練り上げは足りず。円卓の如き異能は足りず。
エニュオ・デュカキス:二重冠を通した熱量と。積み上げた鋼鉄の機構によって
エニュオ・デュカキス:この一撃は奥義に届く
エニュオ・デュカキス:拳が砕け散る。膝から下は震脚に耐えきれずへし折れる
エニュオ・デュカキス:しかし想定通りに。破壊を叩き込んだ
ソ・ジウォン:「エニュオ・デュカキス……」
ソ・ジウォン:「あたしとあなたでは……何が違ったんだろう」
ソ・ジウォン:「何が……」
ソ・ジウォン:暗青色の巨体の向こうから
ソ・ジウォン:拳を打ち終えたエニュオの姿が見える。
ソ・ジウォン:大穴が空いていた。
ソ・ジウォン:ソ・ジウォンの獣化体が崩れ落ちる。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォン……ちゃん……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:力を振り絞り、それを抱きとめる。
エニュオ・デュカキス:「…………」
七星ミルキ:「無事……ですか?」
七星ミルキ:ヘロヘロになった体でなんとか立っている
斑鳩ヨダカ:「はぁ……はぁ、はぁ……」
斑鳩ヨダカ:傘を杖代わりに何とか姿勢を保つ
サマンサ・シュヴァイゲル:「大丈夫、もう大丈夫よ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:その巨体を大きな掌で擦りながら、肉体を縮めていく。
エニュオ・デュカキス:膝をつき、倒れたジウォンを見つめて
エニュオ・デュカキス:「七星さん。その様子なら、ワクチンの方は」
七星ミルキ:「はい………薬の中身は傷つけてません」
斑鳩ヨダカ:「……ありがとうございます」
七星ミルキ:「いえ、いえ……壊しちゃダメな場所の戦いって、合コンだと日常なんで……」
七星ミルキ:えへ、と汗の浮いた顔で笑みを浮かべる。
七星ミルキ:「壊したらお互い、なんのために。ってなりますもんね…」
エニュオ・デュカキス:「ありがとうございます。……斑鳩さんも」
斑鳩ヨダカ:「ふふ、そうなのですか。ミルキさんにお願いしてよかったです~」
斑鳩ヨダカ:「……いえ、長官。私では足りませんでしたから」
斑鳩ヨダカ:「ありがとうございました。ジウォンさんを救ってくれて……」
七星ミルキ:ジェネシスの二人が事後の話に移ったことで、戦いの終わりを自覚する。
七星ミルキ:(あっ)
七星ミルキ:アドレナリンが切れたのか、力が抜けてぺたんと座り込んだ。
七星ミルキ:感情を制御せず、そのままに開放した反動。病気と昂りの反動が、睡魔となって襲ってくる。
七星ミルキ:(やば)
七星ミルキ:ハンマーによりかかるようにもたれて、意識を沈ませながら。
七星ミルキ:動かない機械。ノイズの砂嵐。…………姿を見せなかったペテラちゃん。
七星ミルキ:繋がりを求めながらも、他人を突き放す彼女の側に。
七星ミルキ:今、誰かが居るのだろうか、と考えて────眠りに落ちた



GM:バックトラックです。
GM:今回のDロイスは2つ。

【Dロイス】
ペテラ・アズテック「対抗種」
ソ・ジウォン「実験体」

GM:いつもの5点とシナリオ10点で、基礎点は17点になります。
GM:さあバックトラックしろっ 経験点をその手に掴むんだ
GM:"バックトラック・ラッシュ"だ
サマンサ・シュヴァイゲル:等倍振りだと残酷になれるんです…
サマンサ・シュヴァイゲル:100-6d10
DoubleCross : (100-6D10) → 100-36[10,3,7,2,7,7] → 64

サマンサ・シュヴァイゲル:へりすぎ!4点!
エニュオ・デュカキス:132でロイス5本、二倍振りします!
エニュオ・デュカキス:132-10d10
DoubleCross : (132-10D10) → 132-51[9,1,6,7,10,1,6,7,1,3] → 81

エニュオ・デュカキス:二倍振りで3点!
七星ミルキ:118で残ロイス4!等倍!
七星ミルキ:118-4d10
DoubleCross : (118-4D10) → 118-22[6,2,5,9] → 96

七星ミルキ:5点!
斑鳩ヨダカ:二重冠の効果使います~
斑鳩ヨダカ:6個で130……倍振りにしておきます
斑鳩ヨダカ:130-12D10
DoubleCross : (130-12D10) → 130-67[2,6,4,8,3,10,6,5,5,1,7,10] → 63

