『ミラーリング・アナザーサイド』


PC1:君臣ユウ(きみおみ・─)(キャラシート)PL:缶詰
PC2:緒環 伸(おだまき・しん)(キャラシート)PL:さささ
PC3:真神コルト(まがみ・─)(キャラシート)PL:かあねりあん
PC4:速水やどり(はやみ・─)(キャラシート)PL:紅井寿甘

メインログ雑談ログ

目次

プリプレイ

トレーラー 二面性。裏表。人には、言葉で言い表せない多くの側面がある。
善と悪、そんな括りも、そのひとつ。
善と悪、そんな括りも、そのひとつ。
しかし─。
悪と呼ばれるものが、本当に悪しきものなのか。
善と呼ばれるものが、本当に良きものなのか。
それはきっと、本人にだって分かりはしない。
 
心を砕く悪魔。
分かたれた魂。
囚われた精神。
 
鏡の中に見ゆるものは果たして─。
 
DOUBLE CROSS the 3rd edition
「ミラーリング・アナザーサイド」
 
ダブルクロス。
それは、裏切りを意味する言葉。

GM:それでは続いて、PC1から順番に、名前とシートを提示します。
GM:自己紹介をしてもらって、続いてハンドアウトを提示する、という形で!
GM: 
GM:PC1:君臣ユウ
GMhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY2NeRxQIM
GM: 
GM:では、ユウくんから!
君臣ユウ:「コードは《雪崩れる虹:アヴァランシェル》。君臣ユウ………ええと。気軽に、ユウくん、とでも呼んでくれ。」
君臣ユウ:「うん、いや、すまない。慣れないことをした。呼び名は好きにしてくれ」
君臣ユウ:「それで、君のことはなんと呼べばいい?」
君臣ユウ:君臣ユウ(きみおみ・─)、チルドレンとして第9支部に所属する13歳の中学1年生。
君臣ユウ:実家は古い魔術師、いわゆるオールドの家系……でしたが、数世代前に当主が発狂(ジャーム化)し、討伐。
君臣ユウ:その際に情報が失伝・散逸し、今では普通の一般家庭で育ちました。
君臣ユウ:実家の蔵の中に残る家系図や虫食いの資料からオーヴァードの存在を知り、自身も事件に巻き込まれて覚醒。
君臣ユウ:その後チルドレンとして第9支部に所属し、今では年下ながら組織を円満に回せる支部長や副支部長の社交性には憧れつつ、新米として頑張ってます
君臣ユウ:ひとまず、2人を倣って相手を「○○ちゃん」「○○くん」と呼べるように頑張ろうと思う。
君臣ユウ:………まぁ、諸々あって「結構びっくりされますよ」と指摘を貰ったので、今では初対面の時にきちんと確認するようになりました。
君臣ユウ:人付き合いを円満にする話術が苦手なのと未熟さから、女性に対してちょっとドギマギしちゃうお年頃。副支部長のイタズラとか心臓に悪いです。
君臣ユウ:シンドロームはエグザイルとブラックドック、ですが自分の体を変形させるのは苦手。
君臣ユウ:代わりに、触れたものを変形させるのが得意です。空間歪曲させて虹の光とともに10m先を殴ります。
GM:殴る(射撃)。
君臣ユウ:データ的には骨の銃を作成し、固定値19でエフェクト無し、攻撃力40~50平均の単体射撃を行います。
君臣ユウ:ダイスは回らないので固定値を盛りました。イベイジョンぐらいは抜いていきたい。
君臣ユウ:また、バディムーヴを取得。他人の固定値も後押しで支援できます。
君臣ユウ:最近、色々大変な事件に出会ったり大変な人間関係に出会ったりしましたがなんとか元気です。
君臣ユウ:今回は日常物ということでほのぼの……できるかな?どうかな?
君臣ユウ:ともかく頑張っていこうと思う。
GM:がんばって……!ではそんなユウくんのハンドアウトはこちら。
GM: 
PC1:君臣ユウ シナリオロイス:春日雪(?)
ある日キミは、街中でひとりの少女と出会った。
年の割に大人びた顔立ちは、キミがよく見知ったもの、だったのだが。
気の強そうな、きゅっと締まった吊り目。健康そうな褐色の肌。
そして何より、「お転婆」と呼んで差し支えないであろう言動は、キミの知らないもの。
けれど、少女はキミにこう名乗った。春日雪、と。
GM:誰なんでしょうね。(すっとぼけ)
君臣ユウ:………夏、だものね。
君臣ユウ:イメチェンかな?海水浴とか…
君臣ユウ:お転婆だなんて年相応のところもあるんだなぁ。
GM:なお今回、4人卓ということもあり、ロイスについては「初期ロイスをシナリオロイスとして扱う」としてもかまいません。
君臣ユウ:初期ロイスに雪ちゃんが含まれています。よろしくおねがいします。
GM:その場合、感情を一時的に書き換える、という形で。無論、話が進んでから別枠で取っていただいても大丈夫です。
GM:ではそんな感じで!続いて!
GM: 
GM:PC2:緒環伸
GMhttps://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYyq2Q3QIM
GM: 
GM:緒環さーん(うちわ)
緒環 伸:はーい
緒環 伸:"パペッティアー"緒環 伸(おだまき・しん)。第9支部所属のエージェントです。
緒環 伸:古代種であり不老なので、42歳という年齢のわりに見た目は若いにやけ顔スーツ青年。
緒環 伸:オーヴァード歴はそこそこ長い方ですが、昔はふらふらとイカサマ師などをしていたのでエージェント歴はそんなでもないです。
緒環 伸:中身はだいぶ適当な性格のおっさんですが、なんだかんだ事件があると真面目にやるので安心してほしい。
緒環 伸:あと最近はえらい目に遭って以前より仕事するようになったとかいう噂です。
緒環 伸:過去の卓では、古代種レネビの女性にめっちゃ惚れていたり、雪ちゃんに保護者目線していたりします。な!
緒環 伸:能力は運命(本人談)を糸の形で知覚し、僅かに操ることができるというもの。
GM:うふふ。
緒環 伸:ピュアオルで、基本的には味方3人までの達成値を上げたり、4回妖精の手したりできます。
緒環 伸:そして侵蝕120になるとなんか《ナーブジャック》が侵蝕0で撃て敵や味方が動かせるのだ。ひっさつわざだぞ。
緒環 伸:社会高めで財産点が結構あるので、ミドルとお買い物もがんばります。
緒環 伸:あと今回はフレーバー技能で元イカサマ師アピールを始めました。イージーで透明ぽくもなれる。
GM:NO 不正
緒環 伸:今はしてないよー
緒環 伸:(多分)
緒環 伸:何かと付き合いの多い雪ちゃんが今回大変みたいで、ニヤニヤしながら裏で動揺していると思います。ファイトする。
緒環 伸:以上、よろしくお願いします!
GM:は、では緒環さんのハンドアウトがこちら!
GM: 
PC2:緒環 伸 シナリオロイス:春日雪(第九支部副支部長)
第9支部副支部長が、執務中に倒れた。
元々、体が丈夫なわけではない。それに加え、彼女の事情を知るキミは、急ぎ医務室へと駆け付けた。
ベッドに横たわる副支部長は、思っていたよりも元気そうではあった。しかし。
大切な約束を交わした相手であるはずのキミに、少女はこう問いかけた。
─あなたは、だぁれ?
GM: 
GM:果たして何があったのか、それは…お楽しみに…!
緒環 伸:雪ちゃんは冗談が上手だなあー
緒環 伸:ハハハ(胃を押さえながら)
緒環 伸:楽しみです!
GM:イェア!(おくすり出しておきますね)
GM:では続いて!
GM: 
GM:PC3:真神コルト
GMhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY7uuT4wIM
GM: 
GM:第9支部正規メンバー以外枠でのご招待!コルトさん、お願いします。
真神コルト:真神(まがみ)コルト、二十歳。コードネームは"ジャガーノート"。
真神コルト:北欧系のハーフですが日本人です。
真神コルト:一般見習いシスターでしたが、ある事件で修道院の関係者ともども皆殺しにされ
真神コルト:一人だけオーヴァードとして覚醒し助かった……という経緯でUGNのイリーガルになりました。
真神コルト:既に信仰は断っていますが、R案件に立ち向かう覚悟と決意を込めて今も修道女の格好を正装にしています。
真神コルト:性能は白兵、飛び掛かってケモ(獣王の力)パンチします。
真神コルト:ミドルはコネとお金で戦います。そのためのギャランティプラス。
真神コルト:お初の方々もいらっしゃる。頑張ります。よろしくお願いします!
GM:固定値とお金の…力!ではコルトさんのハンドアウトが、こちら!
PC3:真神コルト シナリオロイス:"ハーフミラー"(FHエージェント、性別年齢不明、浮遊する鏡の姿で出現する)
FHエージェント"ハーフミラー"。
神出鬼没にして正体不明のそれは、多くの人々をその手にかけてきたジャームだ。
その犠牲者の中には、キミが修道院暮らしの中で関わっていた孤児院、そこにいた子供たちもいる。
"目覚めた"ばかりのキミは、ただ奪われるだけだった。
そして今、再び"ハーフミラー"が街に現れ、此度狙われたのは第9支部の支部長と副支部長だという。
キミが動かない理由は、なかった。
GM: 
GM:というわけで、コルトさんの過去をちらりとやっていこうと思います。
真神コルト:見つけた……自分と関係者の仇!
GM:そして友達(とその部下)もピンチだ!
真神コルト:お茶会の輪をよくも……!
GM:許せねえな!そんな感じでリベンジして…ほしい…!
GM:では続いて、ラスト!
GM: 
GM:PC4:速水やどり
GMhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY0rrutwIM
GM: 
GM:小学生支部長、やどりちゃん!
速水 やどり:はい!
速水 やどり:「当然です。……外見こそ子供でも、支部長ですから」
速水 やどり:N市第九支部・支部長、速水やどり(はやみ・やどり)、11歳。
速水 やどり:コードネーム"リトル・ライト・ブルー"。常にタブレット端末を抱えている小学生支部長です。
速水 やどり:性格はカタいくらいに真面目。色々な巡り合わせによって支部長をしているのだから、それらしくならねばならないと背伸びしている部分も。
速水 やどり:性能としては支援特化。《弱点看破》と《アドヴァイス》を《戦場の魔術師》でバラ撒きます。
速水 やどり:最近は大きな事件に巻き込まれて衝撃的な重荷を背負いこんだりもしましたが、私は元気です。
速水 やどり:今まで以上に、未来を変えていこうという心意気に満ちている……積極的に……そんな感じ……
速水 やどり:以上、皆様よろしくお願いいたします。
GM:勝ち取れ未来……(あいことば)
GM:では、やどりちゃんのハンドアウトはこちら!
PC4:速水 やどり シナリオロイス:"ハーフミラー"(PC3のハンドアウトと同様)
街を襲った大きな事件が解決して、数日。後処理も概ね終わり、キミは日常を取り戻しつつあった。
空いた僅かな時間、キミが想いを寄せる少年と共に街を歩くのも、そのひとつ。
そんな逢瀬の最中。聞いてほしいことがある、と少年が神妙な顔で切り出した時。
─キミは、鏡のカタチをしたジャームに襲われて。キミを庇った少年は意識を失い、今も目覚めていない。
FHエージェント"ハーフミラー"。それが、「友人」の仇敵でもあると知ったキミは─。
GM: 
GM:そんなわけで日常回です。(?)
速水 やどり:デートしてたらジャームに会うの二回目……?
GM:イエス。今度は梅雨時に。
速水 やどり:なんであれあの人と私のお友達の前に立ちふさがるのなら……容赦はしない!(自分は何もできない)
GM:何もできないとはいったい(猛烈なバフの数字を見ながら)
GM: 
GM:では、そんな感じで…初めてまいりましょう!まずは!

OP1…速水 やどり

GM:■OP1
GM:シーンプレイヤー:速水やどり
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕を+3(1D10->3)した(侵蝕:33->36)
GM: 
GM:─初夏。第9支部を襲った大事件から数日経った、とある日。
GM:事後処理も、全てとは言わずとも概ね終わり、キミが管轄する地区は、そして街は、落ち着きを取り戻しつつあります。
GM:とはいえ、あの事件自体。「外」から見れば、ほんの僅かな時間の出来事であったのですが、それはそれ。
GM:キミの、そして支部の面々の努力もあり、こうして。
天城 康介:「この前は、氷河期みたいなのにかち合っちゃったけど」
天城 康介:「毎度毎度、そうはならない……と、思う。そうであってほしい。流石に」
速水 やどり:「ですね、本当に」
GM:こうして、ふたりで出歩く程度の時間も、今のキミにはあります。
天城 康介:「……あれはあれで、まあ、悪い思い出じゃあないんだけど。やっぱり、うん」
天城 康介:「何事もないのが、一番だ」
GM:そう言って、どこか遠くを見るような視線も、いつも通りで。
速水 やどり:(……やっと、日常が戻ってきた、と実感できますね……)隣を歩く少年の腕に抱き着くようにしながら。
天城 康介:「……やどり?」
GM:以前よりも、距離が近いように感じだのか。足を止めて、少し驚いたように、キミを見つめます。
速水 やどり:「? どうかしましたか?」笑みを浮かべて、視線を真っ直ぐ捉える。
天城 康介:「……いや。なんか、うん」
天城 康介:「嬉しくてさ。やどりが、楽しそうだと。俺も嬉しい」
GM:その「俺も」が。キミと自分のことだけを指すのか、それとも「他の誰かも」を指すのかは。
GM:─まあ、おそらく。この少年に、邪気はないのでしょう。
速水 やどり:「……」まぁ、いろいろと。思うところはありますが。今はその思うところすら、少し愛おしくて……いえ。だからと言って、何一つ譲る気はありませんが。
速水 やどり:「えぇ。こうすけさんが嬉しそうだと、私も楽しいですから……ふふ、ぐるぐる巡ってしまいますね」
天城 康介:「うん。じゃあ、ふたりとも楽しいってことで」
GM:そう言って、キミの歩幅に合わせてゆっくりと歩き出して。けれど、その足は。
GM:行き先に。あるいは、これから告げることに。何か、迷いがあるように、キミには感じられます。
速水 やどり:先程、どうかしましたか、と聞いたけれど。
速水 やどり:「……本当に、何もありませんか?」ちょっと心配げな表情で、顔を見上げて。
GM:キミの言葉と視線に、少年は、ほんの少しの間。言葉に窮したようでしたが。
天城 康介:「……なあ、やどり。この辺りにさ、花屋ってあるかな」
天城 康介:「あるなら寄って、それから行きたいところと……やどりに、聞いて欲しいことがある」
GM:少し高いところから、キミに視線を合わせて。ぽつりぽつりと、紡ぐように言葉を漏らします。
速水 やどり:「花屋、ですか」聞いてほしいこと。胸にずしりとくる重みを感じながら、手持ちのタブレットですいすいと検索して、営業中の花屋を探し出す。
速水 やどり:「……経路は覚えました。ご案内いたします……えぇ。こうすけさんが伝える必要があると思う言葉なら、いつでもききますとも」
天城 康介:「うん、ありがとう。じゃあ……」
GM:まずは花屋から、と。腕を絡めたまま、キミのナビゲートに従い、また歩き出して─。
GM:─キィン、と。空気が引きつるような感覚。
天城 康介:「……これ、は」
GM:感じ慣れた《ワーディング》の感覚に、眉間の皺を更に深めて。
速水 やどり:「……本当に、この街は事欠きませんね、こういうの……!」身構える。
天城 康介:「結局、またこうなっちまうのか……悪い、やどり。続きはまた─」
GM:あとで、と告げる少年の背後。キミが見上げた視線の先に。
浮遊する鏡:─まるい、飾り気のない鏡が、あった。
速水 やどり:「! こうすけさっ……」
天城 康介:「ぇ……?」
GM:キミの声に従い、振り向く。しかし。
浮遊する鏡:─鏡の表面、不自然に光が集約する。狙いを定めたのは、振り向いた少年ではなく。
浮遊する鏡:速水やどり。キミに向けて、照準を定めるように、細い光が走って。
速水 やどり:(わたしっ……!?)避けなくちゃ、と考えて……考えの通りに体が動くわけではなく。
天城 康介:「……!」
GM:そこに割り込むように体を躍らせる。右半身、瞬時に槍のような形状に効果したそれを、光に晒して。
GM:─そして。
浮遊する鏡:細い光に続いて、何かが歪むような、耳障りな音がして。
天城 康介:「……ぁ」
GM:腕に融合した槍ごと。少年の右半身が、破砕する。
速水 やどり:「こうすけさんっ!!」驚愕に瞳が揺れる。
浮遊する鏡:動揺するように、鏡が揺れる。本来穿つべきであったキミを仕損じたことは、想定外であったのか。
浮遊する鏡:そのまま、空間に融けるように、鏡は姿を消す。(《瞬間退場》が使用されました)
GM:……その一方。キミを庇った少年は。
天城 康介:「…………」
GM:倒れてはいますが、砕けた右半身の再生は既に始まっていて。命に別状はないことが、キミにははっきり分かるでしょう。そして。
GM:見開かれ、けれど瞳孔の収縮した瞳が、何も─キミも、世界も映してはいないことも。
速水 やどり:「っ、医療班……!! それと、『鏡』の追跡手配を……!」自分を映さない瞳に感情が揺れたのは一瞬。涙があふれるよりも早く、《完全演技》。
速水 やどり:……私は、きっと取りこぼさずに未来に辿り着いてみせる。まだ、間に合うかもしれないなら。ここで止まっては、いられない。
GM: 

速水 やどり:敵/浮遊する鏡/〇執着/憎悪で取得します。

OP2…緒環伸

GM:■OP2
GM:シーンプレイヤー:緒環伸
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+3(1d10->3)した(侵蝕:38->41)
緒環 伸:うむ
GM:イェア……。
GM: 
GM:N市UGN第9支部、副支部長室。本来ならば執務に使われるべきその部屋は、しかし。
GM:不定期に、華やかな香りに包まれることがあります。そんな時は大抵、「お客様」がいることも多いのですが。
春日 雪:「……二人でお茶会、というのも。ずいぶん久しぶりな気がします」
GM:いま、卓を挟み向かい合っているのは、この少女と、そしてキミのふたりだけです。
緒環 伸:「そうだっけね。いろいろあったからなあー」
緒環 伸:良い香りを軽く吸い込みながら、いつものニヤニヤした顔を少し緩めて。
春日 雪:「ええ、本当に、色々と。……やどりちゃんからは最初、ここは人手が少ないと聞かされていましたけど」
GM:キミの前の、空になったカップに。ふわりと甘い香りのハーブティーを注ぎながら。
春日 雪:「……いろんな人に助けられながら、なんとか。ここまで、やってきました」
緒環 伸:「今日の雪ちゃんはスピーチの気分かな?」軽く混ぜっ返しながら。
緒環 伸:「助けてる方もわりと楽しいんだよ、ここはね」
春日 雪:「……ふふ」
緒環 伸:自分だって人に……例えば目の前の少女に助けられている、などと殊勝なことは言わない。
GM:冗談なのか本気なのか、他人には伝わり辛いキミの言葉を。それこそ、楽しそうに聞きながら。
春日 雪:「ええ、では、助けていただいているお礼に。今日はとっておきのケーキも」
GM:お出ししましょう、と。少女が口にした時。無機質な電子音が、卓上と、そしてキミが持つ端末から。
緒環 伸:「やったね。雪ちゃんのチョイスは間違いが……」
緒環 伸:「っと。失礼」
GM:はい、と少女も応じて、卓上の端末を確認。
緒環 伸:野暮な奴だな、と思いながら断って端末を確認する。
春日 雪:「……地区内でレネゲイド反応あり、第二種警戒態勢に移行」
GM:少女が口にしたのと同じ文字列が、キミの端末でも表示されています。
緒環 伸:「……ケーキはお預けかあ」
緒環 伸:せめてカップのお茶をぐい、と飲み干す。
春日 雪:「はい、残念ながら。……すみません、所定の場所で待機をお願いします」
GM:少女も、至極残念そうに。けれど、言葉と動作は淡々と。
緒環 伸:「了解、副支部長……の前に」
緒環 伸:「今日はお招きいただき、ありがとう。雪ちゃん」
緒環 伸:軽くふざけたように礼をする。
春日 雪:「はい、どういたしまして、緒環さん。……また、お越しくださいね?」
緒環 伸:「もちろん。招待状があればいつでもね」
GM:赤いスカート、その裾をつまんで。ふわりと一礼。
緒環 伸:「さて、仕事となったら、しばらくは最高のエージェントだ。少しは真面目にやるさ」
緒環 伸:言葉とは裏腹に、ごまかすようにゆるく伸びをして。
緒環 伸:「行きますか」
GM:ではまた、と。少女の声が、キミの背中に─。
GM: 

春日 雪:「……さて。確かやどりちゃんは、あの人と一緒でしたか。とすると」
GM:思案を巡らせる少女の傍ら、ぐにゃり、と空間が歪んで。
春日 雪:「……え……?」
GM:パリン、と。何かが割れる、軽い音。
GM:─Eロイス:《■■■■■》が使用されました。
GM: 


GM:さて。キミが普段の待機場所……支部内の詰所のようなところに移動して、すぐのこと。
GM:慌ただしく動き出した者もいれば、キミと同じようにゆったりと構える者もいる。そんな中。
GM:─至急、医務室に来られたし。 小子内
GM:そんなショートメッセージが、キミの端末に届きます。
緒環 伸:(……あっち行けこっち行けって何度も……何があった?)
緒環 伸:端末を確認しながら立ち上がる。
緒環 伸:「……連絡があったんで、ちょっと戻ってきますわ」周囲に声をかけて。
緒環 伸:「サボりじゃないよ」余計な一言も加えておく。
GM:同室のエージェントたちは、あいよ、等と軽く応じます。わかってるよ、と笑う者も、中には。
GM:その笑いは、以前よりもどこか温かみを増したようでもありましたが、それはさておき。
小子内 渚:「ああ、いらっしゃい。すみません、待機中に呼び出しちゃって」
GM:キミを医務室に迎え入れた、顔馴染みのエージェントは。いつものように、眠気によく聞くあたたかいものを勧める…のではなく。
小子内 渚:「早速で悪いんですけどね。ちょっと、会って欲しい人が」
緒環 伸:「いや、しばらくは座ってるだけだったしね……と」
緒環 伸:「会って欲しい人?」
緒環 伸:「警戒態勢より重大な面会ってそうそうないぞ……」
小子内 渚:「ええ。じゃあ、こっちに」
GM:そう言って、ベッドを仕切るカーテン、そのひとつを開きます。
緒環 伸:軽口を叩きながら、少し嫌な予感がする。
緒環 伸:自分が呼び戻される必要があるような人物、緊急なのだろうが、想像がつかない。
GM:そこに、いたのは。
春日 雪:「……あら?」
緒環 伸:「……ん?」
緒環 伸:少しは緊張させていた顔が軽く緩む。
GM:背もたれの部分が起き上がったベッドに身を委ねる、つい先ほど別れたばかりの、そしていつもの服を着た少女。
GM:─違いがあるとすれば。普段身に着けているはずの紅いブローチが…おそらくは万が一身体を傷付けてはいけないから…外されて、傍らの卓上にあることと。
緒環 伸:「……って、雪ちゃんじゃないか」
春日 雪:「……はい。わたしは、雪。春日雪、です」
緒環 伸:「なんだよ、回りくどい言い方するんじゃないよ、小子内ちゃんさあ」
緒環 伸:笑い飛ばそうとした時。
GM:どこか、焦点の合わない視線と。
春日 雪:「─あなたは、だぁれ?」
GM:キミに投げかけられる、初めて会った誰かへ向けるような言葉。
緒環 伸:さっと血の気が引くような感覚があった。
緒環 伸:そもそも、待機中のエージェントをわざわざ呼び戻すような状況。
緒環 伸:この子は、わがままを言って仕事を邪魔するようなことは絶対にしない。
緒環 伸:「……雪、ちゃん?」
GM:キミの目には、見えることでしょう。少女から紡ぐ糸、その全てが。
GM:寄り合わされ、束ねられ、そして。フェードアウトするように、虚空へと消えている。そんなビジョンが。
緒環 伸:その糸に手を伸ばそうとして、判断する。このままでは手に負えない、と。
緒環 伸:「なるほど……なるほど。警戒体勢よりVIP待遇なのはよくわかった」
緒環 伸:「僕のことは、覚えてない?」
緒環 伸:「ひとつも?」
春日 雪:「……緒環さん。緒環、伸さん。……伸さん」
GM:キミが覚えている限り。少女がキミのことを、下の名前で呼んでいたのは。出会ってからまだ間もない、ほんの一時だけのことです。
GM:キミの名を呼ぶその間も、視線は、キミが首から下げたネームプレートを見つめています。
緒環 伸:「…………」
緒環 伸:「参ったな」力なく笑う。
緒環 伸:「さっき一緒にお茶会をしたんだけどねえ」
緒環 伸:「ケーキを食べようってところで邪魔が入って……覚えてないかな」
春日 雪:「……いえ」
GM:申し訳なさそうに、ゆっくりと首を横に。
小子内 渚:「……ご覧の通りです。部屋で倒れていたのを、私が見つけて、ここにこっそり連れて来ました」
小子内 渚:「身体に異常なし。けど……」
緒環 伸:「記憶が……?」
GM:そこから先は、キミならもう理解しているだろう。沈黙には、そんな意志が感じられます。
緒環 伸:ゆっくりと少女に視線を戻す。
緒環 伸:「……ケーキは冷蔵庫かな」
緒環 伸:「早く戻ってこないと、僕が二人分食っちまうぞ」強いて笑顔を作り。
春日 雪:「……?ひとりじめは、だめ、ですよ?」
緒環 伸:「そうだよ」
緒環 伸:「だから、二人で食べような」
GM:きょとんとしたその表情は、ある意味、年相応のそれらしくもあって。
GM:けれど、少女が容易に見せることの、決してない─。
緒環 伸:一瞬だけ。顔をくしゃりと歪めた。
GM:─思考を遮るように、副支部長室で聞いたのと同じような電子音が、今度は医務室の卓上端末から。
小子内 渚:「……御免なさい。少し騒がしくなります」
小子内 渚:「ひとり、急患です。……付き添いは、速水支部長で」
緒環 伸:「いや、こっちが邪魔してっからね……」
緒環 伸:「……今度はやどりちゃん、か」
緒環 伸:「なんだろうな。僕は……」言いかけて口をつぐむ。
緒環 伸:(結局、この子たちをちゃんと守れるのか……?)
春日 雪:「やどりちゃん」
GM:キミが口にした名を、繰り返すように呟いて。
GM:きゅぅ、と。白いブラウスの胸、その下にあるものを抑えるように握って。
GM:少女は、不思議なものを見るように。口を閉ざしたキミを、見上げました。
緒環 伸:「そう、君の友達のやどりちゃんだよ」
緒環 伸:(……それでも、やるしかない)
緒環 伸:いつもとはまるで違う様子の少女を見下ろし、消えた糸を眺めながら。
緒環 伸:「なあ、君は今知らないと思うんだけど」
緒環 伸:「僕は一応最高のエージェントで」
緒環 伸:「そうだな。最高のエージェントはケーキを独り占めはしないで……」
緒環 伸:「君にちゃんと持ってくるから。だから、一緒に」
緒環 伸:ただ、自分を勇気づけるように喋り続けた。

