『フローズン・コフィン』
PC1:喜多川未知留(キャラシート)PL:粘土
PC2:御門優一(キャラシート)PL:缶詰
PC3:千鳥咲夜(キャラシート)PL:MAO
メインログ|雑談ログ
目次
プリプレイ
GM:さて
GM:そろそろお時間となります、ご準備よろしいでしょうか!
千鳥咲夜:いえあ!
喜多川未知留:大丈夫です!
缶詰:あい!
GM:では、初めてまいります!まずはトレーラーから!
トレーラー
N市を襲う寒波、その中心には、氷を操る獣がいた。
愉悦の赴くままに全てを凍らせながら、獣は街を駆け抜ける。
人の身で、獣を止めることはできない。しかし、ヒトならざる人、超人たるヒトであれば、あるいは。
タイムリミットは24時間。
オーヴァードたちは街を、絆を、仲間を救うことができるのか。
DoubleCross 3rd Edition
「フローズン・コフィン」
ダブルクロス。
それは、裏切りを意味する言葉。
GM:続いて、PC番号順に自己紹介をお願いします。
GM:こちらでurlを張りますので、それに続いてお願いできればと!
GM:
GM:PC1:喜多川未知留
GM:シナリオロイス:姫都幹久(任意/任意) ※初期枠のため、改めて取得する必要はありません。別枠での改めての取得も勿論可能。
GM:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYg_nkygIM
喜多川未知留:きたがわ みちる コープなみかぜに住んでいるUGNイリーガル。身長145cm、体重34kg。そして22歳!病弱アルビノ合法ロリです。
喜多川未知留:両親を交通事故で失って、親戚のほぼ全てから疎まれつつ育ちました。自己肯定感が低くて臆病な寂しがり屋ですが、お姉さんらしさも成長し始めました!
喜多川未知留:長い入院生活の間に、スタントマンの叔父が持ち込んだアクション映画や特撮ばかり見てヒーロー好きになりました。
喜多川未知留:オーヴァードとしての能力はエンジェルハイロウの光学操作!自作ドローン群を介して幻影を作れる程度だったけど最近はビームも出すよ。
オズサイト:自分の容姿があまり好きでないのと、変身した方が気合が入るという理由から《天使の外套》で色黒高身長女性"オズサイト"へ擬態して動くことも多い。
オズサイト:データとしてはフォールンスプライトと《ダンシングライト》で判定支援したり、《黒き明かり》で達成値を後出しで減らせる。
オズサイト:そしてピュア《マスヴィジョン》があるので、クライマックスではそこそこの火力です。ボスを2回ワンパンで仕留めました。
喜多川未知留:今回は姫都くんと一緒に……何かしてるところからスタート!何だろうね。
喜多川未知留:以上です!
GM:何か…何があるのか!それはこちら!
PC1:喜多川未知留
N市UGN第13支部からの依頼で、キミはパートーナーと共に、街を襲う超寒波の調査をしていた。
どうやらその原因に繋がるものが、13地区のとあるスラム街にあるというところまでは突き止めた。
一体何があるのか確認すべく突入したキミたちは、不意に猛烈な吹雪のようなものに襲われ、そして。
キミの目に入ったのは、キミを庇い氷漬けになったパートナーの姿だった。
GM:がんばってねせんせい…。
喜多川未知留:やだ……任務行くの止めよう……?
GM:だいじょうぶ、あんぜんなおしごとですよ。
GM:そんなわけで、強く生きてほしい。では続いて!
GM:
GM:PC2:御門優一
GM:シナリオロイス:此宮アスカ(このみや・─、スラム街に住む少女)(推奨感情:庇護/不安)
GM:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY9cCgvwIM
御門優一:はーい
御門優一:御門優一(みかど・ゆういち)、15歳の身長159.9cm!160cmを自称する高校生1年生のイリーガルです!
御門優一:何の変哲もない定食屋の生まれ。自分の名字が「帝(みかど)」と読めるため将来は上に立つ人間になる……と豪語してます。
御門優一:主に精神的に見下されたりするとキレる不良学生です。怖いですね。
御門優一:不良学生として委員長や実行委員を進んでこなし、リーダーとして他人を手足のように使う経験を積んでいます。恐ろしいですね。
御門優一:覚醒は最近のことで、R案件に巻き込まれた際に死にかけて覚醒しました。(詳細未定)
御門優一:その時に固定ロイスの同級生女子に助けられた事を気にして、後ろで守られるのではなく横に立てるように頑張ってます。
御門優一:色々あって学園異能バトル物でいうと4巻目の新米ぐらいにはなれたかもしれません。
御門優一:助けられたのを見返すため、と虚勢を張りつつ、知り合った人やこれから知り合う人を守るために戦います。
御門優一:戦いとか超、怖いけどね!一般人だからね!
御門優一:能力はピュアサラマンダーの単純な白兵視界。
GM:単純(とは)
御門優一:フレイムタンで巨大な腕とかでかい剣とかを作って殴ります。
御門優一:同じエンゲージの人を炎陣でカバーリングしたりもします。俺の王国です。
御門優一:稼働4回の内3回を喜多川さんとご一緒する、なみかぜ外伝喜多川さんサーガのサブキャラの位置になりつつあります。
GM:生き証人になりつつある。
御門優一:今回は知り合いが大変な目にあるらしいので、皇帝として臣下を助けに行こうと思います。
御門優一:そんなギアッチョ系男子!クールにがんばります!
GM:では、そんな御門くんのハンドアウトはこちら!
PC2:御門優一
キミには(UGNの分類によるところの)N市第13地区のスラム街に住む友人がいる。
名は此宮アスカ。10歳を迎える前に両親を失い、それでも周りと助け合いながら一所懸命に生きる少女だ。
そんな彼女が住むスラム街はいま、異常な寒波に襲われ、半ば氷に沈みつつあった。
彼女とその仲間たちを見舞いにスラム街を訪れたキミが目撃したのは。
あらゆるものを凍り付かせながら逃走する、ジャームと思わしきオーヴァードだった。
此宮アスカ:こんな子です。仲良くしてあげてね!
GM:ではラスト!
GM:
GM:PC3:千鳥咲夜
GM:シナリオロイス:"スノウフレイク"、討伐対象のジャーム(推奨感情:好奇心/敵愾心)
GM:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYg8zx0AIM
千鳥咲夜:はい
千鳥咲夜:「私か? 十三支部所属、“夜を裂くモノ(Nightsever)”千鳥咲夜だ」
千鳥咲夜:「任務か? 承知した。助勢しよう」
千鳥咲夜:第十三支部所属のチルドレン。
千鳥咲夜:真面目では有るが、融通が効かない頑固者なスパルタン。
千鳥咲夜:堅い口調も相まって、あまり人付き合いは得意ではありません。
千鳥咲夜:崩落戦で親類縁者を失い、流出したアーティファクト『雷霆辻風』と融合。
千鳥咲夜:オーヴァードとして覚醒し、チルドレンの人生を歩むこととなりました。
千鳥咲夜:──とされていますが、実際には崩落戦前の記憶を有しておらず、現在のパーソナルデータは全て与えられたものです。
千鳥咲夜:シンドロームはハヌマーン/ブラックドッグ
千鳥咲夜:ロイス関係は——
千鳥咲夜:Dロイス №98【遺産継承者】
千鳥咲夜:アーティファクト【雷霆辻風@◯誇り/恐怖】
千鳥咲夜:上司【无号・辰巳・十三@◯敬意/食傷】
千鳥咲夜:——を所持しています。
千鳥咲夜:性能はミドルでは援護の風+ウインドブレスで自分をバフ、強引に一閃で殴ります。もちろん支援もできます。
千鳥咲夜:クライマックスでは一発屋。条件が整えばロイス2で27c2+14砲をぶっぱできます。
千鳥咲夜:あと13チルドレン&アーティファクト相当聖剣と特殊な設定ですが、事前にロケットさんに了承は頂いておりますのでご心配なく。
GM:ひっ…<c2砲
千鳥咲夜:こっそり初稼働に至ったキャラでもあります。N市聖剣使いの一角にこっそり参加するぜ。
千鳥咲夜:改めまして皆様、よろしくお願いいたします。
GM:では、スパルタンな千鳥さんのハンドアウトはこちら!
PC3:千鳥咲夜
第13地区を中心にN市を覆いつつある異常な寒波、その原因が判明した。
名を"スノウフレイク"。超低温の領域を操る、危険なジャームだ。
依頼により、あるいはキミ自身が持つ奴との因縁により、キミはUGNからの呼びかけに応えた。
獣は、狩られねばならない。
獣狩りの夜が始まる─。
GM:と言う感じで、初めてまいります!
GM:よろしくおねがいしまーす!
千鳥咲夜:はい、よろしくお願いいたします。
GM:
GM:
OP1…喜多川未知留
GM:侵蝕上昇をお願いします!
喜多川未知留:喜多川未知留の侵蝕を+6(1d10->6)した(侵蝕:36->42)
GM:
GM:20XX年2月、東京近郊、N市。
GM:今この街は、冬も終わりかけだというのに、猛烈な寒波に襲われています。
GM:UGNは市内のレネゲイド反応と照らし合わせ、これを悪意あるオーヴァードによる事象と仮定。
GM:イリーガルにも広く協力を求め、事態の調査に乗り出しました。
GM:そして、キミたちもまた、依頼を受けたイリーガルたちの一組であり。
GM:調査の結果、どうやら第13地区のスラム街にその原因、あるいは手がかりがあるらしい、と突き止め、そして。
GM:─こうして、ふたりで、建物の入り口に立っています。
オズサイト:「ごめんね。今日は付き合ってもらっちゃって」
姫都・幹久:「大丈夫です。そもそも、おれのほうにも来てた話でしたし…」
姫都・幹久:「おれだとたぶん、ここ見つけられてないですし」あたまをかいて。
オズサイト:「実際、迷路みたいなところだね……」こうして話している間にも、ドローン群を使って周囲の状況を調査、把握を進める。
オズサイト:「とはいえ、ぼくとしても姫都くんを大いに頼るものだとも」
姫都・幹久:「入り組んでるから、風が通らないのはありがたいですけどね。吹き下ろしはほんときついですから…」
姫都・幹久:「はは。……はい。頼ってください。できることなら」弱めに笑って。
オズサイト:「ほんと、寒いものね」余裕ありげな顔ではあるが。
喜多川未知留:中身はガタガタ震えている。体脂肪とは生まれてこの方縁遠い。
姫都・幹久:「……カイロ、もうひとつ使います?」封を切ってないやつ。「脇の下とかに入れると違うけど、外だとちょっと…ですよね」
オズサイト:「……じゃあ、お言葉に甘えようかな……あっ」ビリリと破って取り込んで。
オズサイト:「……あったかいや」
姫都・幹久:「風よけになります、とか言えたらすこしはかっこよかったのかもですけど」弱めに笑う。「よかった」
姫都・幹久:「寒いのは実家で慣れてるんで、用心してて助かりましたね。こりゃ」
オズサイト:「ともあれ、早く事を治めようという話だね」
姫都・幹久:「マイナス三度でしたっけ。水道管も心配ですし」建物を見上げて。「中ですよねこれ…」
オズサイト:「一般の人はもっと辛いんだもの。つまりぼくら二人で風よけだ」
姫都・幹久:「頼りにしてます」
オズサイト:「うん。頑張ろう」
オズサイト:そう言って右手を差し出す。見せかけじゃない、中身入り。
姫都・幹久:迷わずに握り返します。
姫都・幹久:「……手袋越しだと、よくわかんないですよね。正直」弱めに笑う。でも、身体の質感だけは伝わっている。
喜多川未知留:小さい手を包まれて。ほっと一息こぼして。
姫都・幹久:「……行きましょうか」
オズサイト:「うん。行こう」
GM:そうして、キミたちがふたりで踏み込んだ建物─スラム街の一角を為す廃ビルは。
GM:【凍てつくスラム街】
GM:屋内だというのに、外の気温よりもなお寒気は強く。壁、むき出しの配管、走り回っていたであろう小動物の死骸。
GM:その全てが、凍てついています。
喜多川未知留:(さっっっむ!)
オズサイト:「どうやらこれは、急がなきゃあいけないね……元から分かっていたことだけどさ」
姫都・幹久:「ですね。冷凍庫じゃないんだから、これ……」
GM:そして、冷気はキミたちの視界。曲がり角の向こう側から、流れ込んでくるようです。
姫都・幹久:「……あっち、ですかね」少しだけ先に立つ。
オズサイト:「どうやら原因は近そうだね。気を付けて」
喜多川未知留:その手に拳銃を握りしめ、ドローン群も戦闘配置。いつでも行ける。
姫都・幹久:「はい。喜多川さんも……」そろそろと前に
GM:─そうして、キミたちが曲がった、角の先には。
青年:「……ぉ?」
GM:どこか、焦点の合わない瞳で。氷の塊に腰かけて、やはり細長い、氷の小塊をかじっている青年。
姫都・幹久:「あ」
GM:─よく、見れば。横たわる氷の塊は、大まかなひとのかたちをしていて。
GM:かれがかじるものは、ちいさな、ゆびのような。
喜多川未知留:「ッ!」即座に狙いを付けて、銃撃!
青年:「……ハハッ!」
GM:細長い氷を噛み砕く。足元の氷塊を踏み砕く。そして。
GM:予備動作なく放たれた吹雪が、銃撃よりも早く。潤滑油を凍り付かせて。
GM:肉ならざる幻影の中にある、ほんものの身体にも、その冷たさが─
姫都・幹久:「喜多川さん!」
喜多川未知留:「っ、ひめみやく……」
姫都・幹久:割り込む。幻影に重なったからだを抱え込むようにして。それから
GM:キィン、と。鼓膜を切り裂くような、音がして。
姫都・幹久:あ、と小さくうめいた声が聞こえたかどうか。ほんの少しだけ、未知瑠さんを押しやります。
姫都・幹久:自分の体から離れるように。
喜多川未知留:冷気に巻かれた小さな身体は、とても簡単に押しのけられて
GM:----------
GM:時間にして一瞬。その間に、目の前にいた青年はどこかに走り去ったのか、姿は見えず。
GM:キミが感じた冷気は、指先から先へ届くことはなく。その代わり、指先に感じていた熱もなく。
GM:そして、キミの隣には。
GM:冷たく、青い、縦に長い正方形の塊。ひょろりとしたのっぽの、氷の塊。
GM:その中に、いつもはどこかのんびりとしている、けれど今は、文字通り凍り付いたようにひきつった顔。
喜多川未知留:立ち上がることままならず、声も出せずに座り込んだまま。
喜多川未知留:この数か月で見慣れた顔の、変わり果てた姿をただ見つめる。
GM:その視線は、先ほどまでキミがいたところを見つめたままで。
GM:決して、キミに向けられることはなく。
喜多川未知留:いつもぼくを見てくれる彼が、ぼくを見返すこともなく。
喜多川未知留:……それがなんて心細いのだろう。
喜多川未知留:「ぼくは」
喜多川未知留:「いや、オズサイトは……だ」
喜多川未知留:このビルも、街も……姫都くんも凍らされて。だけど、だからぼくは凍り付いていない。
喜多川未知留:頼られたんだ。だから"オズサイト"は立って、戦わないといけない。
喜多川未知留:……なのに。
喜多川未知留:「……おかしいな」
喜多川未知留:いつも身に纏うその仮面。"ぼく"より素敵な大きい幻影。
喜多川未知留:「出てこないよ……姫都くん……」
GM:シーンエンド。
喜多川未知留:いい子:姫都幹久/P好意〇:N諦念を P好意:N恐怖〇 に変更
OP2…御門優一
GM:OP2
GM:シーンプレイヤー:御門優一
GM:登場:不可
GM:
GM:侵蝕をお願いします!
御門優一:御門優一の侵蝕を+1(1d10->1)した(侵蝕:33->34)
GM:
GM:さて、キミがどういった経緯で彼らと、彼女らと友誼を結ぶに至ったかは、ここでは語ることはありませんが。
GM:キミにはここ、N市第13地区のスラム街に住まう"友人"たちがいます。
GM:例えば、それは。
老女:「ああ、優ちゃん。よく来たねえ。元気かい?風邪とか引いてないかい?」
GM:キミの祖母くらいの年齢の、家族皆に先立たれた老人であったり。
御門優一:「おうおう、元気元気。婆ちゃんも無理すんなよ~。」ニカッと笑ったり
少年:「あ!優一にいちゃん!
少年:「コロッケ美味かったぜ!また持って来てくれよな!」
御門優一:「最近また寒いから毛布忘れんな……って、おう」
GM:キミのお土産を楽しみにしている子供であったり。
御門優一:「また手伝いしたらちゃんと持ってきてやんよ~」
御門優一:「最近あのおっちゃん、チーズ入りとか作り出したぜ」
御門優一:適当にてがう。
GM:そうして、キミを暖かく迎え入れる住人達ですが、その中でも特にひとり。
GM:キミの来訪を、いつも楽しみに待っている少女が、ひとり。
此宮アスカ:「……ぁ、優ちゃん」
GM:年の頃は、キミより少し下くらい。(ここでは珍しくはありませんが)幼くして家族を失い、けれど懸命に生きている少女。
御門優一:「よっ、アスカ。来たぞー」ひらひらと手をふる。
御門優一:「どう?調子は」
此宮アスカ:「うん、最近は、ちょっと元気……かな」
GM:笑いながら、少し咳込みます。特に重病、というわけではないらしいのですが。
御門優一:「…………」
GM:やはり、スラム街に住んでいては、体調は十全とはいかず。
御門優一:一瞬、何か言おうとしつつ。
御門優一:「そっか、まぁ元気ならいいや」
此宮アスカ:「……そんな顔しないで、優ちゃん。誰も悪くないんだから。わたしたち、みんなで仲良くやってるし……」
此宮アスカ:「優ちゃんがちょっと偉そうだけど優しいのは、わたしも、みんなも、知ってるから」
御門優一:「生まれたときからこの顔だっつーの。ったく…」
御門優一:「偉そうは余計……じゃねぇな。そうそう、偉くなるからな俺は」
御門優一:「そうだ、シチューとか食う?出来は保証できねーけど」
御門優一:ゴソゴソと荷物から魔法瓶を取り出す。
GM:うん、と嬉しそうに小さく頷いてから。
此宮アスカ:「……ねえ、優ちゃん」
御門優一:コポコポ、と蓋に注いでからプラスチックのスプーンなどを添える。
御門優一:「はい優ちゃん。何か御用かな」
此宮アスカ:「優ちゃんは、偉くなったら」
御門優一:「うん」
GM:両手で、カップ代わりの蓋を受け取りながら。シチューの表面をじっ、と見て。
此宮アスカ:「……偉くなった優ちゃんが似合う場所に、行っちゃうのかな」
御門優一:「偉くなった俺が似合う場所ねぇ」ちょっと思いを馳せて「例えば、11地区みたいな高いビルとか?」
此宮アスカ:「うん。それとも、世界の御門、とか」
御門優一:表面を覗き込むその視界に、下から映り込むように覗き込んで。
GM:何かを誤魔化すように、笑いながら。
御門優一:「はっはっは」
御門優一:「アホたれ」
御門優一:ぺちん、と後頭部を軽くはたく
此宮アスカ:「あたっ」
此宮アスカ:「……何するの、優ちゃん」
GM:ぅー、と小さく唸りながら、恨みがましくキミを見る。
御門優一:「あのねぇアスカ」
御門優一:「俺は偉くなりたいけど、偉くなってやりたいことがあるだけで、偉くだけなっても意味ねーの」
御門優一:人差し指でその恨みがましい額を突いて。
御門優一:「もし俺が偉くなって、世界で一番の社長にでもなって世界の御門になってもだな」
御門優一:「まずは地元の御門を蔑ろにしちゃ意味ねーの」
此宮アスカ:「……よかった」
GM:安心したように、頬を緩ませて。
御門優一:「おう、良かったなら良かった」
此宮アスカ:「うん。優ちゃんは、偉くなっても優ちゃんのままでいてくれるって、わかったから」
此宮アスカ:「……たまにで、いいから」
御門優一:「たまに、何かね」
此宮アスカ:「また、ここに。みんなに、わたしに」
此宮アスカ:「……お話を聞かせに来てね、優ちゃん」
御門優一:「慎ましいお願いだこと」
御門優一:ふぅ、と息をついて
御門優一:「わかったわかった、笑顔のために働くのが御門優一くんだからな」
御門優一:肩をすくめて「そんかし、」
御門優一:「俺が困ってたら助けてくれるってことで。仲良くやっていこう」
御門優一:ニカ、と歯を見せて笑った。
GM:----------
GM:─2月某日、季節外れの寒波がN市を襲う最中。
GM:キミの元にも、この異常な寒波に関する調査の依頼がUGNから届いていましたが、あくまで予備人員としてのものでした。
GM:つまり、キミはフリーであり、そうなれば。"友人"たちの見舞いにスラム街を訪れるのも、当たり前のことであるでしょう。
御門優一:「…………………(寒ッ)」
御門優一:「(アイツ大丈夫かなぁ…)」
御門優一:というわけで訪れました。
GM:顔馴染みの住むスラム街まで、あと数分。そんな路地の角を曲がった時。
GM:どん、と。キミは何かにぶつかります。
御門優一:「おっと、失礼」
青年:「おおッと」
GM:キミとぶつかった、どこか爬虫類じみた容貌の青年は。
青年:「…………」
御門優一:「あー、悪い。ちょっと急いでた」
GM:キミを、少しの間じぃっと見つめてから。
御門優一:「………何か?」
青年:「いやいや、急いでたなら仕方ない!けど気を付けな少年、こっから先は」
青年:「ちょいとばかり、寒さがキツいぜ?」
GM:そう告げると、ビュゥ、と冷たい旋風が吹いて。
GM:微弱な、レネゲイドを喚起する波動─《ワーディング》に似たものを残して、生年の姿は消えます。
御門優一:「ご忠告どうも………!?」
御門優一:「(ワーディング……か!?)」
御門優一:一瞬、その気配に身構えて。
GM:青年の姿が消え、キミの視界に、見慣れたスラム街の建物が見えます。が、そこは─。
GM:【凍てつくスラム街】
GM:キミが見慣れたものとは、全く異なる様相でした。
御門優一:「……………………」
御門優一:「………………!?」
御門優一:「いや、いやいやいやいやいや」
御門優一:「……………日本かここ?」
御門優一:「じゃ、ねぇな!そんな場合じゃない!」
御門優一:脳裏に浮かぶ友人の姿。ただでさえ調子悪そうなのに、こんな冷凍庫に突っ込まれてたまるか
GM:キミが、その冷凍庫のような建物に踏み入ると。
GM:どうにか温もりを得ようとしたのか、自分を抱き締めるようにして縮こまる、人の形をした氷がありました。
GM:─それは、キミにいつも最初の挨拶をしていた、老女に似ています。
御門優一:「………………!」
GM:廊下の隅に倒れた、小さな人型の氷には、頭部がありませでした。頭があるべき場所には、砕けた氷の欠片が散らばっています。
GM:─それは、キミにコロッケをせがんだ少年と、似た背格好です。
御門優一:「……………は、ハァ…!」
御門優一:低い温度の中で、吐いた息が白く曇る。
御門優一:その視界が白く霞むのは霧のせいか。はたまた。
GM:その他にも。キミには見覚えのある面影のある、ヒトの形をした氷が、そこかしこに転がっていますが。
御門優一:じわり。じわり。
GM:キミが探す姿は、まだ見つかりません。─あるいは、いつも彼女が寝込んでいる小部屋になら。
御門優一:首筋に。額に汗がにじむ。
御門優一:外気の寒さを感じないほどに体温が上がる。
御門優一:「………ッハ、……ッハ」
御門優一:浅くなる息を整えながら、歩み慣れた変わり果てた道のりを歩き。小部屋に。
御門優一:その姿を、見つけたいのか。あるいは見つけたくないのか。
GM:果たして、そこには。
此宮アスカ:「……優、ちゃん?」
GM:声に力がないのは、いつもと同じ。けれど、いつものように、キミに歓迎の意志を示そうと差し伸べられた手は。
御門優一:「ア、アスカ!」
御門優一:「ぶ、無事、か!?」
GM:肘の少し上から先が、まるで、氷の塊のように。冷たく、半透明に変化しています。
御門優一:「!」
此宮アスカ:「うん、だいじょう、ぶ。……優ちゃんがくれたシチューのおかげ、かな……?」
御門優一:「無理すんな!動かさなくてもいいから!」
GM:顔にも、鱗のように氷片が浮かび。笑顔が、ひきつったようなものになっています。
御門優一:駆け寄り、その手を支えるように隣へ。
此宮アスカ:「……だめだよ。つめたいよ」
御門優一:「うるせぇ!見りゃわかるよ!」
此宮アスカ:「優ちゃんも、風邪、引いちゃうよ」
GM:カタカタと震える唇から紡がれる言葉は、冷気で鈍った思考のためか、普段よりも幼く聞こえて。
御門優一:「引いてもいいよ別に!こんな状態よりはな!」
御門優一:氷。暖めなければ。湯、炎。
御門優一:炎を使うのは、苦手だ。
御門優一:「今、どんな感じだ!?どこが痛いとかあるか!?」
此宮アスカ:「……わからない。なにも、わからないの」
此宮アスカ:「おかしいな。いつも、優ちゃんが来てくれたら、あったかくなるのに」
御門優一:ポケットに突っ込んだカイロなどを当てる。
御門優一:「(クソッ、暖めて……良いのか!?氷なら溶けねぇか!?)」
GM:凍り付いた腕に押し付けたカイロは、一瞬で熱を奪われて。反応の為に含まれた僅かな水分が凍結し、熱源としての用を為さなくなります。
御門優一:脳裏に、先程頭部を破壊された氷像が思い浮かぶ。
御門優一:「……………!(クソッ、マジかよ!)」
GM:氷。冷凍。そんなキーワードから、N市のオーヴァードが思い浮かべるであろう設備がひとつ、あります。
GM:第四支部、地下。ジャームを冷凍保存しているというチャンバー。
GM:そこなら、あるいは。少なくとも「この状態」を維持する手立てはあるのではないか。
御門優一:脱いだ上着を相手に掛けながら。
御門優一:「(凍るのが進むのかわかんねぇけど…先に俺が凍らせたらなんとかなんねぇか……!?)」
御門優一:「(いや、凍らせるっていうなら……)」
御門優一:脳裏に浮かぶ、先日出会ったオレンジ髪にメガネの小さな女性
御門優一:病院を併設する、第4支部。
御門優一:「(俺にはどうしようもないが……なんか前例とかあるかもしれん)」
此宮アスカ:「……優ちゃん?」
GM:思索に陥るキミを、心配そうに見上げる視線。
御門優一:「アスカ」
御門優一:屈んで、目線を合わせる。
此宮アスカ:「……うん」
御門優一:「なんとかする。絶対に」
御門優一:「だから安心しろ」
御門優一:「………ひとまず、病院行くぞ」
御門優一:「いいな?」
此宮アスカ:「びょう、いん……」
御門優一:焦燥は隠せず、額に汗を浮かばせながら。それでも笑うように。
GM:きっと、ここに来て以来、行ったことでないあろう場所に。少し、不安そうな声色になりますが。
此宮アスカ:「……うん。優ちゃんが連れてってくれるなら、いいよ」
GM:そう応えて、キミに身を委ねるように、身体の力が抜けます。
御門優一:「オッケー、いい子だ」
御門優一:その体に手を添えて、抱き上げて。
御門優一:「(…………ったく、ったく!まっ、たく、よぉ!)」
御門優一:「(…………どこの誰の仕業かしらねぇけど)」
御門優一:小さく、口の中で呟くように
御門優一:「……無事ですむと思うなよ、ったく」
御門優一:目線はまっすぐ。
御門優一:手に抱いた体を落とさないようにしっかり抱えて。
御門優一:額の汗が浮いた端から凍るように落ちて。
御門優一:一歩一歩、歩みを進めた。
GM:シーンエンド。
GM:
御門優一:友人 此宮アスカ ○P庇護/N不安 で取得
OP3…千鳥咲夜
GM:OP3
GM:シーンプレイヤー:千鳥咲夜
GM:登場:不可
GM:
GM:登場侵蝕をお願いします!