斑鳩ヨダカ:3×3で9点です

【経験点】
缶詰さん:22点
karamisoさん:26点
EXstさん:20点
森田さん:21点
GM(珪素):22点

GM:ではエンディングに入りましょう。


◆Ending◆斑鳩ヨダカ&エニュオ・デュカキス

ジェネシス学区 生徒会本部『ヘッドクオーターズ』


GM:新たに確認された謎めく霧の家庭教師会クリプトミストチューターズのプログラム個体。
GM:その"死神デス"を介して、ジェネシスが有するイースターエッグの所在を知り、強奪を目論んでいる未知なる脅威、カナートス臨床医学研究院。
GM:一連の問題にどのように対応すべきか、"オフィサー"でも会議が招集され、
GM:回復して間もないエニュオ・デュカキスもまた、『ヘッドクオーターズ』での報告を行っていた。
GM:その報告の帰り、『ヘッドクオーターズ』の回廊で、斑鳩ヨダカと遭遇する。
エニュオ・デュカキス:病み上がりとはいえ、この事態で大人しくしているわけにはいかない
エニュオ・デュカキス:各オフィサー幹部への連絡を始め、稼働中の6番プラントはやはり無理を重ねた状況のためあちこちで不備が出ている
エニュオ・デュカキス:一部機能を他のプラントへ割り振り、全体供給を崩さぬようにはしている。後は安定するまで……
エニュオ・デュカキス:「──斑鳩さん」
エニュオ・デュカキス:思考の最中、視界に入った人物の名を呼ぶ
斑鳩ヨダカ:「!」
斑鳩ヨダカ:普段どおり、傘を手にして歩く姿……屋内ということで流石に折りたたんでいるが。
斑鳩ヨダカ:くるりと小さなターンで振り向く。
斑鳩ヨダカ:「エニュオ長官、お疲れさまでした」
エニュオ・デュカキス:「そちらこそ。お互い病み上がりで、よく働くものですね」
斑鳩ヨダカ:「SMITの対策プロジェクト。総監督はエニュオさんの名義ですが、発起人は私だということですから」
斑鳩ヨダカ:「最近は専門外の業務も増えてしまいました~」
斑鳩ヨダカ:にこりと形の崩れない笑顔。困った、疲れた、そういった泣き言は口にしない。
エニュオ・デュカキス:「苦労を掛けます。本部長経由で、今度未発表製品のプランを数点お送りますので使ってください」
エニュオ・デュカキス:今回の件で活躍したことで贈られる特許庁からの賞与。都合上、大っぴらに渡せるものではないが
エニュオ・デュカキス:「表向き……SMITの状況は、このまま“流行り病”として語られて流れてゆくでしょう」
斑鳩ヨダカ:「そうなのでしょうね。あれ以来、ペテラさんの目撃情報も入っていないことです」
エニュオ・デュカキス:「ワクチンが広まった今では、オーヴァードの体力であれば少し厄介な風邪で済む」
エニュオ・デュカキス:「……皮肉なものです」
斑鳩ヨダカ:「……所見をよろしいですか?営業部の斑鳩ヨダカではなく、あの時の”チーム”の一員として」
エニュオ・デュカキス:「どうぞ」
エニュオ・デュカキス:通りがかりの休憩スペース。自販機横に設置された小さなベンチに腰を下ろす
斑鳩ヨダカ:「ジウォンさんに教わったことです。風邪は毎年変異する。その年年によって有効なワクチンが変わっていくから、特効薬は作れない」
斑鳩ヨダカ:「……SMITの変異に、我々すら追いつけなくなる日は来るのでしょうか」
エニュオ・デュカキス:「可能性は高いでしょう」
エニュオ・デュカキス:「アカデミー付属と6番プラントでの実験、七星さんの伝手で頼んだメサイアの第13保健室」
エニュオ・デュカキス:「どれもが同じ答えを出しました」
エニュオ・デュカキス:「いつか、このワクチンが効かない変異株が出現するかもしれないと」
斑鳩ヨダカ:「やはり……そうなのですね」
斑鳩ヨダカ:「ビッグマウスもいつの間にか板についてしまったようです~。済うための経、なんて」
斑鳩ヨダカ:「その打開策は、”どこか”にはあるのでしょうかね」