緒環 伸:ロイスは固定ロイスで雪ちゃんに取ってありますが、○慈愛/悔悟に変更します。

OP3…真神コルト

GM:■OP3
GM:シーンプレイヤー:真神コルト
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+10(1D10->10)した(侵蝕:32->42)
GM:昂っておられる。
真神コルト:ギャーッ
GM: 
GM:時間は、少し遡ります。
GM:まだキミが、ただの人間で。信仰の道に生き、そしてきっとそれが続いていくのだろうと信じていた頃。
GM: 
GM:キミがいた修道院は、自ら孤児院を経営していました。となれば、節々に行事も多く。
GM:例えば、クリスマスともなれば。修道院の面々も、手伝いを請われることとなり。
シスター:「真神さん、こちらを集会室に運んでくださる?子供たちが飾り付けをしていますから、そのまま手伝ってあげてね」
GM:こうして、キミも同僚たちと共に。あちらへこちらへと、忙しく駆け回っています。
真神コルト:「はい、先生」荷物を受け取り、ひょいと抱える。
真神コルト:昨日も、今日も、きっと明日も。
真神コルト:忙しなく、でも穏やかな。そんな日々が続いて行く。
シスター:「あら、若いっていいわねえ。私、それを持ち上げる時に「よいしょ」って言っちゃったのに」
シスター:「……こういうことを言ってしまうのも、年を取ったということかしら」
真神コルト:「ええ……? それは……」年では、と言いそうになって必死に飲み込む。
真神コルト:「まあその。ほら、私ちょっと力自慢ですから。取柄ですから!」
シスター:「ふふ、いいんですよ、思ったことを言っても。……それでは、お願いしますね、真神さん」
真神コルト:「う……はい……。集会室ですね」
GM:キミとは幾分か年の離れたシスターは、それこそ娘に向けるような温かい視線で、キミを送り出します。
GM:決して大きくはない施設です。少し歩けば、目的の部屋はすぐそこで。
真神コルト:(昨日クッキーを焼いたし、おやつのおねだりはしばらくないかな……)
真神コルト:などと考えながら、子供たちの待つ部屋へ歩いて行く。
GM:そんな考え事をしながら部屋に入ったキミを、迎えたのは。
少年:「あっ、コルトねーちゃん!……うお、すっげえ荷物だな!重くないのかそれ!」
GM:それこそ、昨日、キミにお菓子をねだった男の子や。他にも、ねーちゃん、お姉ちゃん、と。口々にキミを呼んで。
真神コルト:「はい、お届け物ですよ。飾り付けをするんでしょう?」と、荷物を下ろす。
少年:「うん!あ、でもさねーちゃん、ちょっとその前に……」
真神コルト:「ん? 何です?」
GM:キミが下した荷物の中身を、さっそく取り出している女の子たちを尻目に。
少年:「……よっしゃ、隙ありぃッ!!」
GM:小さな体が、キミの横をすり抜け。背後に回り込み、黒い修道服の裾に手をかけて─。
GM:─ばさりと布が翻る音と。キミの下半身が、外気に触れる感覚。
真神コルト:「──!?!?」
少年:「うわッ」
少年:「……黒!黒だ!ちくしょー、白だと思ってたのに!」
真神コルト:「なっ……なっ……」
GM:やった僕の勝ち、だの。ピンクならよかったのに、だの。
真神コルト:「ちょっと! 言わないで! ちょっと! 何の話してるの!?」
GM:好き勝手なことを口走る悪ガキたちが、飾りつけを放り出して、バタバタと室内を逃げ回ります。
真神コルト:「こらーーーッ! げんこつしますよ! もう!」
少年:「やだよ!ねーちゃんのおしおき、先生のよりすっげー痛いんだから!」
真神コルト:飾り付けを進める女の子たちをよそに、男の子を追い回す。つかまえて、ごちんと一発。
真神コルト:慌ただしい。忙しない。でも、穏やかで、愛おしい。
真神コルト:それが、真神コルトと名付けられた一人の女の、日常だった。
GM: 

GM:─しかして、クリスマスイブの夜。
GM:尊きひとの生誕を祝う、あるいは子供たちにとっては無条件で「愛される」ことが実感できる夜。
GM:キミは、子供たちと共に飾りつけをした部屋、その床にうつぶせに倒れ伏している。
GM:周囲には、キミと同じように倒れた、だがキミとは違い、もう人の形を保っていない仲間たち。
GM:キミが"先生"と慕うシスターも、また同じく。……もっとも、キミも。
GM:腰から下、下半身に限って言えば、周囲と似たようなもの。けれど、キミは、生きています。
GM:この惨劇を引き起こしたのは、たったひとつのもの。
GM:クリスマスパーティーがまさに始まろうという瞬間、部屋の真っただ中に突如現れた、まるく大きな鏡。
浮遊する鏡:─室内を光で満たし、一瞬で皆を砕いたそれは。まだ、そこに浮かんでいます。
真神コルト:(な……何が……どうなって……。私……どうなって……!?)
真神コルト:(あれは……何? あれが……これをやったの?)
真神コルト:(何で? どうして? 何のために?)
真神コルト:混乱。痛みを感じる間もなく、脳を混乱が支配する。
GM:─正確に言えば。生きているのは、キミだけではありません。キミの思考の乱れに、スッと差し込まれるように。
少年:「ねえ、ちゃん……」
真神コルト:声が聞こえた方向に顔を向ける。
GM:友人たちの、大人たちの肉と血に半ば押し潰されながらも。その下から、あのわんぱくな男の子が、キミに向けて手を─。
真神コルト:無意識に手を伸ばす。でも、届かない。
GM:そう、届かない。……あるいは、互いにもう少しだけ、這うようにしてでも距離を詰められたなら。ですが。
真神コルト:体が動かない。腰から下の感覚がない。それでも。
少年:「……ひッ」
GM:少年に向けて、細い光が一条。レーザーポインターのように、額に白い点が浮かんで。
真神コルト:腕はある。這いずるように体を進めようとして、更に手を伸ばそうとして……
GM:ぱん、と。湿気た爆竹が弾けるような音。
GM:少年だった肉と血が、キミの眼前に降り注ぎます。
真神コルト:ついに、届くことなく、少年が消えた。
真神コルト:「あ……」
真神コルト:まだ温かい血の感触。体に圧し掛かる肉の感触。それらが。
真神コルト:ようやく、彼が「爆ぜた」のだと、そう認識させる。
真神コルト:「あ……ああ……!」
真神コルト:事ここに至って。ようやく、怒りと悲しみが脳内の支配を始める。
浮遊する鏡:"それ"を行ったであろうモノは、それ以上の何かをキミに見せることもなく。
浮遊する鏡:─あるいは、口があれば。五月蠅い、とでも言っていたのか。
浮遊する鏡:倒れ伏し、手を伸ばすキミの背中。背骨から僅かに左寄り。そこに、少年へ向けたそれと同じように光が伸ばされて。
浮遊する鏡:─キミの、からだの中で。肉が弾ける音がします。
真神コルト:「! が……あ……あッ」
真神コルト:熱い、と知覚した次の瞬間。体が揺れる。
真神コルト:呼吸が俄かに乱れる。いや。呼吸が、出来ない。
浮遊する鏡:─息を止めたキミに、もはや興味はないと。ここに在る意味はないと。
浮遊する鏡:ゆらりと、鏡が揺れて。
真神コルト:「主、よ……」
真神コルト:どうかすべての追い迫る者からわたしを救い、わたしをお助けください。
真神コルト:さもないと彼らは、ししのように、わたしをかき裂き、助ける者の来ないうちに、引いて行くでしょう。
真神コルト:(どうして……?)
真神コルト:その手に邪なものはなかった。友に悪をもって報いたことはなかった。略奪などもっての外だった。
真神コルト:それでも、救いはなかった。理不尽はやってきた。おそろしく平等に、全てを壊し尽くしていった。
真神コルト:(どうして……私たちが……)
真神コルト:怒りも、悲しみも、呼吸の停止と共に、意識の底へと沈んでいく。
真神コルト:先生、子供たち、襲撃者、信仰、抑圧、痛み、思い出、思い出、思い出──
真神コルト:最期の時に、取り留めもなく浮かんでは消え、浮かんでは消えて。
真神コルト:(ああ……。私は、死ぬんだな……)
真神コルト:最後の最後に、ただ一つ、たったそれだけを確信して。
真神コルト:真神コルトと名付けられた一人の女は、生涯を閉じた。
真神コルト
真神コルト:そして。
真神コルト:その日、その時、その肉体、その存在の奥底より。
真神コルト:一匹の獣が産声を上げ、鏡のような仇敵へと、襲い掛かった。
GM:手の中で砕け散る鏡。撒き散らされたままの肉片。
GM:尽きぬ餓えのような、満たされぬ衝動。……包囲される自分。痛み。落ちてゆく意識。
GM:キミの記憶には今も。その夜の、断片的な情景の記憶があります。
GM:レネゲイド。オーヴァード。ジャーム。変わってしまった世界。
GM:惨劇を引き起こした者の名が、"ハーフミラー"と呼ばれるジャームであったこと。
GM:そして、キミが大切な「友人」と出会うのは、惨劇の少し後のことでした。
GM: 
GM:─そして、いま。
GM:UGNイリーガルとして活動するキミの下へ、第9支部を発信者とする、一斉送信メッセージが届きます。
GM:内容は、よくある─この街ではよくある、ジャームと思われる存在の情報提供を求めるもの。
GM:その中に散らばる、「鏡」「砕ける」等の言葉。そして何よりも。
GM:─対象の標的は、第九支部長および副支部長と推測される。
GM:その一文が、キミの心を揺さぶります。
真神コルト:「………」端正と言って差し支えない顔が歪む。その内に、空腹にも似た感覚が渦巻く。
真神コルト:「また、奪いに来たと」
真神コルト:「そういう、わけですか」
真神コルト:手に持った端末がミシリと音を立てる。
真神コルト:何より。何よりも。
真神コルト:「やどりさん。雪ちゃん」
真神コルト:大きく息を吸い、湧き上がる衝動を無理矢理に抑え込んで。
真神コルト:「今、行きます」
真神コルト:あの日、全て終わったと思っていた。でも、何も終わってなどいなかった。
真神コルト:("ハーフミラー"なら……もう好きにはさせない)
真神コルト:(決着を付ける。私のあの日を、今度こそ終わらせる。そして)
真神コルト:(あの子たちを、助けるんだ)
真神コルト:修道女は第9支部へと赴く。
真神コルト:今の自分には、そのための力があるはずだから。

真神コルト:ロイス、"ハーフミラー" ○憤懣/憎悪 で取得します。

OP4…君臣ユウ

GM:■OP4
GM:シーンプレイヤー:君臣ユウ
GM: 
GM:登場侵蝕をお願いします。
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+8(1d10->8)した(侵蝕:42->50)
GM:ま、まだ1回目やさかい……。
君臣ユウ:まぁこれからよ
GM: 
GM:世界を揺るがす大きな事件があっても、チルドレンたちの生活は変わりません。
GM:任務の傍ら、学校へ行き、普段通りの生活を─「日常」を送る。
GM:ノイズだらけの世界から還ったキミが、友人と交わした何気ない言葉のように。当たり前のようで、かけがえのない生活。
GM:─あるいは、キミにとっては。中学生でいる、ということは、別の意味があるかもしれませんが。それはともかく。
GM:じゃあまた、と。三叉路で、家路が別となる友人が、キミに手を振りながら歩き去ってゆく。
GM:ここからキミが暮らす寮までは。いつもと同じ、ひとりで歩く道です。
君臣ユウ:「……………ふぅ」
君臣ユウ:実る稲穂のように黄金でクセのある髪、深いブルーの瞳に学生服を来た中学生の男子。
君臣ユウ:着ている、というよりは着られているような学生服の下はじんわりと熱を持ち、白い手袋をした手で顔の前に庇を作る。
君臣ユウ:だんだんと上がる気温に対して、恨めしいように空を見上げて。
君臣ユウ:「………暑い」
君臣ユウ:友人の前では漏らさなかった弱音をポツリと吐く。
君臣ユウ:もう片方の手で、友人と一緒に買ったソーダ味の棒付きアイスを取り出し、一口かじる。
君臣ユウ:シャリ、と口内に清涼な冷たさが広がり、いっときの幸福が訪れた。
GM:ひやりとした感触が、キミの口内に一時の清涼感をもたらしたその時。
GM:支部から支給された端末に、特徴的な着信音。チルドレンへの招集を意味するコールだ。
君臣ユウ:「ん」手袋をした手で慣れたように端末を取り出し、操作する。口の中の氷を噛み砕き。
君臣ユウ:「はい、君臣です」
GM:キミへコールをしたのは、支部長や副支部長、あるいは顔馴染みの事務担当者ではなく。
小子内 渚:「ああ、ごめんなさい君臣くん。小子内です。ちょっと回線を借りてます」
GM:普段は医務室に詰めている、こういった連絡を担当することは珍しいひとでした。
君臣ユウ:「?」一瞬、それを疑問に思って「……小子内さん、どうしました?」
君臣ユウ:あまり、大人から連絡が来ることはない。それは支部長副支部長と年齢が近いことを慮られているのか…まぁ、ともかく。
小子内 渚:「うん、ちょっと……ああ、招集がかかっているのは本当です。急ぎ、支部へ。そして」
小子内 渚:「支部についたら、まず医務室へ来てください。……できれば、こっそりと。いいですね?」
君臣ユウ:「医務室、ですか」普段と違う連絡相手と単語の組み合わせに、つい思考に耽りそうになり「っと、わかりました」
君臣ユウ:「じゃあ、精一杯目立たないようにします」
君臣ユウ:「他に気をつけることはありますか?」聞きつつ、既に足は支部の方向に向いている
小子内 渚:「いえ、なるべく急いでくれれば大丈夫。……ああ、でも気を付けて。今は警戒態勢に移っているから─」
GM:そんな、事務的な話に集中していたからか。
????:「─見つ、けた」
GM:声と視線がキミを捉えたことに、キミが気付いたのは。
????:「君臣、ユウ……!」
君臣ユウ:「ん、わかりました。道中何か変なことがあれば──」話しながら、道中の異変も拾っていこうとようやく、辺りに気を回して。
君臣ユウ:その声を知覚する。
GM:キミの名を呼ぶその声に、キミ自身、どこか聞き覚えがあるような。けれど、何かが違うような。
GM:そんな声の主が、キミに狙いを定めるように。
君臣ユウ:「……?」まるで別のパズルのピースを組み合わせるような、違和感。
君臣ユウ:そして、こちらの名前を知っている相手が居るのなら。一般人の可能性を含めて一旦報告の声を止める
????:「てやーッ!!」
GM:物陰から、半ばぶつかるように。飛び出してきた小さな人影が、がしりとキミにしがみ付く。
君臣ユウ:「なっ……!?」
君臣ユウ:急な襲撃に対応できず、しがみついてくる身体を反射的に抱きとめた。
????:「やっと見つけたわ…!アンタ、今の話だと、これから支部に行くのよね!」
GM:学生服の詰襟を、しっかりと掴んで。キミをガクガクと揺さぶる…には、まるで腕力が足りていない。
君臣ユウ:「ええーと」襟をパタパタと掴んで振る人影。
君臣ユウ:「うん、そうだけど……」咄嗟のことでわからなかった相手の風貌を、ようやく目に止める。
????:「……あ、ちょっ、触んないでよ!放せ、はーなーせー!」
GM:などと言いつつ、自分が襟を掴む手を放そうとはしません。
君臣ユウ:「え?あ、あぁ、ごめん」気温とはまた違う暖かさと柔らかさ。その声に相手が女の子だと気付く。
君臣ユウ:ぱ、と抱きとめた腕を離して距離を取ろうとしても、襟を掴まれて至近の距離。
GM:その手の、その声の主は。黒い髪、赤い目。年不相応の、妖しい美貌。
GM:パーツごとに切り出してみれば、キミのよく見知ったものです。しかし。
????:「……何よ。じっと見て。アタシの顔に何かついてる?」
GM:きゅっと締まった吊り目に、健康そうな褐色の肌。そして何より、言葉遣いとキミへの触れ方。
GM:そのどれもが、「彼女」には当てはまらないことばかりです。
君臣ユウ:普段は妖しくささやくような、小さくも静かな声は張りのあるソレ。形はそうであるのに、それを占めるものがひたすら違和感。
君臣ユウ:「……………いや、ごめん、何もついてはない、かな」
君臣ユウ:「ええと………雪ちゃん、だよな?」
君臣ユウ:顎に手をやって、観察するように相手を無遠慮に見る。
????:「そうよ」
GM:ぱっとキミから離れて。腰に手を当てて、小さな胸を張る。
君臣ユウ:「そうか………」その行動にも違和感。
君臣ユウ:「(雪ちゃんが自分から距離取ってくる…?)」
春日 雪:「ユウ、アンタのよーく知ってる春日雪。……いまは」
春日 雪:「そういうことに、しておいて頂戴。……いいわね?」
君臣ユウ:「アンタ……?」呼び捨てにされた。
君臣ユウ:「うーん……」少し唸る。そして、思い浮かぶのは先日の事。
君臣ユウ:とある事情からアイドル事務所に潜入する必要があり、自分には似合わない衣装や、普段しない笑顔を一日中浮かべていた自分。
君臣ユウ:「なるほど」
君臣ユウ:何か、印象を変える事情があったのだろう。「いや、びっくりしたけどな」つい漏れる
君臣ユウ:「ともかく、雪ちゃんなんだな。うん、健康的でそういうのもいいと思う」
春日 雪:「……いや、待って。待ちなさいユウ。アタシが言うのも何だけど……」
春日 雪:「アンタ、ほんとにそれでいいの?いつかコロっと騙されるわよ……?」
君臣ユウ:「……………」
君臣ユウ:「え、嘘なのか?」素。
春日 雪:「…………」
君臣ユウ:「確かに、肌は日焼けしてるし。口調はちょっといつもより元気な感じで、結構直接抱きついてくるのは珍しいなって思ったし」
君臣ユウ:「……あぁ、あと、普段と服装も違うか。ソレも似合ってるとは思う。うん」
GM:はぁ、と。呆れたような、けれど何処か安心したようなため息が、ひとつ。
春日 雪:「……そう。そうよね。ユウはそういう奴だったわ」
君臣ユウ:「もしかしてまた変なことを言ったか、俺は」
君臣ユウ:恐る恐る、と言った口調
春日 雪:「いいえ。いつものアンタだなあ、って思っただけよ。おかげで、安心した」
GM:視線は鋭く、けれどふわりと笑うその顔は、確かにいつもの彼女のようで。
君臣ユウ:「ん、んん……まぁ、よくわからないが、良かった」なにかの納得が有ったのだろう、とその笑顔を見る。
君臣ユウ:ぽたり、と。アイスから溶けた雫が地面に落ちる。
君臣ユウ:少し形を失いかけたアイスに気付いて、少し時間を喰ったことを思い出す。
春日 雪:「ええ、良かった。アンタに会えて、本当に─」
GM:その、融けかけたアイスに視線をやって。躊躇なく。
GM:ぱくりと、ひとくち。
君臣ユウ:「あ」その唇が、食べかけの氷菓に新たに、痕を刻むのを見る。
春日 雪:「……ん、美味しい。こういうのを食べてるのね、いつも」
GM:かじった時に唇の端についた、融けたアイスを。ちろりと、舌で舐め取って。
GM:微笑むその表情は、やはり、いつもの─。
君臣ユウ:その口元の、印象的な赤につい目をやりつつ。
君臣ユウ:「え、ええと。すまない。支部への呼び出しを受けている所だった」
君臣ユウ:「一旦支部に戻るけど……そっちは任務中だったりするか?」
春日 雪:「うん。じゃあ、行きましょう?」
君臣ユウ:「あ、うん」
GM:キミがアイスを持つ手とは反対側。鞄を持つ手、その手首をきゅっと握って。
春日 雪:「……無事かどうか、確かめなきゃ」
GM:主語の欠落した、けれど誰かを心の底から心配していることだけは分かる、小さな呟きが。
GM:キミの耳に、届きました。
君臣ユウ:「っ………」包むような柔らかな感触が伝わる。同時に。
君臣ユウ:その行動と言動を疑問に思いつつも。
君臣ユウ:「………………………」
君臣ユウ:「(どうしよっかな)」
君臣ユウ:握られた手の感触。それと、
君臣ユウ:反対の手に持ったアイスについた、2つの半月の形。
君臣ユウ:どうにも、処理に困っていた。

GM:ユウくんのシナリオロイスについては、前述のとおり、一旦初期ロイスと重複しているものと扱ってもらって構いません。
GM:その後、話の流れで「別に取りたい」となったらそれで大丈夫!
君臣ユウ:はーい。
君臣ユウ:既に固定でありますが「友人 春日雪 ○P執着/N対抗心」→「○P感服/N対抗心」に感情を。いつもと違う振る舞いができてすごいなぁ。
君臣ユウ:以上で。
GM: 