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+2(1d10->2)した
GM:
GM:時間は多少遡ります。キミが今のキミになってから今までの4年間、そのどこか。
GM:市外のとある支部から受けた応援要請が、巡り巡って第13支部に届いた時。ヒトの形をとどめているキミが、その要員に選ばれて。
GM:そして、駆け付けた戦場で目撃したのは、いくさのあと。
GM:得物の剣を手にしたまま凍り付いた青年。凍って砕けて落ちた、誰かの腕。
GM:キミが辿り着く数時間前まで、そこで生きていた者たちの残骸が、そこにありました。
千鳥咲夜:戦場跡に──
千鳥咲夜:「………………」
千鳥咲夜:ざしゅっ──と、風を纏って遠方より戦場へと飛来する。
千鳥咲夜:死屍累々。屍の群れ。
千鳥咲夜:血すら凍りついた、不自然な殺戮現場。
千鳥咲夜:「遅かった……か」
千鳥咲夜:顰めた面の眉一つ動かさず、現状を確認する。生存者は──
GM:ひとり、戦場に降り立ったキミの耳に。
UGNエージェント:「……救援、か?」
GM:戦場に横たわる、骸のような何かが。四肢が砕け、血の気の失せた顔で転がる男性の声が届きます。
千鳥咲夜:「ああ、名目はそうなる。だが、遅かったようだ」近づいて膝をついて状態を確認し──
UGNエージェント:「いいや。遅かったのは、俺たちだ。……君は、君にここに向かうよう命じた誰かは、悪くない」
UGNエージェント:「だから、そんな顔を、するな。……ああいや、すまん、適当なことを言った。もう何も見えちゃいないんだ」
GM:名も知らぬ、死にかけの誰かが、笑います。
千鳥咲夜:「……そうだな、良し悪しを語る前に、間に合うことをしよう」
千鳥咲夜:「教えてくれ、状況を」
千鳥咲夜:一言一句、このエージェントが得た知見を、聞き漏らさぬように耳を傾ける。
UGNエージェント:「ああ。俺たちは奴を……"スノウフレイク"を、この場に追い詰めた。十人以上でな。それだけいれば、勝てると踏んだ。だが」
GM:がふ、と咳込みながら吐く血も。赤い氷の欠片が撒き散らされるのみ。
UGNエージェント:「駄目だった。……すまん、君に、伝えられることがあればよかったんだが」
千鳥咲夜:「いや、オマエたちのようなエージェントを以てしても叶わぬ強敵であることが判った」
千鳥咲夜:「十二分に、『伝わった』」
UGNエージェント:「そうか。……ああ、なら」
千鳥咲夜:「ああ」
UGNエージェント:「よかった。……俺たちは、何かを生み出すような仕事ができる立場じゃあないが」
GM:紡がれる声は、だんだんと細く、弱く。
UGNエージェント:「伝わったなら。遺せたなら。それだけで、意味が─」
千鳥咲夜:「卑下するな、十二分に伝わったと言った。だからオマエは『間に合った』」
GM:キミの、その言葉を聞いて。
UGNエージェント:「…………」
GM:エージェントは、力なく、けれど嬉しそうに。微かに唇を曲げて、笑いました。
千鳥咲夜:「………………」
千鳥咲夜:何も映さなくなったまなこにそっと手をやり、閉じさせる。
千鳥咲夜:氷のような遺骸に当てた手が、瞬く間に凍りつくが、意に介さない。
千鳥咲夜:そして周囲に散らばった仲間たちの身体を一つ一つ集め、なるべく元と同じ様にしてから並べてやり──
千鳥咲夜:「………………」
千鳥咲夜:静かに、敬意を以て手を合わせた。
GM:----------
GM:─N市、第13支部。
GM:チルドレンの任務のひとつとして、支部で待機していたキミに。端末へ着信があります。
GM:発信者欄に表示される名は、「辰巳十三」……この支部の、支部長の名です。
千鳥咲夜:数世代は前の古い端末を耳へと──
千鳥咲夜:「はい、千鳥です」
辰巳十三:「突然悪いね、千鳥サン。待機は終わりだ」
千鳥咲夜:「いえ、任務でしょうか?」
辰巳十三:「ああ。……千鳥サンにとっては、因縁浅からぬ相手だ」
千鳥咲夜:「知己ですか。敵の情報があるということは、良いことです」
千鳥咲夜:応じながら、頭の中で記憶を整理する。交戦した経験のある相手において、生き残っていると言えば──
辰巳十三:「"スノウフレイク"が、現れた。発端は第13(ルビ:うち)だが、今は何処か別のところに行っちまったらしい」
辰巳十三:「ああ。……奴の相手を頼むのは2度目、になるかな」
GM:その役目の都合上、辰巳支部長の記憶は部分的に断片化していますが、それでも。
千鳥咲夜:「なるほど、スノウフレイクですか。確かに因縁はありますね。面識はともかくとして」
GM:通話越しの声には、キミへの申し訳なさのようなものが、滲みます。
千鳥咲夜:「そうですね、任務としては。しかし先のケースでは残滓を見るに留まりました」
千鳥咲夜:<2度めになる
千鳥咲夜:「直接の面識はありません。──もたらした被害と、犠牲者には覚えはあります」
千鳥咲夜:「支部長──」
千鳥咲夜:声から滲んだ申し訳無さのようなものに気づいたのか否か──
辰巳十三:「なんだい、千鳥サン」
千鳥咲夜:「僥倖と捉えます」
辰巳十三:「そうか。ああ、なら良かった。……それじゃあ頼むぜ」
千鳥咲夜:「──果たせず、託された任務を、再び命じて頂けるのですから」
辰巳十三:「集合場所は、第4支部地下。いつもは封鎖されてる、ジャーム冷凍チャンバーだ」
千鳥咲夜:こくり、と通信先の上司に無言で頷く。
千鳥咲夜:「単独任務ですか?」
辰巳十三:「ひとまずはね。……奴相手に数は無意味、というのは『分かっている』」
GM:けれど、と一呼吸置いて。
千鳥咲夜:「はい、貴重な数少ない情報です」
千鳥咲夜:<数は無意味
千鳥咲夜:次の言葉を静かに待つ。
辰巳十三:「もしその場に、因縁がある面子がいるなら、受け入れてやってほしい。……まあ、日馬支部長ならそのあたり、どぉぞどぉぞ、って言うかもなあ」
GM:彼女のそれを真似たであろう口調は、決して似てはいませんが。せめて軽口で明るく送り出そう、という、支部長なりの気遣い…かも、しれません。
千鳥咲夜:「………………」しばらく考え込み
千鳥咲夜:「それは──」
千鳥咲夜:「──任務のうちですか?」
辰巳十三:「いいや、『お願い』だ。子供(R:チルドレン)を預かる支部長としての、ね」
千鳥咲夜:ふぅ──とため息
千鳥咲夜:「ご存知の通り、そうしたことは苦手な性分ですが」
千鳥咲夜:「支部長殿の『お願い』であれば、善処するとします」
辰巳十三:「ああ。……改めてよろしく頼むよ、千鳥サン。俺は、ここで、待っている」
千鳥咲夜:「はい、千鳥咲夜──“夜を裂くモノ(Nightsever)、これより任務にあたります」
千鳥咲夜:そして通信を切り──
千鳥咲夜:『ああ。俺たちは奴を……"スノウフレイク"を、この場に追い詰めた。十人以上でな。それだけいれば、勝てると踏んだ。だが』
千鳥咲夜:『駄目だった。……すまん、君に、伝えられることがあればよかったんだが』
千鳥咲夜:『そうか。……ああ、なら』
千鳥咲夜:『よかった。……俺たちは、何かを生み出すような仕事ができる立場じゃあないが』
千鳥咲夜:『伝わったなら。遺せたなら。それだけで、意味が─』
千鳥咲夜:文字通り一言一句、頭と心に刻んていた『遺言』を思い浮かべる。
千鳥咲夜:「ああ──意味を持たせよう、今度こそな」
千鳥咲夜:そう、ひとり呟いて──
GM:シーンエンド。
GM:
千鳥咲夜:遺志【スノウフレイク@◯執着/敵愾心】を取得します。<シナリオロイス
GM:マスターシーン
GM:
GM:N市第13地区の、路地裏。
青年:「ヒュゥ、やべえ……ありゃオーヴァード、そんでもってあの態度だと、UGNか……?」
GM:駆け抜けた後全てに、極低温の冷気を振りまきながら、青年は駆ける。
青年:「とすると……仕方ない、こっからはちょっと抑え気味にして‥‥…そろそろ始めとくかね」
GM:そう呟くと、集中するように目を閉じて。
青年:「……っし、大人しくなったな。んじゃまァ……」
GM:無差別に振り撒かれていた冷気が、青年の内側へと収束するように凝縮する。
GM:─とはいえ、これまでの結果は変わらない。街は凍てつき、少年と少女は氷の中だ。むしろ。
スノウフレイク:「今回も、上手くいきますよぉに、ってな!」
GM:Eロイス:《予告された終焉》が使用されました。対象は姫都幹久、および此宮アスカ。
GM:エンディグフェイズ終了時、両NPCは死亡します。─それまでに、スノウフレイクを倒さない限り。
GM:
GM:シーンエンド。
ミドル1
GM:登場:全員登場
GM:
GM:登場侵蝕をお願いします。
喜多川 未知留:喜多川未知留の侵蝕を+5(1d10->5)した(侵蝕:42->47)
御門優一:御門優一の侵蝕を+8(1d10->8)した(侵蝕:34->42)
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+5(1d10->5)した
GM:
GM:N市UGN、第四支部。
GM:辰巳支部長からの指示でここにやってきた千鳥さんですが、案内されたのは地下冷凍チャンバー……では、なく。
GM:地上階にある、こじんまりした会議室でした。そして、そこにいたのは、ふたりの人物。
GM:ひとりは、眼鏡をかけた小柄な女性。
GM:─喜多川さん。あなたはあの後、UGNの回収班だというグループに保護され、ここで待つよう告げられました。
GM:氷に閉じ込められた少年は、支部のどこかに運ばれ、音沙汰はありません。今のところ、まだ。
喜多川 未知留:「……」静かに待機している。
GM:もうひとりは、千鳥さんより少し小柄な、利発そうな。けれど、どこか焦りを抱えているような少年。
御門優一:「…………」手持ち無沙汰にそわそわしている
GM:─御門くん。あなたが連れて来た少女は、処置のため医療班に預けられ、やはりここで待つよう告げられました。
GM:同室の小柄な女性は、キミにとっては初対面……の、はずですが、お互い名乗る機会を逸し、今に至ります。
千鳥咲夜:「………………」睨むような目つきで、先に居た二人を見分している。
千鳥咲夜:「……確認したい」
御門優一:「あ、はい」
喜多川 未知留:「いいよ。聞いて」
千鳥咲夜:「UGN、N市第十三支部チルドレン、“夜を裂くモノ(Nightsever)”千鳥咲夜だ」
千鳥咲夜:「第四支部の方々だろうか?」
喜多川 未知留:「いや、ぼくらはイリーガルだ」
御門優一:「え……っと、俺はイリーガルです。《ジャイアント・キリング》の御門優一、です」
御門優一:「っと、君もか」
御門優一:年下だと思ってる。
千鳥咲夜:じろり──と再び睨むような視線を名乗らなかった喜多川さんに送る。
喜多川 未知留:「今日は13支部の依頼で動いてた。今ここには居ないもう1人とね」
喜多川 未知留:「喜多川未知留……コードは"オズサイト"」
御門優一:「オズサイト…………?」
御門優一:「(コードネームって被ることあるんだな…)」
御門優一:脳裏に、褐色長身の美人を思い浮かべている。
千鳥咲夜:「ああ、確かグリーンフィンガーと共同にあたっていたイリーガルの?」
喜多川 未知留:「うん、そうだよ」
喜多川 未知留:「あと御門くん」
御門優一:「うん、何かな?」
御門優一:あのオズサイトさんがここに居てくれたら中々に心強かったが、まぁ無い物ねだりをしても仕方あるまい。という心持ち。
喜多川 未知留:「……あー、ぼくと君が組むのはこれで3回目だ」
御門優一:「……………………?」
千鳥咲夜:「なるほど、知己か」
御門優一:へにょん。頭のくせっ毛が心持ちカーブする。
喜多川 未知留:「つまり、"オズサイト"だよ」
御門優一:「え」
御門優一:「えっ、えっ」
千鳥咲夜:当面の納得をして、初めてあてがわれた席に腰かけます。
千鳥咲夜:「どうかしたのか?」<えっ、えっ
御門優一:「いや待ってくれ、たしかに俺はオズサイトさんを知ってるが………なんというか、あの人は背の高い褐色系の格好良い系だったというか…」
御門優一:「喜多川…ちゃん?さん?だっけ?確かにコードネームが同じだけど……」
千鳥咲夜:「N市に登録されているオズサイトは、確か喜多川美知留一人のはずだ」
喜多川 未知留:「簡単な話。背の高い褐色系の格好良い系の振りをしてた」
喜多川 未知留:「本当は背の低いいかにも虚弱そうな不健康系だったって話さ」
御門優一:「…………………………………!?」
御門優一:「変装とかいうレベルではないが……!?」
喜多川 未知留:「ま、そっちの方が仕事しやすいでしょ?」
御門優一:「あ、あ、あー………」ぐるぐると視点を回して。
千鳥咲夜:「……いいのか、オズサイト?」と、口を挟みます。
御門優一:「す、すげぇなレネゲイド……」
喜多川 未知留:「ありがとう千鳥さん。でもこれから一緒に動くわけだから」
喜多川 未知留:「隠し切る余裕のないものをわざわざ隠す意味はないさ。変装できなくなったからね」
千鳥咲夜:「む、そうか。初対面にも関わらず札をさらけ出してくれたのであれば、こちらも相応に応えねばだな」
御門優一:「…………………あー、と」
御門優一:ふ、と。この部屋に入って妙に力の入っていた肩がストンと落ち。
御門優一:「オズサイトさん……というか、喜多川さんか」
喜多川 未知留:「なんだい御門くん」くるりと視線を向けて。
御門優一:「正直、見た目とか全然わかんなかったんでビックリしましたが、えーと」
御門優一:ちょっと言葉を探すようにして。
御門優一:「でも。さっき名前を聞いて。居てくれると心強いな、って思ってたところです」
喜多川 未知留:「……そう」
喜多川 未知留:「ぼくも御門くんが居てくれるのは」
喜多川 未知留:既に2度見た、彼の戦いぶりを思い出して
喜多川 未知留:「……うん。頼もしいよ」人を庇う姿を思い出しながら言う。
御門優一:「えぇ、だから、俺はすげー安心した所もある…………ん、ですけど」
千鳥咲夜:「そうだな、知己であれば連携戦術も取りやすい。信頼関係が成立しているのであればなおのこと、だ」
御門優一:「今の喜多川さん、何かあったんですよね。もう1人、って言ってましたし。だから、」
御門優一:「しんどかったら、頼ってくださいね?」
御門優一:「恩返し分ぐらいは働きますから」
喜多川 未知留:「恩を売れてるつもりはないんだけどね」
喜多川 未知留:「助けてもらうよ、今回もね」
御門優一:「うっす」
千鳥咲夜:交互に二人に視線を向ける。
喜多川 未知留:「……知り合い同士で話しちゃってごめんね、千鳥さん」
御門優一:いつもは見上げていた相手に、少しかがんで目線を合わせて。笑う。
御門優一:「っと、そうだ。千鳥さんの言うことも最もですね。後ですり合わせとかもしますか」
千鳥咲夜:(なるほど、知己では有るが、少なくとも一人は万全とは言い難い状況のようだ)
千鳥咲夜:「ああ、そうだな。状況のすり合わせは必須だ。場合によっては後方で待機してもらうことにもなりかねん」
喜多川 未知留:「……戦う分には支障ないと思うけど」
喜多川 未知留:「いや、最終的な判断は専門家に任せるけどね」
千鳥咲夜:「そうだな、最終的にはそうなるだろう。だが──」
千鳥咲夜:頭の先から、足元まで、射抜くような視線で喜多川さんを見やり。
喜多川 未知留:己に向けられる視線を、何の関心も無いようにただ受け止めて。
千鳥咲夜:「心身ともに、万全とはほど遠い状態のようだ。自己認識として、オズサイトはどう捉えている?」
千鳥咲夜:「『変装ができなくなった』と言っていたな。つまり、そういう事ではないのか?」
千鳥咲夜:暗に『おまえまともにエフェクト使えるのか?』と問うています。
喜多川 未知留:「ぼくの変装は、ただのマインドセットだ」
喜多川 未知留:「こうして、ただ見た目を弄るだけなら問題はないし」
喜多川 未知留:一瞬で、壁に拳銃を構えた姿に切り替わる。
千鳥咲夜:「………………」無言のまま、その瞳の奥を伺うような視線を送る。
喜多川 未知留:「……例えば自暴自棄になっていたなら、ここで合流を待ってはいない」
喜多川 未知留:「ぼくは冷静だ」
GM:─そうして、知己との思わぬ形での再会や、意志の確認がなされているところに。
GM:《ピーンポーンパーンポーン》
GM:気が抜けてしまうようなチャイムの音が響いて、そして。
日馬美礼:『あー、テステス。聞こえてるかな?聞こえてるね?よしオーケー』
GM:備え付けのスピーカーから、聞き覚えのある声。
御門優一:「…………学校?」
千鳥咲夜:「準備が終わったようだな」
日馬美礼:『"オズサイト"、"ジャイアント・キリング"、そして"ナイトセイバー"。お待たせ、こちらの……うん、処置は終わったよ』
千鳥咲夜:ふっ──と喜多川さんから視線を外す。
喜多川 未知留:「じゃあ、行こうか」
千鳥咲夜:「ああ」
日馬美礼:『案内を寄越すから、降りてくるといい。少し、話したいことがあるからね』
御門優一:「オッケーです」
日馬美礼:『じゃあ、待ってるよ。なるべく早く来てくれると嬉しいね』
GM:《ポーンポーンポーンポーン》
千鳥咲夜:「──とのことだ。とりあえずすり合わせなどは後としよう」
GM:最初のものより、幾分か音の下がったチャイムで、キミたちへの通知は終わります。
GM:そして間もなく、遠慮がちなノック。扉の向こうには、案内役のエージェントがいることでしょう。
千鳥咲夜:「異存はあるか?」二人に問うて──
御門優一:「異議なし」処置の結果に、心が逸るように。
喜多川 未知留:「無いとも」扉へ向けて、若干早足に。
GM:
GM:シーンエンド
GM:ロイス設定、購入が可能です!
千鳥咲夜:ロイス操作 同行者【喜多川未知留@誠意/◯疑惑】 にて取得。誠意は感じられましたが、そのコンディションには疑惑在りということで。
喜多川 未知留:同行者:御門優一/P信頼〇:N罪悪感 で取得
千鳥咲夜:あと御門くん、防寒服装等のきぐるみとか居ります?<ディフェンダー
御門優一:協力者 喜多川 未知留 ○P尽力/Nすげぇな で取得
御門優一:あ、そうですね。戦闘用キグルミなど狙おうかと
千鳥咲夜:んじゃこちらで狙ってみましょうか。エフェクト使えば多分いける。
喜多川 未知留:購入はシューターズジャケット。フォールンスプライトで判定
御門優一:その前に一回素振りで狙ってみよう
喜多川 未知留:4dx>=13
DoubleCross : (4R10[10]>=13) → 7[2,6,7,7] → 7 → 失敗
御門優一:2dx+2>=14 戦闘用きぐるみ
DoubleCross : (2R10+2[10]>=14) → 9[5,9]+2 → 11 → 失敗
御門優一:あ、財産で行ける。3点ペイで購入
御門優一:8-5
御門優一:必要だったらみちるさんのシューターズジャケットの方お願いしよう。
千鳥咲夜:ではこちらはアームドスーツ狙い。援風&ウィブレ使っておきます。
千鳥咲夜:6dx+9
DoubleCross : (6R10+9[10]) → 8[1,1,5,5,6,8]+9 → 17
千鳥咲夜:成功、購入。
ミドル2
GM:ミドル2
GM:シーンプレイヤー:喜多川未知留
GM:登場:可能
GM:
GM:ミドル2からはリサーチが可能となりますが、まずは判定をしていただいた後、シーンの描写をしていこうと思います。
GM:というわけで、登場侵蝕の前に項目提示!