斑鳩ヨダカ:滲ませるのは”外”への言葉。ないし、イースターエッグへの興味。
エニュオ・デュカキス:「……では、斑鳩さん。私からも質問をいいですか」
斑鳩ヨダカ:「はい、よろしくお願いします」
エニュオ・デュカキス:「SMITのみならず、現時点のノヴァリスは混乱にあります」
エニュオ・デュカキス:「恐らく、これからSMITそのものの優先度は下がってしまうでしょう」
エニュオ・デュカキス:目前にある問題と、いずれ訪れる大きな課題。一段落がつけば……その優先順位は変わる
エニュオ・デュカキス:「いつか追いつけなくなる。……そう考えた上で」
エニュオ・デュカキス:「特効薬が完成することを、貴方は“夢”だと思いますか?」
エニュオ・デュカキス:叶うはずだ、という願い。あるいは成り立たない、追うべきではない可能性を表する言葉を投げかける
斑鳩ヨダカ:「そうですね~……」
斑鳩ヨダカ:「いくら飛んでも届かない極点にあって」
斑鳩ヨダカ:「みんなが夜につい、空を仰いで眺めてしまうもの」
斑鳩ヨダカ:「そういうもの、私としては……”星”に喩えた方が座りがいいかもしれません」
斑鳩ヨダカ:「星を眺めるのは好きです。いつ空を眺めてもそこにありますから」
斑鳩ヨダカ:「でも、私はいつか……星の下まで飛んでみたい」
斑鳩ヨダカ:「その熱に手を伸ばしてみたい……」ふ、とうなだれて口を閉じる。
斑鳩ヨダカ:「すみません。でも、その道行きも楽しいと思うのです」
斑鳩ヨダカ:「そういったものが、私たちの歩むべき姿勢なのではないでしょうか?」
エニュオ・デュカキス:その答えに小さく口端を持ち上げる。
エニュオ・デュカキス:「ええ。……知っていますか、人類が初めて自らの力で空を飛んだ時を」
エニュオ・デュカキス:「諸説ありますが、有名なものは1903年のライト兄弟ですね」
エニュオ・デュカキス:「考えれば100年と少ししか経っていないわけです。そこから人々は宇宙に飛び出すほどになった」
斑鳩ヨダカ:「はい。目まぐるしいことです」
斑鳩ヨダカ:「お天道様もびっくりされたのでしょうね~」かなり解れた語り口になってきている。
エニュオ・デュカキス:「天然痘という感染症が1830年に発見され、根絶宣言が為されたのは1980年」
エニュオ・デュカキス:「私達の先達は大小、悪徳も善意も含めてあらゆる技術を積み上げた」
エニュオ・デュカキス:「その最前線に私達は立っている。ジェネシスという智慧の中で、更に多くを積み上げながら」
エニュオ・デュカキス:「かつて100年かかったのなら次はもっと早く。1年を半年に、半年をひと月に」
エニュオ・デュカキス:「手を伸ばし続けて、辿り着いて、その先へ私達は手を伸ばさなくてはならない」
エニュオ・デュカキス:「斑鳩さんの答えを私は正しいと思います」
エニュオ・デュカキス:「ジェネシスわたしたちはきっとメサイアのように」
エニュオ・デュカキス:「“夢”を見るため技術を編み、現実と希望を繋げる熱がなければ生きていけないのでしょう」
斑鳩ヨダカ:「……ふふっ。エニュオさんを捕まえて”冷静”なんてとんでもありませんね」
斑鳩ヨダカ:いつぞやあの『死神』が口にしていたことだ。
斑鳩ヨダカ:「私は誰よりも情熱家なのだと思いました。今まで見てきた在校生のなかでも、とびきり」
斑鳩ヨダカ:「技術に熱をあげているお方です」
エニュオ・デュカキス:「理想論の綺麗ごとです。気まぐれだと思ってください」
エニュオ・デュカキス:自分とて非合法活動で他の学区と争うことも珍しくない。全てが幸福を得られるにはこのノヴァリスは混沌としている
エニュオ・デュカキス:忘れ去られた彼女達。いまだに行方の知られない一人と、電脳の海からこちらを覗く眼がある
エニュオ・デュカキス:「でも」
エニュオ・デュカキス:「夢を見たいのですよ。だって、私達は」
エニュオ・デュカキス:「学生なのですから」