ミドル1

GM:■ミドル1
GM:シーンプレイヤー:速水やどり
GM: 
GM:合流シーンです。全員登場となります。
GM:侵蝕上昇をお願いします。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+2(1d10->2)した(侵蝕:41->43)
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+3(1D10->3)した(侵蝕:42->45)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+10(1d10->10)した(侵蝕:50->60)
君臣ユウ:ふふっ
緒環 伸:ユウくん!
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕を+7(1D10->7)した(侵蝕:36->43)
真神コルト:ユウくーん!?
GM:いつもの流れに!?
速水 やどり:ユウくん……!
GM: 
GM:第9支部が警戒態勢に移行して、暫く経った頃。
GM:ここ、支部付きの医務室には。平時と比べても、聊か過密と思われる人数が集っています。
GM:この部屋を普段から預かる小子内渚は勿論のこと。執務室で倒れて運び込まれ、今は薬で眠っている副支部長。
小子内 渚:「身体に問題はなさそうですけど、何があるか分かりませんから。少し休憩も兼ねて、ね。あと……」
小子内 渚:「あっちの彼も……暫くは様子見、です。それしか出来ないとも言いますが」
GM:副支部長から少し離れたベッドに横たわる、意識のない少年。そして、彼に付き添って支部に戻った支部長、速水やどり。
GM:元々、副支部長に付き添っていたエージェント、緒環伸。更には。
小子内 渚:「……ええ、というわけで。速水支部長は無事です。春日支部長は、お伝えした通りですけれど……」
GM:修道服に身を包んだ女性─真神コルト、キミに対して。申し訳なさそうに声をかける。
真神コルト:「そうですか。……そう、でしたか」
真神コルト:眠っている少女を見、続いて少年に付き添う少女の方に目を向ける。
速水 やどり:「えぇ。……とりえあず、彼を支部に連れてはこられて安心できました。ありがとうございます」小子内さんに声をかける。
緒環 伸:「そっちはそっちで大変だったんだな……」
緒環 伸:急患が運び込まれたあたりからは、少し普段の調子を取り戻したように見える。
小子内 渚:「いえいえ。……私、どちらかと言えば心の方が専門なんですけど。お二人とも、どうしてこうなっているかは」
GM:まだわかりません、と。人数分の、冷たくほんのり甘いコーヒーを、水筒からコップに注ぐ。
速水 やどり:「……真神さんも、いらしていただいてありがとうございます。力になっていただけること、とても嬉しいです」コーヒーを受け取った後、控えめながら笑顔を作ってみせる。
真神コルト:「……他ならぬ、貴方がたの危機ですよ。何を差し置いたって駆け付けますとも」
真神コルト:「まあ……今回は私も無関係じゃなさそう、と言うのもありますけど」
緒環 伸:「仲がいいなあ。イリーガルの人だっけ」コルトさんに。
真神コルト:「はい。初めましてですね。"ジャガーノート"、真神コルトです」軽く一礼。
緒環 伸:「これはどうも。エージェント"パペッティアー"緒環伸」合わせるように礼。
緒環 伸:「よろしくね。ま、今はバタバタしてるけども」
緒環 伸:「こう見えて、真面目で有能な働き者ですよ」軽口など叩きながら。
真神コルト:「エージェント……なるほど。こちらこそ、頼りにさせていただきます」
緒環 伸:「もっと真面目そうな子が来たなあ」
小子内 渚:「こうして、医務室に来られるのは初めてですけれど」
真神コルト:「第9支部には、お仕事だったり、お茶会だったりで何度か顔を出してるんですけど」
真神コルト:「まだまだ、初対面の方が多いですね」ちなみに、小子内さんとは以前の事件で面識がある。
小子内 渚:「ええ、副支部長が、嬉しそうに言ってましたよ」
小子内 渚:「やどりちゃんの、大切なお友達です、と」
GM:眠る少女の口調を真似るように、小さく微笑みながら。
緒環 伸:「それは良かった」これは、本当に嬉しそうに。
真神コルト:「はは……」照れ照れ。
速水 やどり:「えぇ、とても頼りになるお友達ですとも。……緒環さんの事も、また頼らせてもらいます。なんたって、私たち第九支部の危機ですから」
緒環 伸:「そうならざるを得ないかなあ……」眠る少女と、少年を見ながら。
小子内 渚:「……頼り、と言うなら。春日副支部長……雪ちゃんが、いつも言ってるんですよ。定期健診の時とかに」
小子内 渚:「わたしに何かあったら、ユウくんを呼んでください、って。若いのに縁起でもないこと言わないの、と言ってるんですけどね」
緒環 伸:「本当に縁起でもないけど……」
真神コルト:「ユウくん?」
速水 やどり:「雪ちゃんが信頼を置ける相手がちゃんといる、と言う事自体は喜ばしいんですけどね……」苦笑を浮かべつつ。
緒環 伸:「チルドレンの男の子でね。いい子だよ」コルトさんに。
小子内 渚:「第9(うち)のチルドレンで、なんというか……ええ」
緒環 伸:「それこそ、さらにもう一段階くらい真面目そうな子だな」
小子内 渚:「いかにも、副支部長が気に入りそうな子です。……まあ、頼まれている以上は。こういう時にこそ、呼ばないとと思って」
真神コルト:「つまり、これからいらっしゃる、と」
GM:連絡はしたが、妙な具合に通話が切れた。何か起こっていたようですけれど、と。困ったように眉を下げて。
緒環 伸:「ああ、やっぱり呼んでたんだ。人口密度が上がるなあ」医務室を見回す。
緒環 伸:「僕の相対的真面目度は下がる。化けの皮が剥がれちゃうな」
小子内 渚:「時間から見て、学校が終わった頃合いですから。そろそろ、だと思います」
真神コルト:「でも、有能なんでしょう? 頼りますよ」
真神コルト:「……私一人でどうにかなる状況でもなさそうですしね」
緒環 伸:「いいとこをお見せできりゃいいんだけどな」笑って。
緒環 伸:「……もう既に一回、しくじってるからなあ」聞こえないように、小さく。
:かつ、かつ、コツ
:持ち主の性格を反映するような、生真面目で一定の靴音。普段より遠慮がちに静かなソレが聞こえてくる。
:あるいは、それに続いてもう一つの音も聞こえるかも知れない、と言った具合に。
君臣ユウ:「失礼します。《雪崩れる虹:アヴァランシェル》。君臣ユウです」
君臣ユウ:ピシ、と背筋を伸ばし、こっそり来てと言われたので心持ち声が控えめの挨拶をする中学生が現れる。
GM:真面目そのもの。そんな態度の少年に、ぴたりと寄り添うように。
春日 雪:「ここにアタシがいるのね!?」
君臣ユウ:「雪ちゃん、あまり大声は……『アタシがいる』?」
速水 やどり:「よく来てくださいました、君臣さん……と……え? 雪、ちゃん……?」
GM:見慣れた、けれど決定的に何かが違う少女が、そこに。
真神コルト:「んん?」
緒環 伸:「……え?」
真神コルト:「雪……ちゃん? あれ?」
君臣ユウ:「あ、やどりちゃんに緒環さん。途中で雪ちゃんと合流したので一緒に」
君臣ユウ:「………どうしました?」
君臣ユウ:皆の反応にぽかんと。目と口を丸くする。
緒環 伸:二人の少女を見比べる。
小子内 渚:「……はい?」
GM:それぞれが呆気に取られている、その間に。
春日 雪:「……ああ」
GM:カーテンの隙間、同じ顔立ちの、白い少女が眠っているのが見えるを確認して。
春日 雪:「……生きてるのよね?」
GM:じっ……と。その少女の上司である、速水やどりに視線を据えて。
君臣ユウ:「……………」今まで側に居た、いつもとちょっと違う雪ちゃんを確認。そして、カーテンの隙間から、いつもの雪ちゃんが其処にいることを確認する。
速水 やどり:「えぇ、記憶を失っているそうですが……今は眠っているだけです、生きています」若干気おされるように、その視線を受けて。
君臣ユウ:「き、記憶を失ってる……?」事態についていけてない
君臣ユウ:「………すみません、状況の説明を求めてもいいだろうか」挙手。
君臣ユウ:「雪……ちゃんも、それでいいよな?なにか知ってるっぽいし」
春日 雪:「……そう。そうよね。ええ、ごめんなさいユウ。確かに、説明が必要だわ」
君臣ユウ:「うん。うん、そうだな。……ええと、知らない顔も居るし、自己紹介からした方がいいか?」コルトさんの方をちらり
緒環 伸:「……それもそうだけどさ、ここ、だいぶ狭いし怪我人もいる」
緒環 伸:「どこか移動した方がお互いゆっくりできるんじゃないのかな」
緒環 伸:「状況は僕も知りたい」
春日 雪:「……ぁ」
真神コルト:「……あ。そ、そうですね。場所を移して、それからにしましょう」
GM:カーテンで閉ざされたもう一つのベッドと、やどりちゃんを交互に見て。
春日 雪:「……そう。そうよね。ええ」
GM:恥じ入るように、声が窄まってゆく。
君臣ユウ:「そうですね。緒環さんに賛成です」珍しいな、と雪ちゃんの挙動を見守っている。
速水 やどり:「……では、会議室を開けましょうか。本件の対策班の結成、ということで」皆をぐるりと見て。
速水 やどり:「行きましょう。……よろしくお願いします」

GM:購入、ロイス設定が可能です。
君臣ユウ:ロイス保留。きぐるみを狙います
君臣ユウ:2dx+4>=14 戦闘用きぐるみ
DoubleCross : (2R10+4[10]>=14) → 8[5,8]+4 → 12 → 失敗

君臣ユウ:財産2点入れて購入。8-6へ
君臣ユウ:装備して以上です。
緒環 伸:ロイスは保留かな
緒環 伸:うーん、ユウくんの盾を先にチャレンジした方がいいですかね
緒環 伸:何ほしい?
君臣ユウ:あ、リアクティブシールド18かリアクティブアーマー24がほしい中学生です
真神コルト:こちらもロイスは保留で。
緒環 伸:じゃあまずリアクティブシールド!
君臣ユウ:ジュラルミンシールド12でもいいです。リアクティブだと1d10軽減出来るので!
緒環 伸:4dx+4=>18
DoubleCross : (4R10+4[10]>=18) → 9[1,7,8,9]+4 → 13 → 失敗

緒環 伸:5点か。入れちゃおうかな
緒環 伸:18点にして購入、ユウくんに渡します。
君臣ユウ:ありがとうございます!お金持ちだ!
緒環 伸:残り9点!
君臣ユウ:装備します
速水 やどり:ロイスは保留。購入はリアクティブアーマー狙いましょう。
速水 やどり:2dx+3>=24
DoubleCross : (2R10+3[10]>=24) → 3[2,3]+3 → 6 → 失敗

速水 やどり:流石にゴリ押せないので失敗で。
真神コルト:では私もリアクティブアーマー。
真神コルト:2dx+2>=24
DoubleCross : (2R10+2[10]>=24) → 7[3,7]+2 → 9 → 失敗

真神コルト:ダメですね~

ミドル2

GM:■ミドル2
GM:シーンプレイヤー:君臣ユウ
GM: 
GM:登場任意、リサーチシーンとなります。
GM: 
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+3(1d10->3)した(侵蝕:60->63)
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕を+6(1D10->6)した(侵蝕:43->49)
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+6(1d10->6)した(侵蝕:43->49)
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+6(1D10->6)した(侵蝕:45->51)
GM: 
GM:では、リサーチ可能な項目を提示します。現在のところ3つ。
GM: 

■"ハーフミラー"(情報:UGN、裏社会、FH) 目標値9、真神コルトのみ目標値5
■被害者の容態(知識:レネゲイド、情報:UGN) 目標値8
■もうひとりの春日雪(知識:レネゲイド、情報:UGN) 目標値8、君臣ユウのみ目標値5

緒環 伸:被害者の容態について、情報:UGNでコネ(ストーン)使用して振ります。
君臣ユウ:では雪ちゃんを判定。情報UGN素振り
君臣ユウ:2dx+1>=5
DoubleCross : (2R10+1[10]>=5) → 5[2,5]+1 → 6 → 成功

緒環 伸:5dx+4=>8
DoubleCross : (5R10+4[10]>=8) → 10[6,6,6,8,10]+2[2]+4 → 16 → 成功

緒環 伸:やったね
真神コルト:"ハーフミラー"いきます。情報:UGN、コネ起動!
真神コルト:(2+2)dx+0>=5
DoubleCross : (4R10+0[10]>=5) → 10[5,7,7,10]+1[1] → 11 → 成功

君臣ユウ:成功!
真神コルト:無事に。
速水 やどり:皆さんお見事。
GM:財産点を使う必要すらないとは……。では。
GM: 

■"ハーフミラー"(情報:UGN、裏社会、FH) 目標値9、真神コルトのみ目標値5
宙に浮く鏡の形で出現するジャーム。FHに与するレネゲイドビーイング。
N市でも活動しており、レネゲイドのキャリアであると思われる人物を、その周囲の人間ごと襲撃していた。
これはキャリアをオーヴァードとして覚醒させ、ひいてはジャーム化させるのが目的であったと推測されている。
とある修道院が運営していた孤児院が襲撃されており、その際に覚醒したのが真神コルトである。
なお、その能力は「焦点を合わせ、鏡に映した対象を爆砕する」という物理的なもののはずだ。

■被害者の容態(知識:レネゲイド、情報:UGN) 目標値8
・春日雪の容態
生命活動に支障はなく、意識もはっきりしている。
しかし、記憶に大きな欠落が見られる。少なくとも、UGNの一員として活動していた自分を認識していない。
オーヴァードとしての能力も大幅に減衰しており、シンドローム発症者ではなく、レネゲイドウィルスのキャリアレベルまで低下している。
・天城康介の容態
命に別状はないが、意識不明。
刺激に対する反射はあるものの、それ以外に一切の反応をしない。
また、半身を砕かれてはいるが、キュマイラシンドロームの発症者であることを勘案しても、オーヴァードを殺しきるには不十分。
 
いずれも、すでに判明した"ハーフミラー"の手口としては異例である。
また、二つの襲撃は同時に発生している。であるならば、"ハーフミラー"は2体いるということになるが……?

■もうひとりの春日雪(知識:レネゲイド、情報:UGN) 目標値8、君臣ユウのみ目標値5
春日雪本人と同じく、オーヴァードである。
簡易検査でシンドロームはウロボロス/オルクス/ブラックドッグのトライブリードと判明。
本人が失った記憶を、そっくりそのまま受け継いでいるような言動を見せるが、どこか他人行儀、俯瞰した観点でそれを語る。
その在り方は、本人というよりも、近しい家族のようなものを連想させる。

また、次シーンから以下の情報がリサーチ可能となります。(このシーンではまだ不可)
■"ハーフミラー"の実態(情報:UGN、裏社会、FH、知識:レネゲイド) 目標値9
■特異な状態のふたり(知識:レネゲイド、情報:UGN) 目標値9
■もうひとりの春日雪、その出自(情報:UGN、知識:レネゲイド、交渉) 目標値9

GM:N市UGN第9支部、会議室。
GM:緒環さんの提案で、一度場所を移すこととなったキミたちは。倒れたふたりを医務室の小子内さんに一旦任せて。
春日 雪:「……というわけで」
春日 雪:「雪。春日雪よ。……一応、ユウ以外とは「初めまして」になる、と思う」
GM:改めて、状況の整理と挨拶を…となったわけです。
真神コルト:(普段の彼女とは全然印象が違いますね……)
真神コルト:「では、こちらも。"ジャガーノート"、真神コルト。イリーガルです」
真神コルト:「雪……さんとやどりさんとは、お茶会を通じて良くしてもらっています。こちらでお仕事も何度か」
真神コルト:"ちゃん"付けで呼ぼうとして、任務の席であることを思い出し、ギリギリで言い換える。
緒環 伸:「お茶会仲間にしては、ずいぶん血相変えて駆けつけたよな」コルトさんに。
緒環 伸:「無関係じゃない、とか言ってたっけ」
真神コルト:「……はい。まあ、やどりさんや雪さんに何かあったらやっぱり血相を変えると思いますが……」
真神コルト:「私、覚醒した時にある事件に巻き込まれまして」
真神コルト:「その主犯とされるジャームと、今回……やどりさんを狙ったジャームが、どうにも似ていると」
真神コルト:「それで情報提供も兼ねて、こちらに来たわけです」
真神コルト:鏡。砕ける。否応なしにあの事件を思い出す言葉。
春日 雪:「……ねえ、やどり。コルトが覚醒した時の事件って、データベースから出せる?」
速水 やどり:「えぇ。当たってみます……」端末を操作し、情報を引き出す。
真神コルト:「昨年の12月24日です。私の名前で調べれば、すぐ出てくると思います」
速水 やどり:UGNが『後始末』を行った案件でもあり、事件そのものはすぐに出てくる。とある孤児院の襲撃事件。
春日 雪:「……この、唯一の生き残り。そして、覚醒したオーヴァード1名、というのが……」
GM:壁のスクリーンではなく。やどりちゃんのタブレットを、わざわざ肩の後ろから覗き込むようにしてから。
GM:視線は、修道服姿の女性に。
真神コルト:「私、です。私だけ、助かりました。いや、一回死んだ気もしますが……」
君臣ユウ:「………」話を聞きながら、目線だけ向けている。
緒環 伸:聞きながら、視線はコルトさんと雪ちゃん?を行ったり来たりしている。
真神コルト:「……あっという間でした。鏡のようなものが現れて……みんな、体を半分、吹き飛ばされて……」
真神コルト:「私は腰から下をやられました。後から知った所によると、鏡に映った対象を砕く、みたいな能力だそうです」
速水 やどり:その部分は、自分を庇った少年の受けた攻撃と一致する。
真神コルト:「ジャームの名は"ハーフミラー"。FHと関係するレネゲイドビーイングだそうです。今回の件と符合がある、と思います」
君臣ユウ:「……条件が単純な分、厄介な攻撃だな」
速水 やどり:「……ですが、真神さんは別に記憶喪失になったり、意識不明に陥ったりはしていませんでしたよね……」記録を確認しながら、今回との差異を洗い出す。
君臣ユウ:「そうだな。……同じ顔が二人、というわけでもないんだろう?」先程、眠っていた方の雪ちゃんを思い出す
真神コルト:「そうですね。私、半分こになってからも生きてたし……死ぬ間際までちゃんと思考や記憶はあったと思います」
真神コルト:「人を増やすとか、そういったことはなかった……はずです。少なくとも、私の時は」
緒環 伸:「そこだよな。いろいろ手を持ってる奴なら厄介だけども……」
春日 雪:「……そうね。どんなオーヴァードでも、何もないところから命を生み出す、なんてことはできない」
春日 雪:「できて、たまるもんですか」
速水 やどり:「……襲撃対象に関しても、RVのキャリアとなる人物を覚醒・ジャーム化させるための無差別な襲撃……となると、私たちだけを狙ったことも謎の一つですね……ユウ君、お願いします」
君臣ユウ:「あぁ、今丁度報告が来た」手元の電子タブレットを操作している。
君臣ユウ:「今は、二人の雪ちゃんの状態もふくめて、過去の真神コルトさん………ええと」コルトさんの方に目をやり
君臣ユウ:「………真神さんとコルトさんなら、どう呼べばよろしいでしょうか?」
君臣ユウ:「………」
君臣ユウ:「コルトちゃんとかでも、呼べと言うならはい」ちょっと小声。
真神コルト:「コルトちゃん」
真神コルト:「……ええと」
君臣ユウ:「いえ、他意はなく。その。呼ばれ方にこだわる方もおられるので」早口
君臣ユウ:言いつつちょっと雪ちゃんの方を見てたりする。
真神コルト:「ああ……」思い当たる人物が、一名。
春日 雪:「…………」
GM:視線を明後日の方に飛ばして、吹けない口笛をひゅーひゅーと。
君臣ユウ:「(なんか誤魔化してる……のかな、アレは)」
真神コルト:「うーん、そうですね。では……コルトさん、で」年上のなんらかが"ちゃん"を拒む。
真神コルト:「……やどりさんもそろそろ、下の方で呼んでも良いんですよ?」
速水 やどり:「真神さん……コルトさん……」もごもごと小声で、練習するかのように。
君臣ユウ:「あぁ、」提案しておきながらちょっとホッとして「ではコルトさんと」
君臣ユウ:やどりちゃんの頑張りをちょっと見ながら。
真神コルト:「そうしてくれると、私、嬉しいかな」やや脱線気味に。そうでもしないと、先ほどの襲撃対象のことで頭がおかしくなりそうで。
緒環 伸:「じゃあコルトちゃん呼びは僕がもらってしまおうっと」勝手なことを言う。
真神コルト:「あら。一本取られましたか。……分かりました、そう呼んでくださいな」
君臣ユウ:「(凄いな)」距離感が。つい先日も同じ関心をしていた。
春日 雪:「……あの子ももう言ったかもしれないけど。緒環さんの真似をしちゃダメよ、ユウ」
君臣ユウ:「あ、うん。雪ちゃん。気をつける」距離感を掴むのが下手なので、忠告には従う。
春日 雪:「よしよし。……それで、えっと」
君臣ユウ:「……っと、話を戻すか。ともかく、コルトさんの過去の話を聞く限り、雪ちゃんの今の状況はイレギュラーなことだと思う」
君臣ユウ:貸出用のタブレット端末を操作。
君臣ユウ:「これはさっき、雪ちゃんの容態を検査してもらった結果が来てたんだけど」
春日 雪:「む……」
GM:さすがに気になるのか、今度はユウくんのタブレットを覗き込むように。
君臣ユウ:「えーと、それで……………(近いな)」後ろから。ちょっと前に似たような経験をしたな、と逸れる思考を抑える
君臣ユウ:「レネゲイド的に言うと、シンドロームはウロボロス/オルクス/ブラックドッグとなるらしい」
君臣ユウ:意図して平坦な口調。
君臣ユウ:「一応、いつもの雪ちゃんとは差異といえばその辺り、か?」
君臣ユウ:「道中色々話したけど、記憶喪失ってわけではないんだよな、雪ちゃん」横を向……こうとして、近い距離のため前を向く
春日 雪:「……うん。そっか。やっぱりそうなるのね」
GM:どこか得心したように、うんうんと頷きながら。
春日 雪:「ええ。わたしは、覚えてる。……あの子の両親が死んで、UGNに引き取られて。違う街で、支部長になって」
春日 雪:「そして、この街に来て……ふふ、そうそう。最初は、子供だけ3人で街を冒険したりもしたっけ」
緒環 伸:(確かに記憶はあるみたいだ。でも)
緒環 伸:(『あの子』なんだよなあ……)
速水 やどり:「……えぇ、そうでしたね」いろんなことがあり過ぎて、最早懐かしくすら思える思い出だ。そして、確かな絆だ。
君臣ユウ:「うん。その辺りはきちんと雪ちゃんだと思う。けれど」
君臣ユウ:「君はまるで、それを他人事のように言うんだな」
君臣ユウ:「覚えていると言うより、近くで見ていたという感じに聞こえるが……俺の勘違いならごめん」
春日 雪:「……ええ、ええ。そうよ。わたしはあの子で、でも違う」
春日 雪:「……詳しい検査は、もうお願いしてあるんでしょう?」
君臣ユウ:「そうだな。今は簡易的なシンドロームぐらいだけど、もうちょっと時間がアレば調べられると思う」
君臣ユウ:「……緒環さんの方も。被害を受けた雪ちゃんの容態はどうです?」
緒環 伸:「ん、ああ。さっき小子内ちゃんから報告が来てた」
緒環 伸:端末をいじる。
緒環 伸:「とにかく、命に別状はなくて、意識もはっきりしてる、とこれは何より」
緒環 伸:「で、まあ、こっちは逆に記憶が抜けてる。……UGNに入って以降は特にってことらしいよ」
緒環 伸:『伸さん』と『緒環さん』。ふたつの呼び名を思い出しながら。
緒環 伸:「それと、オーヴァードの能力も普段よりずっと低下してる。一般のキャリアレベルだそうだ」
緒環 伸:「これとそっちの雪ちゃんのシンドロームの件が関係あるのかどうかはわかんないな……と」
緒環 伸:「あとは……」やどりちゃんの方を少し見て。
速水 やどり:無言でこくりと頷く。聞かせてください、と。
君臣ユウ:「……たしかに、雪ちゃん以外の方もいましたね。」
緒環 伸:「もう一人、運ばれていた少年の方」
緒環 伸:「こっちも、幸い命は無事。その代わりに意識が不明」
春日 雪:「…………」
GM:語られた容態に、小さく頷きながら。視線は、やどりちゃんに。
緒環 伸:「雪ちゃんとはだいぶ違う様子だ。攻撃からすると、ここまで重態になる風でもないのに、とのこと」
速水 やどり:「私を庇った直後からそうでした。……まだ、回復の兆しは無いようですね……」顔をしかめる。
緒環 伸:「二人が、さっきコルトちゃんが言ったジャームに襲われたんだとすれば、やっぱり手口が妙だよな」
緒環 伸:やどりちゃんに軽く目を細めてやりながら。
緒環 伸:「ん」端末を見返す。
緒環 伸:「……襲撃の予想時刻が同時……?」
君臣ユウ:「……?同時、って。雪ちゃんともう1人が、ですか?」
真神コルト:「……私の時は、一体しか見かけませんでしたが」
緒環 伸:「そういう話だね」
緒環 伸:「もしかしたら、そっくりさんが2体いる可能性もあるってこと、かな」
緒環 伸:「コルトちゃんの話も入れて、3体いたりね。面倒だな……」
速水 やどり:「その時、私たちは支部からは結構離れた場所に居ましたから……えぇ。鏡が瞬間移動の能力を持っているのでなければ、2体以上いることも十分あり得ます」
君臣ユウ:「……場所をすぐ移動するというなら、そうだな。レネゲイド絡みなら、その反応も察知できるだろうし」
緒環 伸:「少なくとも、2体が全く無関係ってこともなさそうだ。推測だけど」
君臣ユウ:「手口も含めて、複数か移動か。もっと調べて見る必要がありそうです」
緒環 伸:「うん、両方の可能性でいってみよう」
真神コルト:「被害の規模も、私の時とはまるで違います。先入観に囚われないようにしませんと、ね」
君臣ユウ:はい、と年長の二人に頷く。
真神コルト:「……そうだ。さっきの話の蒸し返しみたいになるんですけど……」
君臣ユウ:「?」次への行動、に移ろうとして。コルトさんに目を向ける。
真神コルト:「ええと、きみおみ、さん? 貴方のことはどう呼べば良いですか?」
真神コルト:「ユウさん、で良いのかな。こちらだけ下の名前で呼んでもらうのじゃ、不公平ですよね」
君臣ユウ:「あ、あー」ちょっと動揺。自分から聞いて終わった気になっていた。
君臣ユウ:「そうですね、君臣でも、ユウでも」
君臣ユウ:「敬称とかも、呼び捨てや『くん』とかでも大丈夫ですよ。年上ですし」
真神コルト:「……ユウ、ちゃん?」
君臣ユウ:「ちゃ、……………!?」一瞬フリーズ
君臣ユウ:「………………」何かしらの思考。
君臣ユウ:「そ、そう呼びたいとか、こだわりがあるのであれば、否はございません、が」動揺。
真神コルト:「ふふ。……では、ユウくん、と」
君臣ユウ:「……………」ほ、と息をついて「それでお願いします」
君臣ユウ:目に見えて安堵している。
君臣ユウ:「(びっくりした……雪ちゃんみたいな感じの距離感の人かと思ってしまう所だった)」表情を崩さず、そんな事を考える。
君臣ユウ:つまりは隙だらけのそんな時に。
春日 雪:「……ユウちゃん」
GM:ユウくんの耳元で、ぽつりと。けれど、会議室に小さく響くくらいには、よく通る声で。
君臣ユウ:「ひゃいっ!?」別の角度で呼ばれた名前に声が裏返った
君臣ユウ:耳元に当たる熱を持ったこそばゆい吐息。それが雪ちゃんの声と遅れて気付く。
君臣ユウ:「え、え、そっちの呼び方が変わるのか…!?」
春日 雪:「あはは!そうやって隙を見せるのが悪いのよ、ユウ」
君臣ユウ:「…………む、むう」いつものからかいとはまたちょっと毛色の違う感じに、反応に困って唇を少し尖らせた。
速水 やどり:「……なんというか、こっちもやっぱり『雪ちゃん』ですね……」
緒環 伸:「……こらこら」少し笑って、仕方がないな、という顔で。
GM:朗らかに笑うその表情、そして。
春日 雪:「……分かってるわよ、緒環さん。おふざけは、これでおしまい」
GM:妙なところで素直なのも、まるで、普段のあの子のようで。
真神コルト:穏やかな笑みを浮かべて見守っている。
緒環 伸:「わかってるならよろしい。僕ならいくらでもちゃん付けを受け入れるからね」
緒環 伸:こちらもからかうように。
緒環 伸:「…………」
緒環 伸:そう。普段の……記憶のある、当たり前のあの子のようで。
緒環 伸:「……覚えてるんだよな。普通とは違ってても」
緒環 伸:「なあ、『約束』のことは」声を少し下げて、少し神妙な顔になって。
緒環 伸:「覚えてるのかな、君は」
春日 雪:「……緒環さんが。みんなが。あの子に、何をくれたのか。覚えてるわ、もちろん。でもね」
春日 雪:「あなたが、約束を交わしたのは」
春日 雪:「冷えた心を暖めると言ってくれたのは」
春日 雪:「友達に、幸せになって欲しいと願ったのは」
春日 雪:「─お友達になりたいと、思ったのは」
春日 雪:視線は、緒環さん、ユウくん、やどりちゃん─そしてコルトさんへ、順番に巡って。
春日 雪:「わたしじゃなくて、あの子。……今は眠っている、春日雪よ」
春日 雪:「それだけは、覚えていて」
緒環 伸:「……わかった。覚えとくよ」大きく息を吐く。
緒環 伸:「でも、そうだな。少し安心はしてる」
緒環 伸:「とりあえず、大事に持っておいてくれよ。それ」
緒環 伸:「代わりに僕ならいくらでもちゃん付けしていいからさ」軽く笑って、身を引く。
春日 雪:「……ええ。失くしてはいけない、大切なものだもの」
GM:赤い目を細めて浮かべる微笑みは、やはりあの少女と同じもので。
君臣ユウ:「………………」熱を持つ耳元を手で覆い、そのやり取りを聞いて。
君臣ユウ:「雪ちゃん」
春日 雪:「なによ」
GM:返ってくるのは、少し乱暴な、けれど親愛の情を隠そうともしない声色。
君臣ユウ:ふむ、とその声を聞いて、顔を見て。
君臣ユウ:「俺は……エグザイルと言ったか。自分の体を変化させるシンドロームとやらで。それでも自分を変えることが苦手なタイプだ」
君臣ユウ:「あるいは……従者だったか?別の形を作り出すとかいう能力があれば」
君臣ユウ:「もしかしたら、二人になったという、君の気持ちに共感出来たかも知れないが………これはないものねだりか。うん」
君臣ユウ:「えーと。何が言いたいかというと、だな」
君臣ユウ:手袋をはめた両手を、雪ちゃんの顔に伸ばす。
GM:ジト目、と呼んでいいような半眼で。キミの蒼い瞳を、赤い瞳がじっ…と見つめて。
春日 雪:「ん……」
君臣ユウ:むに、と。普段どおりに笑おうとするその口元を。
君臣ユウ:いつもより若干剣呑な、その目つきに合うように。いつもより口元の角度を多めにするように。
君臣ユウ:両の親指ですこし持ち上げる。
君臣ユウ:「うん」
君臣ユウ:「今の表情だと、これぐらいのほうが似合うと思うな」
君臣ユウ:「……『雪ちゃん』」
君臣ユウ:「君は『あの子』というが、俺から見たら君も雪ちゃんだよ」
君臣ユウ:「心細いと思うし、不安だと思うが。俺も居るし、やどりちゃんや緒環さん。コルトさんもいる」
君臣ユウ:「だから、ちゃんと頼ってくれ」「君が人に頼る天才だと、俺は知ってるぞ」
君臣ユウ:笑いかける。
春日 雪:「……ばか。そういうのは、ちゃんと口説く時に残しときなさい」
君臣ユウ:ぱ、と手を離して「……いや、口説いてるつもりは、なかったんだが」小声。
春日 雪:「言い訳しないの。……でも、ありがと」
GM:キミが作ってくれた笑顔を、今度は、自分の意志でもう一度。
君臣ユウ:「うん」その笑顔。さっきは、実は指で見えづらかった事は内緒にして
春日 雪:「……もちろん、頼りにしてるわ。アナタのことも、みんなのことも」
春日 雪:「『春日雪』は、一生かかっても返せないくらいの「ありがとう」を抱えながら、生きている」
春日 雪:「……ええ、だから。生きて、覚えて、ちゃんと伝えないと。アナタが、言葉にして伝えてくれたみたいに」
GM:そうでしょう、と。浮かべる微笑みは、明るく、けれど。
GM:もう一人の、白い少女のそれと同じように。どこか儚いものでもありました。
君臣ユウ:その顔を見ながら。
君臣ユウ:「そうだな、俺も雪ちゃんには色々借りてしまってるから」
君臣ユウ:それはもちろん、他の人にもそうだけど、というのは口に出さず
君臣ユウ:「お互い、返済するのが大変だな」
君臣ユウ:対抗するように口の端を上げて。
君臣ユウ:もちろん、相手の儚いものは気付いている。
君臣ユウ:なにせ、いつも見ているものだ───つまり。
君臣ユウ:この子の儚さをどうにかするなんて、いつものことだ。
GM: 