GM:
【姫都幹久の凍結】 <情報:UGN、裏社会>、<知識:レネゲイド> 目標値6
【此宮アスカの被害】 <情報:UGN、噂話>、<知識:レネゲイド> 目標値6
【スノウフレイクについて:その1】 <情報:UGN、裏社会>、<知識:レネゲイド> 目標値6
GM:一旦、以上3項目です。
喜多川 未知留:喜多川 未知留の侵蝕を+2(1d10->2)した(侵蝕:47->49)
御門優一:御門優一の侵蝕を+8(1d10->8)した(侵蝕:42->50)
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+1(1d10->1)した(侵蝕:38->39)
GM:では、各々、どの項目にいくかを宣言して判定願います。
御門優一:噂話あるのでアスカちゃんを狙いましょう
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+4した(侵蝕:39->43)
喜多川 未知留:じゃあ【姫都幹久の凍結】で、知識:レネゲイド。
喜多川 未知留:フォールンスプライトを使って判定+3D。
喜多川 未知留:5dx>=6 【姫都幹久の凍結】
DoubleCross : (5R10[10]>=6) → 10[1,5,6,7,10]+4[4] → 14 → 成功
喜多川 未知留:とてもわかる
御門優一:2dx+2>=6 知識:噂話 此宮アスカ
DoubleCross : (2R10+2[10]>=6) → 10[1,10]+3[3]+2 → 15 → 成功
御門優一:わかりみがある
千鳥咲夜:まあ、スノウブレイクで
千鳥咲夜:まだ低いから大丈夫だろう。援風ウィブレで行きます。
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+4した(侵蝕:43->47)
千鳥咲夜:6dx+9
DoubleCross : (6R10+9[10]) → 10[1,5,6,8,8,10]+1[1]+9 → 20
千鳥咲夜:抜きました。
GM:みんなやる気だ。
GM:では!
GM:
喜多川 未知留:来い!
【姫都幹久の凍結】 <情報:UGN、裏社会>、<知識:レネゲイド> 目標値6
・肉体そのものではなく、周囲の空間が氷の塊に「置換」されている。
・この氷塊は水分ではなく、空気が凍結したものだ。中の人間は、半ば冬眠状態で生存している。
・……しかし、中の人間が生存している限り、この氷塊は融けることはない。
【此宮アスカの被害】 <情報:UGN、噂話>、<知識:レネゲイド> 目標値6
・冷気による凍傷ではなく、肉体そのものが氷の塊に「置換」されている。
・これは他の被害者(死亡者)も同じである。
【スノウフレイクについて:その1】 <情報:UGN、裏社会>、<知識:レネゲイド> 目標値6
・世界各地で、突発的かつ不定期に活動するジャーム。その能力は、超広範囲の気温低下。
・シンドロームはオルクス/サラマンダー。気温低下は、領域と温度操作の相互作用によるものと推測される。
→【スノウフレイクについて:その2】 <情報:UGN、裏社会>、<知識:レネゲイド> 目標値8 がリサーチ可能になりました。
GM:では、以上を踏まえたうえで!
GM:
GM:─N市UGN第四支部、地下冷凍チャンバー。
GM:その、冷凍区画前室兼監視ルーム件待機スペースで、キミたちを待っていたのは。
日馬美礼:「やあ。早い到着で助かるよ。チャンバーの外でも、この階の寒さは堪えるからね」
GM:フェイクファーつきの耐寒着を着て、普段よりいささかもこっとしたシルエットの、車椅子に座る少女です。
千鳥咲夜:「お世話になります、日馬支部長」上役ですので丁寧に一礼。
喜多川 未知留:「ありがとうございます……わざわざこんなところで」
御門優一:「どうも、お世話になります」
日馬美礼:「堅苦しいのはいいよ。呼んだのはこっちだからね。……さて、それじゃあ早速だけど」
日馬美礼:「きみたちが聞きたいことを説明していこうか。まず、御門くんの案件から」
御門優一:「うす」
御門優一:ちょっと表情がこわばる
GM:モニターに表示されるのは、レントゲン写真らしきもの。小さくて細い、ひとの腕。
GM:そこには、通常通り、肉と骨のシルエットが写ってはいますが。その境目は、とてもおぼろげです。
日馬美礼:「身体の組織が、まるごと氷に置換されてる、といったところかな。氷の骨、氷の肉、氷の肌、さ」
御門優一:「体が、まるごと」
御門優一:あの地区で他に見た知り合いの姿を思い出す。……氷が砕け、しかし中身が解放されたわけではない、氷の像
日馬美礼:「きみが訪ねたスラム街にいた、他の人……の、遺体もそうだ。そんな状態で、どこかにぶつかったりしたら」
御門優一:「………………砕ければ、終わりってわけですか」
GM:ぱりん、と口ずさみながら。丸めた手を、ぱっと広げる仕草。
喜多川 未知留:「放っておいても自重で雪折れ(R:スノウブレーク)というわけですか。悪趣味だ」
千鳥咲夜:「以前と同様、か」
日馬美礼:「そーゆーこと。……あの子には、あまり動かないよう伝えて、横になってもらってる」
日馬美礼:「でまあ、ここからが本題。サラマンダーシンドロームに分類される能力は、あくまで「温度操作」だ」
御門優一:「……そう、ですか」運ぶ時。どこかにぶつけたりはしなかっただろうか。と思い返しつつ
御門優一:「ん」
御門優一:表情を引き締める。大事な話だ。
日馬美礼:「組成を変える、というのはモルフェウスの領分。けど、それも、然るべきプロセスを経て物理的な変容を引き起こすのが基本だね」
GM:くるくると、空中に文字を書くように指を走らせながら。
千鳥咲夜:「……つまり?」
日馬美礼:「どうにもアレは、そういった「常識的な」反応じゃあない。となると、可能性としては」
御門優一:「人体の70%は水分だから……とかって話でもないですよね」30%も残っていない
日馬美礼:「『そういう状態』を『そうなる可能性』として仮定して、確率を入れ替える」
喜多川 未知留:「……オルクスシンドロームってやつですか」
千鳥咲夜:「完全否定されていなければ、それは絶対事象ではない、と」
日馬美礼:「そう。領域操作の類だと、ぼくは推測する。……まあ、何が言いたいかというと」
GM:橙色のレンズの向こうで、目が細められて。
日馬美礼:「物理的な変容は不可逆だ。壊れた組織は、医学的に再生させるしかない。……残念ながら、非オーヴァードには難しい話だね」
日馬美礼:「けど、使い手の認識による変容なら。その認識さえ解除すれば、操作された確率は元に戻る」
千鳥咲夜:「つまり破損さえしていなければ──」
日馬美礼:「うん、そぉいうことだね。千鳥くん、正解」
喜多川 未知留:「なるほど。対症療法ではなく、原因療法」
御門優一:「……!」
御門優一:「氷が砕ける前に。ソッコーで能力を解除させる。っつーわけですか」
日馬美礼:「うん。……そして、それは彼の方にも当てはまるね。ただ、こっちは」
GM:車椅子の手すりにあるボタンをいくつか押すと、モニターに表示される画像が切り替わる。
喜多川 未知留:「……何か違いでも?」僅かに声が上擦っている。自覚はある。
千鳥咲夜:モニターに目をやる。氷の棺に閉じ込められた、知らない男性の姿。
御門優一:「彼……?」心当たりはない、が。確かそう、先程喜多川さんが、もう1人、といっていた。
GM:それは、サーモグラフィー画像。人型の、暖色部分がほとんどない、縦に長いカタチ。
日馬美礼:「喜多川くんの連れ。彼は、オーヴァードだ。……どうやら、"スノウフレイク"が直接操作できるのは、レネゲイドが感染していないものに限られるらしい」
喜多川 未知留:「……」右手を強く握りしめる。小さく冷たい右手。
千鳥咲夜:「なるほど。氷漬けではなく、氷詰めになっていると」
日馬美礼:「うん。でも、彼を囲ってるのは、氷の塊じゃあない」
御門優一:「体そのままじゃなくて。型取りみたいに周りの方を固めてる感じですか」長方形の氷を見ながら。
千鳥咲夜:「と、言うと?」
御門優一:「氷じゃない?」
日馬美礼:「空気の塊だ。ほら、よくテレビでやってるだろう。しゅわーって煙の立つ、液体窒素」
日馬美礼:「アレより冷たいものに包まれて、それでも彼は生きている。いやぁ、すごいね。人間の生命力」
喜多川 未知留:「……姫都くんはタフだからね」
千鳥咲夜:「生きている──」再びモニターに目をやり、バイタルの確認を。素人目にも、あまりよろしくないステータスなのは判る。
日馬美礼:「……そのタフさが、逆に問題でね?」
御門優一:「タ、タフで済ませて良いんですかね、それ……」
喜多川 未知留:「人を凍らせようと冷気を浴びせて、出来なかったから副次的に周囲のがということかな」
GM:細くなっていた目が、スゥ、と開かれる。そこに、悪ふざけの色はありません。
喜多川 未知留:「……続けてください」
千鳥咲夜:「──限界はあるでしょう、彼が優秀なオーヴァードだとしても。日馬支部長のご見解は?」
日馬美礼:「ぼく個人としては、まあ、断食するのと同じくらいはもつと思うよ。一応、呼吸はできてるわけだしね。ただ」
日馬美礼:「UGN(R:そしき)としての見解は、違う」
御門優一:「む…………」
GM:もう一度、車椅子のボタンを操作。画像に代わり表示されるのは、堅苦しい、文字の小さな文書。
日馬美礼:「実のところ、"スノウフレイク"による被害はこれで最初じゃあない。何度も繰り替えされてきたことだ」
日馬美礼:「当然、彼と同じような状態になったオーヴァードもいた。……そこにあるだけで極低温を撒き散らす、氷よりも冷たい塊になったオーヴァードがね」
GM:画面がスクロールして、とある一転。下線、太字、ハイライト等で強調された一文。
御門優一:その一文に目を移す
GM:─凍結状態となったオーヴァード(以下「被害者」と呼称)は、発見後24時間以内に、その処置を北極支部に委託します。
千鳥咲夜:「なるほど。犠牲者が転じて加害者的存在となるケースですね」同じく目を通す。
千鳥咲夜:「そのため隔離処置を施す、と」
御門優一:「ほっ」「きょく」
GM:─北極支部は被害者を、ポイント■■■にて、その生命活動が停止するまで、海中で保管します。
日馬美礼:「うん、まあ。生きてると拙いから、元々寒いところに放り込んで、死ぬまで放置ってわけだ」
千鳥咲夜:「──事実上の『処理』ですね」<生命活動停止まで海中保管
御門優一:「ん、なっ」
喜多川 未知留:「事実上のジャームと同じ扱い、ということですね」
喜多川 未知留:口から出てくる言葉は、自分でも驚くほど温度が無い。
日馬美礼:「日常の盾、がぼくらのモットーだからね。オーヴァードとジャームというのも、所詮、ぼくらが定義するところによるものでしかない」
千鳥咲夜:「”彼”が発見されて、どれくらいでしょうか?」
日馬美礼:「知ってるかい?FHの連中の中には、ぼくらがジャームと認定しながらも、"こちら側"にしがみ付けるようなのが……おっと」
GM:話が逸れたね、と咳ばらいをひとつして。
日馬美礼:「まだ半日と経っちゃいない。……けどまあ、一日は残されちゃいない」
日馬美礼:「書類上、いくらかごまかしは効くけどね。それにしたって、限界はある」
御門優一:「…………実質、半日が目安、と」
喜多川 未知留:「ならば、半日以内に仕留めるだけです」
千鳥咲夜:「あまり余裕はありませんね。スノウフレイクに関する他の情報などは?」
御門優一:「…っと」小柄なその人から放たれる言葉を聞きつつ「そですね。元からあんな状態で1日過ごさせるとか、させてたまるかってわけだし」
日馬美礼:「目下、痕跡を追ってはいるけどね。……市内各所で、散発的に、それらしき局所的な気温低下がある」
千鳥咲夜:「散発的、ですか──」ふむ、と考え込み。
日馬美礼:「得た情報は、リアルタイムで共有できるよう手配しておくよ。……ああ、そうだ」
日馬美礼:「いちおう、形式通りの手続きはしなきゃならないからね。……”オズサイト”、そして"ジャイアント・キリング"」
GM:キィ、と車椅子の車輪が軋んで。キミたち二人に、レンズ越しの視線が向けられます。
喜多川 未知留:「はい」四肢の隅々まで力を入れて、まっすぐ見返す。
御門優一:「はい」その視線に答える
日馬美礼:「第四支部から、略式だけど依頼するよ。第13支部所属のチルドレン、"ナイトセイバー"と共に」
GM:ぱっ、と。画面に、キミたちには見覚えのある、人外の様相を呈した青年の顔写真が表示される。
日馬美礼:「対象のジャーム、"スノウフレイク"への対処を頼みたい。対象の生死は問わず、だ」
喜多川 未知留:「……ええ、お任せを」
喜多川 未知留:「子どもを帰す"オズサイト"。確かに任務を拝領しました」
御門優一:「っ! ……コイツ」つい先程、会話を交わしたその顔を睨みつけて。
御門優一:上りかけた血を、ふっと息を吐いて落ち着ける。
御門優一:「………元から、ココには友人を助けるために来たんです」
御門優一:「ソレが他の人の助けにもなるなら、………ジャイアント・キリング。御門優一」
御門優一:「全力で取り組みます」
千鳥咲夜:「ナイトセイバー、了解しました。オズサイト、ジャイアント・キリングらと、改めて任務にあたります」
GM:
GM:シーンエンド
千鳥咲夜:ロイスは御門くんのがまだ空いておりますがあまり喋れてないので保留にて。
御門優一:ロイスはもうちょっと話してからにしよう。
御門優一:購入はみちるさん用のシュタゲか、自分用の強化素材を…みちるさんの出目次第で決めるか
喜多川 未知留:依頼人:日馬美礼/P有為〇:N残念 で取得
喜多川 未知留:1dx>=13 調達はシューターズジャケット
DoubleCross : (1R10[10]>=13) → 1[1] → 1 → ファンブル
喜多川 未知留:ぼくはだめだ
御門優一:メンタルが…
千鳥咲夜:が、がんばって未知留さん
御門優一:2dx+2>=13 シューターズジャケット
DoubleCross : (2R10+2[10]>=13) → 4[2,4]+2 → 6 → 失敗
御門優一:俺もダメだ。
千鳥咲夜:援風ウィブレ シューターズジャケット
千鳥咲夜:4あがって侵蝕51に
喜多川 未知留:千鳥さんの判定に《ダンシングライト》。ダイス+4
喜多川 未知留:侵蝕3上がって52
千鳥咲夜:6dx+9
DoubleCross : (6R10+9[10]) → 8[2,3,4,5,8,8]+9 → 17
千鳥咲夜:出ました。はい、仕方ないなぁ未知太くんは。シューターズジャケットを未知留さんにトス。
喜多川 未知留:ありがとう~
喜多川 未知留:あとぼくにも支援エフェクトあるからね?
喜多川 未知留:自分に使えないから、覚えててもらわないと持ち腐れになるんですよ
御門優一:なるほどね。
千鳥咲夜:あ、すみません。把握しておきます。
喜多川 未知留:装備して以上!
御門優一:あ、こちらも以上
GM:押忍!
千鳥咲夜:あっと以上です。
ミドル3
GM:ミドル3
GM:シーンプレイヤー:御門優一
GM:登場:可能
GM:
喜多川 未知留:喜多川 未知留の侵蝕を+7(1d10->7)した(侵蝕:52->59)
御門優一:御門優一の侵蝕を+1(1d10->1)した(侵蝕:50->51)
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+4(1d10->4)した(侵蝕:47->51)
GM:
GM:では、残る項目は
【スノウフレイクについて:その2】 <情報:UGN、裏社会>、<知識:レネゲイド> 目標値8
御門優一:誰も知識がない…のでほか2人がダメなら俺が一番最後に2人分援護貰って振るのが良いかな?
御門優一:あ、UGNあるから千鳥さんか
喜多川 未知留:ここは千鳥さんに任せよう。
千鳥咲夜:あ、ですね。UGNは一応あるので
喜多川 未知留:《ダンシングライト》使用。千鳥さんの判定に+4D。侵蝕率+3。
GM:頼もしい…。
御門優一:先に素振りでやると侵蝕抑えられるかもしれない。
喜多川 未知留:喜多川 未知留の侵蝕を+3した(侵蝕:59->62)
千鳥咲夜:お、となると。4d+1か 支援なくても行けそうな
千鳥咲夜:ではいきまーす素振り
千鳥咲夜:4dx+1
DoubleCross : (4R10+1[10]) → 8[2,5,6,8]+1 → 9
喜多川 未知留:やったね
千鳥咲夜:うし、成功。これが支援の力だ!(`・ω・´)
御門優一:パワー…
GM:OK!(ズドン)
千鳥咲夜:では情報カモ━━━━щ(゜д゜щ)━━━━ン!!