エニュオ・デュカキス:ジェネシスインダストリアルアカデミー、製品開発特許庁
エニュオ・デュカキス:各部活や委員会などの研究開発を把握しそれぞれの技術を統合した研究開発や製品の提案を行う機関
エニュオ・デュカキス:部活が開発した商品は特許庁の認可を得て、ジェネシス製品として外部に出荷を許可される。
エニュオ・デュカキス:「その財産を手放さぬように」
エニュオ・デュカキス:全ての技術を集め、生み出す者達の個を。財を守る
エニュオ・デュカキス:そのために、鋼鉄の腕は振るわれる


◆Ending◆七星ミルキ&サマンサ・シュヴァイゲル

ジェネシス学区 アカデミー付属病院


GM:一連の事件で発生した感染者は、既に手配されていた病床へと迅速に搬送され
GM:七星ミルキが死守した抗ウイルス薬の投与によって、快方に向かっていた。
GM:SMITに感染したのは、それに対処すべく動いていた者達だけではない。
GM:事件の首謀者の一人であるソ・ジウォンは、自分自身の能力発動に依る消耗も大きかった。監視付きでの入院措置ということになっている。
GM:七星ミルキがその隣の病床にいるのは、自ら希望してのことかもしれないし、まったくの偶然かもしれない。
七星ミルキ:「はわ~……」
七星ミルキ:そんな声が漏れ出た。
七星ミルキ:ベッドの上で半身を起こしている。着ているのは薄いグリーンの入院着。
七星ミルキ:多少余裕のあるサイズ。思えば感染しているときはずっと汗みずくだったので、肌触りの良い服が心地よい。
七星ミルキ:ベットサイドに積んだコミックを開きながら、そのページは進んでいない。
七星ミルキ:一度読んだからでもあるが、なにより。
七星ミルキ:隣に居る子の方を意識しているからだ。
七星ミルキ:「えっと、ジウォンちゃん」
七星ミルキ:「調子はどう?」
ソ・ジウォン:「ミルキ……ちゃん」カーテン越しに答える。
七星ミルキ:(って、およそ病室で聞くことじゃないでしょ、おバカ…!)
七星ミルキ:自責。
ソ・ジウォン:「ごめんね。あたしが隣にいると気になるかな……」
七星ミルキ:「…………」
七星ミルキ:(私より自責するタイプだった!)
七星ミルキ:「え?いやいや、ぜーんぜん?全く気にならないよ。全然自然!」
七星ミルキ:「でも、ほらー……そう、相部屋!ルームメイトだし、お話でもどうかなー?って」
ソ・ジウォン:「気を使って言ってくれてるなら、ありがたいけど」
ソ・ジウォン:ため息のような笑いが漏れたように聞こえる。
ソ・ジウォン:「そんな資格はないよ」
ソ・ジウォン:「ひどいことを言いすぎた……みんな、心からあたしを信頼してくれていたって、分かっていたのに」
七星ミルキ:「資格って……うぅ~」
七星ミルキ:「でも、でもそれって、ジウォンちゃんなりにやるべきだと思ってたんだよね?」
ソ・ジウォン:「そうだね。必死に……成し遂げようと思ってしたことだけど」
ソ・ジウォン:「わざわざ、あなた達を悪し様に罵る必要はなかった」
ソ・ジウォン:「ずっと……皆に信頼されるように、ペテラのことを思っているように……振る舞っていても」
七星ミルキ:「…………うん」
ソ・ジウォン:「あたしの本当の心は違ったんだと思う」
七星ミルキ:「そう、なの?」
七星ミルキ:「自分の病気も、ペテラちゃんの病気も治したいってやつ?」
ソ・ジウォン:「健康で、幸せで、明日の苦しみを考えなくても良くて――」
ソ・ジウォン:「目に入る生徒みんなに嫉妬して、憎んでいた」
七星ミルキ:「……………そうなんだ」
ソ・ジウォン:「ペテラのことだって……本当の、心の奥底では」
ソ・ジウォン:「あの子さえいなければ、あたしは苦しまずに済んだと思ってたんじゃないか……」
七星ミルキ:「ジウォンちゃんは、看護師として……他の子の看病もしてたんだっけ?」
ソ・ジウォン:「……うん」
七星ミルキ:「やっぱり、大変だった?」
ソ・ジウォン:「看護師は大変だよ。一人だけ、集中して、ってわけにはいかない」
七星ミルキ:「うん」
七星ミルキ:「患者さんって、たいてい一人じゃないもんね」
七星ミルキ:今回の件で薬を接種することになったリストを思い出す。合コン委員会でも広まる痕跡が見えた。
ソ・ジウォン:「でも、患者にとっては……あたしが全てだから」
七星ミルキ:「……うん。辛い時に、誰かが側に居てくれるのって、すごく嬉しい」
七星ミルキ:「でも、頼られる側って、大変だよね」
七星ミルキ:「や、私はもっぱら、頼る側なんですけどね」
七星ミルキ:お恥ずかしい。と照れ笑い。
七星ミルキ:「ね、」
七星ミルキ:「隣、行っていいかな?」
ソ・ジウォン:「……そうしたいなら、いいよ」
ソ・ジウォン:「拒否はしないから……」
ソ・ジウォン:カーテンを開けると、ジウォンは壁の方を向いて寝転がっている。
七星ミルキ:「じゃあ、そうするね」
七星ミルキ:ベッドサイドのスリッパを履いて、おぼつかない足取りで短い距離を歩く。
七星ミルキ:カーテンを超えたところで、御見舞用の椅子はカーテンの外だと気付いた。
七星ミルキ:ギシ、とベッドサイドに腰掛ける。
七星ミルキ:「さっき、さ」
七星ミルキ:「ペテラちゃんや、看病する相手が居なかったらもっと……って言ってたけど」
七星ミルキ:「今、どう?楽?」
ソ・ジウォン:「……楽じゃない」
ソ・ジウォン:シーツを握って答える。
ソ・ジウォン:「ずっと……苦しい」
ソ・ジウォン:「心配で、辛い…………」
七星ミルキ:「うん…………うん」
七星ミルキ:「そうだよねえ」
七星ミルキ:シーツを握る手にそっと手を重ねる。
七星ミルキ:「面倒見なきゃ、って思うとしんどいのにさ」
七星ミルキ:「知っちゃったら、放っておく方が、ずーっと心配とかしちゃったりして」
七星ミルキ:「2つの選択肢のどっちを選んでも結局しんどいとか、ありますよね」
七星ミルキ:「…………でもね」
七星ミルキ:「それでも。誰かを心配出来るのって、きっとすごいことだと思うんです」
七星ミルキ:「自分のことでも精一杯なのに、誰かのことを思えるのは、優しい人ですから」