GM:購入、ロイスはこちらで!
速水 やどり:はーい
速水 やどり:最高のエージェントさん/緒環伸/〇信頼/不安(今回も大丈夫、ですよね?)
速水 やどり:素敵なチルドレン/君臣ユウ/〇信頼/嫉妬(雪ちゃんと仲良しですね)
速水 やどり:頼れるお友達/真神コルト/〇幸福感/悔悟(辛いことをさせてしまいました)
速水 やどり:でロイス取得。満杯です。
緒環 伸:コルトちゃんに○誠意/隔意、ユウくんに○信頼/敗北感、やどりちゃんに○信頼/恐怖
緒環 伸:で、うーん、黒雪ちゃんに○慈愛/不安! 満杯になっちゃった!
君臣ユウ:「もうひとりの春日雪 春日雪 ○P笑おう/N警戒」いつもの雪ちゃんとは攻め筋が違う…
君臣ユウ:購入はリアクティブアーマー狙いましょう。
君臣ユウ:2dx+4>=24
DoubleCross : (2R10+4[10]>=24) → 7[7,7]+4 → 11 → 失敗

君臣ユウ:うーん無理!以上です!
速水 やどり:こちらもリアクティブアーマー狙いで振りましょう。
速水 やどり:2dx+3>=24
DoubleCross : (2R10+3[10]>=24) → 5[3,5]+3 → 8 → 失敗

速水 やどり:失敗で以上で。
真神コルト:ロイス、ユウくんに ○連帯感/脅威(ちゃん) 緒環さんに ○連帯感/ところでおいくつです? 黒雪ちゃんに ○尽力/不安
真神コルト:再びのリアクティブアーマー。
真神コルト:2dx+2>=24
DoubleCross : (2R10+2[10]>=24) → 7[1,7]+2 → 9 → 失敗

真神コルト:ぐぬぬ。
緒環 伸:リアクティブアーマーいきます。手配師(ストーン)使っちゃおう
緒環 伸:6dx+5=>24
DoubleCross : (6R10+5[10]>=24) → 9[1,2,3,5,7,9]+5 → 14 → 失敗

緒環 伸:あー、1足りない。以上
緒環 伸:手配師は残り1つ!
GM:以上かな!
君臣ユウ:《バディムーヴ》達成値+3
君臣ユウ:緒環さんに。
緒環 伸:達成値17なので、財産点7使用して24で成功!
緒環 伸:ありがとうございます!
緒環 伸:財産点は残り2です
君臣ユウ:そして頂いて装備。フルアーマーになりました。ガシャーンガシャーン。
君臣ユウ:以上です!
GM:はあい!

ミドル3

GM:■ミドル3
GM:シーンプレイヤー:緒環伸
GM: 
GM:登場任意、リサーチの続きとなります。
GM: 
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+7(1d10->7)した(侵蝕:49->56)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+9(1d10->9)した(侵蝕:63->72)
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+3(1D10->3)した(侵蝕:51->54)
緒環 伸:ユウくん
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕を+7(1D10->7)した(侵蝕:49->56)
君臣ユウ:私の灰は海に流して下さい
GM:ユウくん…!?
真神コルト:ユウくん……レネゲイドに包まれてあれ
GM: 
GM:さて、では残る情報は3つ。
GM: 

■"ハーフミラー"の実態(情報:UGN、裏社会、FH、知識:レネゲイド) 目標値9
■特異な状態のふたり(知識:レネゲイド、情報:UGN) 目標値9
■もうひとりの春日雪、その出自(情報:UGN、知識:レレネゲイド、交渉) 目標値9

GM: 
GM:まずはそれぞれ判定から、ということで!
君臣ユウ:春日雪ちゃんの出自、UGNで素振り
君臣ユウ:2dx+1>=9
DoubleCross : (2R10+1[10]>=9) → 5[3,5]+1 → 6 → 失敗

君臣ユウ:三点財産ペイ!
真神コルト:"ハーフミラー"の実態、情報:UGNでコネ起動
君臣ユウ:君臣ユウの財産を-3した(財産:6->3)
真神コルト:(2+2)dx+0>=9
DoubleCross : (4R10+0[10]>=9) → 6[2,4,6,6] → 6 → 失敗

真神コルト:お金の力で解決します。財産16->13で成功に。
緒環 伸:特異な状態のふたりについて、情報:UGNでコネ(ストーン)使用。
緒環 伸:5dx+4=>9
DoubleCross : (5R10+4[10]>=9) → 10[1,2,3,6,10]+8[8]+4 → 22 → 成功

緒環 伸:すごいわかった
GM:は、では順番に……!
GM: 

■"ハーフミラー"の実態(情報:UGN、裏社会、FH、知識:レネゲイド) 目標値9
"ハーフミラー"は「コピーすること」に長けた共生型レネゲイドビーイングである。
その実態は寄生に近く、相性の良い「宿主」の体を操っているに過ぎない。
現在の「宿主」は、真神コルトが覚醒したR事案の犠牲者のひとり。彼女の目の前で爆散した、とある少年の体だ。
 ※死体を《完全複製》し、《アニマルテイマー》で操作、《テクスチャーチェンジ》で鏡に外見を偽装しています。

■特異な状態のふたり(知識:レネゲイド、情報:UGN) 目標値9
"ハーフミラー"の能力は「鏡に映したものを爆砕する」ことであるが、それは物理的なものに限らない。
鏡面に反射したものであれば、その内面にも干渉することが可能である。
被害を受けたふたりは、その影響でオーヴァードをヒトの世界に繋ぎ止めるモノ、すなわちロイスへの影響を受けている。

■もうひとりの春日雪、その出自(情報:UGN、知識:レネゲイド、交渉) 目標値9
遺産や秘密兵器と呼ばれるEXレネゲイド。それらが、非常に特殊な状況下ではあるが、自我を持つ事例があった。
この少女もその類、春日雪が所持する「蛇王の外套」がヒトのカタチを得たものだ。
"ハーフミラー"により、本来であればロイスが破壊されるはずだったが、「春日雪のオーヴァードとしての記憶」を引き受けることで脱出に成功。
副支部長執務室から逃亡し、君臣ユウに接触。「自分に出来ること」を探るべく、第9支部に戻った。

GM:N市UGN第9支部、会議室。
GM:決して軽い空気ではないそこですが、今はそれも少し和らいでいます。と、いうのも。
春日 雪:「……あのね。前から思ってたんだけど」
春日 雪:「アンタたちもあの子も、ちょっとこう……変なところで肝が据わってない……?」
GM:室内に微かに漂うあまい香り。暖かいお茶と、軽いお菓子。
GM:それらを前にした声は、呆れ半分ではありましたが、好意的な色です。
速水 やどり:支部長室から持ち込んだ、ティーカップが五つ。
速水 やどり:「お茶はいいですよ。心を落ち着かせるのにも、奮わせるのにも。……いろいろな調査の結果を待つ時間を紛らわすにも、いいものです」
真神コルト:「ごめんなさい。急に来たからお菓子の用意がなくって……」言いつつも、片手でノートPCのキーボードを叩いている。
君臣ユウ:「俺も手持ちはないな。学校帰りだったから……」紅琥珀色の液体を口に含み、少しの間を置いて静かに砂糖を入れている。
緒環 伸:「調べついでに、僕のおやつも供出しとこっかな。糖分は大事だからね」
緒環 伸:と言いつつ、机の上に出した物は、ドライフルーツとナッツの詰め合わせと、柿の種。
真神コルト:(……柿の種?)
緒環 伸:「昔から好きなんだよ、これ」コルトさんの視線に。
速水 やどり:「お茶請けとしては独特ですけどね」苦笑。
緒環 伸:「大人の味と言いなさい」着席。
君臣ユウ:「(俺は甘いほうが好きだな……)」チラ、と遠慮がちにお菓子を確保している。
春日 雪:「……ふふ。うん、お茶会としても、確かに独特だけど」
春日 雪:「いいわね、こういうの」
GM:子供のように微笑みながら、ほんの少しだけ、お菓子をかじります。
君臣ユウ:「うん、深刻になっても喉は渇く」
君臣ユウ:「話すこともいっぱいあるしな」
緒環 伸:「やどりちゃんのお茶もいいね……」啜りながら。「さて、誰からいく?」
真神コルト:お茶を一口。「ん。相変わらず絶品です」
君臣ユウ:「……まずは、敵の情報を共有するのが良いのではないでしょうか」手元の資料を確認しつつ。
君臣ユウ:「どうでしょう、コルトさん」
真神コルト:「……では、私の方から。"ハーフミラー"の詳細ですね」キーボードを叩く手を止める。
真神コルト:「あれは、コピーすることに長けたレネゲイドビーイング、のようです」
真神コルト:「コピーと言うより、相性の良い宿主に寄生する能力、と言った方が適切ですね」
君臣ユウ:「寄生能力?」
真神コルト:「……すみません、完全な情報じゃなくて。まだ何か仕掛けがあるとは思うんですが……」
君臣ユウ:「あ、いえ……寄生というには、寄生する対象を爆破するとはちぐはぐに感じますね」
真神コルト:「そうですね。コピー、という部分に何か関係があるのかも」
緒環 伸:「ふーん……」端末を見つめながら。
緒環 伸:「これもそっちと関連するかもしれない。しないかもしれないけど」
緒環 伸:「さっき、2体いるのか移動したのかって話しただろ。手口がちぐはぐだとか」
緒環 伸:「ちぐはぐではなかったら、と考えて、いろいろと話を聞いてみた」
君臣ユウ:「あぁ、そうですね。何かわかりました?」
緒環 伸:「『鏡に映したものを爆砕する』と。これが、単に物理的な話だけじゃないなら、筋が通る」
春日 雪:「……?鏡なんだから、写るのは物に決まって……」
春日 雪:「……ああ」
緒環 伸:「まあ、普通に映るものではないかもしれないけど」
GM:今話をしているのが誰なのか。それだけで、納得がいった、という風に。
緒環 伸:「そのものの、中身……内面まで影響を与えている、という可能性が高い、と」
緒環 伸:「そういう話だった」『雪ちゃん』を見つめながら。
君臣ユウ:「内面、ですか」
速水 やどり:「えぇ、そうですね。緒環さんが言うと説得力があります」普通には映らないものかもしれないけど、確かに見えている人がいるのだから。
緒環 伸:「だろ? 僕は説得力の塊だからね」
緒環 伸:軽くお茶を飲みながら。
君臣ユウ:「えぇ、本当ですね」一口、お茶を口に含む。
真神コルト:「内面……」かつて砕かれた腰から下の肉体に緊張が走る。
速水 やどり:「……肉体が無事でも、内面を……心を、繋がりを絶たれたらオーヴァードは無事ではいられない」
速水 やどり:「……あの人も、雪ちゃんも。はやく、なんとかしないといけませんね」
緒環 伸:「そう。恐らくあの二人はこっちの世界に繋ぎ止められてはいられないような何か、そういう影響を受けている……」
緒環 伸:「それと君とがどう関連してるのかは、そのうちわかるのかな」『雪ちゃん』に。
君臣ユウ:「…………そうだな、うん」自分の手を見る。特殊な繊維で編まれた白の手袋。
君臣ユウ:恐怖を拭い去る、『内面』に作用する遺産と呼ばれるそれに。チラと目を落として。
緒環 伸:「ユウくんも、よろしく」
君臣ユウ:「はい」
春日 雪:「……それを確かめてもらうためにも、ここに来たの。なんとなく、感じることはあるけれど……」
春日 雪:「……調べてくれたのよね。聞かせて、くれる?」
君臣ユウ:「………雪ちゃんの検査の結果が出たようです」
君臣ユウ:一瞬、伝え方を迷って。その戸惑いを雪ちゃんの言葉で拭う。
君臣ユウ:「例えば、レネゲイドを過剰に帯びた物品。いわゆる遺産や秘密兵器と区分される品ですね」自分の手袋を例として、その場の全員に掲げる。
君臣ユウ:「そういった品が、特殊な状況下で意思を持ち、ヒトの姿を取る例が他の支部でも報告されています」
春日 雪:「…………」
君臣ユウ:「………」
GM:視線は、ユウくんの蒼い目に。一瞬、それが手袋に移って、また戻ります。
君臣ユウ:視線をまっすぐ受けて。
君臣ユウ:「それで、検査の結果だけど……君はその特殊な事例。雪ちゃんの所有する遺産が、ヒトの形を得た」
君臣ユウ:「『蛇王の外套』。コードとしてはそう呼ばれているのが君だ………間違いは、無いかな?」
春日 雪:「ええ」
GM:やっぱりそうか。そう聞こえるような、声で。
君臣ユウ:「そっか」
速水 やどり:「……なるほど。『まるで見て来たように』色々を語るわけですね」事実。ずっと、一緒に見て来たのだから。
春日 雪:「……あの子が、支部長としてUGNに迎え入れられてから、ずっと一緒にいたモノ」
春日 雪:「それが、アタシなのね」
GM:そうなのだ、と言い聞かせるように。小さく、けれどはっきりと口にします。
君臣ユウ:「……そうだな、やどりちゃん。発生のタイミングとしては恐らく、ハーフミラーによる攻撃の影響だろう」
君臣ユウ:「件の敵がヒトの内面に作用するなら、君もヒトの内面に作用する。恐らく、その辺りがイレギュラーだったんじゃないかと思う」
春日 雪:「攻撃されたのは、あの子の内側。……だから、アタシは。あの子が「自分だ」と認識しているモノを」
春日 雪:「記憶を"喰らって"、そして弾き出された。その後は、逃げて、逃げ回って……」
GM:ユウくんの瞳を、見つめたまま。
春日 雪:「ユウ。アンタを頼った」
君臣ユウ:「あぁ」
君臣ユウ:まっすぐ見つめ返す。
春日 雪:「……あの子が信じている人は、沢山いるけど」
GM:おかげさまでね、と。クスリと小さく笑ってから。
春日 雪:「幸せになって欲しい。仲良くなりたい。……いつか終わりが来るまで、見ていてほしい」
春日 雪:「そういう想いや、大事な約束。……それとはまた、違う方向で」
春日 雪:「あの子は、アンタのことを信じてる。……光栄に思いなさいよ。あの子、色々難しいんだから」
君臣ユウ:「…………」
君臣ユウ:その言葉をまっすぐ受け止め。
君臣ユウ:嫌われてる、とは思っていない(流石に)。仲良くなれた、とは思っている。
君臣ユウ:難しく、掴み所が難しい子だと言うのはわかっている。
君臣ユウ:「……うん、ありがとう。頼れる人がいっぱい居る中で、それでも、頼って、信じてくれると言うのは」
君臣ユウ:「……………」そうもまっすぐ言われると。
君臣ユウ:「……なんというか、照れるな」嬉しいけど。
君臣ユウ:頬を掻く。
君臣ユウ:「そ、それでも。うん。頑張るよ。といっても、今まで通りにしか出来ないだろうけど……」
春日 雪:「いいのよ。……今まで通り、普段通りにしたって」
春日 雪:「何も変わらないのが、一番難しいんだって。知ってるでしょう、UGNなら」
君臣ユウ:「ん、」頭の中に、友人を思い浮かべて。「……まぁ、そうだな」
君臣ユウ:「変わらないのは、得意だ。任せてくれ」変わるのが不得意、とも言うけれど。
君臣ユウ:「…………となると。次は、その宿主とやらを探すことになるのかな」
君臣ユウ:「今の話だと、雪ちゃんに取り憑いているわけでもなさそうだし」
速水 やどり:「……それに関して、調査班からの結果が来てますね」
速水 やどり:「私たちの襲撃の時、イレギュラーがあって動転したからでしょうか。現場の監視カメラの映像に数コマ、コピーの『擬態』が解けた姿が映っていました」
速水 やどり:「今、画像出しますね。……『宿主』と『本体』の同時攻撃、これが同時刻襲撃のタネだとも思われます……」推測を口にしながら、スクリーンに画像を出す。
速水 やどり:映っているのは、少年の姿だ。
真神コルト:「……!!」がちゃん。
真神コルト:カップを持ち上げようとしていた手の力が抜けて。辛うじて、カップはソーサーの上に戻る。
緒環 伸:「……?」その音にコルトさんの方を見る。
真神コルト:「……え。……何で?」
春日 雪:「ど、どうしたのよ…?」
速水 やどり:「……コルトさん、どうしましたか……?」心配げな視線を送る。
真神コルト:「……だって。あの子は。もう、いない、のに」
真神コルト:呼吸が荒くなる。傍目にも分かるほど、ガタガタと震えている。
君臣ユウ:「だ、大丈夫ですか?」
緒環 伸:「……知り合い、か」それだけはなんとなく察する。
真神コルト:「あの子は。私の。目の。前で……」
速水 やどり:「……おちついて。ゆっくり、呼吸してください」凛とした声で呼びかける。少しでも、頭が澄むように。動転が収まるように。
速水 やどり:(……目の前で。……つまり、孤児院襲撃事件の時の被害者のうちの誰かを、宿主に……)
真神コルト:「そんな……だって……!」
真神コルト:「だって! あの子、私の目の前で、ばらばらになったのに……!」
真神コルト:吹き飛ばされた"家族"たち。目の前で爆ぜた少年。降りかかる血肉の温度、感触。
真神コルト:「う……ああ……あああ……っ」
真神コルト:それらが全て、蘇って。
真神コルト:「あああああ……っ!!!」
緒環 伸:ぱん、とその時小さな音がした。
緒環 伸:自分の手を叩いて、音を出した。それだけだ。
緒環 伸:「落ち着いて……いや」
緒環 伸:「今すぐ落ち着かなくてもいいからさ。一旦休む?」
速水 やどり:「……そうですね。ほんの少し、お休みしましょう」
君臣ユウ:「そう、ですね」コルトさんの状態と、それを落ち着かせてるやどりちゃんに目配せ。
君臣ユウ:「ええと、片付けはやっておきます。皆は先に休んで下さい」言外に、やどりちゃんに対して促す。
緒環 伸:「そうしようそうしよう。僕のおやつは人気なかったから、回収しとくよ」さくさくと。
春日 雪:「……ええ。アタシも手伝うわ、ユウ。ここのことは、任せておきなさい」
速水 やどり:「……えぇ、すみません。お願いします。コルトさん、立てますか……?」手を取って。
真神コルト:「あ……う。……は、はい……」
速水 やどり:そのまま、支部長室まで手を引いて連れてゆく。
GM:……さて、速水やどり。このような状況でも、キミには、考えなければならないことがある。
GM:なぜ、彼女が。自分が。─結果的に、彼が傷付かねばならなかったのか、その理由を。