GM:
【スノウフレイクについて:その2】 <情報:UGN、裏社会>、<知識:レネゲイド> 目標値8
・その力の源は、"スノウフレイク"と強く結びつくレネゲイドビーイングである。(Dロイス:奇妙な隣人を所持)
・氷に由来する神格の類と推測されるが、その正体は不明。
・"契約"の代償として、"スノウフレイク"は不定期ながら、能力を使って多数の人間を殺める……いわば、生贄を捧げなければならない。
・が、そもそも"スノウフレイク"自身が殺戮を愉しむタイプの異常者である。そこに義務感はなく、楽しいからそうする、以上の意味はない。
・この街でも、おそらくあと1度は大規模な能力行使がされると予想される。目下、その行方を、UGNが全力で捜索中である。
GM:以上となります。
GM:
GM:N市第四支部、特別病室。
GM:様々な、特殊な事情を抱えた傷病者のために用意されたそこは今、室温0度前後の低温に保たれています。
GM:それは、身体を氷に蝕まれたひとりの少女のためであり、そして。
此宮アスカ:「……あ。優、ちゃん」
GM:あるいは、冷たいベッドに横たわる彼女をここまで連れて来たキミが、少しでも安心できるようにという気遣いであるかもしれません。
御門優一:「よっ、アスカ」
御門優一:努めて、いつもどおりの登場を心がける。
此宮アスカ:「……もう。もっと厚着、しなきゃ。ほんとに、風邪引いちゃうよ?」
御門優一:「いーの、心は熱く燃えてりゃ寒くないから」言って腕を擦りつつ「まぁ。そういうキャラじゃないから寒いんだけどな」
GM:そう返ってくる声も、普段通りで。ひとつ違うのは、顔に浮き出る氷片が痛みを与えるのか、言葉がとぎれとぎれなことくらい。
御門優一:クール枠だから、とにししと笑う。
御門優一:どうしても目線をその氷片に向けてしまいつつ。
御門優一:「……………」
御門優一:「どうよ、調子は……って病院で聞くことでもないけどな」
御門優一:「お前の方は寒くないか?」
此宮アスカ:「寒いけど……大丈夫、だよ。看護師さんは、やさしくしてくれるし」
此宮アスカ:「あ、でも‥‥‥ごはんがつめたいのは、ちょっと、いやだな」
GM:彼女に供される食事も、体温の上昇を極力控えるため、という目的で。34度前後の体温に合わせたものとなっています。
御門優一:「そっか。飯が冷たいとなー。つらいよなー」
御門優一:「まぁ、お粥みたいなもんだと思って今は我慢して食べておきなさいな」
此宮アスカ:「……うん。わたし、がまんする」
GM:こくり、と小さく頷いてから。
此宮アスカ:「……あのね、優ちゃん」
御門優一:「なんだね、アスカ」
此宮アスカ:「みんなは、大丈夫かな。……おふとんとか、毛布とか、全部わたしに渡してくれたの。シゲばあちゃんも、トシにいちゃんも」
GM:それは、キミがあの冷凍庫のような部屋で見た、ふたりの名です。
御門優一:「…………あぁ、」2人の事を思い出して「そっか」
御門優一:口を開こうとして、一度閉じて。
御門優一:「……………なら、2人に、『ありがとう』って、言わなきゃな」
御門優一:「…………………だから、」
御門優一:だから。
此宮アスカ:「……うん。ちゃんと言うよ、わたし。今まで、ずっと」
GM:キミの思考に、すっと射し込まれるように。
此宮アスカ:「そうやって、みんなで、がんばってきたから」
GM:弱々しい笑顔を、浮かべます。
御門優一:「─────」
御門優一:………………。
御門優一:「お前も、さ」
御門優一:「あと、半日くらいは、入院しなきゃいけないみたい、だから」
御門優一:「ちゃんと食べて、眠って、休んでおけよ」
御門優一:「……………………それで、元気になったら」
御門優一:「お礼を言いに、いこうな」
此宮アスカ:「…………」
御門優一:弱々しく。しかし、ソレを出さないように心がけて。
御門優一:出来てるかどうかはともかく、笑顔を浮かべる。
GM:何か、普段のキミとは……自信に満ち溢れ、未来を見据えて突き進むキミとは違うものを、感じたようではありましたが。
GM:それでも。
此宮アスカ:「……うん!」
GM:キミを、そして自分を取り巻く世界を信じるように、頷きます。
御門優一:「うん」
御門優一:「いい子にしてろよ」
此宮アスカ:「いい子にしてたら」
御門優一:先程の弱々しさを、今度はそれなりに上手く隠せたように。あるいは幾ばくかの安心を含んで。
此宮アスカ:「また、シチュー、持って来てくれる?」
御門優一:「おう」
御門優一:「冷たいご飯が欲しくなるぐらい、暖かいやつ持ってきてやるよ」
御門優一:「…………じゃ、俺は行って来るからさ」
御門優一:「ちゃんとおとなしくしてること。いいな?」
GM:わあい、と。身体が万全の状態であれば、両手を挙げて喜びを表していたであろう彼女は。
此宮アスカ:「……行ってらっしゃい、優ちゃん。待ってるね」
GM:そう、首から上。唇だけを動かして、応えました。
御門優一:「おう」
御門優一:軽く手を振って、退出します。
GM:----------
GM:病室の、外。冷気はきちんと遮断されているはずですが、それでも。
GM:どこか冷え冷えとしたものを感じさせる、そこに。
喜多川 未知留:「病院食って美味しくないよね」
千鳥咲夜:「………………」
千鳥咲夜:少し離れた所で、腕を組んで壁に寄りかかっています。
御門優一:「……………………」
御門優一:扉の外。そのまま地面を睨みつけた姿勢から、その声でようやく気づいて
御門優一:「………あ、喜多川さんに、千鳥さん」
御門優一:「やっぱ、美味しくないもんですか、病院食」
御門優一:入院したことがない。
喜多川 未知留:「少なくともぼくのは。味気なくて見た目も悪かったよ」
喜多川 未知留:「辛い上に面白いものなんて全然ないからね。ちょっとお話してくる」
御門優一:「……ここのも、というか今回のも結構、食が進むもんじゃないみたいですけどね。温度が」
御門優一:「あっ」「……っと、わかりました。お願いします」
喜多川 未知留:「その間に千鳥さん、連絡をお願いしてもいいかな?」
御門優一:扉の前を開ける。
千鳥咲夜:「ああ、了解した。オズサイト」
喜多川 未知留:「それじゃ、魔術師としての勤めを果たしてくるよ。皇帝様」
喜多川 未知留:くすりと笑って病室へ。
御門優一:「…………あー、えっと。お願いします。…………魔法使いさん」
御門優一:ちょっと小粋なトークに不慣れ。
千鳥咲夜:「ではあちらで話すとしようか」少し離れた待合用のベンチを指し示し、ずかずかと先に歩いていく。
御門優一:「あ、はい」
御門優一:その後についてベンチに向かう。
千鳥咲夜:スカートを軽く抑え、先に腰掛け、手にしていたファイルから紙束を取り出す。
御門優一:その隣に。「ええと、なにかわかりました?」
千鳥咲夜:「スノウフレイクに関する追加調査の結果だ」
御門優一:「………!」
千鳥咲夜:そしてまとめられたレポート用紙の束を手渡す。
千鳥咲夜:「先に全滅した部隊の情報。それにグリーンフィンガーとオズサイトから得られた情報から整理、推測したものだ」
御門優一:渡された束を手に取り、目を通す。
千鳥咲夜:「日馬支部長が言うには、『精度には自信があるよ』とのことらしい」
御門優一:「オズサイトさんに、グリーンフィンガー…」先程の彼のことだろう
千鳥咲夜:※内容は、【スノウフレイクについて:その2】のものです。
御門優一:「あの人が言うなら間違いなさそうですが……」
千鳥咲夜:「つまり私たちはこのまま待機、だ。いつでも出られるようにが前提だが」
御門優一:契約の代償、本人の気質。
御門優一:そして、大規模な能力行使の予想。
御門優一:「…………なるほど」
御門優一:「矢を番えて待て、ってことですね」
千鳥咲夜:「………………」と、じっとその顔を見る。
御門優一:いつもと違い、視線に気づかない。その資料を睨みつけるように見ている。
千鳥咲夜:「違う。番えていてはいざと言う時に放てない。矢を番える心構えをして待て、がおそらくは正解だ」
千鳥咲夜:「──優しい嘘だったな、ジャイアント・キリング」
御門優一:「………………………」
千鳥咲夜:と、文脈がつながらない内容を告げる。
御門優一:「聞いて、ましたか」
御門優一:文脈はつながらなくとも。その事は常に頭を巡っていた。
千鳥咲夜:褒めているような口調ではない。むしろ、警告するような
千鳥咲夜:「ああ、秘密にしたければもう少し状況を考えて喋ったほうがいい」
千鳥咲夜:そして数瞬だけ思案して──
千鳥咲夜:「二つほど、良いか?」
御門優一:「なんですか」多少、剣呑な口調で。
千鳥咲夜:「ひとつは、上役の受け売りだ」
千鳥咲夜:「嘘には、確かに優しい嘘もある」
御門優一:資料に目を落とし、視界にかかる前髪を空いた手で無意識にイジる。
千鳥咲夜:「だが、それでも嘘は嘘だ。騙すことに他ならない」
御門優一:「………………………」
千鳥咲夜:「故に嘘をついた方には、騙した責任が伴う」
千鳥咲夜:「良心を持っているならば、嘘に対する義務をも、だ」
御門優一:「責任と、義務」
千鳥咲夜:「ああ、責任と義務だ」
千鳥咲夜:「それを軽んじて優しい嘘をつき続けた者は」
千鳥咲夜:「いつか『優しい嘘をついた』と言う嘘をつくことになる」
千鳥咲夜:「だから軽んじるな。『良きことをしている』と言う気持ちを免罪符とするな。とな」
御門優一:「………………俺は、」
千鳥咲夜:そもそも、UGNとは嘘つきの集団だ。
千鳥咲夜:故に、責任と義務を自覚せねばならない。常に。
御門優一:「嘘をつくのが、嫌いです」
御門優一:嘘は悪いことだ。
千鳥咲夜:「ああ、だろうな」<嘘は嫌い
御門優一:嘘をつくのは、悪いことをしている気分になる。
御門優一:「でも俺は、アスカを安心させるためと思って、嘘を吐きました」
千鳥咲夜:「ああ、そうだな」
御門優一:「………千鳥さんは、優しい嘘と言ってくれましたが」
御門優一:「嘘に優しいも何も、無いですよ」「………嘘は、ただの嘘です」
御門優一:生きてる、と言ったわけじゃない。
御門優一:だけど本当のことを言わないのは人に嘘を吐くのと一緒だ
御門優一:「………俺がなりたい俺は、きっと、嘘なんか吐かなくても。弱ってるアスカを安心させられる、そんなやつです」
千鳥咲夜:その言葉を、しっかりと噛み砕く。
千鳥咲夜:「……私は教導するような立場ではないからな、方便がなんたるかを説くつもりはない」
千鳥咲夜:「それに、解釈違えの可能性もあるが──ジャイアント・キリング。いや、御門優一」
千鳥咲夜:しっかりと、正面から相対するように身体をずらして──
千鳥咲夜:「おまえは、此宮アスカを安心させることを、諦めるのか?」一言一句、しかと言い聞かせるように。
御門優一:資料から、目を上げる。
千鳥咲夜:「未熟を悔やむのは当然だ」
千鳥咲夜:「為せぬことなど、山程あろう」
御門優一:その瞳は、常から前を見るような意志ではなく、弱々しく揺れつつも。
御門優一:前を見る。
御門優一:「………………」
千鳥咲夜:「だがそれで諦めるのか? 諦めてないからこそ、オマエはあの場で彼女の心を汲み、『やさしい嘘』を選択したのではないのか?」
千鳥咲夜:弱さを許さぬとばかりに、強い意思を込めた眼差しで見つめる。
御門優一:「…………『今』の俺にはそれしか出来なかった。嘘でその場をしのいで。未来の自分に負担を押し付けるしか出来なかった」弱いままの瞳で。
千鳥咲夜:「なら、『これより』以降のオマエなら、どうだ?」
千鳥咲夜:「未熟を知り、優しい嘘の重さを知った、オマエなら?」
御門優一:「この件が終わると。きっと俺は、自分の弱さを償うことになる」
御門優一:「アスカに本当のことを伝えて。より深く傷つけるかもしれない。泣かれるかもしれない。恨まれるかもしれない」
御門優一:「…………嫌われる、かもしれない」
御門優一:相手の瞳を、それでも目をそらさず
御門優一:「でも、」
千鳥咲夜:「ああ、それが『責任』だ」<泣かれるかもしれない、恨まれるかもしれない
千鳥咲夜:でも──
御門優一:「『ここ』で、『今日』で止まるのは、」
御門優一:皇帝に、なりたいと思う。
御門優一:いつか、何かで見た、綺羅びやかな王の姿。
御門優一:出来ないことは何もなく、見落とすことは何もなく。
御門優一:あまねく全てに手を伸ばし、目につく全てを守る王に。
御門優一:昨日より今日は前に進み。
御門優一:今日よりもなお明日は一歩を踏み出して。
御門優一:『何でも出来る』という嘘の中身を。
御門優一:俺の『意地』で届かせる。
御門優一:「立ち止まるのは、俺がなりたい『俺』じゃない」
御門優一:オズサイトさんは、かっこよかった。
御門優一:あの姿が本当じゃないと知ったときはビックリしたほど、『喜多川 未知留』は『オズサイト』を張っていた。
御門優一:あの小さな体からは想像もつかない程に、その中身を埋めていた。
御門優一:それはきっと『優しい嘘』なんかじゃなく。
御門優一:「責任、上等ですよ。俺はいつか、完全無欠に『皇帝』になってやる」
御門優一:バチン、と両頬を手で叩いて。
御門優一:前を見る目にはゆらぎがなく。
御門優一:「どうせ未来で名乗るんだ。今からでも前借りしてやるよ」
千鳥咲夜:ではその瞳の力を確認して──
千鳥咲夜:「それはなによりだな」ほんの少しだけ、顰め面を緩めます。
千鳥咲夜:「なら未来の皇帝にもう一つ、だ」
御門優一:「…………はい」
御門優一:だいぶ厳しい喝を貰ってしまった。もう一撃来るかな、と身構え。
千鳥咲夜:「気づいているだろうが」
千鳥咲夜:「オズサイトを、助けてやれ」
千鳥咲夜:と、この場に居ないエージェントの名前を告げる。
千鳥咲夜:「優秀なのだろうな、今の所支障はでていない。しかし──」
千鳥咲夜:「親しくない私から見ても不安定だ。行為と想いに齟齬があるように見受けられる」
千鳥咲夜:「知己ならば、私より気づくことも有るだろう。戦闘となれば、僅かな歪みが致命にも繋がりかねん」
千鳥咲夜:「誠意のある御仁だ、死なせたくはない」
千鳥咲夜:「だから頼む。気にかけてやってくれ」静かに頭を下げます。
御門優一:「大丈夫ですよ」
御門優一:確かに、オズサイト。喜多川さんは今、俺の目から見ても弱々しい。
御門優一:それは幻影のあの姿がまとめないからとか、そういうことだけではなく。
御門優一:それでも。
御門優一:「確かに、知り合いが大変なことになってきっと、不安定で揺れてるかもしれませんけど」
御門優一:「俺は守るのは得意ですし」
御門優一:「そうやって気遣える千鳥さんは優しいですし」
御門優一:「オズサイトさんが強いことは、俺も知ってますから」
御門優一:「"大丈夫"に、していきましょう。皆で」
千鳥咲夜:「……判った。彼女と親しい御門がそう言うならば、私もそう判断しよう」
千鳥咲夜:そう答えて上げた顔は、以前と同じ顰めっ面
GM:----------
GM:
GM:踏み入った病室は、冷気に包まれていて。それでも。
此宮アスカ:「……あれ。あなたは……」
此宮アスカ:「……優ちゃんの、おともだち?」
喜多川 未知留:「此宮アスカちゃん、だね」
喜多川 未知留:「うん。御門くんのお友達の……"オズサイト"」
GM:警戒心なく、迎え入れる声に温もりがあったのは。ひょっとしたら、今のあなたが、少女のような姿であるからでもしれません。
喜多川 未知留:「魔法使いさ」
此宮アスカ:「魔法使いの、オズちゃん」
此宮アスカ:「……魔法、使い?」
喜多川 未知留:小さな体を繊細に動かして、優雅に一礼。
GM:不思議なものを見るように、首を傾げながら。キミを見つめます。
喜多川 未知留:「だって御門くんは皇帝だからね」
喜多川 未知留:「一人や二人抱えているものさ。ぼくは専属じゃないけど」
喜多川 未知留:「例えばこんな風に」ベッドの横へ寄ってきて、小さな掌を上に向けて。
喜多川 未知留:その上で小さなバレリーナがくるくると回る。どこからかオルゴールの音楽が聞こえてくる。
喜多川 未知留:「退屈しのぎはいかがかな?」
此宮アスカ:「わあ……」
GM:目元の氷片のせいで、少し引きつるようになりながらも、丸く大きな目を見開いて。
喜多川 未知留:「なにか見たいものはあるかな?」もう一方の手も添えて。
此宮アスカ:「……うん、じゃあ」
GM:キミの、空いた方の手から。キミの目へと視線を移して。
此宮アスカ:「優ちゃんが、オズちゃんが。……みんなが、笑ってるところが、見たい」
喜多川 未知留:「……」
喜多川 未知留:「アスカちゃんは優しい娘だね」
此宮アスカ:「……わかるよ、わたし。その人が、本当に笑ってるのかどうか。……優ちゃんも、オズちゃんも」
此宮アスカ:「優しくて、あったかくて。……でも、なんだか」
此宮アスカ:「さみしそう、だから」
GM:スラム育ち故か、生来のものか。それとも、その両方か。キミには判断が付きかねるかも、しれませんが。
GM:その言葉は、心底。血の繋がりのない他人を、家族のように想う気持ちから発せられているものだということは、感じられるでしょう。
喜多川 未知留:部屋の中には冷たい音色、右手の上には舞姫の単独上演。
喜多川 未知留:「お手を拝借してもいいかな?」穏やかな声と笑みを浮かべたまま、左手を差し出す。
此宮アスカ:「……ほんとうは、あんまり動かしちゃだめって、お医者さまに言われてるけど」
此宮アスカ:「オズちゃんなら、いいよ」
GM:氷に置換された小さな手が、キミに差し出されます。
喜多川 未知留:「ふふ、ありがとう」しずかにそっと、お姫様の手を取る。
喜多川 未知留:「……うん」冷気が肌を刺す。痛みが走る。だけれど
喜多川 未知留:「やっぱりとっても暖かい」
此宮アスカ:「……つめたいよ、わたしの、手」
喜多川 未知留:「心の話さ」今度こそは
喜多川 未知留:「だってぼくは魔法使いだもの」本物の笑顔を贈ることができた。
GM:その、笑顔に。一瞬、きょとんとしたようになりましたが。
此宮アスカ:「……オズちゃんって、まるで」
GM:肌を引っ張るような痛みに、耐えながら。
此宮アスカ:「おとなの、おんなのひとみたいで、カッコいい」
喜多川 未知留:「アスカちゃんってば本当に鋭いね。魔術師顔負けだよ」
喜多川 未知留:「実はぼく、姿を変えられるんだぜ」
此宮アスカ:「えっ」
此宮アスカ:「変身……できるの……!?」
喜多川 未知留:「出来るとも
喜多川 未知留:「例えばそれは」するりと右手を顔の前にやり、
オズサイト:「こんな風に」その肌は褐色で、誰が見ても大人の女性。
此宮アスカ:「わ」
オズサイト:「ふふっ。見事なものだろう」繋いだ手だって、いつのまにやら大きく見える。
GM:短い、けれど不意打ちでビックリさせられたのが思わず漏れた、というのがわかる声。
此宮アスカ:「……ふしぎ。ほんとは、ちっちゃい手なのに」
此宮アスカ:「オズちゃんの手も。あったかくて、おおきいね」
オズサイト:「そうだろうとも」
オズサイト:「御門くんと……千鳥ちゃんって子や他にもいろんな大人たち」
オズサイト:「ぼくと同じぐらいあったかくて大きな手が、今あちこちで繋がってるんだ」
オズサイト:「だから御門くんだって、すぐに笑顔を浮かべられるよ」
此宮アスカ:「……じゃあ、オズちゃん」
オズサイト:「なんだい、アスカちゃん」
GM:氷の塊になった手に、宿るはずのない熱。それを、キミの手に伝えながら。
此宮アスカ:「優ちゃんが……みんなが」
此宮アスカ:「オズちゃんが、笑えるように」
此宮アスカ:「……優ちゃんのこと、助けてくれる?」
GM:そのために、まずは自分が……と、意識したわけでは、決してないのでしょう。
GM:それでも、痛みに耐えるその顔は。紛れもなく、少女の笑顔そのもので。
オズサイト:「……ええ、お任せを」
オズサイト:「魔法使いの"オズサイト"。確かにお願い聞きました」
此宮アスカ:「……うん。ありがとう」
此宮アスカ:「魔法使いの、おねえさん」
オズサイト:「ぼくがもらうのは、その笑顔」
オズサイト:「だからまた会おうね、何度でもさ」
オズサイト:というわけで、病室を出る時にもぼくは笑顔だった。
オズサイト:入るときよりずっとやわらかな、仮面じゃない、笑顔。
オズサイト:静かに開いた扉から、出てくるのは長身褐色、眼鏡の女性。
オズサイト:入った者とまるで違う。一方には見慣れた、一方は初めて見るだろう姿。
御門優一:「うぉっ」
御門優一:見覚えのある姿にちょっとビックリ。
千鳥咲夜:おや──と
喜多川 未知留:……扉が閉まるやいなや、たちまち消え去り元に戻るが。
御門優一:「えーっとオズサイト……喜多川さん。どうでした?」
喜多川 未知留:「アスカちゃんは素敵で強い子だね」平坦な語り口。
喜多川 未知留:「笑顔をたくさん貰ってきたし、あの子も笑顔にしてきたとも」
千鳥咲夜:「そうか──こちらは御門に報告を終えたところだ」
御門優一:「それは、ありがとうございます」頭を下げる
喜多川 未知留:「ぼくがしたいことをしただけだとも。礼はしっかり受け取るけどね」
千鳥咲夜:「ならば後は──各々待機だな」
喜多川 未知留:「うん。ありがとう千鳥さん」
千鳥咲夜:「なにがだ?」<ありがとう
喜多川 未知留:「心配、してくれてたんでしょ」
喜多川 未知留:「千鳥さんは優しいもの」
千鳥咲夜:「ああ、正直な所、今でも『不安』だ」
千鳥咲夜:「だが──」
千鳥咲夜:嘆息。諸々飲み込んで──
千鳥咲夜:「それでも、オマエは行くのだろう?」
喜多川 未知留:「勿論さ」
千鳥咲夜:「なら案じるしかあるまいさ。留め立てする権利など、もともとこちらにはないのだからな」
千鳥咲夜:『大丈夫』にすると告げた少年に目をやる。
喜多川 未知留:「それでもしっかり何度でも確認してくれるんだから、千鳥さんって好きだよ」
御門優一:「委員長気質ってやつですね」
喜多川 未知留:(しかしこうも心配されてしまうと、弱いところを見せるのは難しいよ薬師院さん……)
千鳥咲夜:「そうか。好意はありがたく受け取っておこう」
千鳥咲夜:ありがたさの欠片も感じさせない表情で応じます。
GM:─その時、またもや。
GM:《ピーンポーンパーンポーン》
GM:気の抜けるようなチャイムが流れて。
日馬美礼:『ああ、聞こえてるね3人とも。聞いてると断定して続けるよ』
日馬美礼:『行き先、確定だ。……この街で、ありとあらゆる地域から人が、オーヴァードが集まる場所』
日馬美礼:『よく考えたら、"狩場"としてこれほどバッチリな場所はない。きみらに向かってもらう場所、そこは─』
GM:告げられた場所の名は、キミたちの中にも、馴染みのある者がいるであろう場所。
GM:私立、星辰館高校。
GM:
GM:シーンエンド。
千鳥咲夜:同行者【御門優一@◯優しいやつ/疎外感】 6つめ
千鳥咲夜:未知留さんのロイスはまだちょっとネガで。あとでしっかり病室での秘め事を確認せねば
喜多川 未知留:同行者:千鳥咲夜/P優しい子:N罪悪感〇 依頼人:此宮アスカ/P慈愛〇:N恐怖 で取得
御門優一:協力者 千鳥咲夜 ○P誠意/N意地 で取得。
喜多川 未知留:購入はホローポイント弾。フォールンスプライト使用
千鳥咲夜:そんな訳で何かでかいものを買いましょうw
喜多川 未知留:5dx>=10
DoubleCross : (5R10[10]>=10) → 10[2,3,4,9,10]+5[5] → 15 → 成功
喜多川 未知留:以上!
御門優一:こっちは強化素材でも買おうかしらん。
御門優一:買うものがなかったらみちるせんせー用に照準器とかかな、千鳥さんは。
千鳥咲夜:リアクティブシールドとか、狙ってみます?<御門君用
御門優一:なんでしたっけそれ(ルルブをめくる音)
喜多川 未知留:IC79ページですね
千鳥咲夜:インフィニティコードの79にあるアイテムですね。
喜多川 未知留:ガード6でシーン1回+1D
千鳥咲夜:シールド分類で ガード6で命中-2 シーン1回ガード値を1d追加できます
御門優一:おー。武器は2つ装備出来るんでしたっけねそう言えば。じゃあそれにしましょうか
喜多川 未知留:御門くんの判定に支援つっこんでリアクティブアーマーでも狙ってみます?
御門優一:あ、そうだ。購入こっちのほうが高い
千鳥咲夜:あ、そうか
喜多川 未知留:財産もあるしね
千鳥咲夜:んじゃ私と未知留さんの支援、両方ぶっこみましょうか。
喜多川 未知留:《ダンシングライト》使用。御門くんの判定に+4D。侵蝕率+3して65。
御門優一:頂ければ狙ってみます。
千鳥咲夜:援護の風&ウィンドブレス 侵蝕率+4して55に ダイスを+5で達成値を+9
御門優一:11dx+11>=24 リアクティブアーマー
DoubleCross : (11R10+11[10]>=24) → 10[2,2,4,4,4,5,7,8,9,9,10]+10[10]+6[6]+11 → 37 → 成功
GM:!?
喜多川 未知留:やったね
御門優一:買えた!きぐるみから変えて装備かな。シナリオ1回HPダメージ-2Dだ。
喜多川 未知留:重ね着できるよ
御門優一:なんと。
千鳥咲夜:あ、防具※ なので重ね着ですね
千鳥咲夜:<分類
御門優一:じゃあ行動1にして装備だ。
御門優一:もこもこ
御門優一:以上で!
GM:押忍!
千鳥咲夜:素で照準器を
千鳥咲夜:1d
DoubleCross : (1D6) → 5
千鳥咲夜:失敗、終了。
千鳥咲夜:ロイス操作も終わって以上です。
GM:イェア!