七星ミルキ:「ジウォンちゃんは、ぎりぎりになるぐらい、頑張ってたんですねぇ」
ソ・ジウォン:「……あたしが何をしたのか知ってるでしょう?」
ソ・ジウォン:「そんなのじゃない。カナートスのみんなを救いたいって……口では言ったかもしれない、けれど」
ソ・ジウォン:「本当は何もかも見捨てて、解放されたかっただけかもしれない……」
ソ・ジウォン:「…………自分の本当の心なんて、いざという時にならないとわからない」
七星ミルキ:「でも、『いざ』という時まで生きていれば、分かるときも来ます」
七星ミルキ:「知ってますか?合コン委員会は、居なくなった人達の眠りを守る場所ですけど」
七星ミルキ:「……遺品とか、体とか、本人のものは殆ど残って無くて」
七星ミルキ:「名前の書いた墓碑だけだとしても……皆、それを大事にしてます」
七星ミルキ:「何を供えればいいとか、知らない人も多いし……それを聞く相手もいません」
ソ・ジウォン:「……悲しいね」
七星ミルキ:「えぇ……死んだ人は、話してくれませんから」
七星ミルキ:「だから、他の人の意見を聞いたり、嫌いな人が少ないものや、皆が好きそうなものを持ち寄ったりするんです」
七星ミルキ:「………それに比べたら、ね」
七星ミルキ:「生きていてくれたほうが、嬉しいですよ」
七星ミルキ:「嫌いなものも、好きなものも、いざという時の本心だって」
七星ミルキ:「いつか、聞かせてくれるかも知れないんですから」
ソ・ジウォン:「あたしは……」すすり泣く声がまじる。
ソ・ジウォン:「本当……本当に……死んでほしくなかったの…………」
ソ・ジウォン:「あたしは心の底では、みんなのことを、憎んでいて……ペテラの責任だって、放り出してしまったかもしれない――だけど」
七星ミルキ:「うん。うん」
七星ミルキ:トン、トン。重ねた指があやすように一定のリズムを刻む。
ソ・ジウォン:「死ぬことを選ぶなんて……そんなこと」
ソ・ジウォン:「そんなひどいこと……あってほしくなかった……!」
七星ミルキ:「…………えぇ。えぇ」
七星ミルキ:「他の人に……私達に迷惑がかかるから、だなんて」
七星ミルキ:「止めてあげましょう。絶対に」
七星ミルキ:約束するように小指を絡ませる。
ソ・ジウォン:「お願い。ミルキさん……あたしでは、力が足りなかった、から」
ソ・ジウォン:「『十字冠を破壊する兵器』なんて……絶対に、絶対に……」
ソ・ジウォン:「カナートスがあの兵器を探してしまうことだけは、止めて」
七星ミルキ:「もちろん」片目をパチリと閉じて。
七星ミルキ:使わせる訳にはいかない。『十字冠を破壊する兵器』による犠牲者。
七星ミルキ:使われた顛末は、墓碑という結果としていつも目にしている。
七星ミルキ:合コン委員会は、合同カタコンベを維持する委員会だ。
七星ミルキ:破損を許さず、静寂を守り
七星ミルキ:(そして、墓碑が『増える』ことだって、許さない。……許せません。えぇ)
七星ミルキ:「私、委員長ですものね」
サマンサ・シュヴァイゲル:ドスドス……
サマンサ・シュヴァイゲル:ドスドスドスドス
サマンサ・シュヴァイゲル:ドスドスドスドスドス!!
七星ミルキ:「あれ、地震かな?」
サマンサ・シュヴァイゲル:寄り添う二人の元に、床を揺らして派手な足音が近づいてくる。
サマンサ・シュヴァイゲル:バサーッ!!
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃん!ミルキちゃん!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「意識が戻ったって……!ああ!」
七星ミルキ:「あっ、サマンサ先生。こんにちは」
サマンサ・シュヴァイゲル:出会い頭に二人まとめて抱きしめる!
サマンサ・シュヴァイゲル:ぎゅむーっ!
七星ミルキ:「ふぎゅ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「よかった……!よかったわ……!」
ソ・ジウォン:「あの……」
ソ・ジウォン:「病院では静かにして………」
サマンサ・シュヴァイゲル:「アアッ!ごめんなさい!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生そもそもやかましくて図体がデカいから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「病室からつまみ出されていたの忘れていたわ!」
七星ミルキ:「正しい意見だ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「うう……でも……よかったぁ…………」
ソ・ジウォン:「もう回復したんだね……あの体力ならそりゃそうか」
サマンサ・シュヴァイゲル:なぜかヒソヒソ声で座り込む。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ!二人のために買い出しも行ってきたわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ごっそん!
サマンサ・シュヴァイゲル:備え付けのテーブルの上に、無数のスポドリでパンパンになったビニール袋を起き
七星ミルキ:「パズルみたいになってる……!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ハンバーガーじゃダメだって勉強したの!色々あるわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「グレープフルーツ味とリンゴ味とパッションフルーツ味と、それから、それから」
ソ・ジウォン:「スポーツドリンクだからって病人に無制限に与えていいってわけじゃないんだよ……」
七星ミルキ:「あはは……ま、まぁ。他の子達におすそ分けできるし」
サマンサ・シュヴァイゲル:ビリーッ!