■"ハーフミラー"の目的(意志、情報:UGN、FH) 目標値30(※Dロイス「工作員」による隠ぺい)

速水 やどり:では、挑戦しましょう。情報:UGNでコネ使って。
速水 やどり:4dx+4>=30
DoubleCross : (4R10+4[10]>=30) → 9[3,5,5,9]+4 → 13 → 失敗

緒環 伸:妖精しますか?
緒環 伸:財産点でまかなってもどちらでも
速水 やどり:財産でまかなっちゃいましょう。
緒環 伸:オッケー!
速水 やどり:お買い物の予定も一応アーマー買っておくかくらいしかないので!
速水 やどり:財産点を17点入れて達成値30に。残り財産点は12点です。
GM:ヤー!では!
君臣ユウ:工作員買収してそう。
真神コルト:まだ12点あるという
速水 やどり:支部長権限による徹底的な調査だ
GM: 

■"ハーフミラー"の目的(意志、情報:UGN、FH) 目標値30
"ハーフミラー"は、の能力は、言い換えれば「使い様によっては誰にでもなれる」ものだ。
無論、何年も「寄生」し続けられるものではない。しかし、今の目的に、何年もの時間は必要ない。
"ハーフミラー"の狙いは、第9支部首脳部の「入れ替わり」による機能不全。
更に突き詰めれば、向こう1年程度、速水やどりが支部長としての責務を果たせない状態にすることだ。
それが何を意味するかを、今の君は、知っている。
 
追記
"ハーフミラー"に信条等はなく、何者かの依頼、あるいは何者かに唆され行動したと推測される。

GM:キミは、このことを誰かに討ち明けてもいいし。キミの胸の中に、そっと仕舞っておいてもいい。
速水 やどり:……このことは、あの時一緒に戦ったお二人にはそれとなくお伝えしましょう。
速水 やどり:今のコルトさんに対しては、まだ胸の内に仕舞っておきます。
速水 やどり:(……そうですね。あの事は極秘。とはいえ、情報として存在する以上はどこかで知れるもの……いえ、向こうのほうが本来の情報の持ち主)
速水 やどり:(いいでしょう。戦いましょう。私一人では無理だけど。私は、私たちは、一人じゃない)自分を庇って倒れた少年に。共に事件に当たる皆に。思いを馳せながら。
速水 やどり:未来に立ち塞がる敵に対して、きゅっと拳を握ってみせた。

GM:ロイス設定、購入等どうぞ!
緒環 伸:ロイスはいっぱい!
速水 やどり:ロイスは一杯! 調達はUGNボディアーマー狙いで!
速水 やどり:2dx+3>=12
DoubleCross : (2R10+3[10]>=12) → 10[4,10]+10[10]+8[8]+3 → 31 → 成功

速水 やどり:なんて?
緒環 伸:たかい
速水 やどり:とにかく成功したので着ます
君臣ユウ:なんで?
GM:めっちゃいいボディアーマーが。
真神コルト:ハーフミラーへの感情を反転&N感情を恐怖に変更します。
緒環 伸:コルトさんへの感情を○誠意/心配に変更します。
真神コルト:お買い物、どうしようかな。緒環さんも盾持ちます?
緒環 伸:あ、先にメイド服試そうかと思ってて
君臣ユウ:「協力者 真神コルト ○P尽力/N心配」辺りで。前のシーンまではN羞恥。
緒環 伸:それ失敗して他になかったら頼ってもいいでしょうか
君臣ユウ:私フルアーマーになったので他の人のチャレンジしますね。
緒環 伸:ということでアルティメイド服
真神コルト:了解、待ちます
緒環 伸:4dx+4=>20
DoubleCross : (4R10+4[10]>=20) → 8[6,8,8,8]+4 → 12 → 失敗

緒環 伸:失敗!
真神コルト:ではこちらもアルティメイド服。
真神コルト:2dx+2>=20
DoubleCross : (2R10+2[10]>=20) → 5[1,5]+2 → 7 → 失敗

真神コルト:全部吐き出せば買えますね。
緒環 伸:大丈夫ですか! もったいなくないですか!
君臣ユウ:せっかくなのでバディムーヴもできますよ
緒環 伸:もらえるならもらいますが、どちらでも!
真神コルト:ではユウ君の絆も貰って、財産10点出して購入
君臣ユウ:《バディムーヴ》達成値+3
緒環 伸:ありがたさ……
真神コルト:緒環さんにシューッ!
君臣ユウ:じゃあ……どうしよう、緒環さん用のジュラルミンシールドでも。
緒環 伸:ではいただいて装備します! ありがとうございました。以上!
緒環 伸:ありがてえ
君臣ユウ:2dx+4>=12
DoubleCross : (2R10+4[10]>=12) → 9[5,9]+4 → 13 → 成功

緒環 伸:すごい!
君臣ユウ:買えた!はい、緒環さん伝説の武器です!ジュラルミンシールド 命中-3、攻撃2、ガード6!
真神コルト:買い物強者!
君臣ユウ:以上で!
緒環 伸:いただきます! 装備して今度こそ以上!
真神コルト:こちらも以上です

ミドル4

GM:■ミドル4
GM:シーンプレイヤー:真神コルト
GM: 
GM:カメラを順番に回しますが、全員登場となります。
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+8(1D10->8)した(侵蝕:54->62)
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕を+10(1D10->10)した(侵蝕:56->66)
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+5(1d10->5)した(侵蝕:56->61)
真神コルト:うおお増えた
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+10(1d10->10)した(侵蝕:72->82)
君臣ユウ:死。
GM:ユウくん?
緒環 伸:ユウくん!
真神コルト:ユウくーん!?
君臣ユウ:クゥーン…
GM: 

GM:N市UGN第9支部、支部長室。
GM:機密性の高い情報を扱うこともある以上、扉を閉めてしまえば、内からも外からも音が通ることはまず、ありません。
GM:いま、この部屋にいるのはキミたちふたりだけ。他に、キミたちの言葉を耳にする者は、誰も─。
真神コルト:「ごめんなさい。あんな風になるなんて、初めてで……」
真神コルト:「……事件の日のこと、忘れたわけじゃないんです。むしろ時々夢に見るくらいで」
真神コルト:「でも、まさか。あんな……何で……」
速水 やどり:それは。とりもなおさず、大きな傷であり。今でも癒えていないことの証左ではないかと。聞きながら思う。
真神コルト:「"ハーフミラー"は」
真神コルト:「レネゲイドウィルスのキャリアをジャーム化させるために、周囲の人間ごと襲うんでしたね」
速水 やどり:「そうですね……」
真神コルト:「それって」
真神コルト:「私をジャームにするために、みんな犠牲になったって、ことですよね」
真神コルト:みんな、ともう一度呟いて。涙が溢れる。
速水 やどり:「……コルトさんが悪いわけではありません。RVの潜在的感染者は既に……いえ。そんな話ではありませんね。襲う方が悪い。それだけの話です……」違う。合っているけど、何かが違う。こんな話をしたいんじゃない。
真神コルト:「分かってる。分かってるんです。全部あいつがやったことです」
速水 やどり:ただ目の前のひとに、泣き止んでほしくて、それだけなのに。うまく言葉が出てこない。
真神コルト:「でも。私だけ……私、一人だけ、生きてる。私だけが、生き残って、しまって」
真神コルト:「みんな……あの子たちは何のために……」
速水 やどり:それが、あの人に姿にも重なった。たったひとり生き残ってしまったひと。
速水 やどり:「私にも……答えは出せません」普段の凛とした声とは違う、涙がにじむような声で。
速水 やどり:「でも、どうか泣かないで。私を助けてくれた人。私の声は届かないかもしれないけど、自分だけを責めないで」
真神コルト:「………」少女の顔を見る。すぐ傍なのに滲んで見える。
真神コルト:でもきっと、悲しい顔をしているのだろう、と思った。
速水 やどり:「失くしたものの答えはわかりません。でも、あなたが生きていることを、まだあるものを、どうか損なわないで……お願いです……」その瞳にも、うっすらと涙が滲んでいる。
真神コルト:「……私が」
真神コルト:貴方にそんな顔をさせているんですか。
真神コルト:「……それは」
真神コルト:嫌だ。貴方には笑っていて欲しい。
真神コルト:「まだ」
真神コルト:「私に出来ること、あるんでしょうか」
真神コルト:「あの子の姿をしたあいつと、戦えるのかな」
速水 やどり:「……今なら。まだ、ここで降りることもできます。コルトさん。戦えないと思うのなら」
速水 やどり:「……そして、コルトさんの出す答えがなんであろうと、私は行きます。失いかけているものを取り戻すために。……悪意に負けないために」
真神コルト:「………」
真神コルト:なんのために、ここにいるのか。
真神コルト:自分の過去に決着をつけるために、そして、やどりさんと雪ちゃんを助けるために、ここにいるんじゃなかったのか。
真神コルト:なぜ、助けようと思うのか。友達だから?
真神コルト:きっと、それだけじゃないと、おそらく、気付いた。
真神コルト:「……ダメですね、私。お姉さんなのに」
真神コルト:「貴方の助けになりたくて、ここまで来たのに」
真神コルト:「そう、そのために、私はここにいる……」
速水 やどり:「……今のコルトさんにできること。固まりましたか?」涙を拭って、問いかける。
真神コルト:"ハーフミラー"と対峙するのは、怖い。でも、それ以上に怖い物があることに、気付いてしまった。
真神コルト:それならば。
真神コルト:ぱちん、と頬を叩く。
真神コルト:「貴方が行く道を、私も共に行く」
真神コルト:「私の破壊と暴力で、貴方の道を切り拓く」
真神コルト:「私の戦いのはじまり。今の私の原点。それを思い返すたびに、貴方がそこにいる」
真神コルト:「いつも、貴方が一緒にいた。あの日、貴方がくれた言葉と一緒にここまで来た」
真神コルト:「やっと……気付きました」
真神コルト:「やどりちゃん。私、貴方のことが、好きなんだって」
速水 やどり:「……情熱的ですね」微笑んで。
真神コルト:「連れて行って、くれますか?」
速水 やどり:「……えぇ。行きましょう、一緒に。過去に決着を。今に平穏を。未来に光を」
速水 やどり:「隣で。見届けます。見届けてください」
真神コルト:「はい。私、戦います。貴方と一緒ならきっと大丈夫」
真神コルト:涙を拭いて。修道女は、いつもの笑みを取り戻す。
速水 やどり:「頼りにさせていただきます。皆さんと同じくらいに。それ以上に。わたしの、おともだち」コルトさんの瞳を見つめて。その目はもう滲んでいない。澄み切っている。
真神コルト:「ところで……」
速水 やどり:「なんでしょう?」
真神コルト:「もしかして、医務室で付き添ってた彼。あの子が、やどりちゃんの"いいひと"なんです?」
真神コルト:いつかのお茶会で恋の話をした時に、いいひとがいると聞いたような、と思い出し。
速水 やどり:「あの人の事は関係……」と言いかけて。
速水 やどり:「……はい、そうです。目を覚ましたら、改めてご紹介しましょう」そう言った。
真神コルト:「それはそれは。楽しみです。……では、私たちも行きましょう」
真神コルト:扉を開ける。二人は歩き始める。
真神コルト:そう遠くなく、戦いの鐘が鳴る。

GM:N市UGN第9支部、副支部長室。
GM:いつもであれば、執務机に向かう少女と、ソファでくつろぐキミ、といった構図が見られるこの部屋で、今は。
GM:応接セットのソファ、そこで向かい合って。少女は、どこか居心地が悪そうに。肩を縮こまらせて、キミの話を聞いています。
緒環 伸:「……で、その……敵が君を攻撃して、今のその状態になってる、ということ」
緒環 伸:できるだけ易しく、かいつまんで現状について話をしている。
緒環 伸:表情も、なるべく優しく。怖がらせないように。
緒環 伸:「大体わかった?」
春日 雪:「……なるほど、つまり」
春日 雪:「わたしは、普段のわたしではなくて。……もう一人のわたしが」
春日 雪:「……わたしを、抱えてくれているんですね」
緒環 伸:「そう、いつもながら呑み込みが早くて助かる……」言いかけて。
緒環 伸:その「いつも」をこの子が覚えていないことを思い出す。
春日 雪:「ふふ。……いいんですよ。あなたが、そう言ってくれるだけで」
春日 雪:「「いつも」のわたしが、どれほど幸せか。よく、わかります」
GM:目を細めて微笑むその顔は、やはり、いつものような妖しさが抜け落ちて。
GM:子供のように、ただただ喜んでいる。そんな風に、見えます。
緒環 伸:「そう、ならいいんだけど……」
緒環 伸:やりやすいのか、やりにくいのか、よくわからない。
緒環 伸:「不安だろうけどね、どうにかしようと支部中で頑張ってるとこだ。もうちょっと待っててほしい」
春日 雪:「はい、お待ちしています。……ですけど」
春日 雪:「……みんなが、戦っているのに。わたしが何もできない、というのは」
春日 雪:「少し、怖いですね」
GM:そのことこそが不安なのだ。そう言っているように、声は震えて。
緒環 伸:「わからないでもない、かな」
緒環 伸:言いながらも、少し違うような気もしている。
緒環 伸:直接戦う力がないとは言っても、自分はあくまでオーヴァードだ。
緒環 伸:いざとなれば、ギリギリのところで踏みとどまることもできる。
緒環 伸:だが、今のこの子には、そんな力もない。
緒環 伸:「けど、それを回復させられるかもしれない、そのために僕らは戦おうとしてる」
緒環 伸:「だから、やっぱり少しだけ我慢して待っててほしい、ってことになっちゃうな」
春日 雪:「ふふ、分かっています。……でも、伸さん」
緒環 伸:その呼び方をされるたびに、古傷が痛むような気持ちがする。
春日 雪:「だめ、ですよ。……誰かのため、って言っていいのは」
春日 雪:「最後の最後まで、ずぅっと一緒にいる。……そう思いたい人にだけ、言ってあげないと」
春日 雪:「……たくさんたくさん、背負って生きなきゃならなくなっちゃいます」
緒環 伸:「……本当は」
緒環 伸:「……誰とだってずっと一緒にいたいんだよな」
緒環 伸:「全部背負っていきたいんだ」
緒環 伸:こぼれるように、独り言のように、そんな言葉が漏れる。
緒環 伸:「でもまあ、それはいろいろと無理だからね」
緒環 伸:「忠告どうも。僕は、その人のために戦う……けど」
緒環 伸:「途中で寄り道をして、君とか、やどりちゃんとか、そういう子を助けてもやりたいんだ」
緒環 伸:「僕のためにね」
緒環 伸:ごまかすように、紅茶を飲む。いつもとは違って、自分で淹れたものだ。
春日 雪:「はい。ぜひ、そうしてください。……きっと、そんなあなたを」
緒環 伸:あまり美味くはない。
春日 雪:「「わたし」は、ずっと見ていたかったんです」
GM:キミがカップに口を付けるのに合わせて、自分も、同じように。
緒環 伸:「ちょっと渋いよな、このお茶……」
緒環 伸:「…………」
緒環 伸:「少し前に、君と『約束』をしたんだ」
緒環 伸:「あの子が覚えてるってことは、君は覚えてない。そうだよな?」
春日 雪:「……はい。きっと、「わたし」は」
春日 雪:「大切なものを、ぜんぶ持って行ってくれたんです。守るために」
緒環 伸:「……うん」
GM:目尻がしゅんと下がったのは、少し冷めたお茶の苦さと、寂しさのせいか。
緒環 伸:約束をしたのは、「この子」の方で。記憶を持っているのは「あの子」の方だ。
緒環 伸:でも。
緒環 伸:「僕はずるいからさ、その場合、約束は反故になるのかな、なんてことを少し考えて」
緒環 伸:「それから」
緒環 伸:「君が覚えていようがいまいが、守るべきだよな、と思った」
緒環 伸:「僕のためにね」
春日 雪:「……ふふ。ええ、ええ。それがいい……それでいいと思います」
緒環 伸:(『大切なものをぜんぶ持って行った』ということは)
緒環 伸:(今の君は、そうでないってことになる)
緒環 伸:(そうじゃないだろ)
春日 雪:「「自分のため」なら。一度始めたら、それはずっと自分のもの、ですから」
緒環 伸:(なあ)
緒環 伸:(そうじゃないだろ……!)
緒環 伸:「そういうこと。もう取り消しはできないな」
春日 雪:「……ねえ、伸さん」
緒環 伸:「ん?」
春日 雪:「わたしは、何があってもわたしです。……何も覚えていなくても、根っこは、きっと変わらない」
春日 雪:「だから、わたしもきっと、とても我儘なんだと思います」
緒環 伸:「……我儘、か……」
春日 雪:「……はい。ですから」
GM:僅かな間、俯いて。それから、緋色の瞳を、真っ直ぐ上げて。
春日 雪:「……あなたが、こうして「わたし」に話してくれたこと。あなたが、「わたし」を。「わたしたち」を。みんなを想ってくれていること」
緒環 伸:いつもは、ほんの少し受け流すようにしているその視線を真っ直ぐに受け止める。
春日 雪:「あなたと過ごした、この時間は。わたしが、貰っていきますね」
緒環 伸:「…………」
緒環 伸:「大事にしなよ」ふっと笑って。
緒環 伸:「でも」
緒環 伸:「僕はきっと、また君のことをどこかで見つけることになると思う」
緒環 伸:「持ち逃げできると思うなよ?」
春日 雪:「ええ、楽しみにしていますから。……その時は、ちゃんと、甘いお茶をお願いしますね?」
緒環 伸:「……僕は本当は、コーヒー党なんだ」ゆっくり立ち上がる。
緒環 伸:「これは、いつもの雪ちゃんには内緒で」
春日 雪:「…………」
緒環 伸:それから、副支部長室のドアの方へと。
GM:少し驚いたように、きょとんと目を開いて。
春日 雪:「……ふふ、わかりました。ええ、では……」
春日 雪:「行ってらっしゃい」
緒環 伸:「行ってきます」
緒環 伸:にっと笑って、ドアを出ていく。
GM:お、と。漏れかけた名前が、途切れて。伸さん、という。聞き慣れない呼び名が、君の背に届いて。
GM:─最後に、彼女が何か言葉を告げていたとしても。ぱたりと扉が閉まってしまえば。
GM:外に声が届くことは、ありませんでした。
緒環 伸:何か、耳にしたような気もするし、気のせいかもしれない。
緒環 伸:ともあれ、閉じたドアの方は振り返らすに。
緒環 伸:「またね」
緒環 伸:一言だけ呟いて、そのまま歩いて行く。