ミドル4
GM:ミドル4(トリガー)
GM:シーンプレイヤー:喜多川未知留
GM:登場:可能
GM:
喜多川 未知留:喜多川 未知留の侵蝕を+10(1d10->10)した(侵蝕:65->75)
御門優一:御門優一の侵蝕を+3(1d10->3)した(侵蝕:51->54)
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+4(1d10->4)した(侵蝕:55->59)
GM:
GM:N市UGN第四支部、地下。特設冷凍チャンバー。
GM:貸し与えられた防寒着を着こんでもなお感じる凄まじい冷気は、この部屋そのものがそうであるのとは、別に。
GM:キミの目の前、KEEP OUTの帯や、固定用の機械類に囲まれた、長方形の氷塊が発するそれによるものでもあります。
GM:そして、氷塊の中には、最後にキミが目にした時と全く同じ姿の少年が、ひとり。
喜多川 未知留:「姫都くん……」
喜多川 未知留:変わり果てたまま変わらぬ彼を、独り見つめる。
GM:生きている、とのことでしたが。キミの声に、何ら反応はなく。
喜多川 未知留:ただじっと見つめ続ける。両の眼と無数のカメラ。
喜多川 未知留:もしも彼が戻らなければ、説明するのはぼくの義務。
GM:どのような機器を通して見たところで、結果は変わりません。体温、脈拍、すべて最低限。
喜多川 未知留:たとえ僕が戻らなくても、ぼくの記録は保存される。
GM:果たして、意識があるのかどうかすらも。キミには分かりませんが。─彼は、そこにいます。
喜多川 未知留:その顔を見る。ぼくを見てくれず、返事をしてくれない顔を。
喜多川 未知留:その体を見る。ぼくより大きくて、何度も庇ってくれた背中を。
喜多川 未知留:その手を見る。ぼくのを包み込む、ぼくが最後に触れた左手を。
喜多川 未知留:「……」
喜多川 未知留:寒いのが、ますます嫌いになった。
喜多川 未知留:彼がこうなってしまったことも、もちろんそうだが。
喜多川 未知留:彼からもらったぬくもりの、感触が消えていってしまう。
喜多川 未知留:「……」右手をぐっと、硬く握って。
喜多川 未知留:「嫌だな」
喜多川 未知留:出来るだけ、言葉にしないようにしている。
喜多川 未知留:無理をしているわけでも、押し殺しているわけでもない。
喜多川 未知留:ただ、自分の耳に入れたくないから。
喜多川 未知留:怒りとか、文句とか。そういうのは口にしない。
喜多川 未知留:(……だから)
喜多川 未知留:「決めた」
喜多川 未知留:「終わったら、甘えさせてもらうんだからな」
喜多川 未知留:色々言いたいことのある背中に、それだけは言った。
GM:─もちろん、その宣言にも、返事はありません。しかし。
GM:冷えた空気にスッと溶け込んでくるような、人の気配。
千鳥咲夜:がちゃ──
千鳥咲夜:「──邪魔をする」
喜多川 未知留:「……千鳥さん」
千鳥咲夜:出入りは禁じられていない。故にノックもせずに押し入ってくる。
喜多川 未知留:「出ようか?ここは寒いでしょ」
千鳥咲夜:つかつかつかつか──とすん。返事をせず、目の前の椅子に腰掛ける。
千鳥咲夜:「いや、できればここで話したい。構わないか?」
喜多川 未知留:無言の意志表示、続いて有言の意志提示。
喜多川 未知留:「ぼくは構わないよ」とすんとこちらも椅子に座る。
千鳥咲夜:「あなたと最初に会った時に告げたと思う『手札をさらしてくれたのだから、相応に応じなければ』と」
喜多川 未知留:「そうだね」
喜多川 未知留:「誠実な人なんだろうな、と思ったよ」
千鳥咲夜:「故に先程『留め立てする権利などない』とも告げた」
千鳥咲夜:「そして幸い時間が出来た、だから確認しておきたい」
喜多川 未知留:「良いよ」
千鳥咲夜:視線を喜多川さんから、傍らの棺──姫都幹久へと向ける。
喜多川 未知留:「手札をさらそうじゃないか」視線は動かさない。
千鳥咲夜:「彼がこうなるに至った経緯を、日馬支部長から伺った」そして再び視線を戻し。
千鳥咲夜:「そして一旦は思い当たった。『ああ、なるほど。御門優一と同じなのだ。救うためにこの任務に志願したのだ』と。だが──」
千鳥咲夜:「違うように、思えた。ジャイアント・キリングとは違う危うさを、アナタからは感じる」
喜多川 未知留:「危うさ」ことりと首を傾げる。
千鳥咲夜:「先に『万全か?』と問うた時に、こうも述べていたな、アナタは」
千鳥咲夜:「『自暴自棄になっていたなら、ここで合流を待ってはいない』と」
千鳥咲夜:「あの言葉が、とても気になっている」
喜多川 未知留:「何かおかしなことを言ったかな」
千鳥咲夜:「うん、私は未熟者だし、交渉事はことさら苦手だ。だから見当違いなのかもしれないが」
千鳥咲夜:「アナタはアナタ自身が、何をしてよいのか、判らなくなっているのではないだろうか?」
千鳥咲夜:「私はノイマンでもないし、世事に長けている年長者でもない、しかし──」
千鳥咲夜:じっと、その瞳を覗き込む。
千鳥咲夜:少なくとも、御門優一から聞いた印象とは、まったく異なる──
千鳥咲夜:「失礼ながら、その瞳には、何かを成そうと言う意志の力がまったく感じられない」
千鳥咲夜:「私がアナタを『危うい』と判じたのは、それが主な理由だ」
喜多川 未知留:「……ぼくが何をしたらいいか」
千鳥咲夜:「『したらいいか』を問うているつもりはないんだ」
千鳥咲夜:「『なにをしたいか』を今は問うている、そう思ってくれ」
喜多川 未知留:「ふむ。確かにそういうライトを向けたなら、ぼくは危うく映るのかもしれないな」
喜多川 未知留:「ぼくはね……ただ見てもらいたいんだよ」
千鳥咲夜:「見てもらいたい?」
喜多川 未知留:ぼくは薄い。胸も色も薄いのと同様に、欲が薄い。
千鳥咲夜:誰に──とまでは問わず、先を促す。
喜多川 未知留:欲しいものなんてほとんど無くて、何もないまま育って、一つだけ得たものが。
喜多川 未知留:「そう。ぼくは見て欲しい。見られるに足る、視線を向けるに相応しい姿のぼくに」
喜多川 未知留:だから自分が憧れを覚えるような、魔法使いの姿にもなるし。
喜多川 未知留:「憧れている、姫都くんにぼくのことを見てほしい」
喜多川 未知留:「だから、戦うんだ」
喜多川 未知留:「もう一度、見てもらうためにね」
千鳥咲夜:「見てもらうために、彼を助けるのか?」
喜多川 未知留:「理由なんて幾つでもあるよ。見つめればね」
喜多川 未知留:「彼を待ってる人はたくさん居るし、別に彼じゃなくても困ってる人が居たら助けるし」
喜多川 未知留:「そもそも助けない理由がないよな、助けられるなら」
喜多川 未知留:「でも一番本気で正確に伝えられるのはこれ。なにせ個人的な欲望だからね」
千鳥咲夜:「そうか──」
千鳥咲夜:「やはりアナタは誠実だな、礼を言う」ぺこり、と頭を下げる。
千鳥咲夜:「理解は難しい、だが一応の納得はできたと思おう」
喜多川 未知留:「それは何よりだ」
喜多川 未知留:「疑念を持ったままじゃあ戦い辛いだろうからね」
千鳥咲夜:「──無理をして、御門の信頼を損ねるようなことがなければ、嬉しく思う」
喜多川 未知留:「ふふっ、手厳しいね」
千鳥咲夜:「箍は絞めるものだろう?」
千鳥咲夜:「甘やかすのは、ウチの支部長殿にでもしてもらうさ」
喜多川 未知留:「この前は格好悪いところも隠すなって言われたんだけどなあ……難しいや」
千鳥咲夜:「なるほど、上手い指摘だな」
千鳥咲夜:「『格好悪いところを隠している』うん、しっくりときた」
千鳥咲夜:<喜多川さん評価
喜多川 未知留:「今回はその辺実践したつもりなんだけどなあ」
GM:─そうして、キミたちの問答が、一応の決着を見た頃。
GM:もはや聞きなれたチャイムに代わり、ほんの少し、ノイズ音が聞こえてから。
日馬美礼:『あー、テステス。聞こえてるかい?聞こえてるね。よし』
日馬美礼:『準備はできたよ。高校までの足、出来る限りの人払い、後始末の下ごしらえ、その他諸々OKだ』
日馬美礼:『いやあ、夜中で助かった。授業時間中ならこうはいかないからね。と、いうわけで』
日馬美礼:『そちらも準備ができたら、上がって来るといい。……うん、決着を付けようじゃあないか』
GM:そんな、どこか奇妙に力の抜けたアナウンスが届きます。
喜多川 未知留:「じゃ、行こうか」
御門優一:コンコン、と壁をノックする音。
御門優一:「あぁ、ここでしたかお二人さん」
千鳥咲夜:「ああ、少し話をな」
御門優一:貸し出しの防寒着をもこもこと着込んで入室する。
喜多川 未知留:「おや御門くんまで」
千鳥咲夜:椅子から立ち上がり、霜を払う。
御門優一:「話ですか。千鳥さんは容赦ない感じですからねぇ……」
御門優一:はは、と苦笑しつつ近づいて。
御門優一:「どうも、喜多川さん。……なんか、すっきりしました?」
喜多川 未知留:「そう見えるなら、悪くない時間を過ごせたのかな」
御門優一:「そりゃ良かった………のかな?」
御門優一:言いつつ、氷の塊に目を移して。
御門優一:「グリーンフィンガー……姫都さん、でしたっけ。喜多川さんの知り合いなんですよね」
喜多川 未知留:「そ、お隣さん」
御門優一:「お隣さんかー」
御門優一:その氷の塊の中の人が一体どういう人なのか。
御門優一:俺には見ただけじゃ、わかんないけど、まぁ
千鳥咲夜:「隣人、か──」
御門優一:「大切な人、ってわけですね」
喜多川 未知留:「そりゃあもう」
喜多川 未知留:「彼がこうしたままじゃ、美味しいご飯も食べられないぐらいにはね」
御門優一:どこかお茶目なような、真剣なような、自慢するよな、ないまぜの声を聞いて。
御門優一:「そりゃ大変だ」
御門優一:ニシシ、と笑う口から白い霧が漏れる
御門優一:「助けに行かなきゃですね」
喜多川 未知留:「うん」
喜多川 未知留:「3人で、一緒に行こう」
千鳥咲夜:ああ、なるほど。と二人のやり取りを見て。
御門優一:「明るい未来と、美味しいご飯のため。うん、やりがいのある理由だ」
千鳥咲夜:こうするべきだったのか、と。喜多川未知留の表情を見て、改めて理解する。
御門優一:「じゃ、行きましょっか。皆で」
御門優一:クイ、と親指で入り口を示して。
御門優一:それこそ美味しいご飯に行くのを誘うように自然体に、2人を促す。
喜多川 未知留:冷気にさらされた身体はぎこちなく動く。
喜多川 未知留:それでもその足取りは穏やかだ。信頼できる人たちとの道行きだから。
喜多川 未知留:一歩一歩、確かに歩いていける。
喜多川 未知留:(……千鳥さんはどうして戦うのか)
喜多川 未知留:(いや、ぼくは別に聞きたいとは思わないか)
喜多川 未知留:同じ方向へ向かっている。3人で。だから構わない。
喜多川 未知留:「よし、やるぞオズサイト!」
GM:
GM:シーンエンド。
喜多川 未知留:千鳥咲夜/P優しい子:N罪悪感〇 をP優しい子〇:N罪悪感 に変更
千鳥咲夜:喜多川さんと御門くんに対するロイスをそれぞれ変更
千鳥咲夜:同行者【喜多川未知留@◯誠意/疑惑】
千鳥咲夜:同行者【御門優一@優しいやつ/◯劣等感】 にて
御門優一:ロイスは変更なしかな。喜多川さんには尽力していくぞー。
喜多川 未知留:購入は照準器。フォールンスプライト使用
喜多川 未知留:5dx>=15
DoubleCross : (5R10[10]>=15) → 8[1,2,4,8,8] → 8 → 失敗
千鳥咲夜:喜多川さんはポジの誠意になって 御門くんに対してはネガの内容が劣等感になってこちらに移動。
御門優一:こっちの火力よりみちるさんの底上げするか。照準器狙いましょう。
喜多川 未知留:以上!
千鳥咲夜:あ、ではそこに支援します
御門優一:お、ありがたい。
オズサイト:《ダンシングライト》使用。御門くんの判定に+4D。侵蝕率+3して78。
千鳥咲夜:援護&ウイブレ 侵蝕+4で63に ダイス+5の達成値+9にて
御門優一:11dx+11>=15 照準器
DoubleCross : (11R10+11[10]>=15) → 10[4,5,5,7,7,8,8,9,9,10,10]+4[2,4]+11 → 25 → 成功
御門優一:固定値の暴力!
御門優一:みちるさんどーぞ。
喜多川 未知留:ありがとう!フォールンピストルの命中+1して今度こそ以上!
御門優一:以上!
千鳥咲夜:購入は特になしで終了オッケーです。
GM:は、では!
クライマックス
GM:クライマックス
GM:シーンプレイヤー:千鳥咲夜
GM:全員登場
GM:
GM:侵蝕上昇をお願いします!
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+9(1d10->9)した(侵蝕:59->68)
喜多川 未知留:喜多川 未知留の侵蝕を+8(1d10->8)した(侵蝕:78->86)
御門優一:御門優一の侵蝕を+3(1d10->3)した(侵蝕:54->57)
GM:
GM:車両で移動する道すがら、居場所を特定するに至った状況が、キミたちにも伝えられました。
GM:13地区から星辰館高校に至るまでの各所。商店街や、食事に立ち寄りでもしたのか、個人経営の飲食店。コンビニエンスストア。
GM:そういった各所で、冷凍庫のようになった建物と、氷の彫像と化したヒトだったものが、発見されています。
GM:そこにいた人が、どうなったのか。─キミたちなら。そして、御門くんなら、その情景まで、思い浮かべることができるかもしれません。
GM:……ともあれ。
GM:キミたちは、人気のない、夜の星辰館高校へと到着し、そして。
エリーゼ:「こんばんわ。……あなたたちが、連絡のあったオーヴァードかしら?」
GM:現地でキミたちの補佐をする、と伝えられていたエージェントと合流しました。
千鳥咲夜:「ああ、状況を把握したい」
御門優一:「よろしくおねがいします」
喜多川 未知留:「第4地区の方から来ました。どのように動けば?」
エリーゼ:「ええ。……どうやら、彼は朝まで粘るつもりのようね。極力、冷気の放出を抑えて気配を潜めつつ……」
エリーゼ:「生徒や教師が増えたところを見計らって、どかん」
千鳥咲夜:「こちらにそれまで待ってやる義理はない」
エリーゼ:「もちろん。潜伏場所は突き止めてあるわ。……というより」
千鳥咲夜:「夜の間に『どかん』だ」
GM:視線は、校舎ではなく、その横。体育館へと。
エリーゼ:「来るなら来い、とでも言いたいのかしら。近づいただけで、鳥肌が立ちそうよ」
御門優一:「…………なるほど。負けるとは欠片も思ってないわけね」
喜多川 未知留:「それじゃあ望みどおりに出て行って、思い通りにいかないと教えてあげようか」
千鳥咲夜:「罠で待ち構える──というタイプではないだろうな。おそらくは御門の言うとおりだろう」
エリーゼ:「ええ。……お願いね、みんな。私は」
GM:胸元のボタンが上から2つまで外されたシャツの中から。
エリーゼ:「手伝えるのは、ここまでと、終わった後。……面倒ね、立場というのは」
千鳥咲夜:「流石に近寄る者もないだろうが、念の為警戒を頼む」
GM:苦笑いと共に示されたのは、凝った意匠のペンダント。千鳥さんには、資料等で見覚えがあるかもしれません。
千鳥咲夜:「強敵だ。戦闘以外に気を取られることは避けたい」
御門優一:「えぇ、後ろはお願いします」
GM:UGN本部所属、中央エージェントであることを示すものでs。
千鳥咲夜:おお、なるほど。<中央エージェント
エリーゼ:「任されましょう。……それじゃあ、みんな」
千鳥咲夜:「──行けるか?」振り返り、喜多川さんと御門くんに最終確認。
喜多川 未知留:「もちろん───行って、帰ってきます」
GM:気を付けて、と告げると。道を譲るように、キミたちがやってきた方へと歩いていきます。
御門優一:「さて………行きますか」
千鳥咲夜:静かに頷いて、先陣を切って体育館へと近づいていく。そして──
千鳥咲夜:鉄の扉を蹴り開ける!
GM:冷気が漏れる扉を開くと、そこには。
スノウフレイク:「……ぉ?」
スノウフレイク:「……お、おお!どっかで見た顔がいるなあオイ!」
GM:体育館の中心。凍り付いた床に大の字で寝転がり、そして瞬時に上半身を起こしてキミたちを見る青年。
喜多川 未知留:「意外と覚えてるものだね。誰に言ってるか知らないけど」
スノウフレイク:「んー……まず、キミはアレだな。のっぽの少年と一緒にいた……」
スノウフレイク:「……いや誰だ!誰だキミ!?」
GM:喜多川さんを指さして、おそらくは途中まで声で判断していたのでしょう。見覚えのない姿に、なぜか楽しそうにわめき散らします。
喜多川 未知留:「そりゃそうだよな!むしろなんでちょっと分かったんだ」
喜多川 未知留:「記憶力けっこうあるな……?」
スノウフレイク:「…………」
スノウフレイク:「におい?」
千鳥咲夜:スン──と反射的に鼻を鳴らす。
喜多川 未知留:ちょっと下がりたくなるけど我慢
御門優一:「気色悪いな!」
千鳥咲夜:<におい?
スノウフレイク:「で、少年、キミは……ああ、あの時は悪かった!なんせ急いでたもんでな!怪我とかしてないか?」
GM:続いて、御門くんを指差しながら。思いのほか、人懐っこい顔と声色で。
御門優一:「あぁ、お陰様でな。傷一つ無いよ」
御門優一:手をひらひらと振って
御門優一:「俺はな」
スノウフレイク:「そうか、そりゃあ良かった!……うん、まあ、キミの言わんとすることは分かる!分かるとも!」
御門優一:友人に対するように、気安く。そして。
GM:御門くんに掌を向け、それで、と一度言葉を区切ってから。
御門優一:「あぁ、そうか。わかってくれるか」
スノウフレイク:「うん。……ということは、そっちの彼女は、あれかな。お仕事かい?」
御門優一:にこやかな顔を、一度伏せて。
GM:半分、笑顔のようにも見える表情のまま。朗らかに、千鳥さんへ語り掛けます。
千鳥咲夜:「ああ、私は初顔合わせだ。問題ない。そして死ね」問いに応じようともせず、殺意を隠そうともせず。
スノウフレイク:「おお怖!……いやまあ、俺も申し訳ないとは思ってんだよ?単にメシ食いに寄った先まで凍らせちゃうっていうのはさ」
スノウフレイク:「だからほら、ちゃんとお代は置いていったし。細かいのなかったから勿体ねーって思いながら、釣りはいらねえぜ、とか言ってさ」
千鳥咲夜:その言葉に、嘲り笑う。
千鳥咲夜:「醜い嘘だな、聞いているこちらが恥ずかしくなるぞ」
スノウフレイク:「あ、やっぱバレた?……うん、でもまあ、まったく嘘ってわけでもない。キミらもさ」
スノウフレイク:「ご飯の前に言うだろ、いただきます、って。あれ、人によっちゃ、「命をいただいてありがとうございます」って意味で言うんだぜ?」
GM:けたけたと笑いながら、立ち上がって。
スノウフレイク:「それと同じくらいの気持ちは、オレだって持ってる。文字通り、いただきます、ッてな」
千鳥咲夜:「同じ言葉でも、込められた想いが違えば、別物だろうよ」
千鳥咲夜:「それすら判らぬ阿呆なら、問答を続ける道理はないな」
御門優一:そして。
スノウフレイク:「ありゃ、そりゃ残念。オレとしちゃあ少年少女とお話しするのも嫌いじゃァないんだが」
御門優一:伏せていた顔を、上げる。
御門優一:笑みは浮かばず、その前を静かに見据えるように。
御門優一:一段下がる気温により毛先に白く霜を下りる
御門優一:ソレを指で掬い、溶かして潰す。
御門優一:「言いたいことがわかるって言ってたけど」
御門優一:「一応、言っとくわ」
御門優一:「そして、俺は嘘が嫌いだから、お前は返事をしなくてもいい」
御門優一:床を指差して。
御門優一:「這いつくばって、許しを請え」
御門優一:「そしたら、静かに眠らせてやるよ!」
GM:その叫びへの、応えは。
GM:爬虫類を思わせる瞳が、楽し気に収縮する。その仕草と、キミたちに向けて放たれる冷気で、十分でした。
GM:
GM:衝動判定!意志で目標値9で!
オズサイト:《ダンシングライト》使用。御門くんの判定に+4D。侵蝕率+3。
御門優一:ありがたい!
喜多川 未知留:喜多川 未知留の侵蝕を+3した(侵蝕:86->89)
千鳥咲夜:自分に援護&ウィブレ
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+4した(侵蝕:68->72)
喜多川 未知留:4dx>=9
DoubleCross : (4R10[10]>=9) → 8[4,5,6,8] → 8 → 失敗
御門優一:6dx>=9 意志
DoubleCross : (6R10[10]>=9) → 8[2,4,6,8,8,8] → 8 → 失敗
千鳥咲夜:6dx+9 意志判定
DoubleCross : (6R10+9[10]) → 9[2,5,7,7,8,9]+9 → 18
喜多川 未知留:89+2d10
DoubleCross : (89+2D10) → 89+5[2,3] → 94
喜多川 未知留:ここでへたれるのかいダイスよ
御門優一:御門優一の侵蝕を+12(2d10->6,6)した(侵蝕:57->69)
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+15(2d10->8,7)した(侵蝕:72->87)
GM:ジェネシフトも可としますが、なければ戦闘へ!よろしいか!
喜多川 未知留:なし!
御門優一:なし!
千鳥咲夜:んー、なしで。
GM:OK!では……
GM:
GM:ラウンド1
GM:セットアップ!
スノウフレイク:こちらは無し。
喜多川 未知留:なし
御門優一:なし。
千鳥咲夜:限界突破 援護の風指定
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+3した(侵蝕:87->90)
GM:は、では行動値チェック!最速は喜多川さん、ですが。
GM:
スノウフレイク:《加速する刻》。割り込みます。
喜多川 未知留:ザッケンナコラー!
GM:ここへの更なる割込みは無いはずなので!
御門優一:コイヤ!
スノウフレイク:マイナー:《オリジン:レジェンド+氷の加護+氷炎の剣+地獄の氷炎》
スノウフレイク:攻撃力+10、ガード値+15の武器を作成。精神を使用した判定の達成値+12、次のサラマンダーエフェクトを使用した攻撃力+12
GM:メジャー:《雨粒の矢+焦熱の弾丸+レネゲイドスマイト》
GM:対象:シーン、攻撃力+36の射撃攻撃
GM:そしてエンゲージ配置はスノウフレイクで1つ、そこから5m離れてPCでひとつ。とします。
GM:というわけで判定!
千鳥咲夜:エンゲージ了解しました。
GM:13dx+16
DoubleCross : (13R10+16[10]) → 9[1,1,1,3,3,3,4,4,5,5,6,6,9]+16 → 25
GM:達成値25で。
喜多川 未知留:《黒き明かり》を使用。スノウフレイクの達成値−5。
GM:おごッ、達成値20!
喜多川 未知留:侵蝕率調整じゃい
千鳥咲夜:おお!
喜多川 未知留:喜多川 未知留の侵蝕を+3した(侵蝕:94->97)
喜多川 未知留:3dx+1>=20 ドッジ
DoubleCross : (3R10+1[10]>=20) → 7[1,2,7]+1 → 8 → 失敗
喜多川 未知留:いや暴走してたや
GM:リアクション取れるの、千鳥さんだけですね。
御門優一:暴走りあふー
千鳥咲夜:ではドッジ
千鳥咲夜:素でします。
千鳥咲夜:6dx+1
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 10[1,2,5,5,8,10]+5[5]+1 → 16
千鳥咲夜:おしい、4足りない。命中です。
GM:回ったが…ではダメージ!
スノウフレイク:3dx+36
DoubleCross : (3R10+36[10]) → 9[2,4,9]+36 → 45
GM:45点!装甲は有効!
喜多川 未知留:97+1d10 リザレクト
DoubleCross : (97+1D10) → 97+9[9] → 106
千鳥咲夜:45-10で35 惜しい。戦闘不能に。リザレクトします。
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+9(1d10->9)した(侵蝕:90->99)
御門優一:装甲で12減らしてリアクティブアーマー起動。ダメージを減らします。
御門優一:33-2d10
DoubleCross : (33-2D10) → 33-9[8,1] → 24
御門優一:御門優一に-24のダメージ!(HP:32->8)
御門優一:HP8で生存。
千鳥咲夜:HP9で侵蝕率99に。惜しい!
GM:硬い!?では演出!
スノウフレイク:「んー、じゃあ腹ごなしといきます、かねェ!」
GM:スノウフレイクが、左手で己の右腕を掴むと。そこから、氷が肉体を侵蝕するように広がり。
GM:瞬時に、右半身が氷の塊……見ようによっては、右肩から狼の首が生えたような異形に包まれて。
GM:その右腕が、キミたちに向けられると同時。猛烈な吹雪が、体育館の中に吹き荒れます。そして─。
GM:キミたちは知っています。この男の"領域"は、冷気で物理的なダメージを与えるものではなく。
GM:最初から、冷気の塊がそこにあったものだ、と現実を書き換えるものである、と。当然、瞬時に凍り付くようなことはありませんが。
GM:存在の確率を歪められた肉体には、猛烈な、それこそ身体が崩壊しかねない負荷がかかります。
千鳥咲夜:跳躍──避けようとするが、躱しきれずに右足を吹雪に晒される。
千鳥咲夜:「くっ──」
喜多川 未知留:無数に浮かぶドローン群により自分を観測、自己の状態を正確に確認し続ける。
千鳥咲夜:文字通り、凍りついた右足を──
千鳥咲夜:ガシャン──
千鳥咲夜:柱に当てて蹴り砕き、強引に再生させる!
喜多川 未知留:「量子力学は詳しくないけど、ぼくらはまだ凍っちゃいないようだぜ」
御門優一:その場を動かず、ハンドポケット。
御門優一:その吹雪を真正面から受けて。
御門優一:冷気の塊がそこにあったと置換するなら置換するまでもなく、触れたそこは既に『氷で覆われている』
御門優一:自身の氷を瞬時にまとい、解除しながらその吹雪は観測するまでもなく、御門優一という生きた氷の塊を侵蝕しない
御門優一:「おう、おうおうおう」
御門優一:「どうした雪ヶ峰野郎」
御門優一:「オーヴァード相手には冷房がせいぜいか?」
スノウフレイク:「んん、流石に一発でカチン、とはいかないか!よしよし、それならそれで」
千鳥咲夜:「──多用はしたくないな」再生した右足で軽く床を小突いて。
スノウフレイク:「いろいろ楽しめそうでいいじゃないか、少年!」
GM:声は御門くんに向けられていますが。視線は、それぞれのやり方で命を繋いだ、ふたりの女性に。
GM:では続いて、イニシアチブ順処理に戻ります!
GM:
GM:行動値14、喜多川さん!
喜多川 未知留:マイナーアクションでホローポイント弾を使用して攻撃力+3.