サマンサ・シュヴァイゲル:「アアアア!袋が破れちゃった!ごめんなさい!いま拾うわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:ばったんばったんと転がったペットボトルを拾っていく。
ソ・ジウォン:「患者が摂る栄養が偏っちゃうと……聞いてる?」
サマンサ・シュヴァイゲル:「な、何かしら!?なんでも言って!?」
サマンサ・シュヴァイゲル:両腕にペットボトルをいっぱい抱えて顔をあげる
ソ・ジウォン:「……ううん。元気そうでよかった」微笑む。
サマンサ・シュヴァイゲル:「……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃん……」
サマンサ・シュヴァイゲル:その微笑みを見て、涙が湧き上がってくる
七星ミルキ:うんうん、と同意している。
サマンサ・シュヴァイゲル:「ううっ、ううっ、ぐすっ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「よかった、本当に……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「あのね、ジウォンちゃん、あのね」
サマンサ・シュヴァイゲル:「苦しかったことや辛いこと、いっぱい先生にお話ししてくれてありがとう」
サマンサ・シュヴァイゲル:「でも」
ソ・ジウォン:「…………」
サマンサ・シュヴァイゲル:「自分を嫌いになろうとなんてしないで……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、ジウォンちゃんに痛くない注射があるって教えてもらったわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「これから注射が怖いとき、ずっとそれを思い出すわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ジウォンちゃんが連れてきてくれたから、ぺテラちゃんやミルキちゃんやみんなに会えたわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生、あなたのことが大好きよ」
ソ・ジウォン:「あたしが連れてきたから……ああ、そうか……」
ソ・ジウォン:何かに気付いたように、天井を仰ぐ。
ソ・ジウォン:「あたしが……最初にミルキさんを見つけて」
ソ・ジウォン:「治してしまったんだった……ふ、ふふ」
ソ・ジウォン:「ほんとに、ばかみたいだ……放っておけば、何もかも成功したかもしれなかったのに」
ソ・ジウォン:「………なんで、そんなことをしちゃったんだろうなあ……」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……それはあなたが、ジウォンちゃんだから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「優しい看護婦さんだから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……きっと、そうよ」
ソ・ジウォン:ぽろぽろと、涙だけをこぼす。
サマンサ・シュヴァイゲル:「……」
サマンサ・シュヴァイゲル:ただ傍らに腰かけて寄り添う、そしてミルキちゃんに視線を向けて
七星ミルキ:「なぁんだ」
七星ミルキ:会話を聞いて柔らかく笑う。
七星ミルキ:「『いざという時』なんて言わなくても。助けられてたんですね。私」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「助けるも助けられるも、きっと本当はないんだわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ただ、人と人が繋がっているだけで」
サマンサ・シュヴァイゲル:「……ぺテラちゃんのことも、これから」
サマンサ・シュヴァイゲル:「また繋がるためにきっと、ミルキちゃんとジウォンちゃんが必要だわ」
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生にも、お手伝いさせてくれる?」
七星ミルキ:「はい。先生。私も、思うんです」
七星ミルキ:ジウォンちゃんの涙をハンカチで受け止めつつ。
七星ミルキ:「人を助けるのって、多分。」
七星ミルキ:「"必死"じゃないと出来ないとか、能力があれば出来る、とかじゃなくて」
七星ミルキ:「辛い時に一緒に居て、手を握ってくれる人がいる……小さくても、それが出来れば良いんじゃないかって」
七星ミルキ:左手でジウォンちゃんの手を握る。
七星ミルキ:右手を、サマンサ先生に差し出す。握手を求めるように。
七星ミルキ:「だから、先生も手伝ってほしいです」
七星ミルキ:「先生の手は、きっとたくさんの子に届きますから!」
ソ・ジウォン:「う、ぐすっ……うう……」
ソ・ジウォン:「みんな……みんな、お願い」
ソ・ジウォン:絞り出すように呻く。
ソ・ジウォン:「カナートスを、助けて」
サマンサ・シュヴァイゲル:「ええ!……ええ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:「私や、ミルキちゃんやジェネシスのみんなが」
サマンサ・シュヴァイゲル:「みんなのことをもう知ってる、忘れたりしない」
サマンサ・シュヴァイゲル:「この手を離したりしないわ!」
サマンサ・シュヴァイゲル:体温は高い、熱のこもった掌で2人の手を握り返し
サマンサ・シュヴァイゲル:「先生がんばるわ!!」
七星ミルキ:「えぇ。私達生徒だって」
七星ミルキ:「私、コミックで読んだから知っています」
七星ミルキ:「"外"の世界の学生は、学校で学んだり。部活をしたり。恋愛をしたり」
七星ミルキ:「そうやって皆で楽しんで、笑いあって過ごして……」
七星ミルキ:「"青春"を、謳歌するのです」




