GM:N市UGN第9支部、給湯室。
GM:キミがそう告げた通り、お茶会を兼ねた会議の後始末……とはいえ、片づけを買って出たうちの一名は。
GM:珍しく手ずから淹れたお茶を手に、早々に立ち去ってはいるのですが。それはそれ。
春日 雪:「……ん。はい、これ。お皿はこれで最後」
GM:かちゃかちゃと食器同士がぶつかる軽い音をさせながら。濡れた皿を君に渡す手つきは、実に慣れたもので。
君臣ユウ:「ん、ありがと。雪ちゃん」濡れた皿を受け取り、柔らかく水滴を拭う
君臣ユウ:水回りの作業のため、その手にはいつもの手袋はない。
君臣ユウ:恐怖を殺し、勇気を喚起させる遺産はいま、ポケットに突っ込まれている。
春日 雪:「……いつもいつも。深刻な状況だって言うのに、所帯じみたことをやってるなんて」
春日 雪:「ずっと見てるこっちの身にもなりなさいっての」
GM:頬を膨らませてそう愚痴を漏らしはしますが、その実。
君臣ユウ:「………あはは」へにゃりと眉を下げる。
君臣ユウ:いつもの肩肘を張った応答ではなく、どこか自然体な柔らかな口調。
春日 雪:「……まあ、アイツが楽しそうなら、それでいいの」
君臣ユウ:「ん、それは良かった」
君臣ユウ:「まぁ、『ぼく』としてはありがたいけどね。あまり格式張っても緊張しちゃうし」
春日 雪:「……ええ。アンタも楽しんでくれてるなら、尚更ね」
君臣ユウ:「雪ちゃんとしては、どう?実際に混ざってみてさ」
君臣ユウ:「楽しかった?……ってのは、まぁ、聞き方としてどうかと思うけど」
春日 雪:「楽しかったわ。……ええ、とても」
春日 雪:「たとえそれが、ほんのひとときのことであったとしても、ね」
GM:きゅっ、と蛇口を捻って。言葉と同時、流れる水も止まる。
君臣ユウ:「……………そっか」こちらも濡れた手を拭いて。タオルを雪ちゃんに渡す。
君臣ユウ:「これから、さ。雪ちゃんを戻すために、ぼくらはきっと戦うけど」
君臣ユウ:「そうしたら、君はどうなるんだ。雪ちゃん」
君臣ユウ:あの情報を聞いて、意図的に避けてはいた話題だ。
春日 雪:「……想像は、してるんでしょ」
GM:受け取ったタオルで、指を一本ずつ。そこにあることを確かめるように、丁寧に拭く。
君臣ユウ:「…………君は、ハーフミラーの攻撃から雪ちゃんの大事なものを守って分離した」
君臣ユウ:「それを元に戻すと言うなら……そうだな。『元』に戻るんじゃないかと。ぼくは考えてる」
君臣ユウ:漆黒の裏地。尾を食む蛇を模した留め金具。第9支部副支部長が身に着ける外套。その姿を脳裏に思い描く。
春日 雪:「あそこまで情報が揃った以上、"ハーフミラー"の居場所はすぐに割れるわ。やどりは、第9のみんなは、それだけの力がある」
春日 雪:「待ち受けるのではなく、仕掛ける。……やどりは当然、その場に向かうでしょう。わたしも、そうする」
春日 雪:「……そして、首尾よく討ち果たしたとしたら。ええ」
春日 雪:「きっと、アナタの想像通りよ、ユウ。……自分で調べて、知ったんでしょう?」
GM:水滴を拭った指で、オフショルダーの服、その胸元をなぞりながら。
春日 雪:「わたしがこのカタチを。ヒトのカタチを取れるのは、特殊な状況なんだ、って」
君臣ユウ:「うん」イレギュラーで失ったものを正常に戻すのなら。イレギュラーで生じたものも正常に戻る。
君臣ユウ:「昨日まではこうして会話できるだなんて思っても見なかった。そういう、特殊な状況だ」
春日 雪:「……ええ、なら」
GM:水気を含んだタオルを、キミに差し出す。
君臣ユウ:「うん」受け取る。
GM:そのタオルの下。するりと、キミの指に絡むものがある。
君臣ユウ:「?」その感触に、ピクリと指が動く。
春日 雪:「……ユウ」
君臣ユウ:「何、かな」
GM:洗い物で冷たくなった指が、キミの、手袋を通さない指に絡みついて。
春日 雪:「アンタは、こうと決めたら、道理でさえ歪めて見せる」
君臣ユウ:「…………」
春日 雪:「例えば……うん。もし、全部が全部元通りになって、アタシもずっと生きていられる。そんな道があるなら」
君臣ユウ:「うん」
春日 雪:「全力で、そっちに向かうでしょ、アンタ。……もちろん、誰も傷付かないなら、って前提で。けど」
君臣ユウ:「そうだね。うん、そうだ」きっと、それを彼女も見てきた。
春日 雪:「その前提に、アンタ自身は含まれてない。……今の、こうして直に触れ合えるアンタならともかく」
春日 雪:「戦う時のユウは、きっとそう。アタシが、あの子の心をいつか殺してしまうように」
春日 雪:「アンタも、自分を殺しながら戦ってる。……それを今更、ええ。やめろなんて言えるものですか」
君臣ユウ:「…………そうだね」ポケットの中の手袋。それを今更捨てることが、どうして出来るのか。
君臣ユウ:「きっと雪ちゃんはそうしないし、ぼくもそうしない」
君臣ユウ:「ぼくはきっと、それが出来ることなら、やるよ」
春日 雪:「……そうね。誰も彼も、そうしている。この支部だけじゃなくて、みんなそう」
GM:絡まる指に、力が込められる。けれど、それ以上に触れ合おう、という動きはなく。
春日 雪:「でもね、ユウ。覚えていて」
君臣ユウ:「………」言葉を聞く
春日 雪:「ずっとそこにいる。いてくれる。そんな人が、突然いなくなる、っていうのは」
春日 雪:「とても、怖いことなの。……そうね、もしこの一件が終わったあと、時間があったら」
春日 雪:「あの子と緒環さんに聞いてみなさい。温泉のこと、って言ったら、きっと楽しい話を聞かせてくれるわ」
君臣ユウ:「………………温泉のこと、ね」
君臣ユウ:「あぁ、そうだね。君が言うなら、聞いてみるよ」
君臣ユウ:「でもさ、雪ちゃん」
春日 雪:「……なによ」
君臣ユウ:「君は、居なくならないよ」
春日 雪:「……やめてよ。自分がどうなるかなんて、アタシが一番、よく分かって─」
君臣ユウ:「君は」答えを遮る。
君臣ユウ:「雪ちゃんの側にずっといて、その大事な記憶を抱えてるなら覚えてるだろ」
君臣ユウ:「前の事件だ。『君』がさらわれた時」
君臣ユウ:「雪ちゃんは、君を『大切』だと言ったぞ」
君臣ユウ:「君も言ったぞ。雪ちゃんはずっと見守ってきたって」
君臣ユウ:「君はたしかに今、イレギュラーだ。だけど、突然現れたわけじゃない」
君臣ユウ:「君は、ぼくが出会う前からずっと雪ちゃんの側にいたし、今回の件が終わっても側にいる」
君臣ユウ:「君が、雪ちゃんの心を冷たくするなら。ぼくは雪ちゃんの心に熱を与えると。いつかそう言った」
君臣ユウ:「君の存在は、ぼくと雪ちゃんにとって大前提だ。だから」
君臣ユウ:「………少し話せなくなるぐらいが、何だ。イレギュラーでも、君は今、こうして話しているぞ」
君臣ユウ:くしゃりと、言葉を掛けながら。泣きそうな顔になって。
春日 雪:「……あの子がした約束は、あの子のものよ。アタシじゃない。それに」
GM:褐色肌の少女も、きっと、キミと似たような顔で。
春日 雪:「ユウがあの子を暖めるって言うなら。アタシは、ユウの敵よ。……良いか悪いかで言ったら」
春日 雪:「悪い子以外の、何者でもないじゃない」
君臣ユウ:「…………………」答えを聞いて。
君臣ユウ:ちょっと、驚いたように目を丸くして。
君臣ユウ:「……ふぅ」ため息「………ふぅー」深呼吸。
君臣ユウ:そして、指を絡めた手と反対の手で、目の前の女の子の髪をぐしゃぐしゃと撫でる。
春日 雪:「きゃ…!?」
君臣ユウ:「君は」
君臣ユウ:「いや、君"も"バカだ」もう一人を言葉に含ませる。
君臣ユウ:「悪い子だから、なんだよ」
君臣ユウ:「悪い子でいいんだよ別に。悪い子が死ななきゃいけないわけでもねーんだから」普段とも、素とも違う。ちょっと乱暴な口調。
君臣ユウ:「君が悪い子でも、それを気に入るやつだって、居るだろ」
君臣ユウ:それはかつて、君の目の前の少年が、誰かに言われたことを教えるような。そんな口調。
春日 雪:「………………」
君臣ユウ:「ほんとに悪い子だってんなら、叱ってやるし、それでやめないってんならそれでも良い」
君臣ユウ:「別に、ぼくは、君や雪ちゃんが、良い子だからって付き合ってるんじゃないんだ」
君臣ユウ:「敵でも、正反対でも、相対してても」
君臣ユウ:「仲良くしたいって思うぐらいは、いいだろ」
GM:バカ、と言われたことに。少しだけ乱暴なキミの物言いに。恨めし気な視線を向けていたけれど。
君臣ユウ:ぎゅ、と。絡めた指をこちらから握り返して。バクバクと心臓の音と共に、高くなる体温を伝える。
春日 雪:「…………雪」
君臣ユウ:「うん?」
春日 雪:「雪ちゃん、じゃなくて。雪」
GM:視線は、じっと揺るがないまま。
君臣ユウ:「…………………ええと」
君臣ユウ:そういえば。
春日 雪:「仲良くしたい、って言うんなら。……アタシのことは、雪、って呼んで」
君臣ユウ:目の前の少女……同じ外見の彼女には、その質問をしたことがなかったなぁ、と。
君臣ユウ:なにせ、彼女のやっているコミュニケーションを参考にしたのだから。
君臣ユウ:「春日さんでも、雪さんでも、雪ちゃんでもなく」
君臣ユウ:「雪、か」
君臣ユウ:「…………………」言って、ほんのり頬が染まる。目が泳ぎかける。
春日 雪:「………………」
君臣ユウ:「うん。じゃあ。雪ちゃ……ゆ、雪」
春日 雪:「……うん」
君臣ユウ:なんとか、最初の呼びは目をそらさず。まっすぐ伝えて。
君臣ユウ:「じゃあ……敵というと剣呑だから。ライバルとか、競争相手とか、そんな感じで」
君臣ユウ:指を絡めていた手を、今度はしっかりとつなぐように握って。
君臣ユウ:「……結構時間喰っちゃったな、ええと。そろそろ行こうか」
君臣ユウ:手をつないだから、勇気をくれる白い手袋はポケットのまま、素手で。
君臣ユウ:「雪」相手の名前を呼ぶ。
春日 雪:「ええ。行きましょう、ユウ」
君臣ユウ:「うん」
君臣ユウ:一緒に、歩く。手をつないで。お互いに大切な1人を助けるために。
君臣ユウ:これから戦いに赴くと思うと足が震えそうだ。けど。
君臣ユウ:緒環さんが居る。いつも頼ってしまう、大人の人だ。
君臣ユウ:コルトさんが居る。あまり知らなくとも、因縁がある。立ち上がれるのなら、きっと頼ってもいいだろう。
君臣ユウ:やどりちゃんが居る。雪ちゃんと同じで、年下なのに頑張っている。恥ずかしい所を見せるわけにいかない。
君臣ユウ:そして、『ぼく』が、『君臣ユウ』が心底怖がったとしても。
君臣ユウ:「『おれ』の名前は君臣ユウ。コードは《雪崩れる虹》………なぁ、雪。知っているか?」
君臣ユウ:「雪崩、っていう字は。雪が崩れるって書くんだ」
君臣ユウ:だから。
君臣ユウ:お前が悲観するのなら。諦めるなら。そんな儚げな顔をするのなら。
君臣ユウ:その前提から、崩してやる。

GM:ロイス設定&ラスト購入!
君臣ユウ:既に取っているロイスを変更!「もうひとりの春日雪 春日雪 ○P信頼/N笑おう」→「ライバル "雪" ○P信頼/N対抗心」
君臣ユウ:緒環さん用のリアクティブシールドなど。
君臣ユウ:3dx+4>=18
DoubleCross : (3R10+4[10]>=18) → 10[1,7,10]+3[3]+4 → 17 → 失敗

君臣ユウ:ざ、財産1入れて購入…残り2。
緒環 伸:すごい
君臣ユウ:どうぞ!命中-2、攻撃2、ガード6、シーン1回、受ける予定のHPダメージを1d点軽減。
君臣ユウ:以上です
緒環 伸:いただきます!
緒環 伸:装備をしようね。
緒環 伸:固定ロイスの雪ちゃんへのロイス感情を○慈愛/寂しさに変更します。
緒環 伸:以上!
速水 やどり:ロイスはいっぱい! 調達は自分用のリアクティブシールドで。
速水 やどり:3dx+3>=18
DoubleCross : (3R10+3[10]>=18) → 7[6,7,7]+3 → 10 → 失敗

速水 やどり:財産8点突っ込んで購入、装備。
真神コルト:私は購入なし、ロイスもそのままです。

クライマックス

GM:■クライマックス
GM:シーンプレイヤー:君臣ユウ
GM: 
GM:全員登場です。
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕を+10(1D10->10)した(侵蝕:66->76)
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+8(1D10->8)した(侵蝕:62->70)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+2(1d10->2)した(侵蝕:82->84)
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+10(1d10->10)した(侵蝕:61->71)
君臣ユウ:み、皆
真神コルト:気合が入った
GM:ユウくんだけ落ち着いている
緒環 伸:まあこれくらいがいい
GM: 
GM:市内某所、かつて孤児院だった場所。
GM:惨劇があったのは、ほんの半年前。廃墟、と呼ぶには原型を保ちすぎているそこは、しかし。
GM:砕けて散った肉と血があちこちにこびりつき、使う者のいなくなった建物は荒れ。
GM:そして、ボロボロになったクリスマスの飾り付けがまだ残る、その部屋に。
ハーフミラー:「……うん?あれ……あー……」
GM:積み上げた瓦礫に腰かけ、傍らに丸い鏡を浮かべ。
ハーフミラー:「そーか、見つかっちゃったか!うん、さすがだ!」
GM:けたけたと笑う、少年のカタチをしたモノがあります。
真神コルト:コツ、コツと。ブーツの音が響く。それは、ここで暮らしていた者ならば誰もが聞き覚えのある。
真神コルト:一人の、修道女の靴音。
真神コルト:「……酷い有様です」
真神コルト:「ここも、まだ、終わっていないんですね」
ハーフミラー:「いいじゃん、思い出の場所、ってことでさ!オレも……うん、まあ、正確に言やあコイツにとってだけど」
真神コルト:「私に、覚えがありますか?」
GM:コツ、コツ、と。少年が、拳で己の頭を叩きながら。
ハーフミラー:「もっちろん!いや、あの時ゃ正直肝が冷えた。……ああ、それか、こう言った方がいいか」
ハーフミラー:「……ひさしぶり、コルトねーちゃん」
GM:無邪気、と呼ぶには悪意に満ちた笑顔。
真神コルト:ギリ、と奥歯を噛み締め。
真神コルト:「……あの子は。いたずらばかりして私や先生を困らせてくれたものですが──」
真神コルト:「今の貴方のような、邪悪なものではなかった」
ハーフミラー:「うんうん、そうだよな。子供ってのは、そーゆーもんだ。けどまあ」
ハーフミラー:「どう育つか分からないモンだろ、子供ってのは。だからまあ、共生相手としちゃ有難いんだよなあ」
真神コルト:「共生。寄生ではなく?」
ハーフミラー:「寄生。寄生ねえ。死んだヤツを上手いコト再利用してんだから、ありがとう、の一言くらいあってもいいと思うぜ、俺としちゃ」
ハーフミラー:「いやまあ、死んだ奴は喋れないんだが」
真神コルト:その答えを耳にし、修道女はようやく、口角を少し上げる。
真神コルト:「そうでしたか」
真神コルト:「つまり。あの子はあの時、逝けたのですね」
真神コルト:「うん、心配事が一つ、減りました」
真神コルト:「……もう一つだけ。聞いておきます」
ハーフミラー:「おう、なんだいシスターさん」
真神コルト:「私のげんこつが誰のそれよりも痛かったこと、覚えていますか」
ハーフミラー:「ふぅん。……コイツがそうしてたみたいに、泣いて謝ったら許してくれんのかい?」
真神コルト:「そうですね……。それは、これから思い知ることになるでしょう」
真神コルト:言い切って、構えを取る。
緒環 伸:その後から部屋に踏み入る。……ツリー用の丸い飾りが足に当たって、ころころと転がる。
緒環 伸:(クリスマス、だったっけか)
緒環 伸:「……なあ。僕はわりと急ぎの用があるんで……ケーキの賞味期限が近いんだよ」
緒環 伸:誰にともなく、そんなことを言う。
ハーフミラー:「は、なんだそりゃ。……食い物の心配たぁ、余裕のあるこって」
緒環 伸:(ここにいた子たちは、食べられなかったんだろうな)
緒環 伸:「余裕はたっぷりあるさ。だから早く倒されてくれ」にこりと笑う。
緒環 伸:本当は、元々コーヒー党で、甘い物だってそう食べる方でもなかった。
緒環 伸:……お茶会に呼ばれるようになってからだ。紅茶も、ケーキも。悪くないと思うようになったのは。
緒環 伸:「ちゃんと元に戻ったあの子を、僕はまだ見ていなきゃなんないんでね」
緒環 伸:「さっさと割れろ。僕は鏡ってやつが——」
緒環 伸:「好きじゃない」
速水 やどり:二人に続いて、部屋に入ってくるのは小柄な影。……この鏡が一度は逃した姿だ。
ハーフミラー:「ん……お、おお!」
GM:青年の言葉を、仏頂面で聞いていた少年が。一転、ぱぁっと笑う。
速水 やどり:「……何を求めて、どなたに唆されたのか、あえて聞きません」
速水 やどり:「誰が相手でも、我々は負けない」
速水 やどり:「何を求めてでも、私は許さない」
速水 やどり:「……大人しく、砕けてください。私たちは、もう。そのつもりで来ています」
ハーフミラー:「いや、そんなに怒り心頭たぁ意外だ。……ああ、アレか。巻き添え喰らったあのガキ」
ハーフミラー:「いやあ、あんたがひとりでいてくれりゃあ、あそこで終わりだったんだが!」
速水 やどり:「あなたにとっては残念でしたね。……私も、とっても残念に思ってるんですよ。逢瀬を邪魔された乙女の怒り、思い知ってください」
ハーフミラー:「……ハ、ハハ!そりゃあ、ああ、そりゃあ悪かった!」
GM:少年の体を借りた笑い声は、耳障りなほど、ボロボロの部屋に反響する。
君臣ユウ:カツン、カツン、コツン。
君臣ユウ:規則的な足音は、その反響する音に混ざらず響く。
君臣ユウ:「はじめまして、だな。ハーフミラー」
君臣ユウ:殿を任された最後尾。柔らかな金髪に学生服。白い手袋を嵌めた中学生。
ハーフミラー:「お、なんだなんだ。えらい大所帯だな!……まあ、それがそっちの強みだわなあ」
GM:最後にエントリーした、キミと。そして。
春日 雪:「…………」
GM:その隣。もう、手は繋いではいないけれど。共にいる少女へと、少年と─浮かぶ鏡面が、向けられる。
君臣ユウ:「実を言うと。君に対して、何かを言ったり、思ったりって事は………まぁそんなに多くない」
君臣ユウ:「他の人が大体言ってくれたしな。だから、俺個人の意見として、一つ」
君臣ユウ:「"ありがとう"……一応、言っておくよ」
君臣ユウ:行動はどうあれ。被害はどうあれ。
君臣ユウ:その行動の結果、話せた相手が居るから……とは、口には出さない。
GM:なんだそれは、と。不可解な表情を浮かべる"ハーフミラー"と。そして。
春日 雪:「……ユウ」
GM:キミの隣に立つ少女は。手袋をはめたキミの右手に、そうっと自分の手を添えて。
GM:その手の甲に、ふわりと一瞬だけ、唇を触れさせて。
春日 雪:「……みんなを、お願いね」
君臣ユウ:「あぁ、わかってるよ。………雪」まだちょっと、言い慣れない響き。
君臣ユウ:「頑張ってくる。見守っててくれ」
GM:応じた言葉への微笑みを遺して。崩れかけた部屋の外、鏡に姿を捕らえられぬところへと身を引く。
ハーフミラー:「……ハ。まあなんでもいいんだけどなあ」
ハーフミラー:「こっちも、やりかけた仕事の納め時ってやつだ。そっちから来てくれたってんなら有難いってモンさ、なあ!」
GM:浮遊する鏡が一回転。反射する光が室内を舐めると共に、レネゲイドを喚起する衝動が引き起こされる。
GM:衝動判定、意志で目標値9となります!
真神コルト:2dx+1>=9 衝動判定
DoubleCross : (2R10+1[10]>=9) → 9[7,9]+1 → 10 → 成功

速水 やどり:7dx>=9 意志
DoubleCross : (7R10[10]>=9) → 9[1,1,1,1,4,8,9] → 9 → 成功

緒環 伸:3dx+5 思い出の一品使用
DoubleCross : (3R10+5[10]) → 10[3,8,10]+1[1]+5 → 16

君臣ユウ:思い出の一品。意志判定に+1。
君臣ユウ:3dx+5>=9
DoubleCross : (3R10+5[10]>=9) → 8[2,7,8]+5 → 13 → 成功

真神コルト:真神コルトの侵蝕を+19(2d10->9,10)した(侵蝕:70->89)
速水 やどり:速水 やどりの侵蝕を+6(2D10->2,4)した(侵蝕:76->82)
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+7(2d10->1,6)した(侵蝕:84->91)
君臣ユウ:帳尻合わせてきたなぁ
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+13(2d10->4,9)した(侵蝕:71->84)
GM:何気にコルトさんの出目が凄いことに。
真神コルト:とてもリザレクトしたい気分
君臣ユウ:「………」雪ちゃんが隠れたことを確認して。その右の手の甲をじっと見たあと。
君臣ユウ:わざとらしく、ぐるりと肩を回す。
君臣ユウ:「………さて、行こう。皆」
君臣ユウ:「お前も。やり残した仕事も、言い残したことも。悔いは残すなよ、ハーフミラー」
君臣ユウ:「────悪いが、今。負ける気がしない」
GM: 
GM:それでは、戦闘に入ります…が、今回はNPCの支援が1枚。

NPCの支援(春日雪):《解放の雷》
任意のPC1名のメジャーアクションの直前に使用、次のメジャーアクションのクリティカル−1、攻撃力+6、1シナリオ1回

GM:好きなタイミングで使うことができます。がんばってネ…!
GM: 
GM:では、早速!
GM: 
GM:エンゲージはまずPCで1つ。そこから5mで"ハーフミラー"。
GM:開始時点で、他にエネミーは存在しません。
GM: 
GM:■ラウンド1
GM:では早速セットアップから!
真神コルト:ありません!
ハーフミラー:《サポートデバイス》。ラウンド中のRC判定のダイス+10個。
緒環 伸:なし!
君臣ユウ:ありません!
速水 やどり:めっちゃ増やしよる……
速水 やどり:あります!
速水 やどり:《常勝の天才》Lv3
速水 やどり:対象のラウンド中攻撃力+12
速水 やどり:対象は自分以外のPC3人。
速水 やどり:侵蝕+6して88まで。
GM:押忍、演出あればどうぞ!
速水 やどり:演出はメジャーアクションで纏めるためここはサクっと飛ばしていきます!
GM:あい、では!
GM: 
GM:■イニシアチブ
GM:こちらはひとまずは「なし」。PC側にもイニシアチブタイミングの行動はなかったと思うので、行動値順に…
ハーフミラー:まずはこちら!
ハーフミラー:マイナーなし、メジャーで《C:オルクス/破砕の顎/アニマルテイマー/ありえざる存在:主の右腕》による攻撃。
ハーフミラー:対象:範囲、攻撃力:+20、ドッジ判定−2個となります。
ハーフミラー:対象はPC全員!
ハーフミラー:21dx7+4
DoubleCross : (21R10+4[7]) → 10[1,2,2,2,3,4,4,4,5,5,6,6,6,7,8,8,8,10,10,10,10]+10[2,3,6,6,6,6,6,7]+1[1]+4 → 25

GM:伸び…ぬ…!
君臣ユウ:回避!
緒環 伸:ガードかな
君臣ユウ:じゃない。ガード。
GM:押忍、ユウくん緒環さんはガード!
速水 やどり:うーん、ドッジで。
速水 やどり:1dx>=25 回避
DoubleCross : (1R10[10]>=25) → 6[6] → 6 → 失敗

速水 やどり:無理!
真神コルト:ガード値ないけどガード!
GM:ではダメージ!
GM:3d10+20
DoubleCross : (3D10+20) → 10[4,5,1]+20 → 30

真神コルト:1足りない……
GM:あっ、これひょっとして誰も!
緒環 伸:装甲ガードが16で14ダメージ。HP10で生き残ります。
真神コルト:HP1で生存!
速水 やどり:装甲有効なら、6点残して立ってますね……
君臣ユウ:装甲ガードで18で12。……で、リアクティブアーマー起動。2D軽減
君臣ユウ:12-2d10
DoubleCross : (12-2D10) → 12-13[9,4] → -1

君臣ユウ:無傷です。
GM:出目もまたいい!
緒環 伸:つよい
君臣ユウ:上振れ!
GM:では!
ハーフミラー:少年が右の掌を上に向け、それをぐっと握り込むと。浮遊する鏡が再び、その場で1回転。
ハーフミラー:鏡面に映ったもの─この部屋の空間そのものを、爆砕する。
君臣ユウ:左手を振るう。なにもない宙を撫でるその軌道が歪み、淡い虹のヴェールが引かれる。
君臣ユウ:その鏡が映るものを爆砕するのなら、空間の歪んだその先、君臣ユウは映らない
緒環 伸:先に情報を得ていた。『映ったものを爆砕する能力』。ならば。
緒環 伸:だん、と足を踏めば、『都合良く』埃が舞う。それは、一人分の姿を薄く隠すくらいはできるはずだ。
緒環 伸:彼の見る糸は、鏡には映らない。傷は負うが、大したこともない!
速水 やどり:「くっ……」ぱぎんと、着込んでいた装甲服が空間の爆砕から身を護って軋む。……身体はまだ動く。戦える。
真神コルト:半歩引いて爆圧の中心点より逃れる。それでも吹き飛ばされるが……
真神コルト:体を床に打ち付けてなお、体勢を立て直す。
真神コルト:「……どうしました? 私の心臓を焼いた時は一撃だったのに。雑ですね?」
ハーフミラー:「そりゃあな、1つずつ確実に、ってのが俺の売りだ。だがまぁ」
ハーフミラー:「男連中はともかく。そっちの二人は……ああ、あと何回死ねるんだろうなあ?」
GM: 
GM:では、続いてイニシアチブ順に!やどりちゃん!
速水 やどり:はいな!
速水 やどり:マイナー! いっこだけジェネシフト!
速水 やどり:1d10
DoubleCross : (1D10) → 8

速水 やどり:侵蝕96まで。
速水 やどり:メジャー。
速水 やどり:《アドヴァイス》Lv7+《弱点看破》Lv5+《戦場の魔術師》Lv2
速水 やどり:対象のラウンド中攻撃力+15、次のメジャーアクションの判定ダイス+7個・C値-1
速水 やどり:対象は自分以外のPC3人。
速水 やどり:侵蝕+10して106まで。
GM:うす、特に妨害・打消し等はありません。演出あればどうぞ!
速水 やどり:「……えぇ。行きましょう。私だって、負ける気がしてないんです」凛とした声が響いて。
速水 やどり:「最高のエージェントと、チルドレン。そして、お友達。……乗り越えられないものなんて、ない!」心を奮わせ、頭を冴えわたらせる。そんな声が、皆の元に届く。
GM: 
GM:では、更に続いて!緒環さん!
緒環 伸:はい!
緒環 伸:マイナーで2個ジェネシフトします。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+7(2d10->4,3)した(侵蝕:84->91)
緒環 伸:あ、ちょうどいい
緒環 伸:メジャー、コンボ『ラケシス、糸を計れ』。《導きの華》《光射す場所》《要の陣形》。侵蝕9上昇。
緒環 伸:対象は自分、ユウくん、コルトさん。
緒環 伸:ちょうど侵蝕が100になるので、次のメジャーアクションの達成値が+21されます。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+9した(侵蝕:91->100)
緒環 伸:演出します
GM:お願いします!
緒環 伸:舞い上げた埃を払いながら、支部長の声援に応えるように笑う。
緒環 伸:「そういうことを言われちゃうと、もう少し働きたくなっちゃうんだよな」
緒環 伸:つい、と不可視の糸を引く。
緒環 伸:(……雪ちゃんの糸は、おかしなことになっていた)
緒環 伸:(ここにいた人たちに繋がっていた糸は、もうどこにもない)
緒環 伸:(……ああ、嫌になるよな、そういうの。なあ)
緒環 伸:(『俺』)
緒環 伸:その場の糸を微かに整え、全ての確率を収束させる。
緒環 伸:狙いは定めやすく、視界はクリアに。運命を静かに動かしていく。
GM: 
GM:では、続いてユウくん…なの、ですが!
君臣ユウ:なにっ
ハーフミラー:イニシアチブに割り込み。《さらなる絶望》で、自分と同エンゲージにエネミーを1体出現させます。
角持つ獣:詳細なデータは伏せますが、シンドロームがキュマイラ/オルクスエネミーが1体。
GM:演出等はユウくんのメジャーに合わせて!というわけで!
GM: 
GM:改めて、行動値順に。ユウくん!
君臣ユウ:はーい!
君臣ユウ:マイナーで《骨の銃》+《死招きの爪》 攻撃力25、射程20mの武器を作成。
君臣ユウ:君臣ユウの侵蝕を+6した(侵蝕:91->97)
君臣ユウ:メジャーアクションの直前にNPCカード使用!
君臣ユウ:C-1、攻撃力+6!
GM:OK!
君臣ユウ:で、エフェクトなしの素射撃でハーフミラーくんに射撃攻撃
君臣ユウ:バフ含めて……計算完了!判定行きます!
君臣ユウ:13dx8+19+21
DoubleCross : (13R10+19+21[8]) → 10[1,2,2,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10]+10[3,3,6,7,8]+10[8]+5[5]+40 → 75