喜多川 未知留:メジャーでコンボ【輝かしきは帰り道】《コンセントレイト》《小さな塵》《マスヴィジョン》で攻撃。侵蝕率+8。対象はスノウフレイク。
喜多川 未知留:フォールンピストルの効果発動。この攻撃に対するリアクションではC値+1。
喜多川 未知留:フォールンスプライト使用。判定に+3D。
GM:こいやぁ!
喜多川 未知留:日馬さんと御門くんのロイスをタイタスにして昇華。ダイス+10、C値ー1.
GM:!?
喜多川 未知留:22dx6+1
DoubleCross : (22R10+1[6]) → 10[1,1,2,2,2,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7,8,8,8,9,9,9,10]+10[2,2,3,3,3,4,6,6,7,8,9,10]+10[2,4,5,5,8,9]+10[4,8]+2[2]+1 → 43
喜多川 未知留:うーん腐った
GM:こちらのリアクションは、ガード!
GM:そしてガード時に《鋼の氷》を使用。
GM:(ガード直前に使用、ガード値を+10する。1シーン4回まで。)
GM:ダメージをどうぞ!
御門優一:ダメージロール前に《凍てつく刃》!ダメージを+[1D+3]!
御門優一:御門優一の侵蝕を+3した(侵蝕:69->72)
GM:グワーッ!?
御門優一:しねー!
喜多川 未知留:48+6d10 ありがとう!死ね!
DoubleCross : (48+6D10) → 48+32[8,10,1,9,3,1] → 80
GM:アバッ
GM:武器のガードで15、エフェクトで10、装甲はなし!25点引いて…55点!
GM:……55!?
GM:演出どうぞ!
喜多川 未知留:「貴方が何者か、それが何の神様かは知らないが、狼の首は見た」吹雪の中で身動きせずに
喜多川 未知留:「ならばこれは獣狩りだ。高貴な勤めってやつだね」そして周囲に、幾つもの人影が浮かび上がる。
喜多川 未知留:影が構えた銃口に、剣呑な輝きが点火。収束。照射。
御門優一:その照射の軌道。その中途に光を屈折させる氷のレンズが設置させる。
御門優一:拡散、屈折、集中。
御門優一:一回り大きな束が目を焼くように、相手に迫る
スノウフレイク:「ぬおっ……!?」
GM:光が、狼の首を焼き砕く。
スノウフレイク:「……うん、やるな少年少女!いやあ、今のは効いた効いた!」
喜多川 未知留:「ぼくは少女じゃない。22だ」
喜多川 未知留:「そして今の、じゃない。貴方が倒れるまで続く」
GM:氷の傷口を見て、笑いながら。右腕を震わせると。肘から先がふたつに裂けて。
スノウフレイク:「マジか!そりゃあ楽しみだ!」
GM:蛇。あるいは、鰐。細長い獣の顎のように、避けた腕が打ち鳴らされる。
GM:では、イニシアチブ順処理が続きます。こちらだ!
GM:
スノウフレイク:マイナー:《氷の加護》(次のサラマンダーエフェクトを使用した攻撃力+12)
スノウフレイク:メジャー:《雨粒の矢+焦熱の弾丸+レネゲイドスマイト》
スノウフレイク:今回もPC3人全員に攻撃DA!
スノウフレイク:13dx+16
DoubleCross : (13R10+16[10]) → 10[2,4,4,4,5,5,5,7,7,9,9,9,10]+2[2]+16 → 28
喜多川 未知留:暴走リア不!
GM:達成値28!
御門優一:『クソ野郎 スノウフレイク P無関心/○Nぶちのめす』で取得して暴走解除。
千鳥咲夜:素ドッジ!
御門優一:ドッジ。
千鳥咲夜:6dx+1
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 9[2,3,4,5,5,9]+1 → 10
御門優一:6dx+1>=28
DoubleCross : (6R10+1[10]>=28) → 9[2,3,4,6,6,9]+1 → 10 → 失敗
御門優一:《炎陣》喜多川さんをカバーリング。
御門優一:御門優一の侵蝕を+2した(侵蝕:72->74)
GM:了解です!ではダメージ!
GM:3d10+36
DoubleCross : (3D10+36) → 20[2,8,10]+36 → 56
GM:56点、装甲有効!
御門優一:死!リザレクト!
御門優一:御門優一の侵蝕を+7(1d10->7)した(侵蝕:74->81)
御門優一:御門優一に-1のダメージ!(HP:8->7)
千鳥咲夜:死亡 ラストリザレクト
御門優一:HP7復活。
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+8(1d10->8)した(侵蝕:99->107)
千鳥咲夜:HP8まで回復。100突破(`・ω・´)
スノウフレイク:「あがッ、が……ア……!」
GM:右腕が、更に大きく避けていく。もはやそれは顎というより、右肩から生えた細い2本の腕のようで。
GM:その、異形の腕が蠢くと同時。キミたちの周囲の空間が、常識が、確率が。歪み、初めからヒトではなかったものとして、構築されてゆく。
千鳥咲夜:「くっ──」
喜多川 未知留:「ぐ……」身体に霜が、痛みが走って行く。
千鳥咲夜:避けきれず、左掌を前に向けた姿勢で、氷の彫像と化す。
御門優一:「─────!」
喜多川 未知留:だが動じない。変身には慣れているし───
御門優一:ハンドポケットのまま、足元を震脚。
御門優一:確率が不安定な其処を自身の氷で上書きしていく。
御門優一:確率が不安定?常識が書き換わる?
御門優一:だから、なんだ。
喜多川 未知留:ここは皇帝の御膝元、門の内だ、
御門優一:薄い確率だろうが、薄氷の上だろうが。
喜多川 未知留:つまり、安心して構えられるってこと。
御門優一:盤石の万が一すらを消すのが俺の役目だ。
御門優一:自身ではなく、その横。攻撃を行った直後の喜多川を守るように、氷の城壁を築き上げる。
御門優一:自身のダメージを氷で塞ぎ、回復して剥がしながら。
御門優一:城門の前に仁王立つ
御門優一:「こんなもんか、アァ!?」
GM:では、行動値順に…千鳥さん!
千鳥咲夜:あいさー、ではまず判定から
千鳥咲夜:イニシアチブにフルインストール、マイナーで聖剣効果起動。メジャー前に自分に援護の風&ウイブレ、リミットリリース。んでロイススノウフレイクと雷霆辻風をタイタス昇華してcr-2
千鳥咲夜:メジャーで一閃&コンセ! 対象はもちろんスノウフレイク!
GM:うごッ…。
GM:どうぞ!
千鳥咲夜:諸々込みで27d+14のcr2!
千鳥咲夜:攻撃力は15 判定行くぜ(`・ω・´)
千鳥咲夜:27dx2+14 いけよやー
DoubleCross : (27R10+14[2]) → 10[1,1,1,1,2,3,4,4,4,5,6,6,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,9,10]+10[1,1,2,2,3,3,4,5,5,6,6,6,6,7,8,8,8,8,8,9,9,10,10]+10[1,1,2,2,3,4,4,4,4,4,5,5,5,5,6,6,7,9,9,9,10]+10[2,2,2,2,2,3,4,6,6,7,7,7,8,8,9,9,9,10,10]+10[1,1,1,1,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,7,10]+10[1,2,2,2,4,5,5,7,7,7,8,9,10,10,10]+10[3,4,5,5,5,6,6,6,6,6,7,8,9,10]+10[1,1,3,3,5,6,6,6,7,7,8,8,8,10]+10[1,1,1,2,2,4,4,4,5,6,6,9]+10[1,2,3,3,4,4,8,10,10]+10[1,2,4,5,5,8,8,9]+10[2,2,4,4,7,8,9]+10[1,2,3,3,3,4,8]+10[1,2,3,4,6,6]+10[3,3,6,6,10]+10[1,1,2,2,10]+10[4,4,5]+10[3,6,6]+10[6,7,10]+10[1,1,9]+10[5]+10[5]+10[3]+10[3]+1[1]+14 → 255
GM:ぐぇーッ!!
千鳥咲夜:あまり回らなかった。それでも255!
千鳥咲夜:ダメージ行くぜ!
千鳥咲夜:26d10+15 色々有効
DoubleCross : (26D10+15) → 165[8,7,7,7,5,10,1,1,8,5,9,9,8,6,9,1,10,3,6,3,8,3,4,10,9,8]+15 → 180
GM:リアクションはガード、25点減らして……155……
GM:盛大にオーバーキル!が!
スノウフレイク:《蘇生復活》!HP1で戦闘不能から回復!
御門優一:生きてんじゃねぇ~
千鳥咲夜:ばりんっ!
千鳥咲夜:前に出した左掌を突き破り、血潮と『刀の柄』が、
千鳥咲夜:左肘から血潮と『刀の切っ先』が現れ──
千鳥咲夜:「──熾きろ、雷霆辻風」
千鳥咲夜:声と同時に、氷が砕け散り中から少女が現れる。そして──
千鳥咲夜:がっ──
千鳥咲夜:そして己が血で塗れた柄を右手で握りしめ──
千鳥咲夜:「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
千鳥咲夜:ぶちぶちぶちぶちぶちぶちっ──!
千鳥咲夜:──咆哮と同時に左腕からその刀──アーティファクト『雷霆辻風』を抜刀する!
千鳥咲夜:再生した左掌を、天に掲げ──
千鳥咲夜:「──招雷」
千鳥咲夜:づどんっ!
千鳥咲夜:告げると同時に、体育館の天井を貫いて、一条の雷光がその身へと降り注ぐ!
千鳥咲夜:神成る力の象徴──雷の力をその身に宿し、直視しがたいレベルの光を発し──
千鳥咲夜:頭上に高く、手にした刀を掲げる──
千鳥咲夜:其は、『雷を斬る』と伝えられた太刀。
千鳥咲夜:否──
千鳥咲夜:其は、『神と成り斬る』太刀!
千鳥咲夜:「我が名は千鳥咲夜──」
千鳥咲夜:意識を唯、其れだけに──『斬る』ことだけに集中する。
千鳥咲夜:意志は力となり、刀身より生じた電光が、長大な雷の刃を構成し──
千鳥咲夜:「コードネームは──」
千鳥咲夜:其れは高く、高く。天を貫く光の刃と成って──
千鳥咲夜:「“夜を裂くモノ”なり!」
千鳥咲夜:そして超高密度のエネルギー刃を振りかぶり──
千鳥咲夜:「雷霆辻風──」
千鳥咲夜:「電光──雷鳴崩しぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
千鳥咲夜:──『夜を裂く光刃』が、スノウフレイクへと、真っ向から振り下ろされる!
GM:受け太刀代わりに掲げられた氷の腕は、夜明けの刃に対してあまりに無力で。
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+19した(侵蝕:107->126)
GM:固体であった、そもそも物理法則の埒外にあった氷が、瞬時に昇華。しかし。
スノウフレイク:「……ハ、ははッ」
千鳥咲夜:「仕留め残ったか……しぶといな」
GM:その姿は、もはや、人型に凝集して浮遊する氷の粒、といったところ。それでも。
GM:まだ、存在し(R:いき)ている。
千鳥咲夜:その姿を確認し、さもありなん、と。
GM:では行動順最後、御門くん……の、前に!
GM:
千鳥咲夜:前に!
御門優一:前に!?
スノウフレイク:《加速する刻Ⅱ》!なんだこのエフェクト名!
喜多川 未知留:なに~!
GM:そしてこちらのルーチンは、これだ。
千鳥咲夜:あ、そうだ。ムーブしてそちらのエンゲージですね、現在の千鳥。
スノウフレイク:マイナー:《氷の加護》(次のサラマンダーエフェクトを使用した攻撃力+12)
スノウフレイク:メジャー:《C:サラマンダー+ブリザードブレス+焦熱の弾丸+レネゲイドスマイト》
スノウフレイク:対象:範囲、攻撃力+42の射撃攻撃
スノウフレイク:最もPCが多いエンゲージを、狙う!
GM:というわけで喜多川さん&御門くん!
スノウフレイク:10dx7+16
DoubleCross : (10R10+16[7]) → 10[1,1,2,5,5,5,6,8,9,9]+4[1,1,4]+16 → 30
GM:伸びぬ!達成値30!
喜多川 未知留:暴走リア不!
御門優一:回避!
御門優一:7dx+1>=30
DoubleCross : (7R10+1[10]>=30) → 9[2,2,5,6,8,8,9]+1 → 10 → 失敗
御門優一:《炎陣》カバーリング!喜多川さんに!
御門優一:御門優一の侵蝕を+2した(侵蝕:81->83)
GM:ヤー、ではダメージ!
御門優一:こいや!
スノウフレイク:4d10+42
DoubleCross : (4D10+42) → 24[8,2,9,5]+42 → 66
GM:装甲有効、66点!
御門優一:軽減して二バイして死!リザレクト!
御門優一:御門優一の侵蝕を+3(1d10->3)した(侵蝕:83->86)
御門優一:御門優一に-4のダメージ!(HP:7->3)
御門優一:復活!
GM:雷光の刃で分断された氷塊は、その肉体そのものが嵐となり、キミたちに吹き付ける。
GM:それは、存在を歪める呪いではなく。強大な、しかし物理的な脅威だ。
御門優一:物理的な脅威というならば。
御門優一:現実を固めるのはこちらの領分だ。
喜多川 未知留:今は小さき、されど偉大な未来の皇帝の庇護の下。
御門優一:喜多川さんの防御を固め、自身もまた、氷の鎧をまとう。
御門優一:あたかも能力に寄って凍らされるような、しかし、自らの意思でまとう
喜多川 未知留:吹雪の中を走査する。氷の粒となった標的の姿を彼に、伝え続ける。
御門優一:低温の氷であり、蒼き炎の鎧である。
喜多川 未知留:「今の彼は文字通り。雪片(R:スノウフレイク)と成り果てた……」
御門優一:「んじゃ、新雪踏みしめて雪合戦と行きますか」
喜多川 未知留:「あるいはスズランスイセンか。どっちみち摘み取るのはなんてことないさ。君ならばね」
御門優一:氷の鎧の下で、歯を見せるように笑う。
御門優一:では私の手番頂きます。
千鳥咲夜:んじゃこちらもサポートを。援風&ウインドブレス。
御門優一:マイナーなし、メジャーでコンボ:【凍帝《クリスタル・カイザー》】C:サラ + フレイムタン + 結合粉砕 + クロスバースト
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕を+4した(侵蝕:126->130)
御門優一:ダイス10個、C値8、攻撃力23、装甲無視でスノウフレイクに白兵攻撃だ!
千鳥咲夜:ダイスを+6で、達成値を+12です
喜多川 未知留:《ダンシングライト》使用。判定に+5D。侵蝕率+3。
御門優一:では諸々含めてダイス21の+12!
喜多川 未知留:それとメジャー分を入れて侵蝕率は117.
御門優一:21dx8+12
DoubleCross : (21R10+12[8]) → 10[1,1,2,2,3,3,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,9,9,10,10]+10[1,1,2,7,9]+6[6]+12 → 38
御門優一:オラッ!リアクションどうぞ!
スノウフレイク:達成値38に対して、こちらは…ガード!
御門優一:4d10+23 装甲無視
DoubleCross : (4D10+23) → 27[7,2,10,8]+23 → 50
御門優一:喰らえ!
千鳥咲夜:どう……だ?
スノウフレイク:ガード値は変わらず25、HPはその、あれだ。《蘇生復活》ごなんでその…えへ。
御門優一:どうだろう
御門優一:25回死ね!
スノウフレイク:盛大にオーバーキル!演出どうぞ!
喜多川 未知留:やったー!
御門優一:よし!
千鳥咲夜:やったー
千鳥咲夜:では一番手、演出いきます。
スノウフレイク:復活の類も、なし!
千鳥咲夜:「合戦ならば、討ちもらさぬようにしなければな──」
千鳥咲夜:下段の構えから刀を振るって颶風を生じさせ。
千鳥咲夜:細かな氷塊を風で強制的に一箇所に集め、空中で固定させる。
御門優一:パキィ、ンと。高く鈴を鳴らすような、氷の割れる音。
御門優一:身にまとった鎧を砕き剥がし、負傷の流血が氷のカサブタとして剥がれ落ちる。
御門優一:毛先に薄く降りた霜を拭うように片手で髪を後ろに流すように梳いた。
御門優一:そして人差し指の先に小さな氷の塊を表顕させる。
御門優一:「一応、名乗っておくと。俺の名前は《ジャイアント・キリング》、御門優一」
御門優一:「……だけど、あんたに名乗る必要はなかったかもな」
御門優一:小さな氷を握りつぶす。ソレが能力を使う銃爪《トリガー》
御門優一:空間を置換する低温。
御門優一:動物のアギトの如き物理攻撃。
御門優一:それらを受けてなお、最初の位置から一歩も動くこともなく。
御門優一:「俺のものさしはメートル単位でさ」
御門優一:ただ、冷やされた空気の中。体育館の地面に氷が張る。
御門優一:それは五指を広げた片手の形。
御門優一:風にまとめられた氷の粒を、雪玉を握るに覆うサイズで。
御門優一:「ミリメートルごとき、認識すら出来ねぇんだわ」
御門優一:御門優一が片手を握る。
御門優一:それに連動するように現出した巨人の腕が動き。
御門優一:その残滓を握りつぶした。
御門優一:御門優一の侵蝕を+12した(侵蝕:86->98)
GM:─あるいは。彼が取り込んだレネゲイドビーイングとは、氷雪の巨狼に連なる何かであったのかもしれません。
GM:もし、そうであったのなら。─そうでなかったのだと、しても。
GM:"巨人殺し"の前に、残滓と化した神格は、為す術なく潰され、砕かれ、世界にバラ撒かれ。
GM:そうして、そこには最初から「何もなかった」かのように。体育館に根を張っていた氷塊は消え去り。
GM:ただ、雷刃が穿った天井の穴だけが、そこで起こった出来事を証明していました。
千鳥咲夜:刀にこびりついた(自分の)血を振り払って。
千鳥咲夜:「今度は──間に合ったか」独りごちる。
御門優一:「…………………」
御門優一:天井を見上げる。あまりにも現実的に空いた大穴を見て。
御門優一:「(………やっべ)」
御門優一:今しがたの相手をもう意識から消したかのように、そんな学生らしいことを思った。
喜多川 未知留:「………………」
喜多川 未知留:(はやく支部に行きたい)
喜多川 未知留:どうなったのかを確かめて、声を聞いて、そして……
喜多川 未知留:そして?
喜多川 未知留:「…………分からないけど、うん」
喜多川 未知留:「あったかいもの、一緒にたべたいな」
GM:
GM:シーンエンド
GM:
GM:バックトラック!
GM:まず、Eロイスが2つ!《予告された終焉》×2!
GM:どちらも効果は解除されております。やったぜ。
喜多川 未知留:良かった……
千鳥咲夜:はい、ロイス取得忘れてたので 救出対象【姫都幹久@◯興味/憐憫】 とっていいでしょうか!(挙手
喜多川 未知留:興味持たれてる~
千鳥咲夜:よかった<終焉×2は解除
御門優一:良かった~
千鳥咲夜:オズサイトの関心対象なので<興味
GM:どうぞどうぞ!<ロイス取得
御門優一:Eロイス分はいりません。100超えてないので。
千鳥咲夜:ではまずEロイスは振ります、当然。
GM:というわけで、まずEロイス分を減らす場合はそれを。使わない場合はロイス数でレッツバックトラック!
千鳥咲夜:130-2d10
DoubleCross : (130-2D10) → 130-4[1,3] → 126
千鳥咲夜:ひっく!(汗)
喜多川 未知留:117-2d10 Eロイス!
DoubleCross : (117-2D10) → 117-17[7,10] → 100
御門優一:98-6d10 素振り!
DoubleCross : (98-6D10) → 98-27[7,2,3,4,2,9] → 71
喜多川 未知留:こらっ!
千鳥咲夜:ば、倍振りです。堕ちそうな気がする(汗)
御門優一:こらっ!
GM:おのれダイス!
御門優一:ここで5点帰還するか。
喜多川 未知留:100-4d10 等倍
DoubleCross : (100-4D10) → 100-19[6,7,4,2] → 81
喜多川 未知留:5点です
千鳥咲夜:126-8d10
DoubleCross : (126-8D10) → 126-48[3,3,10,3,10,5,8,6] → 78
千鳥咲夜:危なかった(汗) なんとか生還です。
喜多川 未知留:良かった~
GM:よかった…。
御門優一:よかったよかった
GM:では経験点は基本セットの15点、Eロイス2点、侵蝕分を咥えて。
GM:粘土さん:22点 缶詰さん:22点 MAOさん:20点
GM:以上となります!
喜多川 未知留:いただきます!
御門優一:頂きます!