◆Masterscene◆疫病きたる

カナートス臨床医学研究院


GM:カナートス臨床医学研究院という名の、医療看護専門学校があった。
GM:ノヴァリスの生徒の多くは、その存在を知らない。
GM:忘れ去られた過去。
ペテラ・アズテック:「はぁ、はぁ、はぁ……」
ペテラ・アズテック:自動運転車両から、よろめくように転がり出る。
ペテラ・アズテック:既に日は落ちていた。病棟からの光だけが、暗闇を照らしている。
ペテラ・アズテック:「し、失敗した……失敗した……!」
ペテラ・アズテック:「私が……っ、私が、ちゃんとできなかったから……」
ペテラ・アズテック:「ジウォンまで……私のせいで……げほっ、げほっ、げほっ!!」
GM:彼女が向かうのは、病棟ではない。中庭だ。
GM:そこには、幼い白髪の少女がいる。
ペテラ・アズテック:「シノエちゃん……ごめんなさい……けほっ……!」
ペテラ・アズテック:「イースターエッグは……手に、入らなかった」
ペテラ・アズテック:「せっかく……シ、シノエちゃんに」
ペテラ・アズテック:「合同カタコンベまで……連れて行ってもらったのに……!」
シノエ・リュコス:「ああ、そんなこと?」
シノエ・リュコス:「いいよ。ペテラお姉ちゃんのためなんだもの」
シノエ・リュコス:天使のように無垢に笑う。