君臣ユウ:わぁ。リアクションどうぞ
緒環 伸:……一応、妖精、いる?
君臣ユウ:あ、余ってるなら…もらおうかな…?
緒環 伸:じゃああげる!《妖精の手》
GM:ヒギィ
緒環 伸:ダイスを1個10に変更します。残り3回。
君臣ユウ:1dx8+80
DoubleCross : (1R10+80[8]) → 10[8]+4[4]+80 → 94

緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+4した(侵蝕:100->104)
君臣ユウ:よし。
ハーフミラー:一応…ドッジ…!
ハーフミラー:6dx+2
DoubleCross : (6R10+2[10]) → 9[2,3,4,5,5,9]+2 → 11

ハーフミラー:駄目!
角持つ獣:なので《軍神の守り》を使用して"ハーフミラー"をカバーリング!
君臣ユウ:まさかカバーリング要員とはな!
GM:そうだったのだ。(迫真)
君臣ユウ:ではダメージ
君臣ユウ:10d10+25+2d10+16+18+6
DoubleCross : (10D10+25+2D10+16+18+6) → 49[3,1,1,8,7,8,2,6,4,9]+25+4[2,2]+16+18+6 → 118

君臣ユウ:装甲有効です。
角持つ獣:登場した瞬間一撃死だよ!復活エフェクトもなし!
GM:では演出、まず軽くこちらから!
君臣ユウ:はーい
ハーフミラー:鏡の表面がゆらめいて。今ここにある像ではなく、かつてそこに映したモノが。
ハーフミラー:─木端微塵に砕け散る、槍を持つ腕のようなものが、一瞬見えて。
角持つ獣:ぱりん、と。薄い鏡が割れるような音と共に。体のあちこちが歪んだ、角持つ四足獣が現れる。
ハーフミラー:「写し損ねだが、まあ、壁代わりくらいにゃあ」
ハーフミラー:なるだろう、と。あるいは、それを誰にけしかけるつもりであったのか。視線を辿れば、想像は容易だっただろう。
君臣ユウ:「なるほど」
君臣ユウ:それを見て。その視線を確認して。
君臣ユウ:カツン、と一歩前に出る。
君臣ユウ:カツ、カツ、カツ。
君臣ユウ:一歩一歩、たしかに背筋を伸ばして近づく。
君臣ユウ:開いた左手に撫でられ湾曲した空間は七色を帯びて、その軌道を彩り。
君臣ユウ:「訂正する」
君臣ユウ:「さっきは言うことはないといったが……」
君臣ユウ:「あれは正確じゃあ、なかった」
君臣ユウ:5m。その距離を静かに詰めて、四足獣の前。
君臣ユウ:「会話が出来たことは感謝している……ただ」
君臣ユウ:拳を握りしめる。それを覆うように虹が収束する。
君臣ユウ:「それ以上に」
君臣ユウ:振りかぶる。弓を引き絞るように。
君臣ユウ:「俺は怒っている」
君臣ユウ:ド
君臣ユウ:  ゴン!!
君臣ユウ:虹を纏う拳が、四足獣を地面に叩きつけ、
君臣ユウ:触れたものを歪ませるその拳。打撃箇所を中心に渦を巻き、その体を内側へと折りたたんでいく
角持つ獣:呼び起された理由も、己がそこに在る理由も。─ましてや、己が誰であるかすらも。おそらくはその思考の範疇にはなかったであろう。
角持つ獣:ただ愚直に、立ちはだかるだけの獣が。苦悶の声すらなく、歪んでいく。歪みきっていく。
君臣ユウ:「…………」
君臣ユウ:それを見やって。言葉はなく。
GM:─己が発した、雪崩れる虹色の光の中に。微かに走る雷光を、キミは確かに見ました。
君臣ユウ:パチリと雷光が走ると同時に目を切って、前を見る。
ハーフミラー:「……ッハ、確かに壁代わりとは言ったがよ!容赦ねえなあ!末恐ろしいぜホント!」
君臣ユウ:「これで」ハーフミラーに指を向ける。
君臣ユウ:「次は、お前だな」
GM: 
GM:では、イニシアチブ順のラスト!コルトさん!
真神コルト:了解!
真神コルト:ではマイナー、《完全獣化》《破壊の爪》
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+9した(侵蝕:89->98)
真神コルト:続いてメジャー、《コンセントレイト》《獣の力》《獣王の力》《一閃》《風鳴りの爪》
真神コルト:じゃない。
真神コルト:《超侵蝕》《コンセントレイト》《獣の力》《獣王の力》《一閃》《風鳴りの爪》
GM:ヒィッ!?
真神コルト:(7+3+8)dx6+14+21
DoubleCross : (18R10+14+21[6]) → 10[1,1,2,3,3,3,4,4,4,4,4,5,6,7,7,9,10,10]+10[1,3,6,7,7,7]+10[3,4,5,7]+2[2]+35 → 67

緒環 伸:《妖精の手》
緒環 伸:最後のダイスを1個10に変更します。残り2回。
緒環 伸:緒環 伸の侵蝕を+4した(侵蝕:104->108)
真神コルト:1dx6+75
DoubleCross : (1R10+75[6]) → 3[3]+75 → 78

君臣ユウ:《バディムーヴ》達成値+3!
真神コルト:緒環さんとユウくんとの絆で最終達成値81。
ハーフミラー:ど、ドッジ!
ハーフミラー:6dx+2
DoubleCross : (6R10+2[10]) → 10[3,6,7,8,9,10]+1[1]+2 → 13

ハーフミラー:無駄に!回る!
真神コルト:ダメージ!
真神コルト:9d10+39+34
DoubleCross : (9D10+39+34) → 51[3,7,9,1,3,10,8,2,8]+39+34 → 124

真神コルト:1,2,3を振り直し
GM:!?
真神コルト:118+3d10 装甲ガード有効
DoubleCross : (118+3D10) → 118+13[2,5,6] → 131

ハーフミラー:ダメージ確定前に《隆起する大地》!
ハーフミラー:1d10+15
DoubleCross : (1D10+15) → 10[10]+15 → 25

ハーフミラー:装甲はありません。ドッジしたのでガード値もなし。
ハーフミラー:そして、ハーフミラーの最大HP…105!復活なし!
君臣ユウ:的確!
緒環 伸:すごい!
GM:演出、どうぞ!
真神コルト:「……まったく」
真神コルト:一角の獣と、ユウくんの一撃と、獣の顛末と、"ハーフミラー"の視線の先を見て。
真神コルト:「どこまでも、貴方という存在は……悪い子ですね」
真神コルト:胸元のロザリオを手に取り、そっと口づけをする。
真神コルト:体内に眠る二つのレネゲイドが励起を始め、その昂ぶりと共に修道女の双眸が輝きを増す。
真神コルト:「さあ」
真神コルト:修道女の肉体から噴き出したレネゲイドがその姿を包み込み──
真神コルト:『お仕置きの時間です』
真神コルト:一匹の獣……銀毛の人狼となってこの地によみがえる。
真神コルト:迷う必要はない。その意味もない。道はもう見えている。動けば、そこに収束されるだろう。
真神コルト:人狼が跳ぶ。
ハーフミラー:「…ハ、ハ!なんだ、あの時ゃ不意打ちにやられて慌ててケツまくっちまったけど、アンタ」
真神コルト:──乗り越える。
ハーフミラー:キレイなモンじゃないか、と。少年の体で軽口を吐きながら、身を翻そうとしたその動作は─
真神コルト:"ハーフミラー"の首筋を掴む。
ハーフミラー:「…がッ!?」
真神コルト:──終わらせる。
ハーフミラー:虹色の歪曲、その残滓に阻まれて。
真神コルト:"ハーフミラー"の肉体を、地に叩き伏せる。
真神コルト:──そして、取り戻す。
真神コルト:『私たちは、負けない……どんな悪意にも!』
真神コルト:人狼の表情が僅かに歪む。しかし、その拳は鈍ることなく。
真神コルト:頭上に掲げた剛腕を。
真神コルト:"ハーフミラー"の頭部へと、振り下ろした。
ハーフミラー:「……ぁ」
ハーフミラー:迫る「げんこつ」に対する声は、やはり、少年のそれであったけれど。ごめんなさい、と素直に謝るあの声では、決してなくて。
ハーフミラー:キミの拳に伝わる、やわらかく、硬いものの感触。
ハーフミラー:けれど、キミの眼前で爆ぜたのは。血と肉ではなくて、崩れ落ちる砂の塊。
ハーフミラー:─モノとして模造された体は、ざらりざらりとカタチを失って。
ハーフミラー:その傍ら。浮遊していた鏡が。パリンと割れて、地面に堕ちる。
真神コルト:終わった。
真神コルト:それぞれの終わりを見届け、人狼は天を仰ぐと。
真神コルト:声もなく、咆えた。
GM: 
GM:戦闘、終了です。
GM: 
GM:と、いうわけで続いて!

GM:■バックトラック
GM:まず、Eロイスは"ハーフミラー"に3つ。《砕け散る絆》、《さらなる絶望》、《ありえざる存在》
GM:この分減らすかどうか宣言のうえ、バックトラックを!
真神コルト:まずメジャー分の侵蝕を増やします。
真神コルト:真神コルトの侵蝕を+11した(侵蝕:98->109)
速水 やどり:ロイスは丸々6個残っているので、減らさずに等倍振りで行きます。
緒環 伸:こちらも振らずに等倍で。
速水 やどり:106-6d10
DoubleCross : (106-6D10) → 106-47[8,3,8,10,8,10] → 59

緒環 伸:108-6d10
DoubleCross : (108-6D10) → 108-28[1,3,6,3,7,8] → 80

緒環 伸:5点で帰還!
GM:やどりちゃんめっちゃ減った。
真神コルト:Eロイス振らず、等倍で。
速水 やどり:4点で帰還!
真神コルト:109-6d10
DoubleCross : (109-6D10) → 109-27[1,3,8,8,1,6] → 82

真神コルト:5点!
君臣ユウ:Eロなしで素振り!
君臣ユウ:97-4d10
DoubleCross : (97-4D10) → 97-22[2,7,5,8] → 75

君臣ユウ:5点!
GM:は、では!経験点はいつもの15点に、Eロイス3つ、Dロイス(工作員)1つ!
GM:ユウくん、緒環さん、コルトさんが24点!やどりちゃん23点!
緒環 伸:いただきます!
真神コルト:おいしくいただきます!
GM:GMは32点いただきます!
緒環 伸:どうぞどうぞ

ED:真神コルト

GM: 
GM:■エンディング:真神コルト
GM: 
GM:N市某所。同じ形をした碑が並ぶそこは、元より、誰もが足繁く通うような場所ではありません。
GM:ましてや、キミにとっては。明るい記憶ではなく、あのクリスマスイブを思い出させる場所でもあって。
GM:─けれど今。そこにいるのは、キミだけではなく。
真神コルト:"家族"が眠る場所で。
真神コルト:去りし者への祈りを終え、傍らの少女に視線を向けて、口を開く。
真神コルト:「……実は、事件の後でここに来たこと、一度もないんです」
真神コルト:「何を祈っても結局、『私だけ助かってごめんなさい』って、それしか言えなくなりそうで」
真神コルト:「でも、やっと区切りが付いたから。こうして報告に来ることが出来ました」
速水 やどり:「……コルトさんが、前を向けたのなら。良かったと、私も思います」買ってきた花束を手向け、視線を受け取る。
真神コルト:「今回はみっともない所ばかり見せちゃいましたね。あんな所を見せたのは、本当に貴方くらい」
速水 やどり:「いいえ。とても頼りになるところも、見せていただきましたし」
真神コルト:「……やどりちゃん」
真神コルト:片膝をつき、目線を合わせ。
真神コルト:「私が取り乱した時。支えてくれてありがとう」
真神コルト:「私が擦り切れそうになっていた時。力をくれて、ありがとう」
真神コルト:「貴方に出会えて良かった。そうでなければ、きっと……」
真神コルト:その先は、濁したまま。
真神コルト:「ありがとう。同じ時代、同じ時間、同じ場所に、貴方がいてくれて良かった」
速水 やどり:「再び立ち上がったのは、コルトさん自身の力ですよ。……でも、えぇ。少しでも、力になれたのなら。それはとても、嬉しいです。誇らしい気持ちになれます」
速水 やどり:「お礼を言うのは、私もそう。あの時も、この事件も。あなたがいなければ、どうなっていたかわかりませんでしたから」
真神コルト:「私のこの力が、少しでも貴方を支えられたのなら……それは、ええ。私にとっては一番の喜び」
真神コルト:少しだけ、遠い目をして。
真神コルト:「……十数年。自分を縛り付けて、生きてきました」
真神コルト:「それが良くなかった、とは思ってないけど……。少しね、欲を出してみようと思うんです」
真神コルト:やどりちゃん。
真神コルト:私、貴方のことが、好きなんだって。
真神コルト:「この事件は、終わりにして、始まり。始めることにしたの」
速水 やどり:「精神的な転機……以外でですか?」
真神コルト:「ええ。聞いてくれる?」
速水 やどり:「勿論、お聞きしますとも」
真神コルト:「……では」
真神コルト:彼女の小さな手を、両の手で包み込んで。
真神コルト:「私を、エージェントにしてください」
真神コルト:「貴方が行く道を、私も共に行くために」
真神コルト:「貴方の道を、切り拓いて行くために」
真神コルト:「連れて行って。貴方の行く先へ」
速水 やどり:「……私、ひどいひとなんですよ」その言葉を聞いて。瞳を閉じて。少々きつい眼をして、語り出す。
速水 やどり:「お友達のコルトさんに、お願いしてきた以上の事を、そうなったら言わなきゃいけないかもしれません」
速水 やどり:「……いつか、"ジャガーノート"に死ねと命ずる日が来るかもしれない」
速水 やどり:「……だとしても。私と共に、来てくれますか」
真神コルト:「ええ。共に、往きましょう」
真神コルト:「偽りなく。迷いもなく。私が、そうしたいから」
真神コルト:「だって私、貴方のこと大好きだから」
速水 やどり:「……」しばし、真面目な顔をした後で。
速水 やどり:「……えぇ、受け取りました。その想い」顔を崩す。
真神コルト:「……はー! もう、お祈り叩きつけられたらどうしようかと思った……」
真神コルト:少女に続いて、修道女もまた、顔を崩す。
速水 やどり:「ふふっ。実際の手続きや試験などはまだですよ? ……でも何よりも。その心をこそ、歓迎します。ようこそ、正義の砦へ」
真神コルト:「はい。改めて、よろしくですね」
真神コルト:「私、これまで以上に頑張らないと。絶対に失望なんてさせませんから」
速水 やどり:「はい。期待しています。……そして、これまでどおりに。お茶を飲みにも来てくださいね。私の、大切な部下で、大事なおともだち」
真神コルト:心底、ほっとした顔で立ち上がり。
真神コルト:「もちろんです。今度はお菓子も忘れずに、ね。……さて」
真神コルト:「それじゃ、帰りましょうか。……ああそうだ」手を引いて、歩きながら。
真神コルト:「そう言えば、天城くんはその後どうです? もう大丈夫なんですか?」
速水 やどり:「えぇ。今度、またも頓挫してしまったデートの続きをやるところです」
真神コルト:「デート! それじゃ車、出しますよ。送って行きます。帰りの心配は……要らないかな?」
速水 やどり:「ふふ、行きはお願いしますね。一人で出歩くのも大変になってきてしまって……帰りは……そうですね」
速水 やどり:「きっと心配いらないと、思います」
真神コルト:「それはそれは。頼もしい」
真神コルト:「……ねえ、やどりちゃん? 一つ訊いても良いですか?」
速水 やどり:「……はい、どうぞ」
真神コルト:「天城くんってどんな子なんです?」
速水 やどり:「……頼り甲斐があって、真面目で、……そうですね、でも」
速水 やどり:「ちょっとさみしそうで、放っておけない……そんな、ひとです」
真神コルト:「ほうほう。貴方が放っておけない……男の子。気になりますね」
速水 やどり:「いずれちゃんとご紹介もします。……色々とお手柔らかにお願いしますね?」
真神コルト:「ふふふ。ゆっくりお茶でもしながら。ご紹介にあずかるとしましょうか」
真神コルト:「そうだ、お茶会。今度のお菓子は……そうだな、マドレーヌとか……季節の果物だとメロン、そろそろラズベリー……」
真神コルト:「ね、やどりちゃんは食べたいお菓子、何かあります?」
速水 やどり:「いいですね、マドレーヌ。お茶にあって……」
真神コルト:「では、マドレーヌにしましょうか。お店で買うのに負けないくらい美味しく作って見せるから、楽しみにしててね?」
速水 やどり:「えぇ。とっても」
真神コルト:そんな他愛のない話を続けながら。
真神コルト:手を繋いで歩いて行く。
真神コルト:進むと決めた道を歩いて行く。
真神コルト:その先に進むために。今日から始まるこの道を、歩いて行く。

ED:速水 やどり

GM:■エンディング:速水やどり
GM: 
GM:おともだちの運転する車で、待ち合わせ場所へ。そこにいた少年は、右腕に包帯を巻いてはいるけれど、元気そうで。
GM:いつものように言葉を交わしながら、まず向かったのは。あの日、君が場所を調べた花屋。
GM:そこで、彼は小さな花束を買って。行き先を告げず、また二人で歩き出して。けれど。
GM:キミが、その道を通るのは。これが、3度目。
GM: 
GM:─旧第5地区。かつて、住宅街であった場所。
GM:たったひとつ残った、「再開発予定」の看板がまだ設置されていない区画。
天城 康介:「……ここさ」
天城 康介:持参した花束と、元からそこにあった色褪せた花束を交換して。色褪せた方を、そうっと袋に仕舞いながら。
天城 康介:「俺の家があったんだ」
天城 康介:そのことを、キミは。キミたちは、よく知っています。
速水 やどり:「……はい」調べた。……色々とあって、足も運んだ。
天城 康介:「週に一回は、こうやって花を供えに来てる。……墓は他にちゃんとあるんだけどさ、やっぱり」
天城 康介:「いなくなった場所、だから」
速水 やどり:「……」その言葉を、黙って聞いている。
天城 康介:「でも」
天城 康介:呼吸何回か分の、沈黙があって。
天城 康介:「今日で、最後にしようと思う」
速水 やどり:「……それは、なにか……転機があって?」
天城 康介:「転機、って言うなら……うん」
天城 康介:しゃがんで手を合わせていた姿勢から、ゆっくり立ち上がって。
天城 康介:「一緒に、閉じ込められたろ。俺と、やどりと。日馬支部長と、パイライトと、小子内さんで」
速水 やどり:「……えぇ」ちゃんと覚えている。……あの、幸せでもあり、辛くもある記憶を今も覚えている。
天城 康介:「ほんとはさ。続けても、良かったんだ。でも、俺たちは」
天城 康介:「─やどりは。戦うことを、選んだ」
天城 康介:キミが垣間見た未来を、一介のイリーガルである少年は、まだ知りません。
速水 やどり:「はい。欲しい未来、ありますから」それは今では、また別の意味を持つようになった言葉。
天城 康介:答えるキミの目を。眩しいものを見るような、けれど少しだけ苦しそうな目で見つめて。
天城 康介:「……本当はさ。俺も、あざみさんも」
天城 康介:「やどりには、普通の女の子になってほしかった。……オーヴァードは大体そんなもんかもしれないけど、ほら」
天城 康介:「俺たちは、「普通」じゃいられなかった」
速水 やどり:「……」自分では当然のように思っていたこと。小学校に入ってすぐくらいに、そうではないと気が付いた……気が付いたときには、全てが遅かったこと。
天城 康介:「「代わり」に、なってほしかったんだ。きっと。……でも」
天城 康介:見下ろすようだった視線が近づく。跪くように、キミと高さを合わせて。
天城 康介:「それも、今日でやめよう」
天城 康介:「やどりを、誰かの代わりにはしない。俺も、誰かの代わりにはならない」
速水 やどり:「……もう。とっくに、あなたは誰の代わりでもない……誰が代わりでもきかないひとなのに」薄い微笑みとともに、そんなふうに返す。
天城 康介:「俺も。……最初は、ああ。やどりや、あざみさんの中に。姉さんを探したりも、したけど」
天城 康介:「……生きてるんだ、俺たちは」
天城 康介:そのまま、少しの間。じっ……と、キミの目を見つめていましたが。
天城 康介:「……あのさ、やどり」
速水 やどり:「なんでしょう、こうすけさん?」
天城 康介:「これからもきっと。やどりの目の前で怪我をしたり、死にかけたり。……妙なことが起こって、迷惑をかけたりするだろうけど」
天城 康介:「……たぶん、やどりが見ていないところでも、色々やらかすだろうけど」
天城 康介:「俺、生きるよ。生きて、ちゃんと戻ってくる」
天城 康介:「だから、やどりも。……その、辛いこととか、大変なことが、沢山あるだろうけど」
天城 康介:「……約束、しないか。俺たちは、勝手にいなくなったりしない、って」
速水 やどり:とん、と。一歩踏み出して。目線を合わせてくれている、目の前の人に向けて、抱き着いて。
天城 康介:わ、と。少し驚いた声はあったけれど。包帯だらけの腕が、そっとキミの背を支える。
速水 やどり:「はい……はい。約束、しましょう。お互いに。私たちは、勝手にいなくなったりなんかしない」
速水 やどり:思えば、ずっと。この寂しそうだった少年に、前を向いてほしかったのかもしれない。
速水 やどり:……ずっと。寂しかったわたしは、前を向きたかったんだと思う。
速水 やどり:気が付けば、もう。ふたりとも、とっくに。あるいは、やっと、だけれども。
速水 やどり:「絶対。絶対に、一緒に行きましょう。一緒に、生きましょう」
速水 やどり:ぎゅうと、力を込めて。……もう、どこかへ行かないと言っているのだから、そんな必要もないはずなのに。
速水 やどり:ただ、愛おしくて、目の前の少年を抱きしめ続けた。
GM:─ありがとう。生きてくれて、ありがとう、と。
GM:そんな声が、どこかから─。