千鳥咲夜:わーい、ありがとうございます。
ED1…御門優一
GM:ED:御門優一
GM:
GM:脅威は去り、世界の理は元通り。しかし、元に戻らないものも、ある。
GM:たとえば、キミにコロッケをせがんだ、あの少年。彼は、モノとして砕け、人としての生を取り戻すことは、なかった。
GM:無論、助かった命もある。それは、縮こまるように固まっていたあの老婆であり、そして。
GM:これから、キミが会いに行く少女も、その一人です。
GM:
GM:─第四支部、地上階一般病棟廊下。
GM:アスカは地下からこちらに移され、経過は良好。面会も可能とのことで、キミはこうして病室に向かっているのですが。
日馬美礼:「やあ、待ってたよ」
GM:その途中、待合スペースに、車椅子に乗った少女が待ち受けていました。
御門優一:「どうもです」
御門優一:多少逸る気持ちがありながらもやってきました。
日馬美礼:「うん、元気そうで何よりだ。ああ、急ぐ気持ちは分かるけど、ちょっとだけぼくの話を聞いてもらえるかな」
GM:そう言いながら、キミの返事を聞く前に、暖かい缶コーヒーを投げてよこします。
御門優一:「おっ、と」缶を両手で受け取ります。
御門優一:「話?」
日馬美礼:「そう。キミのお友達、その仲間のことさ」
御門優一:「…………!」
御門優一:真正面から本題だと理解して顔を引き締める。
日馬美礼:「全員は助からなかった。ここまでは聞いてると思う」
御門優一:「……………はい」
御門優一:生前の、人懐っこくなついてきた顔を思い出す。
GM:キィキィと車輪が軋みを上げ、車椅子がキミの傍へと寄ってきます。
日馬美礼:「さて、そうなると。UGN(R:ぼくら)としては、決めなきゃならないことが、ひとつある」
日馬美礼:「全部忘れてもらうか、覚えていてもらうか、だ」
御門優一:「記憶操作、ってやつですか」
御門優一:全身氷漬け。まぁ、尋常な話ではない。
日馬美礼:「そうそう。……ただまあ、そうなると、基本的には対象は「関係者全員」になる」
御門優一:「全員」氷漬けにされた人、それを見た人などだろう「……あいつも、ってことですか」
日馬美礼:「そぉなるね。覚えているのはキミひとり、ってわけさ」
GM:オレンジ色のレンズの向こう。丸い瞳が、キュゥ、と細くなります。
御門優一:「俺一人、ですか」
御門優一:今回の件を覚えているのは。
御門優一:今回の件で失われたものを、覚えていられるのは
日馬美礼:「今回の件、最終的には第13支部の管轄だ。ぼくに決定権があるわけじゃない。でも」
御門優一:「はい」
日馬美礼:「口添えくらいはしてあげるとも。キミが望むなら、ね。……さぁ」
日馬美礼:「キミは、どうしたい」
GM:キミの視線よりも幾分か低い位置から、じぃっと、試すような視線が注がれています。
御門優一:「俺に選択肢を委ねてくれる、と?」
日馬美礼:「勘違いしちゃいけない。希望を聞くだけだ。イリーガルに決定を委ねるほど、UGNは頭の柔らかい組織じゃぁないぜ」
日馬美礼:「けど、望まなきゃ何も始まらない。何かを望む権利は誰にでもあるものさ」
御門優一:「……………なるほど。これは手厳しい」
御門優一:顎に手を当てて考える。
御門優一:今回の事件を考える。
御門優一:"優しい嘘"を吐き続ける責任がある、と言った人が居る。
御門優一:……嘘が苦手だ。悪いことをしてる気分になる。
御門優一:だから
御門優一:「記憶操作は」
御門優一:「…………………」
御門優一:口の中が乾く。
御門優一:「やって、ください」
日馬美礼:「わかった」
GM:念押しするでも、拒むでもなく。日馬美礼は、短くそう応えて、キミの傍を離れます。
御門優一:「………アイツらは、覚えて無くていいんです。あんな事」
御門優一:相手に言うのか、自分に言い聞かせるのか。小さくそんな事を言って。
御門優一:うつむきそうな顔は必死に前を向く。
日馬美礼:「そりゃそうだ。世界の裏側なんて、見ないに越したことはないんだからね」
御門優一:「えぇ、裏側です」
御門優一:「俺達は舞台裏だと思います」
御門優一:「綺羅びやかな舞台を見に来た人に、マジックの種も、演出の苦労も、説く必要なんて無い」
日馬美礼:「詩的だね。けれど、的確でもある」
GM:再び、車輪を軋ませて。車椅子が静かにバックで進む。
日馬美礼:「時間を取らせて済まなかったね。きみの希望は、確かに聞いた」
御門優一:「いえ」
御門優一:「……………ありがとうございます」
御門優一:ふ、と。何とか顔を緩めるように言う。
日馬美礼:「……実際、面倒だよ。人の上に立つっていうのはさ。でも」
日馬美礼:「立ち方は、人それぞれでいいんだぜ。ぼくを見れば分かってもらえるだろうけどね」
GM:じゃあね、と手を振って。その場で方向転換し、車椅子に乗った支部長は、エレベーターホールへと消えていきます。
御門優一:「…………………」座ってますもんね、というジョークにならないジョークは、流石に飲み込んで。
御門優一:その背中を見送って。
御門優一:「ありがとうございます」
御門優一:実際に、人の上に立つその人の生き方は、多分自分が心に抱くほどの綺羅びやかなソレではないけれど
御門優一:「俺は、貴方をいい人だと思います」
御門優一:軽く頭を下げた。
GM:キミの手の中の缶コーヒーは、まだ温かいまま。そんなに時間は経ってはいません。
GM:今ならまだ、待たせてごめん、と謝る必要もないかもしれません。病室は、すぐそこですから。
御門優一:「………………」
御門優一:缶コーヒーを手の中で回して
御門優一:「うし」
御門優一:病室に向かいます。
GM:時間にして数十秒もかからず。「此宮」とプレートがかかった個室の前に、キミは辿り着いて。
GM:ノックをしたならば、可愛らしい「どうぞ」という声が聞こえたことでしょう。
御門優一:「入るぞー」
御門優一:ノックの許可を得た後に、入室いたします
御門優一:そして手近な椅子辺りに。
御門優一:「どうよ、調子は」
此宮アスカ:「いらっしゃい、優ちゃん」
此宮アスカ:「……うん。元気だよ。みんな、優しくしてくれるし、ごはんはあたかかくて、美味しいし」
GM:そう言って浮かべる微笑みは、頬に残る凍傷の痕のせいか、少し引きつっているようで。
GM:包帯の巻かれた腕の下には、頬と同じように、凍傷……あるいは、もっと醜い傷痕が刻まれているのでしょう。
御門優一:「そっか。あったかいご飯を食べれるなら良かった」
御門優一:どうしてもその痕を意識しつつ。
GM:キミの訪問を喜んでのことか、穏やかに微笑んでいた彼女が。
此宮アスカ:「……優ちゃん?」
御門優一:「あ、うん、なんだ?アスカ」
此宮アスカ:「優ちゃんの方こそ、なんだか」
GM:キミに対して、何かを探るように。あるいは、キミを案ずるように。
此宮アスカ:「……大丈夫?どこか悪いの?何か……気になることが、あるの?」
GM:そう、キミの目を、丸い瞳が覗き込みます。
御門優一:その瞳に、一瞬。目をそらしかけて。
御門優一:それを止めて、まっすぐに見返す。
御門優一:「なぁ、アスカ」
此宮アスカ:「うん」
御門優一:そっと、包帯に包まれた手にこちらの手を添えて。
御門優一:「…………………」
御門優一:─────ごめんな、と。
GM:その手の温もりは、氷の塊とは程遠い。小さくても、確かに脈打つ、生命の塊のようで。
御門優一:一言、謝ろうとする言葉を飲み込む。
御門優一:氷ではない、生身の腕。
御門優一:今まさに生きていることを伝える脈動。
御門優一:─────俺が、もっと強ければ。
御門優一:────俺が、もっと早くいれば
御門優一:あるいは、と。
御門優一:そんな事を考えなかったと言えば嘘になる。
御門優一:ただ、それはきっと傲慢だと思う。
御門優一:間に合っていた所で俺一人では返り討ちにされて、そのまま被害者になっていた可能性のほうが高い。
御門優一:俺以外の多くの人が動いたからこそ、俺はあの時アイツに勝つことが出来た。
御門優一:それはわかる。
御門優一:わかっている。けども。
御門優一:事件を未然に防いで、手の届く全てを守って。こちらもあちらも、同じように、俺の手の中だと言えるような。
御門優一:この人がいれば大丈夫だと思えるような。
御門優一:「(────皇帝になりてぇな)」
御門優一:いつか、嘘を付く必要なんて無いような。
御門優一:舞台裏なんて必要ない、堂々とアドリブで全てを解決できるような。
御門優一:そんな理想に、追いつければいいと思う。
御門優一:「治ったら、さ」
御門優一:代わりに、言う言葉は別に。
御門優一:「なにか食いたいもの、あるか?」
GM:その問いかけに、少女は。
此宮アスカ:「……じゃあ、シチューがいい。優ちゃんが持ってきてくれたシチューを」
GM:みんなで、と。それが、自分が願うことの全てだ、と言うように。
GM:頬の違和感を忘れたように、微笑みました。
御門優一:「あぁ」
御門優一:いつものように、頬を緩ませて
御門優一:「寸胴いっぱいに作っていってやるよ」
御門優一:いたずらっぽい、子供のような笑顔で応えました
GM:----------
GM:N市UGN第四支部、某所。
GM:飲み物と栄養食の自動販売機、そしてベンチ。それだけが置かれた、簡単な休憩所。
GM:ポケットの中で、すっかり冷えてしまった缶コーヒーを手に。キミは、そこで何をするでも、誰かを待つでもなく。
GM:ただ、そこにいました。
御門優一:「…………………」
御門優一:暗い、というわけじゃない。
御門優一:病院の待合室を思わせるように清潔だ。
御門優一:たまたまなのか、事件の直後の後始末に追われているのか。
御門優一:他の人の気配のないそこで、数分、あるいは数十分ほどボーッとしていた
御門優一:「……………あ」
御門優一:手持ち無沙汰に弄っていた缶がすっかり冷めていることを思い出して、プルタブを開ける
御門優一:「……………冷えちゃったな」
御門優一:そのまま口を付ける
御門優一:苦味のある黒の飲料が喉を攻めて、思いっきりむせる
御門優一:「ゲホッ!………ブラックだこれ」
御門優一:銘柄を特に確かめていなかった。
御門優一:普段は微糖でも怪しい。
御門優一:中身が大幅に残ってるソレを一瞬どうしようか迷い
御門優一:「………………ッ!」
御門優一:鼻を摘んで、一気に飲み干す。
御門優一:苦味という前に液体の量でむせそうになった
御門優一:「…………苦っが」
御門優一:空になった缶をゴミ箱に捨てて、元にベンチへ。
御門優一:そして一つ、ため息
御門優一:「なーにやってんだろうなー、俺」
御門優一:腕で目元を隠すように。まるでそのまま寝てしまいそうな体勢。
御門優一:支部での用事は終わった。後は帰るだけ。
御門優一:なのだが、どうにも。
御門優一:緊張の糸を切ってしまったのか。家に帰るでもなく。
御門優一:こうして支部の片隅で時間を潰していた。
御門優一:目を瞑って、何を考えるでもなく。
御門優一:誰かとの待ち合わせでも、あるまいに。
任海悠生:「−−御門くん?」
御門優一:「…………?」
任海悠生:そこに。どうしてか、きみが見知った声が聞こえる。
御門優一:聞き覚えのある声。
御門優一:瞑っていた目を開けて、声の方向を見る。
御門優一:「任海?」
任海悠生:シンプルなワンピースーー先に二人で出かけた際に買ったもののひとつーーを着た少女がそこにいます。
任海悠生:「……」一瞬、何かを聴きたそうな顔をして。
任海悠生:そのまま、君の隣に座ります。
御門優一:「………………」
御門優一:座るのを特に止めない。
御門優一:ただ、妙に寒々しかった隣に誰かの体温を感じ、ふわりと香りが来た。
任海悠生:こぶし一つ分だけ開けて、そっと静かに。
任海悠生:「…………ね、御門くん」
御門優一:「……………何?」
任海悠生:一瞬、何かあったの、と聞きたい言葉を飲み込んで。
任海悠生:「わたしからは、聞かないよ」
任海悠生:そう言って、そっと手を重ねる。
任海悠生:何かが、あったのだろう。
任海悠生:彼が、こうして飲み込み切れない、なにかが。
御門優一:いつのまにか、ギュ、と握りしめていた拳に手が重ねられる。
任海悠生:「でも、わたしで良いなら」
御門優一:寒さに耐えるように縮こまっていた体が、暖かくなったことで弛緩するように。
御門優一:手のひらを開く。
任海悠生:「いつだって、聞くから」
御門優一:「………………………」
任海悠生:本当は。
任海悠生:今からでも、聞きたい。話して欲しい。
任海悠生:でも。
任海悠生:「………」そっと、開かれた手のひらに己の其れも重ねて。
御門優一:「………………そっ、か」
御門優一:手を握る。
御門優一:「じゃあ、聞いてもらおうかな」
任海悠生:わたしだって、話していないままで。この”裏側”に、招いたのはわたしだから。
御門優一:お前でいい。………じゃなく。
御門優一:お前がいい。とは言わずに。
任海悠生:「うん。聞くよ」
御門優一:「俺さ」
御門優一:何から話すのか。事件のあらましか。それとも。
御門優一:考える前に口を開いて
御門優一:「俺は、何でも出来ると思ってた」
御門優一:ぽつりぽつりと、吐き出すように
任海悠生:透明な眼で、ただ聞いている。きみに握られる手で、こちらも握り返しながら。
御門優一:「そりゃあ実力なんて比べたら下の方だし。過去のことなんてどうしようもないけど」
御門優一:「今起きてることとか、これから起こることなら、なんとかなるって思ってたし」
御門優一:「………うぬぼれて言うなら、実際、それなりになんとかしてきたと、思う」
任海悠生:「うん」実際。彼は、どうにかしてきた。
任海悠生:己が関わったものもあれば、そうでないものもある。
御門優一:繋いでない手を見る。
御門優一:人は自分の手の届く範囲しか、手は届かない。
御門優一:高い位置の本を取るには踏み台が必要だし、遠い所の物を取るには道具が必要だ。
御門優一:俺一人ではどうにかならないことでも、2人なら、3人なら、どうにか出来る人が居て。
御門優一:そう思っていた、けれど。
御門優一:「今回は、手が届かなかったことがある」
任海悠生:「……うん」
御門優一:ぎゅ、と手を握って。
任海悠生:強くなった力に、からだより心が痛む。
御門優一:「多分、仕方ないことだと思う。全部が全部、毎回うまく行くなら、きっと俺が……事件に巻き込まれて。オーヴァードになることもなかったと思う」
御門優一:そして。死にかけて、覚醒して。不思議で変なやつだと思っていた同級生の女子と、こんなところにいることも。
任海悠生:「…………」
御門優一:「頭ではわかっててもさ」
御門優一:言ってて、自分がどうしていたのか気づく
御門優一:「ちょっと俺、落ち込んでいたらしい」
任海悠生:「……………ねえ、御門くん。わたしを、他の人を責めたっていいんだよ」
任海悠生:「よくも巻き込んでくれたなって。知る必要も、する必要もないことによくも、って」
任海悠生:「そうして…見なかったことにだって、していいって。わたしは思ってる」
御門優一:「……………………見なかったことに、か」
任海悠生:「忘れることだって、出来るよ」
御門優一:それは。
御門優一:俺が、アスカの記憶を消すように頼んだみたいに、だろう。
任海悠生:「わたしは……きみを、巻き込んだわたしは。その上で、きみに色々としてもらった、任海悠生は。そうしていいって思う」
御門優一:嫌な記憶を抱えて、どうしようもない傷を抱えてしまうより。
御門優一:キレイな表舞台で生きられるなら、それでいいと。
任海悠生:「そうして、忘れられたって。わたしはいい」
御門優一:この、誰かのために無茶をする奴は、そう言うんだろう。
御門優一:「優しいやつだよな、お前は」
任海悠生:「そうかな」
御門優一:「そうやって、自分を……じゃないな。傷を受けるのは自分で良いと思ってる」
任海悠生:「その方が、楽なんだよ」
任海悠生:「だって…わたしが悪くて。だからわたしが傷つく。それは、納得できることだもの」
任海悠生:そうして、握られていないもう片方の手を。きみの頬に添えて。
御門優一:頬に暖かな手が触れられる。
任海悠生:「こうやって、御門くんが辛そうなのより、その方が」
任海悠生:「わたしは、楽なんだ」
御門優一:「誰かが傷つくより、自分のほうが、か………」
御門優一:眉根を下げて、苦笑するように
御門優一:「苦労を背負い込むタイプだよな、お前」
任海悠生:「御門くんほどじゃないよ」
任海悠生:「わたしは、小さいところでしかそうしないし、できない。でも、貴方はそうじゃなくて」
任海悠生:目元、睫毛をそっと指で払って。
任海悠生:「もっと、遠くまでそうしようとしてる」
御門優一:「………………そうだな」
御門優一:関わる全員を守りたい。
御門優一:「俺は、皆を守りたい」
任海悠生:「………大変だよ」
任海悠生:「きっと、そう出来ない時の方が、ずっと多いんだ」
御門優一:「……………知ってる」今回みたいに。
御門優一:「多分、今までは実感してなかった。でも、今は、知ってる」
任海悠生:「………だから、ね。何時だって、やめていい。辛いことから、逃げたっていい」
任海悠生:「誰が責めても。貴方自身が己を責めても」
任海悠生:「わたしは、貴方の味方でいたいから」
御門優一:空いている手で、頬に添えられた手に重ねる。
御門優一:「正直、すげー惹かれる。こんな思いをしなくて良くて、王様になるって息巻いて、どうにも出来ないことを知らないまま、普通に生きるってやつ」
御門優一:ぎゅ、と握って
御門優一:「それは出来ない………じゃあ、ないな」
御門優一:「それは、やらない」
任海悠生:「……………そっか」どこか、さみし気に。それでも、そう言うと分かっていたように微笑んで。
御門優一:「それをしたら、俺は、お前のことを忘れちゃうだろうから」
御門優一:「それは、嫌だ」
任海悠生:「………………ふふ」
御門優一:…………すこし、頬が熱い。二人分の体温か、あるいは。
任海悠生:「…ごめんね。良くないのに…そう言って貰えて、うれしいな」
御門優一:「俺は今、すげー辛い。すげー辛いけど」
御門優一:「でも、お前と今まで出会ってきたことを、なかったことにはしたくない」
任海悠生:「……意地っ張り」
御門優一:「……………お互い様だろ」
任海悠生:「……じゃあ、わたしが魔法を掛けてあげる」
御門優一:「…………魔法?」
任海悠生:「貴方の夢を。形にしてあげる」
御門優一:「……………ははっ」
御門優一:「すげー頼りになる手助けだ」
任海悠生:「うん。だからね」
任海悠生:「いつだって、頼ってね」
御門優一:「…………………」
御門優一:「あぁ」
任海悠生:その言葉と共に、握られる手をそのままに、胸に身体を預ける。
御門優一:「俺は今、自信が揺らいでるけど」
御門優一:「何でも出来るって、そんな思いが揺らいでるけどさ」
御門優一:その背中に手を回す。遠慮がちに、でもしっかりと
御門優一:「それを誰かが支えてくれるなら、お前が良い」
任海悠生:「……ふふ。ありがとう」
任海悠生:抱き締められるまま。耳元で囁く。
任海悠生:「わたしも。支えるのなら、貴方がいいから…」
御門優一:「多分、これからも。出来ないところばっかで、何度も、かっこ悪い所見せると思うけどさ」
御門優一:「ソレを助けてもらうなら、真っ先にお前が良いなって思うよ」
任海悠生:「いいよ」
任海悠生:「わたしも、そうしたいな」
任海悠生:そう言って、くすりと笑って。
任海悠生:「こういうの、両想いっていうのかな」
御門優一:「…………………………………」
御門優一:その、勢いで流すにはどうにも日常的な言葉を聞いて。
御門優一:瞬間的に否定しそうになり。
御門優一:しかし。
御門優一:心の中の原初の所。レネゲイドを知ったその日。
御門優一:死にかけた自分の前に現れた、その女子のことを、いったいどう思ったのか。
任海悠生:「…?御門くん?」こてり、と首を傾げて。間近にある君を透明な眼で見上げている。
御門優一:………対抗心と思った、その想いを、今更確認しつつ。
御門優一:「…………………あー、うん」
御門優一:「両思い…って、やつ…かもな………」
任海悠生:その言葉に、にぱ、と表情が明るくなる。
御門優一:言って、顔に熱がすごく集まって来る。
御門優一:なんだろうこれは。何を言っているんだろう俺は。
御門優一:「……………………………………」
御門優一:「あの……………」
任海悠生:「なあに?」
御門優一:腕の中に感じる体温を、今更ながら暖かく、柔らかく、匂いまで感じつつ。
御門優一:「…………そろそろ離していいだろうか、任海………」
御門優一:ちょっと考えて
御門優一:「……ええと、悠生………」
御門優一:めっちゃ恥ずかしくなった。
任海悠生:「えー」
任海悠生:普段見せない不満げな表情ーー浮かべる前にどこか悪戯っぽい笑みも浮かべていたーーをして。
任海悠生:「…まあ、御門くんがそう言うなら。”ここでは”、ここまででいいよ」
任海悠生:「…………あ。勿論、後でしたくなったら、わたしの部屋も空いてるから、ね?」
御門優一:「…………………………………」
御門優一:なんだろう、そのしたりヅラは。
御門優一:なんというか、妙に上からと言うか、いや下からになってるのは俺の心の問題な気もするけれど。
御門優一:なんだか懐かしいというか。
任海悠生:なんだかすごいふんすってしてる感じのどや顔だ。
御門優一:妙に、出会った当初の頃を思い出すのだが?