GM:――解決されていない謎がある。
GM:ペテラ・アズテックは、『十字冠を破壊する兵器』を求めて合同カタコンベへと侵入した。
GM:なぜその時の彼女は、誰にも目撃されず、痕跡すら残さなかったのか?
GM:そこには潜入を手引きしていた、別の協力者がいたということになる。
シノエ・リュコス:「ジウォンお姉ちゃんのことは、残念だったね」
シノエ・リュコス:心から心配そうに、コートの背中を撫でる。
シノエ・リュコス:「今日は休もう。夜も遅いし……」
シノエ・リュコス:「十分、頑張ったもの」
ペテラ・アズテック:「うん……うん……」
ペテラ・アズテック:よろよろと、病棟に向かって歩いていく。
ペテラ・アズテック:一度だけ振り返る。「こほ、ゲッ、ゲホッ……シノエちゃん」
ペテラ・アズテック:「私、ちゃんと死ねたらいいな……」
シノエ・リュコス:無邪気に微笑む。
シノエ・リュコス:「そうだね」
GM:カナートスの夜空も、他の学区と違いはない。
GM:頭上には夢のように、満天の星が瞬いていた。
GM:白髪の少女は、何かを待ちわびるようにその空を眺めている。
"死神":〈……ジェネシスは〉
"死神":〈イースターエッグを実際に手にしているわけじゃあねえ〉
"死神":〈少なくとも、入手に段取りが必要なはずだ。イースターエッグを握るのが目的なら〉
"死神":〈もうちっとばかり、泳がしておいたほうがいいのかもしれねえな〉
シノエ・リュコス:「ふふふふふ。じゃ、次はどこにしようか?」
シノエ・リュコス:「六壬かな?それともキングダムとか?」
シノエ・リュコス:「同窓会もいいなあ」
"死神":〈好きにするがいいさ。お前さんがたが必死になれる相手なら、誰でもな〉
"死神":〈……『卒業をしたい』。立派な目標じゃアねえか〉
"死神":〈誰だって、逃げる余地なんかなく、いずれ人生から卒業するもんだ〉
シノエ・リュコス:「ふふ、ふふふふ……みんな、苦しそうだもんね?」
シノエ・リュコス:「昔のわたしだってそうだった――」
"死神":〈……で、どうなんだい?〉
"死神":〈合同カタコンベにわざわざ行って帰ってきたのは〉
"死神":〈まさか、『十字冠を破壊する兵器』が埋まってるなんて与太話を信じてたわけじゃあねえんだろ〉
シノエ・リュコス:「んー……"葬送係"をどうにかできればなって思ってたけれど」
シノエ・リュコス:「薬が作られちゃったなら、そっちはいいや」
シノエ・リュコス:「それよりも、欲しかったんだ」
シノエ・リュコス:白髪の少女が寄りかかっていたのは、石ではない。
シノエ・リュコス:墓碑だ。
シノエ・リュコス:シノエ・リュコスの名前が刻まれている。
シノエ・リュコス:「わたしは生きているのに、お墓があるなんておかしいよね?」
シノエ・リュコス:とん、と軽く跳んで、墓石の上につま先立ちで立つ。
シノエ・リュコス:「ふふ、ふふふふふふふふ!」
シノエ・リュコス:「卒業。みんなで卒業しよう」
シノエ・リュコス:満天の星空の下、
シノエ・リュコス:自分の墓の上で、両手を広げてくるくると踊りながら言う。
シノエ・リュコス:「だって、こんなに素晴らしいんだもの!」
シノエ・リュコス:「ノヴァリスも、ノドスも――UGNも、FHも」
シノエ・リュコス:「ふふふふふふふふふふふふふ!」
シノエ・リュコス:「この世界も、外の世界も、なにもかも!」
シノエ・リュコス:「みんな、みーんな」
シノエ・リュコス:「死んでしまうといい!」
GM:疫病の兆しが、訪れていた。
GM:そうだとしてもそれは、何一つ特別な事件ではなかったのかもしれない。
GM:死の恐怖に立ち向かうことは、誰にとっても、特別な戦いではない。




『疫病きたる』 終



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