ED:緒環 伸

GM: 
GM:■エンディング:緒環伸
GM: 
GM:N市UGN第9支部、副支部長室。
GM:この部屋の主を危機に陥れた事件も収束し、普段通りの柔らかな雰囲気を取り戻したそこに。
GM:やはり、普段通りの。甘く、華やかな香りが満ちています。
GM: 
春日 雪:「……改めて、緒環さん」
春日 雪:応接セットのテーブルを挟んだ、向こう側。こればかりは、普段よりも、少しだけ真面目な声色で。
緒環 伸:その呼び名に安堵と不思議な感傷を覚えながら、こちらも少し真面目な顔を取り繕う。
春日 雪:「お疲れ様でした。そして……ありがとうございます。「わたし」を、助けてくれて」
春日 雪:それでも、柔らかく、そしてどこか妖しい香りを漂わせる笑顔を、キミに向けています。
緒環 伸:「なあに、大したことじゃないさ。もう大丈夫なのかな?」
緒環 伸:「あ、今の言い方はちょっとデキる感じがしてよかったな」冗談めかして。
春日 雪:「はい、おかげさまで。……何があったか、伝聞だけで知るというのは、少し寂しいですけれど」
春日 雪:キミの軽口に、くすりと小さく笑う声。
春日 雪:─あの後。医務室で面会に応じた少女は、キミが知る普段通りで。けれど。
春日 雪:自分が襲われてから、自意識を取り戻すまで。一切のことを、記憶していませんでした。
春日 雪:ベッドで儚げに微笑む少女は、もう、どこにもいません。
緒環 伸:「雪ちゃんを寂しがらせるとは、太い奴だな」肩をすくめる。
緒環 伸:「……良かったよ、本当に。無事で」
緒環 伸:ほっとしているのか、ほんの少し寂しいのか。よくわからない。
緒環 伸:ただ。
緒環 伸:「……僕がもうちょっと不真面目で、ゴネてここに居座っていたら」
緒環 伸:「もしかしたら君を助けられ……まではいかなくても。もう少し事態はマシだったかも、とは少し考えてた」
春日 雪:「……もしも、の話ですね」
緒環 伸:「そう、もしも」
緒環 伸:「逆に、もうちょっと真面目だったら助けられたかも、と思ったケースもある」
緒環 伸:少し前、古い池に住む人のことを思い出しながら。
緒環 伸:「だから、別に後悔とか、そういうのじゃないんだ」
緒環 伸:「つい考えちゃう、とそれだけ」
春日 雪:「ifの話は、好きですよ、わたし。……お父様やお母様。時には、魅乗お姉さまに。色んなお話をお願いしたものです」
春日 雪:カップの中の紅茶を、つ、とひとくちだけ。
緒環 伸:「……うん」
緒環 伸:あの、幼い頼りない少女を思い出す。
春日 雪:「もしも、ああだったら。もしも、そうでなかったら。もしも」
春日 雪:「……もしも、わたしがいなかったら。もしも、わたしが、わたしでなかったら」
緒環 伸:彼女が『大切』の中に入れ損ねた、ここに来る前の——。
緒環 伸:「君が君でなかったら、そうだな。僕はお茶会にいそいそ来ることもなかったろうし、事件は起きてたかもね」
緒環 伸:「君がいなかったら——」
緒環 伸:それは、とても寂しいことだと、今回ずっと感じていた。
春日 雪:「……きっと、ひとりくらい、誰かがいなくなっても。世界は変わりません」
春日 雪:「ええ、ですけど」
春日 雪:「……ねえ、緒環さん。もういない誰かのことを、他の誰かが、どんな形であっても想っていてくれるなら」
春日 雪:「それは、きっと意味があって。素敵なことだと、わたしは思うんです」
緒環 伸:そんな話は、君にはまだ早いことだよ、と。ただの子供相手だったらそう言えただろう。
緒環 伸:「そうだね」紅茶をすすり。
緒環 伸:「そうなんだろうな」
春日 雪:「そうですよ」
春日 雪:冷めているわけでも、諦めでもなく。そうであってほしい、と聞こえるような声。
緒環 伸:出会った全ての人を、失った全ての人を想うのなら、きっと自分はパンクしてしまうだろう、と思う。
緒環 伸:そうなってしまった自分を、見てしまったことがある。
緒環 伸:だから。
緒環 伸:「雪ちゃんのことは覚えてるよ」
緒環 伸:「安心しなさい」
緒環 伸:儚く消えてしまった、彼女の一部のことを思い出しながら。
春日 雪:「はい。……信じていますとも。やどりちゃん自慢の、最高のエージェントさん」
緒環 伸:その少女の笑顔に、あどけない空気を微かに感じながら。
緒環 伸:(出来る限りずっと、僕はあの子のことを覚えてるんだろうな)
緒環 伸:(こうして、君の中にあの子の気配を感じたり)
緒環 伸:(もしかしたら……君がいなくなってもずっと)
緒環 伸:(出会う人ごとに、気配を探したり)
緒環 伸:(それならきっと……それほど苦しくもないだろう)
緒環 伸:(……そのためには、まずやるべきことがある、というのがひどい前提だ)
緒環 伸:軽く笑う。
春日 雪:キミの笑みに釣られてか、少女も小さく笑いながら。2杯目の紅茶に、砂糖をたっぷりと─
春日 雪:「……あ。ごめんなさい、緒環さん。そちらの後ろの棚に、スティックシュガーの買い置きが……」
春日 雪:砂糖の筒を入れていた瓶は、いつの間にか空で。
緒環 伸:「ん、どれどれ」
春日 雪:キミが、示された棚の扉を開くと。そこには。
春日 雪:まるで箱から出したばかりのような、真新しいコーヒーメイカー。未開封のレギュラーコーヒーと、ペーパーフィルター。
春日 雪:今までの「お茶会」で使ったことのない品が、そこにあります。
緒環 伸:「……あれ」
緒環 伸:「どうしたんだい、これ」雪ちゃんの方を振り返る。
春日 雪:「あ、それ。注文していたのが、今朝届いたんです。……ほら、ここにも、いろんな人が来てくれるようになりましたから」
緒環 伸:「ああ、なるほどね」納得して頷く。
春日 雪:「ひょっとしたら、コーヒーがいい、という方もいるかもしれませんから。……勇希さんに相談したら、最初は機械から始めなさい、と」
春日 雪:─「彼女」との私的な会話は、報告書には記載されていません。それ以前に、これを注文したのは、事件よりも前のことでしょう。
春日 雪:つまるところ、これがここにあるのは、偶然に過ぎません。ですが。
春日 雪:あるいは、あなたの目には。コーヒーメイカーの取っ手に絡まるように結わえられた、どこにもつながらない、細い糸が見えているでしょうか。
緒環 伸:「……そっか、僕は」ひとつ、秘密を教えた記憶がある。
緒環 伸:その糸をそっと、自分の指に絡める。
緒環 伸:またひとつ、糸が増える。繋がりが増える。失うことが辛くなる。けれども。
緒環 伸:「……おかわりは、紅茶がいいかな」ここでは、との言葉は省いて。
緒環 伸:「……甘いやつ」
緒環 伸:ひとつ、いたずらに秘密を隠すように。
緒環 伸:「こないだは自分で淹れて失敗をしたからね。美味いやつが飲みたいや」
緒環 伸:この少女のことが、以前は少し、怖かったような気がする。
緒環 伸:今は、それが少しだけ薄れたような気も。
緒環 伸:もしかするとそれは、今指に繋いだ、儚い一本の糸のおかげかもしれない。
緒環 伸:「……さあ、ケーキを食べようか」
緒環 伸:「最高のエージェントと、最高の副支部長の最高のお茶会だから」
緒環 伸:「思い切り、楽しもうじゃない」
緒環 伸:その笑みは、いつもの通りの軽いもので。
緒環 伸:多分、儚い日常の時間には、その方が相応しいから。


第9支部で時折、ひっそり開かれるお茶会。
求められるお代は、ただひとつ。小さな女主人を楽しませる、明るく楽しいお土産話。
……というのは、とある常連が勝手に決めたルールだけれど。
いまも、扉の向こうでは、きっと。美味しい紅茶と、甘いお菓子と。
ほろ苦いコーヒーが、君を待っている。


ED:君臣ユウ

GM: 
GM:■エンディング:君臣ユウ
GM: 
GM:孤児院跡での戦闘が終わり、待機していたエージェントの誘導でキミたちが現場を離れた時。
GM:そこに、褐色の肌をした少女の姿は、ありませんでした。
GM:あるいは、そんな可能性も、キミは、キミたちは想定していたかもしれません。
GM:─定められた様式で報告を提出した翌日。キミは、事後処理のため呼び出しを受けるまで、寮の自室で待機するよう命じられ─。
GM: 
君臣ユウ:自室。中学生の一人暮らしには多少持て余すように、それほど家具は多くない。
君臣ユウ:というより、まだ住み始めて日が浅いこともあり、必要最低限の家具と、恐る恐る置かれた私物がある程度だ。
君臣ユウ:それでも、家主の性格を表すように定期的に清掃を行われている跡があり、殺風景と言うほどでもない。
君臣ユウ:『綺麗な部屋』から『君臣ユウの部屋』に移り変わる過渡期……馴染み具合はそれぐらいだ。
君臣ユウ:「…………」そして、机に向かってノートを開き、鉛筆を走らせる。
君臣ユウ:待機ということで、今のうちに学校の課題を進めている。
君臣ユウ:………ピピピ、と机の上で四角い時計がアラームを発し、最初に設定した時間を告げる。
君臣ユウ:「ん」
君臣ユウ:それを手袋を嵌めていない素手で止めて、体をほぐすように大きな伸び。
君臣ユウ:自分で決めた勉強時間と休憩時間を守るように台所に立ち、支給された電気ポットに軽く水を張る。
君臣ユウ:「……………」台所の下。いくつかのお茶のティーバッグを納めた缶の入れ物を取り出して。
君臣ユウ:─────ふと、考えてしまう。
君臣ユウ:あの、よく知っている姿をした、初めて会話した女の子を。
君臣ユウ:褐色の肌と普段より攻撃的で活発な表情。そして、『彼女』を語る時の愛おしげな顔(少なくともそう見えた)
君臣ユウ:予想はしていたし、わかってはいたことだ。
君臣ユウ:実際、それをわかっていると。随分と生意気な、かっこつけた、前向きな事を言ったものだと思うけど。
君臣ユウ:「………………………さよなら、とか」
君臣ユウ:言うべきだったかな。と。こうして素で、素手で、居る時は。
君臣ユウ:考えなくも、ないのだった。
GM:その考えに、す、と冷たい水を差すように。
GM:あまり鳴ることのない呼び鈴が、一度。二度。
GM:─部屋の主が扉を開けることすら待てないのか。それがノックに変わるまで、1秒もなく。
君臣ユウ:「んあ?」気の抜けた声。
君臣ユウ:いつの間にか思考に耽っていたのを、その音で引き戻される。
GM:トン、トントン。指で軽く叩くようなその音は、やがて。
GM:ドン、ドン、と。握った拳を扉に叩きつけるような音になって。
君臣ユウ:家にまで来る相手はそう多くない…というか、まだ相手の家に遊びに行くような関係はほぼ居ない。とあるアパートを除き。
君臣ユウ:「うわっ、何々、何」
君臣ユウ:「はいはい、今開けます、開けますって」
君臣ユウ:早足で玄関に向かい、鍵を開けてノブを捻る
君臣ユウ:「(……あ、覗き穴とかで確認すべきだっけ?)」とか
君臣ユウ:気付いたのは、開けた後だった。
GM:キミが扉を開くと、そこには。
春日 雪:「……あっ」
春日 雪:今まさに、扉に拳を打ち付けんとしていたのか。腕を振りかぶった少女がいて。
君臣ユウ:「──────っ」ビクッ
君臣ユウ:ガチャリ。
君臣ユウ:反射的に。
君臣ユウ:殴られると思って身を引く動きで、自然と扉を締めた。
君臣ユウ:「……………」眉間を揉む。
春日 雪:「ちょっ、なんで!?なんでよ!?酷くない!?」
君臣ユウ:「疲れてるのかな、ぼく」存外はっきり発音した独り言は、多分扉の外にも届く。
春日 雪:扉越しの聞き取り辛い声と同時。キミが握るドアノブががちゃがちゃと、反対方向に回される感覚。
春日 雪:「勝手に幻覚扱いするじゃないの!開けて!開けなさいユウ!」
君臣ユウ:「うわぁめっちゃ動く。何?ポルターガイスト?」握ったドアノブにすごく力が加えられる。
君臣ユウ:「うん、わかった。わかりました。開けます」
君臣ユウ:がちゃり。
君臣ユウ:外に居る相手にぶつけないように、恐る恐る扉を開く。
君臣ユウ:「…………ええと、どちらさまかな」棒読みのセリフ。
春日 雪:「…………」
君臣ユウ:「………………………」
春日 雪:じとり、とキミを睨むような視線。ゆっくりと振り上げた握り拳を、さきほどまで扉にそうしていたように。
君臣ユウ:「っ」きゅ、と唇を結ぶ。
春日 雪:とすん、と。キミの胸に押し付けるようにぶつけて。
春日 雪:「……えっと。ええと」
春日 雪:「……来ちゃった?」
春日 雪:小さく首を傾げながら、キミを見上げるように─。
君臣ユウ:胸元に、柔らかな衝撃。それが、実在性のある、実在する身体だと実感して。
君臣ユウ:「………………よ、」
君臣ユウ:「よく、来た、ね?」誰かを歓待する言葉をそう言えば用意してないな、と気付き。
君臣ユウ:「………えーと」
君臣ユウ:恐る恐る開けた扉を大きく開いて、身体をずらすように
君臣ユウ:「とりあえず、」
君臣ユウ:「……上がってく?」
春日 雪:「…………」
春日 雪:こくりと、少女は小さく頷いて─。
春日 雪: 
GM:─いなくなったはずの人が還ってきた。そんな出来事が、かつてあったといいます。
GM:タイミングを見計らったかのように(実際そうだったのでしょうが)キミに連絡をしてきた第9支部副支部長は、そんな出だしで、キミに現状を伝えました。
GM:誰かがその人のことを覚えている限り、確固たる自我を持って存在し続ける。それは、確かに不安定ではあるけれど。
GM:かつて在った者の続きとして、そこに生きているのだと。
GM:─黄泉還り。わたしたちは、そう呼びます。
GM:おそらくは、彼女はそんな存在に「成った」のだろうと。どこか嬉しそうに、そう告げて。最後に。
春日 雪:─わたしを、よろしくお願いしますね?
GM:そんな言葉で、通話は終わりました。
GM: 
春日 雪:「えっ、と……」
春日 雪:「そういう、わけで」
君臣ユウ:「うん」ツー、ツー、ツーと。通話終了を告げる端末を手に。
春日 雪:キミが出したお茶に、まだ手を付けず。不安そうに、通話が終わるのを待って。
君臣ユウ:部屋の中。数少ない家具の一つ。
君臣ユウ:一人で使うには十分なテーブル。それに落ち着いた色の座布団を雪ちゃんに差し出して。
君臣ユウ:「そういうわけで………」
君臣ユウ:「蘇っちゃったか」
春日 雪:「うん……還って、きちゃった……」
春日 雪:「うう……後はお願いね、みたいにバッチリ決めたアタシのアレは一体……」
君臣ユウ:「……………………そっかー」
君臣ユウ:「きちゃったかー」
君臣ユウ:言って、自分の前の湯呑(プラスチック製)に口を付ける。
君臣ユウ:中は日本茶。雪ちゃんには紅茶を差し出した。
君臣ユウ:「ぼくは、てっきりさ」
君臣ユウ:湯呑を置いて、袖を捲くるように素手の手の甲を見る。
君臣ユウ:休日の自室。手袋は外しているし、服装は部屋着として、実家でも使っている深い緑の作務衣姿。
君臣ユウ:そこから伸びる肌。雪ちゃんが戦いに赴く前、唇を付けた場所を見て
君臣ユウ:「いつか会えるにしても、結構先だと思ってたけど」
君臣ユウ:「………なんというか、まぁ……」言葉を探るように雪ちゃんに目線。
君臣ユウ:「随分、恥ずかしいことを言った気がしないか、ぼくら」
春日 雪:「あはは……えっと、うん……」
春日 雪:「……それ以上思い出したら、殴るわよ」
春日 雪:きゅっとつり上がった目が、半眼になって。
君臣ユウ:「ぼくもあまり思い出したくないな……」
君臣ユウ:こちらも、普段力を入れている眼尻が下がって、平坦になる。
君臣ユウ:随分と、まぁ。消えること前提に話す彼女に、恥ずかしいことを言った気がする。
君臣ユウ手袋(いいわけ)も外した状態で、だ。
春日 雪:「でも、そっか。……そっかぁ」
春日 雪:怒っていたような表情が、一転。ふにゃりと緩んだようで。
春日 雪:「会えるって。思ってて、くれたんだ」
君臣ユウ:「………………」その微笑みを見て
君臣ユウ:「当たり前だろ、ばか」
君臣ユウ:「そこは前提だよ。給湯室の話、もっかいやるか?」
春日 雪:「うん、ありがと、ユウ。でもね」
君臣ユウ:「? なに」
春日 雪:すぅっ、と。キミの頬に、テーブルの向こうから手が伸びて。
君臣ユウ:特に避けない。その動作を受け入れて──
春日 雪:「ばか、は余計よ!このばか!」
春日 雪:きゅっと、ほっぺたを摘み上げる。
君臣ユウ:ぐに。
君臣ユウ:「いひゃひゃひゃひゃ、いひゃいいひゃい」
君臣ユウ:柔らかく細い指。それが細いからこそ一点に集中して地味に痛い。
春日 雪:「こっちはねぇ、戻ってこれたはいいけどさあこれからどうしようと思って、渋々あの子に相談して!」
春日 雪:ぐにぐに。
君臣ユウ:「あうあう」
君臣ユウ:顔を揉まれる
春日 雪:「さらっと「家ですか。戸籍とかの準備もありますから、その間はユウくんのところにお世話になったらどうです?」なんてさらっと言われて!」
君臣ユウ:「うーあ~~~」
春日 雪:「……ここに来るまでどんだけ悩んだと思ってんの!この!この!」
君臣ユウ:「~~~~……なんか凄いこと言ってないか?」
君臣ユウ:「うわっ、うわっ、やめ、やめろ!」
君臣ユウ:「悪かったって!でもバカなことは訂正しないからなぼくは!暴力には屈しないぞ!」
君臣ユウ:「というかちょっと待て。待って。そっちが悩んだのは良いけどぼくにも確認する時間をくれ!」
春日 雪:「…………はっ」
君臣ユウ:顔を揉む雪ちゃんの両手を掴む。
君臣ユウ:「話をしよう。わかる?会話。かーいーわ」
君臣ユウ:言い聞かせるように。
春日 雪:「そ、そうよね。ユウにも事情があるかもしれないものね……」
春日 雪:「お友達が遊びに来た時とか……いえ、それ以前にお……女の子を連れ込んだりとか、そういうことだってあるかも……!」
君臣ユウ:「そこで本当に引くあたり、まだちょっと目と耳で違いにびっくりするけどまぁそれはそれとして」
君臣ユウ:「聞け、話を」
春日 雪:「ひゃいっ」
君臣ユウ:座布団に座らせて、両手を肩に置く。
君臣ユウ:目を真っ直ぐに見て。
君臣ユウ:「まず、」
君臣ユウ:「……今の所、この部屋に誰か友達が入ったことは、ない」
君臣ユウ:家を教えたり相手の家で遊ぶ友達関係にまだなってない。
君臣ユウ:どうやって話題に出すんだろうね皆。すげーよね。
春日 雪:「……ユウ……」
春日 雪:何やら、悲しいような、少しだけ嬉しそうな、そんな目で蒼い瞳を見返す。
君臣ユウ:「……おい、その同情的な視線はやめろ。わかるんだぞ。付き合い浅くても顔形は見慣れてるんだからな」
君臣ユウ:「ともかく、この部屋に人が来るのは珍しい。配達もだいたい玄関先だし」
君臣ユウ:「男子も女子もだ。だから、ぼく以外でここに入ったのは君が初めてだ」
君臣ユウ:「なので、その手の事情とかは、気にしなくても大丈夫だ」※UGN的な事情を一般人に隠す必要はないと言っています
春日 雪:「そっかあ……アタシが、ユウの初めての……」
春日 雪:「……はっ。ええと、違う、今のは変な意味じゃなくてね?……うん、続きを、お願い」
君臣ユウ:「うん?まぁ、初めて(の訪問者)は間違ってない。それで」
君臣ユウ:「……順番が前後したけど」
君臣ユウ:「住むの? ここに?」
君臣ユウ:──部屋を見回す。
君臣ユウ:一人暮らしの中学生では持て余す、単身用の広い部屋。まだ一人の家主に馴染みきっていない、無垢さを残している。
春日 雪:「……ずっと、じゃないわ。一週間くらいで、戸籍も、住む場所も手配できる、って」
君臣ユウ:「一週間ってオオゴトだろ。と思うけど手続きならそうでもないのか……?」
春日 雪:「あの、もちろん。ユウが嫌って言うなら別の方法を考えるし……あの子も、ユウに無理強いはしない、と思う」
君臣ユウ:「その前にさ」
君臣ユウ:「きみとしてはどうなの。ぼくと一緒に住むってやつ」
君臣ユウ:「なんか、敵とか気にしてたじゃん」
春日 雪:「……敵でも。仲良くしたい、って思うくらいはいい、って」
春日 雪:「言ったでしょ。アンタ」
君臣ユウ:「仲良くしたいと思ってくれてる……ってことで、いいのかな?」
春日 雪:「それ以外にどう捉えるっていうのよ、バカ」
君臣ユウ:「そういう、察するの苦手なんだよ、ぼくは。知ってるだろ、見てたんだから」
君臣ユウ:ハハ、と笑って。自分の湯呑を空にする。
春日 雪:「……そう。そうよね。あの子も苦労するわ、これ……」
君臣ユウ:「…………んー、そうだな」作務衣の袖同士を合わせるように、腕組。
君臣ユウ:「じゃあ、うん。それなら」
君臣ユウ:「買い物行こっか」
君臣ユウ:よし、と立ち上がる。
春日 雪:「………………」
春日 雪:「待って、待ちなさい。話が繋がってなくない!?」
君臣ユウ:「?」その反応に、不思議な顔をして。
君臣ユウ:「あれ?いや、だって、要るだろ?布団とか着替えとか」
君臣ユウ:「一応着替えはぼくのもあるけど……あんまり多くないから洗濯してると足りなくなっちゃうし」
君臣ユウ:「布団は、軽いマットとかでいいかな。そっちはベッド使ってもらって……押入れ開いてるし、保管も出来るやつ」
春日 雪:「…………」
君臣ユウ:「…………何、その顔は」
春日 雪:「……ユウ、アンタねぇ……」
君臣ユウ:「うん」
春日 雪:「一足飛ばしで!話を進めるんじゃないわよ!」
君臣ユウ:「えぇ!?」君が言うの!?みたいな顔。
春日 雪:キミを追うように立ち上がって、もう一度、頬に手を伸ばして。
君臣ユウ:キュ、ともう一度来る攻撃に唇を結んで。
春日 雪:けれど今度は、そうっと、触れるように掌を頬に沿わせて。
春日 雪:「……ばか」
春日 雪:痛みではなく、暖かな感触と。どこか楽しそうな声が、キミに届く。
春日 雪:その感触も、そうっと、名残惜しそうに離れていって。
君臣ユウ:「……………そっちは言うんだ、それ」食いしばった歯を緩めて、ふんにゃりと笑う
春日 雪:「いいのよ。アタシたち、ふたりとも、バカなんだから。……お似合いじゃない、バカ同士ってことで」
君臣ユウ:「ま、お互い空回りしたばか二人、というのには同感」
君臣ユウ:「一週間、楽しくなりそうで涙が出るよ」
君臣ユウ:右手を、先程まで触れられていた頬に当てて。
君臣ユウ:その後、照れ隠しのように手の甲を掻く。何かしらの感触を上書きするように。
春日 雪:「……ふふ。一緒にいる間、あの子に吠え面かかせる相談をする、っていうのも悪くないわね。それじゃあ」
君臣ユウ:「それは魅力的な相談だ。その手の話が仕入れられるなら、口下手なぼくでも一週間話の種に困らない」
君臣ユウ:「まずは、そのための物資確保ってわけで。買い物に付き合ってもらえるかな?」
春日 雪:「ええ、もちろん。エスコート、よろしくね?」
春日 雪:そう言って、玄関へと一歩、二歩。
君臣ユウ:「はいはいわかりました、わがままなお嬢さん、っと」
君臣ユウ:肩をすくめる。幼い頃に見た年上や、自分の知る最高のエージェントの真似のように、年上っぽく
春日 雪:「…………」
春日 雪:そこでぴたりと、足を止めて。
春日 雪:「……ねえ、ユウ。大事なことを、忘れてたわ」
春日 雪:ちょっと待ってなさい、と言い残して。そのままひとり、部屋を出て。
君臣ユウ:「………?」その行動を見送る。言われたのできちんと待つ。
春日 雪:まるで、息を整えるためにそうしているような、数秒間の沈黙。
春日 雪:その後、コン、コン、と。控えめに扉が叩かれる。
君臣ユウ:「はーい」扉の外に聞こえるように答えて。
君臣ユウ:かちゃり、と静かに扉を開ける。
君臣ユウ:そして、その先に居たのは。
春日 雪:最初に扉を開いた時のように、お転婆に拳を振り上げるのではなく。胸の前で、指を絡ませるように手を組んで。
春日 雪:すぅ、と。意を決するように、一呼吸。
春日 雪:「……ただいま、ユウ」
君臣ユウ:それを聞いて。
君臣ユウ:こみ上げてくる、持ち上がってしまう口の端をなんとか抑えて。
君臣ユウ:「おかえり」
君臣ユウ:「───雪」
春日 雪:返ってきたのは、キミがよく知る密やかな、真意を読み切れない微笑みではなく。
春日 雪:遠慮も躊躇もなく、ただ真っ直ぐに心をぶつけるような、華やかな─。




GM:「ミラーリング・アナザーサイド」、これにて全日程、終了となります…!
君臣ユウ:お疲れ様でしたー!
真神コルト:お疲れ様でした!
緒環 伸:お疲れ様でした!
速水 やどり:お疲れさまでしたー!!