御門優一:「………………」
御門優一:ニコー、と笑顔になる。
御門優一:「こいつめ」
御門優一:抱いた腕を離さず、妙に得意げなその髪をぐしゃぐしゃとかき回す
任海悠生:「ふわっ…!あわわ…」
御門優一:さっきの笑顔にドキっとかしてない。
御門優一:年下の子供がイタズラを成功させたみたいなドヤ顔を可愛いとか思ってない。
任海悠生:「うにゅ……っ」眼をばってんみたいにさせている。
御門優一:「俺の次の目標が決まった」
御門優一:その頭に顎を乗せる感じで、はーとため息などついて。
任海悠生:「あうっ……」
御門優一:「お前に、」ごにょごにょ、と相手に聞こえない声で何かを言って「……と言わせてやる」
任海悠生:「………?あれ、なんて言ったの?」
御門優一:「…………………」もじもじ、と照れるような身動ぎ
御門優一:「お前に、負けを認めさせてやるって言ったんだよ」
任海悠生:「あは」
御門優一:投げ捨てるような声は、さっきとちょっと違う感じのセリフを吐いている。
任海悠生:「そんなの、ずっと前から認めてるよ」目線を合わせて。
御門優一:「………………」至近距離。その無防備な、細めるような目を見て
御門優一:「……………………そういうことじゃないんだなー」
御門優一:冷静に、頭の冷えた状態が戻ってくる中で。2回も言えるわけがない。
任海悠生:「…?」こてりと首をかしげて。
御門優一:好きと言わせてみせるとか、そんな。
御門優一:こっ恥ずかしいわ。
任海悠生:「へんな御門くん」
御門優一:「やかましい」
御門優一:拗ねるように言いつつ。
御門優一:「……………続きは部屋で、って言ってたよな。任海」
御門優一:さっきの言葉を拾うように。
任海悠生:「うん。もうわたしの用事も終わったし。何時でもいいよ?」
御門優一:特に深い意味は無いんだろうな、と思いつつ。
御門優一:そうそう、そういうやつだよなー、と思う御門優一と、嘘だろ……と愕然とする御門優一の内面を感じつつ。
御門優一:「………………腹、減ったからさ」
御門優一:「なんか作ってくれよ」
任海悠生:ぴん、と身体を伸ばして。
任海悠生:「うん!美味しいやつ、頑張るね!」満面の笑みを咲かせた。
御門優一:その笑顔をみて。
御門優一:うぐ、となる自分が簡単なやつだなーと思いつつ。
御門優一:「うん、」
御門優一:疲れたようにため息を一つ。
御門優一:「楽しみにしてるよ、任海」
御門優一:今度は場の勢いじゃなく。
御門優一:自然と下の名前を呼ぶにはさて、どうするか。と。
御門優一:益体もないことを考えた。
ED2…千鳥咲夜
GM:
GM:ED:千鳥咲夜
GM:
GM:N市、第13支部管轄区域、某所。
GM:あちらこちらで発生していた局所的な気温低下も、もはや数日前の出来事。
GM:キミが廃ビルの屋上から見下ろす街は、他の地区と比べて荒廃してはいますが、概ね普段と変わらず。
GM:つまるところ。世は全て事も無し。
千鳥咲夜:「………………」
千鳥咲夜:強風に着衣がさらされ、ぱたぱたとはためく。
千鳥咲夜:半ばからへし折れたポールを握り、飛ばされないようにしながら地区を睥睨する。
千鳥咲夜:今の所、平穏なものだ。
千鳥咲夜:おそらく、いや確実に、しばしの間だけは──
GM:キミの望みを断ち切るように、無機質な着信音が鳴り渡ります。
GM:表示される発信者名は、見慣れたもの。
千鳥咲夜:空いた片手で古い端末の通話ボタンを押し、耳へとあてる。
千鳥咲夜:「はい、千鳥です」
辰巳十三:『やあ、千鳥サン。今暇かい?』
GM:聞こえてくる言葉は、軽く、どこか飄々としたもの。少年らしい、と言ってもいいかもしれません。
千鳥咲夜:「いえ、定期の哨戒任務に就いています。暇ではありません」
辰巳十三:『ありゃ、そりゃ残念。どうにも寝付けなくてね、ちょっと話でもと思ったんだけど』
GM:続く軽口も、普段と変わらず。ですが。
辰巳十三:『……この前の任務のこと。報告は読んだけど、千鳥サンからまだ直接話を聞けてなかったしね』
千鳥咲夜:そうしたところがあるのは、この数年の付き合いで十二分に承知している。しかし、おそらくこれは──
千鳥咲夜:やはり──と嘆息。『気遣わせてしまった』ことに対して。
GM:やはり重苦しさは無い口調ですが。尋ねる声色には、興味以上のものが。義務感のようなものが、キミには感じられるかもしれません。
千鳥咲夜:「はい。私も直接の報告ができず、気にかけてはいました」
千鳥咲夜:「通信越し、かつ口頭での追加報告となりますが、よろしいでしょうか?」
辰巳十三:『いいさ。千鳥サン自身、気になってることがあるってことだろ?』
辰巳十三:『そういうのを聞くのも、俺の仕事だからね』
GM:仕事、というにはあまりにフレンドリーな声で、そう応じます。
千鳥咲夜:「はい。では──」と、しばし脳内で自分の考えを整理して。
千鳥咲夜:「──オズサイトやジャイアント・キリングから、苦情の類などはありませんでしたでしょうか?」
千鳥咲夜:「客観的に考えて、かなり礼を失したことを述べた気がします」
千鳥咲夜:「オズサイトに関してはグリーンフィンガーのこともありますので、いずれ菓子折りかなにかを持参の上でなみかぜ荘とやらにと考えてはいるのですが──」
辰巳十三:『うん?……もしそういうのが届いてたら、菓子折り持って謝りに行かなきゃなあ。いや、あんまりホイホイ出歩くのもどうかと思うけど』
千鳥咲夜:「はい。支部長のご事情に関しては存じ上げておりますので、謝罪の際にはまず自分が、と」
GM:キミと、中身もタイミングも少し被ってしまった話に。通信の向こうで、笑いを堪えるような呻き声がします。
辰巳十三:『ああいや、悪い悪い。つまり、そういう話は来てないってことさ。……いや、しかし』
辰巳十三:『珍しいね。千鳥サンがそういうことを言い出すのは』
千鳥咲夜:「──────」珍しいと問われ、しばし考え込む。
千鳥咲夜:「そうですね、普段であれば自分は単純に指示に従うだけで有ることが多く、こちらが謝罪せねばならないようなケースは少ないと考えますが」
千鳥咲夜:スパルタンな行為に対する苦情はあるが。それは必要であることも多いので気にしてはいない。
GM:通信の向こう、そうだね、と同意する声も、その辺りを含んでかどこか楽しげです。
千鳥咲夜:「今回は『受けれいてやってほしい』との支部長からのお願いがありましたので、踏み込みすぎました」
千鳥咲夜:「やはり私は、ああしたことは苦手なのだと、改めて」
千鳥咲夜:「オズサイトとジャイアント・キリング──」
千鳥咲夜:「御門優一と、喜多川未知留と行動をともにして、痛感しました」
辰巳十三:『……そうか。じゃあ、千鳥サンは』
GM:少しだけ、何かを躊躇うような僅かな間があって。
辰巳十三:『もう、他人と関わるのは嫌だ、って思うかい?』
GM:そんな、先ほどまでと同じ軽い調子の、けれど重い何かを放り投げられたような問いかけ。
千鳥咲夜:「………………」目を瞑り、再び考え込む。
千鳥咲夜:記憶している限りの「他人」の顔を、順番に思い浮かべて
千鳥咲夜:その中にはむろん、二度と関わりを持ちたくない奴らもいる。スノウフレイクなどは、その代表だろう。しかし──
千鳥咲夜:「……好嫌で応えるのでしたらば」
千鳥咲夜:「好ましいと判断した御仁らが、自分と関わることで嫌悪を感じる。それは好ましくないと考えます」
辰巳十三:『うん、つまり、千鳥サンは大事な相手を苦しませたくない、ってことだろ』
千鳥咲夜:「それは当たり前のことなのでは?」
千鳥咲夜:即答。
千鳥咲夜:それを心底当然だと考えているから。
辰巳十三:『ああ。当たり前で、大事なことだ。けどね千鳥サン。そうなるなら自分から関わりを断てばいい、なんて考えちゃいないか?』
千鳥咲夜:「短絡ではありますが、それができればと考えることもあります。しかし──」
千鳥咲夜:チルドレンとして、まっさきにこの人から教わったこと。それは──
千鳥咲夜:「『人と関わらねば──絆を築かねば、人足り得ない』」
辰巳十三:『そう。それが、俺たちを人の領域に繋ぎ止める、たったひとつの方法だ』
GM:覚えていてくれてうれしいよ、と言って小さく笑ったあと。
千鳥咲夜:「であれば不得手であっても、そうせざるをえないでしょう。──相手にとっては良い迷惑なのでしょうが」
千鳥咲夜:「不出来なチルドレンです。今後もご指導ご鞭撻頂けましたらば」
千鳥咲夜:ぺこり、と端末の向こうの支部長に頭を下げて。
辰巳十三:『いいのさ、それで。……うん、ちょっとぐらい不器用な方が、千鳥サンらしい』
辰巳十三:『俺だけじゃない。いろんな人と関わって、世話を焼いて、時には喧嘩して』
辰巳十三:『そうやって成長していくものだと思うよ。子供(R:チルドレン)っていうのはさ』
千鳥咲夜:「小器用にとは思いませんが、もう少し人の心を慮れるようにならねばとは考えます」
千鳥咲夜:「本格的な苦情が、そちらに寄せられる前に」
辰巳十三:『もしもの時のために、手土産を見繕っとくよ。それじゃあ、千鳥サン。夜更かしは程々にな?』
千鳥咲夜:「はい。支部長も遊戯はほどほどに」
GM:そう告げて、通信は切れます。聞こえてくるのは、風と、荒れた街の夜の息遣いだけ。
千鳥咲夜:端末を懐にしまう。
千鳥咲夜:言葉にしたことで、改めて理解する。
千鳥咲夜:ジャイアント・キリング、御門優一は優しい嘘つきだった
千鳥咲夜:だから危うくも見えた。しかしだからこそ、スノウフレイクと渡り合えたのだろう。
千鳥咲夜:オズサイト、喜多川美智瑠は誠実で一途だった。
千鳥咲夜:だから危うくも見えた、しかしだからこそ、結果グリーンフィンガーを救えたのだろう
千鳥咲夜:まったくもって、誠実で善良な人間たちだった。
千鳥咲夜:”この世界”に関わっていることが、心配になるほどに。だから──
千鳥咲夜:睥睨した地区のどこかで、ワーディング反応を感じる。
千鳥咲夜:この地域では当たり前のことだ。日常茶飯事、裏と表がひっくり返っている。
千鳥咲夜:だから自分は、故にあの二人とは──
千鳥咲夜:「──できれば二度と会いたくないものだな」
千鳥咲夜:無意識に微笑んで、少女は夜の闇へと、身を躍らせた。
ED3…喜多川未知留
GM:
GM:ED:喜多川未知留
GM:
GM:N市UGN第四支部、特別病棟。
GM:様々な意味で「特別」な患者が収容されるここですが、その中でも、一般病棟寄りの部屋ももちろん存在します。
GM:たとえば、何か重大な事案に遭いつつも、身体的には問題ないであろう者のため。
GM:キミが、日馬支部長から教えられた部屋も、そんな病室のひとつです。
GM:ネームプレートには、「姫都」の二文字。
GM:キミにこの部屋の場所と、そして彼の検査結果を伝えた日馬支部長は、何故か実験結果を読み上げるような声色でしたが、それはそれ。
GM:キミはこうして、扉の前に立っています。
喜多川 未知留:扉の前で、そわそわしている。
喜多川 未知留:なんだかいつもと逆だな、とか。
喜多川 未知留:ぼくが見舞いに行く側なんてね、とか。
喜多川 未知留:益体の無い事を思い浮かべながら、うろうろと。
喜多川 未知留:落ち着かないというか、まあその。
喜多川 未知留:ようするにどうすれば良いのかと迷っているわけだ。
喜多川 未知留:(いや、待てよ)
喜多川 未知留:そう、今回は逆なのだ。
喜多川 未知留:事の初めこそ、いつも通りだ。
喜多川 未知留:いつも通り庇ってもらって、守られての開幕だ。
喜多川 未知留:しかし今回はいつもと反対。今度ばかりは彼を助ける側に回ったのだ。
喜多川 未知留:(うんうん、いつも甘えさせてもらってばかりだもの)
喜多川 未知留:今回ぐらいはしっかりと。たまには大人らしく頼れるところを見せる。そういう感じで行こう。
喜多川 未知留:こんこん、扉をノックして
喜多川 未知留:「姫都くん、入って大丈夫かい?」
姫都・幹久:それとジャストというべきタイミングで、扉が音もなく横にスライドする。
姫都・幹久:「あ」
喜多川 未知留:「ひゃっ」
姫都・幹久:扉を挟んで目の前だ。息がかかるような距離。
姫都・幹久:「あ、あー。ええと、ご、ごめんなさい! ええとあの……あー……」
喜多川 未知留:「あ、えと、その」
姫都・幹久:「あー……」
喜多川 未知留:思わず引き下がろうとして、身体が上手く動かない。
喜多川 未知留:「う、ん」
姫都・幹久:「あー。よかったら中に……いや、うん」
姫都・幹久:手を取ります。
姫都・幹久:手首のところですけど。
姫都・幹久:「来てくれた、んですよね。ありがとうございます」
喜多川 未知留:「体の具合はど、あっ」
喜多川 未知留:暖かい。
姫都・幹久:「心配かけちゃって。あー……見ての通り」入院着。首元が大きく開いて袖なし。血色はいい。「元気です」
喜多川 未知留:最後に触れた彼の手は、とても寒い場所でのことで。
姫都・幹久:「退院するまえに、検査を受けるだけ受けて行ったら診察代ロハだとかで……」何か言っている。
喜多川 未知留:「……うん、そうみたい」更新される彼からの熱に、緊張が溶かされる。
喜多川 未知留:「良かった」
姫都・幹久:ぐっと頷いて。
姫都・幹久:「はい」
姫都・幹久:「……喜多川さんのお陰ですよ。ほんとに」
喜多川 未知留:「そんなこと、ないよ」
喜多川 未知留:「他の凄い人たちに助けられてさ。姫都くんもその一人」
喜多川 未知留:「ぼくが凍らされてたら、とっくに砕けてた自信あるよ」
姫都・幹久:「あー……」
姫都・幹久:「……喜多川さんを送り出せたので、そこでとんとんと」弱めに笑って。
姫都・幹久:「あとは。ほんと、心配かけちゃったので。そのぶんをなんとか、って……」
姫都・幹久:「あ。どうぞ、椅子だけは置いてあって。他ほんとに、なにもないですけど」
姫都・幹久:クリーム色とうすいオレンジの壁の、シンプルな病室だ。ベッドとサイドテーブル、椅子がひとつ。
喜多川 未知留:「えと、うん、はい」
喜多川 未知留:奥の空間を示されて、改めて……それとも初めてだろうか。
喜多川 未知留:彼我の距離を認識する。とても近い。とても。
姫都・幹久:「……喜多川さん?」
喜多川 未知留:「いやその、なんでもないよ……?」
姫都・幹久:「大丈夫ですか。やっぱその、あー……具合とか、だいぶ」
喜多川 未知留:「本当に大丈夫だから、おじゃまします……」
姫都・幹久:「はい、いらっしゃい……じゃないな、ええと、なんだ……」サイドテーブルの水差しからグラスに水を注いで「どうぞ」
喜多川 未知留:「うん」受け取る速度ばかり速い。いや、飲み干すのも。
姫都・幹久:自分のぶんも注いで、一口。「どうもここ、空気が乾いてる気がして……」
姫都・幹久:「もう少し飲みます?」
喜多川 未知留:「んっ……んっ……ふぅ」
喜多川 未知留:「いや、大丈夫」すぐに空になったコップは両手で抱えたまま。
喜多川 未知留:「というか、あれだ、その」
姫都・幹久:「はい」
喜多川 未知留:「見舞いに来たのはぼく」
姫都・幹久:「はい」頷く。
喜多川 未知留:「患者側はその、大人しくしているべきじゃないのか、こういうのって……」
喜多川 未知留:「いや、手持無沙汰か……」
喜多川 未知留:「一方的にお世話になるとか、辛いものな……」
喜多川 未知留:「ごめん、忘れて」勝手に縮こまる。
姫都・幹久:「あー……はい」痛そうな顔で頷く。「いや大丈夫ですよ! それはまあ、いつもといえばいつもというか…」
姫都・幹久:「ええと、手持ち無沙汰なのはそうなんですけど。それはなんか、いつもやってるのと変わらなくて…」
姫都・幹久:「そうじゃないな」
姫都・幹久:椅子ごと身を乗り出して。
喜多川 未知留:「違うのかい……」
姫都・幹久:「喜多川さん」
姫都・幹久:「あらためて、ほんと、ありがとうございます」ぐっと頭をさげて。「心配かけちゃって。ごめんなさい」
姫都・幹久:「いや、それこそいつものことかもしれないけど……」上げた顔は、弱気な笑みがうかんでいる。
喜多川 未知留:「あっ」再び、距離を感じさせられて。
喜多川 未知留:「……えっと、うん」
姫都・幹久:距離が近い。少し抑えめの照明の下でも、お互いの顔色が見えるくらいに。
喜多川 未知留:「こちらこそ、さ」
姫都・幹久:「それから、……ありがとうございます」今回も。と小さく、でもはっきりと続けて。
姫都・幹久:「おれひとりじゃどうしようもなかったのを、やっぱり、きちんとしてもらえたので…」
喜多川 未知留:「……」
喜多川 未知留:「ぼくの方だよ。いつものことってのも、そう」
喜多川 未知留:「いつも言ってる通り、また助けられたって思ってるんだよ」
喜多川 未知留:「だから、全然大丈夫」その表情は、いつもと違って。
姫都・幹久:「……お互いさま、ですね」小さく笑う。「そこはいつも通りで」
喜多川 未知留:「動けない間も、姫都くんの分まできっちり働いてきたとも」
姫都・幹久:「……喜多川さん?」
喜多川 未知留:その表情は、笑みを浮かべてはいるけれど。
喜多川 未知留:ぎこちない。揺れている。震えている。
姫都・幹久:すう。と息を吸って。
喜多川 未知留:(……そうするって決めたんなら)
喜多川 未知留:(しっかり見せ切るべきだぞ、オズサイト)
姫都・幹久:「すいません」
喜多川 未知留:「なんだい、姫都くん」
姫都・幹久:すっと前に身体を乗り出して。必然的に、ほとんど跪くようにして。
姫都・幹久:壊れ物を扱うように慎重に、喜多川さんを抱きしめます。
姫都・幹久:「あー……ええと。言わなきゃいけないと思うんで」息継ぎ。「言います」
喜多川 未知留:「ぁ」
喜多川 未知留:ひゅっと息を呑む。暖かい。それ以上に、熱い。身体の中から。
姫都・幹久:「聞こえてましたし、見えてました。周りのこと。凍ってる間も」
姫都・幹久:いちおう男らしいのどが、喜多川さんの肩のあたりで、しゃくりあげるのをこらえるように動く。
喜多川 未知留:びくりと身体が震える。だけど、それだけ。
喜多川 未知留:彼には見えないところで、泣きそうな顔に崩れてしまう。それだけ。
姫都・幹久:「あのときどんな顔してたのかも。そのあとのことも、飛び飛びですけど。だから」
姫都・幹久:「だから」息、数度挟んで。「ごめんなさい。ありがとうございます」
姫都・幹久:「何度だって言いますよ。いまは」
喜多川 未知留:こくん、と喉を鳴らす。ひどく乾いた。言葉もすぐには出てこなくて。
姫都・幹久:「あの……なんだ。ええと。あー……」
姫都・幹久:「動けなくて。なにもできなくて。それがいやで。くやしくて。っていうの」
姫都・幹久:「少しは……わかったんじゃないかと思うんです」
姫都・幹久:腕にほんのすこし、力がこもる。痛みはないくらいに慎重に。
姫都・幹久:「……喜多川さんは、すごいですよ。ほんとうに。おれだったらきっと……」
喜多川 未知留:「ぁ……」肺も、舌も、頭も上手く回らない。だけど抱きしめられた身体はひどく落ちついて。
姫都・幹久:「……どこかへ行こうなんて、きっと、夢にだって思えなかったから」
姫都・幹久:だから。と言って、うまいこと次の言葉が選べないようで。しゃくりあげるような声。
姫都・幹久:ぱたり、と喜多川さんの首筋に、あたたかい雫が飛ぶ感触がある。
喜多川 未知留:そんな声を聞いて、熱いものを感じて、ようやく言葉が浮かぶ。
喜多川 未知留:言いたいこと、言わなきゃいけないこと。
喜多川 未知留:本当に情けないこの身にも、なけなしの矜持がある。
喜多川 未知留:「姫都くん」ようやくこちらから、言葉を向ける。
姫都・幹久:「っ、ぅ、……はい」
喜多川 未知留:背中に手を回す、こちらから触れる。撫でる、ゆっくりと。
姫都・幹久:あ、と声にならない声。それからすこしたって、力みがほどけていくのが感じられる。
喜多川 未知留:「ありがとう」振り絞った声は、どうしようもなく振るえきって。
姫都・幹久:「こちらこそ」答えるのも、もう隠せないくらい涙声で。
姫都・幹久:……少しだけ、ことばがないまま、お互いの体温だけを感じていて。
姫都・幹久:静かなファンの回る音が聞こえる。その沈黙を、なんとかごまかそうとするように
喜多川 未知留:「……ちょっと、離してもらってもいいかな」
喜多川 未知留:名残惜しそうに、手を回す時よりもゆっくり手をほどいて。
姫都・幹久:「っと、すいません!」
喜多川 未知留:その胸に、手を当てる。
姫都・幹久:離れて見える、目元が赤い。
喜多川 未知留:こちらも赤い。目元も、顔も。
姫都・幹久:薄い入院着越しに、貧相ではあるが年相応の男性らしい骨格が感じられる。
喜多川 未知留:もとより白い膚。差した紅が際立って。
喜多川 未知留:「姫都くん」
姫都・幹久:「はい」
喜多川 未知留:「駄目だよ……これは、駄目」決然とした意志、言葉。
喜多川 未知留:これは、言わなければならない言葉だ。ぼくはそう思っている。だから振り絞る。
姫都・幹久:「駄目……ですかね」弱めの笑み。泣き笑いだ。
喜多川 未知留:「いや、その、ぼくが嫌だってことじゃない」
姫都・幹久:「へ?」泣き顔でひどいかんじだが、そこがぽんと間抜け面になる。
喜多川 未知留:「でも、ミミーシャちゃんが。愛音さん恋音さんとか、その」
喜多川 未知留:「居るだろう。姫都くんには」
喜多川 未知留:「だから良くっても駄目。嬉しくても駄目なの」
姫都・幹久:「ああ……あー」首を引いて、なんともいえない感じで目を細めて。
喜多川 未知留:「……だから、だ」
姫都・幹久:「道成寺さんとか……まあそういう……そのまあ……なんというか……」
喜多川 未知留:「ぼくから言わないと、駄目なのさ」
姫都・幹久:「……おれ、あんまりそういうのでこう、よくないというか、そういうのは……うん」
姫都・幹久:「喜多川さん」
喜多川 未知留:「なんだい」身体を乗り出す。今度はこっちから。近づく。
姫都・幹久:「ひとつ、あんまり言ってないというか、言うに言えない話があって」
姫都・幹久:「……ミミさんあたりはたぶん、薄々察してるとは思うんですけど」
喜多川 未知留:「言ってくれる気になったんだ」
姫都・幹久:「ええ。その……まあ、ミミさんとか道成寺さんとか、恋音さんとか愛音さんとかですね」
姫都・幹久:「……その、そういうのです。おれ、嫌じゃないんですよ」
姫都・幹久:「あ、いや、男なら誰でも、とかそういう話じゃなくてですね」
姫都・幹久:「別にそれでいいや、というか、そういうのが変に思えない……っていうか……」
喜多川 未知留:「良いよ?」
喜多川 未知留:「ぼくだって、それに思うところがあるわけじゃないんだ」
姫都・幹久:「良くないんですよ。だから」
姫都・幹久:もう一度。喜多川さんを、今度はおそるおそるではなく、抱きしめる。
姫都・幹久:「そういう最低なやつなんですおれは」
姫都・幹久:「だから、喜多川さんが"喜んじゃいけない"なんていうのは、我慢できない」
姫都・幹久:「わがまま言いますよ。怒ってくれてもいいです」
喜多川 未知留:「……最悪だ」
姫都・幹久:うすい布地越しに感じられる体温が、ひどく高い。視界に入っている首筋も真っ赤だ。
喜多川 未知留:「それでもぼくは、言いたかったんだよ」
姫都・幹久:こんなこと口走っておきながら、こいつは何を赤くなってるんだという話だが。
喜多川 未知留:「このままで居たいのに、わざわざ距離を離してまで」
喜多川 未知留:「言いたいって、言わなきゃいけないって思ったのにさ」
喜多川 未知留:「ぼくの方から」
姫都・幹久:「……止めなきゃいけない、じゃなくて。だめだと思ったら、そこまででいいです。でももし」
姫都・幹久:首筋にお互いの顔がうずまるような。
姫都・幹久:「そうじゃないなら」
姫都・幹久:「正直、色んな意味でキツいと思いますけど……」
喜多川 未知留:「嫌だなんて、言っても思ってもないよ。そこは安心してほしい」
喜多川 未知留:しっかりと抱きしめてから、顔を離す。真正面から見つめ合う。
姫都・幹久:「はい」
喜多川 未知留:「ぼくは見られるのが好きなんだ」
喜多川 未知留:「特に姫都くんに」
喜多川 未知留:「だから、反応を見たかったんだ」
喜多川 未知留:「ぼくから、抱きしめて、慰めてって言ってね」
姫都・幹久:「感想は、どんなもんでした?」
喜多川 未知留:真っ赤な肌、潤んだ瞳、震える唇。
喜多川 未知留:「いじわるめ」
姫都・幹久:すう、と息をして。
姫都・幹久:不意打ち気味に、ついばむようにして軽く、くちびるを重ねる。
喜多川 未知留:「~~~~~!」
姫都・幹久:「これなら、おれにもできますから」緊張やらでひきつった硬い笑い。
喜多川 未知留:経験はない。余裕もない。だから抵抗も心構えもなくて。
喜多川 未知留:「……」
姫都・幹久:軽い身体を引き寄せるようにして、みたび抱き寄せる。お互いの上がった体温を感じる。
姫都・幹久:厚着の上からだから、それは錯覚かもしれないけども。
姫都・幹久:「……未知瑠さん。この曲、というか歌、知ってます?」
姫都・幹久:少し調子の外れた、ひくいハミング。
姫都・幹久:【どこかで聞いたことのあるメロディ】
姫都・幹久:「……正直、サビの"over the rainbow"しか覚えてないですけど」
姫都・幹久:「遠い場所へ行きたい、自分じゃ届かない場所に行きたいって、そういう歌だって」
喜多川 未知留:「……うん」
喜多川 未知留:「でも、映画の落ち着くところは、青い鳥と同じでね」
喜多川 未知留:「"家がいちばん"、本当に大切なものは最初からそこにある」
姫都・幹久:「お互い、自分じゃ届かないものが欲しいわけですけど……いや、そう思って言っちゃいますけど」
姫都・幹久:「いまは。……帰る場所が家で、いいですか? 未知瑠さん」
喜多川 未知留:「………」
喜多川 未知留:「やっぱりぼくが好きなのは、向こう側かな」
喜多川 未知留:「でなけりゃぼくは、オズサイトじゃない」
喜多川 未知留:「素敵なものを見せたいし、見たい。一緒に」
喜多川 未知留:「だからもう少し、このままが良いや」
姫都・幹久:「あー……もらったものだけでも、魔法の道具だって信じてますけどね。おれ」
姫都・幹久:「……でも、うん。それなら」
姫都・幹久:「あと、少しだけ」
喜多川 未知留:身体を預ける。押し殺していたものも、いつの間にか抜け去って。
喜多川 未知留:あれからずっと、泣きそうだったのに。
喜多川 未知留:ただ落ち着いて、ゆっくりと息を吸う。彼の腕の中で。
喜多川 未知留:「………あたたかい」
姫都・幹久:「ここにいますから」
姫都・幹久:「大丈夫」
喜多川 未知留:「うん」
喜多川 未知留:「知ってる」
喜多川 未知留:眠るように、目を閉じた。
GM:
GM:
GM:以上にて、「フローズン・コフィン」全日程終了であります!
GM:ありがとうございました…!
千鳥咲夜:お疲れさまでした、こちらこそありがとうございます。
喜多川 未知留:ありがとうございました!
姫都・幹久:ありがとうございましたー……未知瑠さん!?
御門優一:ありがとうございました…
御門優一:事後立ち絵じゃねぇか!
御門優一:ログ読んでる人にお見せできねぇのが残念な限りだよ!
千鳥咲夜:(これには千鳥さんのにっこり
千鳥咲夜:ほんとだねw<リアルタイムの特権
GM:エッチなことしたんですね!?(画像略)
任海悠生:羽鳥さんの部屋言った方がいいかな…?
喜多川 未知留:なにをいってるのかちょっとよくわかんないです
喜多川 未知留:まるで妙な立ち絵を貼ってるみたいなことを……
姫都・幹久:ねー
喜多川 未知留:ねー
GM:はっ、そうか…これは高度な幻影…